では本編どうぞ!
翌日 警察署
俺たちは信条さんから「分かったことがある」と言われたので警察署に来ていた。
廻「それで、何が分かったんだ?」
信条「あぁ、探していた原田景子の住所が分かったぞ。」
廻「そうか。それだけなら電話で伝えてくれたら良かったのに」
信条「いや、調べてたらちょっと、ヤバいことが分かってな。」
?ヤバいこと?一体何が分かったんだ?…
廻「何が分かったんだ?」
信条「実はその原田景子って奴、多額の借金をしてることが分かってな。それも、あっち方面の方々から」
ふーん。つまりは怖いお兄さん方に借金をしてたわけだ。
廻「なるほどな。で、なんで借金してるんだ?」
信条「どうやらホストに貢いでいたみたいだ。」
信条「で、これも分かったこと何だが、飛水詩音と陸人は同じ学校を卒業していて交流があったみたいだ。」
廻「それで、島田さんの離婚後に再婚したと…」
信条「そうみたいだな。分かったのはこれだけだ。」
廻「そうか。ありがとう」
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
警察署から出て歩いていると電話がかかってきた。
廻「はい、もしもし?」
島田『あ、廻さんですか?』
廻「そうです。島田さん、どうかしました?」
島田『実はあれから思い出したことがあってですね…』
廻「思い出したことですか?」
島田『えぇ。この件に関係しているかは分かりませんが…』
そう言って島田さんが話し始める…
島田『実は元妻は翠が産まれた時から態度が変わったんです』
廻「態度が変わった?」
島田『はい。翠が産まれる前までは多少の喧嘩はあってもうまくやれてました。離婚話しなんて出てきませんでした。でも、翠が産まれてからは家事育児放棄は当たり前、すべて私が翠の世話をしていました。喧嘩も多くなり…』
廻「そして、あの事件があって離婚になったと…そうですね?」
島田『そうです…』
…少しだけだが、繋がりが見えてきたな…
廻「分かりました。教えてくれてありがとうございます。」ピッ
そうして島田さんとの電話を終えた。
さて、まずは原田景子の家に行かないとな…
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数時間後 原田景子の家
そして今、原田景子の家に来ていた。
何か分かるといいんだけどな。それ以前に話してくれるかが問題だが…
…取り敢えず行ってみるか
ピンポーン
ガチャ
そうしてドアが開き、一人の女性が出てくる。
この人が原田景子さんだな。
景子「…あんた、ダレ?」
…初対面の人に失礼だな…まあ、いいや。
廻「僕は音咲廻って言います。…まあ、探偵です。それで、実は今、ある人について調べていて話しを聞かせていただけないかと思って…」
景子「…ハア?意味分かんない。だいたいある人って誰よ?それに探偵に追われるようなことしてないわよ!」
…一筋縄じゃいきそうにないな…
廻「飛水さんについてって言ったら分かりますか?」
景子「!」
俺がそう言うと原田さんが分かりやすく動揺した
景子「し、知らないわよ、そんな女!帰って!」
どうやら、教えてくれそうにはないな、こうなったら…
廻「そんな女、ですか?」
景子「は?」
廻「おかしいですね、僕は飛水さんとしか言ってないですよ?何故、女性だとわかったんですか?」
景子「そ、それは…」
廻「実はもうあなたが飛水さんと関わりがあることはわかってるんですよ。そして、あなたがある計画を立てていたことの証拠も持ってますよ」
………どうだ…
景子「…ここじゃ、話せないわ。」
そうして家の中に案内された。
何とか、ハッタリ作戦成功だな…
いや、作戦じゃねえな…
景子「それで、何が聞きたいの?できれば手短にお願いね」
廻「僕も時間が惜しいから早く終わらせますよ。あ、録音させてもらいますよ。」
そうして録音を始める。
廻「じゃあ、最初の質問です。あなたは何故、島田さんと会ったんですか?」
景子「……そこまで分かってるのね。…それは詩音に言われたからよ。」
廻「詩音さんに?」
景子「えぇ、私に借金があってね。その金額を肩代わりする代わりにある人に会ってもらいたいって言われてね。」
なるほどな。まあ、ただでそんなことするわけないよな。
景子「しかし、あってほしい人が詩音の夫だって知ったときはビックリしたわ…」
廻「ん?誰に会うかは知らされていなかったんですか?」
景子「そうよ。誰に会うかは知らされないで『会うなら借金を肩代わりしてあげる』って言われたから会ったのよ。」
廻「そうですか。では、次の質問です。景子さんは詩音さんから何か聞かされてないですか?……そう例えば、親子関係のこととか?」
景子「そんなことは、……いや、詩音が愚痴ってるとこなら聞いたことあるわ」
普段から景子さんに愚痴ってたのか…
廻「具体的にはどんなふうに?」
景子「前のことだからハッキリとは覚えてないけど、『あいつはATM』とか『アリバイのためにやるのはつらい』ってとにかく酷かったわ」
………ん?
廻「『アリバイのためにやるのはつらい』ってどういうことですか?」
景子「あいつ、島田って人と結婚する気はなかったみたいよ。けど、数年前から何故か急に結婚する気になったみたい。多分、子どもができたからじゃないの?」
デキ婚で責任を取らされたってことか…
景子「ていうか、詩音も悪いよね。まさか、島田さんじゃなくて詩音の方が不倫してるなんてね、本当に島田さんってかわいそう(笑)」
……?!!
廻「それ、本当ですか?」
景子「あぁ、不倫のこと?本当よ。SNSにも裏アカで投稿してたし、写真も載せてるわよ、ほらこれ」
そうして景子さんが詩音さんの裏アカのSNSを見せてくる。
そこには確かに景子さんが陸人さんと写っていた。
廻「(二人がラブホで映っている。しかも投稿されている時期と考えると確かに結婚していた時期と重なるな…)」
廻「となると、翠くんはもしかして…」
景子「それはないない、詩音がDNA鑑定して『認めたくないけど私の子』って言ってたからね。」
認めたくないけどって…自分が産んだ子だぞ…
廻「そうですか…。聞きたいことは聞けました。では、これで…」
そう言って帰ろうとすると景子さんから呼び止められる。
景子「で、私をどうする気?警察に言いつける?」
廻「いえ、そんなことはしないですよ。それに探偵であって警察じゃないですから。…ですが、悪いと思ってるなら島田さんに謝ってください。…では、今度こそ失礼します。」
景子「…」
そうして景子さんの家を後にした。
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
話しは聞けたけど、随分と複雑な家庭の事情が見えたな…
………ま、俺も人のこと言えないけどな…
て、そんなこと今はどうでもいいか。
♪♪♪♪♪
おっと、電話がかかってきたな。弘人からか。
廻「もしもし、どうした?」
弘人『今時間あるか?』
廻「あるけど、どうかしたか?」
弘人『じゃあ、おっさんの店に来てくれ』
廻「わかった。」ピッ
何か分かったみたいだな…取り敢えず行くか。
数分後 音楽スタジオ「TRY」
廻「来たぞ。何か分かったのか?」
弘人「来たか。まあ、ちょっと進展があってな。」
そう言って弘人が話し始める。
弘人「実は翠くんのクラスの子たちに聞き込みを行ったんだ。そしたら気になる証言を得れてな。」
廻「気になる証言?」
弘人「あぁ。その聞けた子ってのは翠くんをいじめた子たちなんだけど、そのうちの一人から彰が家庭の事情を話しているのを聞いたらしい。これが録音したものだ。」
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数分前…
弘人「で、君たちは何を聞いたのかな?」
「あ、あぁ。実は、彰のやつが『お母さんがあいつはいじめてもいい』とか『翠はお母さんの子じゃない』って言ってるのを聞いたんです。」
弘人「そんなこと本当に言ってたのか?」
「は、はい。確かに聞きました!」
弘人「そうか。他には?というより、なんでお前ら翠をいじめてるんだ?」
「そ、それは…」
弘人「言えないのか。」
「い、言います!それは、彰と圭人から誘われたんです。」
弘人「その二人から?何て言われたんだ?」
「…翠を一緒にいじめて不登校にしようとしてたんです…」
弘人「なんでそんなことを?」
「なんか、彰の親が『翠にお金を使いたくない』って言ってみたいです。それと、一回三者面談で進路のことで喧嘩しているのも見ました。」
弘人「喧嘩?」
「はい。何か翠は高校に進学したいけど、親のほうは進学させたくなかったみたいです。」
「俺が知ってるのはこれだけです…」
弘人「そうか、これが嘘だったりしたら、分かってるよな?」
「は、はい!嘘じゃないです!」
弘人「じゃ、行っていいぞ。」
ここで録音は終わっていた。
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
廻「なるほどな、確かに気になるワードが出てきたな…にしても、こいつら怯えてるな、弘人なんかしたのか?」
弘人「いや、俺がしたんじゃねえよ。ただ、玲央がな…」
廻「玲央がどうかしたのか?」
弘人「顔をバカにされた。童顔って」
廻「あぁ、なるほど、それで…」
玲央「…人の気にしていることを言うのが悪い。」
玲央は顔を「童顔」とか「かわいい顔」とか言われると怒るからな。そうなるとしばらく手がつけられなくなるからな。
ま、気の毒だがその生徒は地雷をふんだってことだな。
灯「…本当にびっくりしたよ…人間ってあんなに変わるんだなって…」
弘人「ま、それは置いといて。何か分かったか?」
廻「そうだな…。今更ではあるが、彰・圭人と翠の待遇があからさまに違うな…」
弘人「それだよな…。しかも、彰と圭人は進学するつもりらしいからな…」
二人は進学するのか…ここまであからさまだとな…
虐待されているのは確定だな…
問題はその証拠がまだないんだよな…
チリーンチリーン
翠「すいません。廻さん、居ますか?」
廻「お、翠か。どうした?」
翠「実はこれを渡したくて。」
そう言って俺が最初に渡したボイスレコーダーを渡した。
廻「これって俺が渡したボイスレコーダーじゃねえか。」
翠「俺も最初は学校に持って行ってたんですけど、中々良い証言が取れなくて…それで、家でなら証言が取れると思って家に仕掛けたんです。」
廻「そうか。でもよく、家に仕掛けれたな。」
翠「鍵は持っているし、親がいない時間ってのは分かってるからその時間に家に入ったから大丈夫ですよ。」
廻「そうか。ならいいけど。」
翠「…で、何かわけのわからない録音が取れたから、廻さんに聞いてもらいたかったんです。」
廻「分かった。聞いてみよう。」
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数分後…
…なるほど…
廻「…」
灯「廻?どうしたの?」
廻「悪い、ちょっと考えさせてくれ」
そう言ってヘッドフォンをつける
弘人「お、来たか!」
翠が持ってきたボイスレコーダーの内容から何かの計画を飛水両親が企ててるのは間違いない、問題はそれが何かだが…
……そう言えば、彰と圭人にはお金をかけてるんだよな、翠にはそんなにかけてないのに…
景子さんが、『DNA鑑定やって子どもは実子』って言ってたな…
…さっき弘人から聞かされた録音の内容では、彰と圭人にいじめさせてるんだよな…
もしかして、…いや、そういうことだろうな…
考えがまとまりヘッドフォンを外す
弘人「…分かったか?」
廻「あぁ、真実が繋がった!」
けど、その前に電話をしないとな。
廻「…ちょっと電話してくる。」
そう言って外に出て電話をかける。
廻「もしもし、廻です。少し話がしたいのですがいいですか?」
廻「…はい。ありがとうごさいます。で、話と言うのは…」
そこから島田さんと話した。
数分後…
廻「…はい、ありがとうございます。…はい、翠くんにも伝えます。」
そう言って電話を切る。
…後は翠と話すだけだな…
そう考えながら再び店に入る。
廻「…翠、ちょっと話があるんだがいいか?」
翠「…?いいですけど…」
それから翠と話し合いをした。
…さて、うまくいくといいんだけどな…
事件メモ
・原田景子は借金があったが、島田さんと会うように詩音から言われて、実際に会って借金を肩代わりしてくれている。
・島田は翠を産む前までは上手くやっていたが、翠を産んでからは喧嘩ばかりしていた。
・彰と圭人は翠をいじめて不登校にしようとしている。そのことも詩音から言われてやっている。
・詩音は翠にお金を使いたくない。だから、高校にも進学させたくないと思ってる。
以上です。では、また次回会いましょう!