俺たちと謎と青春と   作:ちゃんま2

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お久しぶりです。最近忙しくて投稿できてませんでした。
そのかわりと言ってはなんですが今回は長めです。
では、本編どうぞ!


居場所 その6

音楽スタジオ「TRY」前

 

俺は外に出て翠と話していた。

 

翠「で、話しってなんですか?」

 

廻「単刀直入に聞くぞ?翠の前のお父さん、島田さんのことはどう思っている?」

 

翠「!」

 

俺がそう聞くと一瞬驚いた表情をしてからすぐに考えていた。

そして、

 

翠「そうですか、僕の前のお父さんも調べてたんですね…」

 

廻「あぁ、プライベートなことだが、どうしてもこの件を解決するために必要だったからな。」

 

翠「そうですか…」

 

そして再び考え込む…

 

翠「質問の答えがまだでしたね。僕は今でも前のお父さんのことを信じてます。というより、僕にとってのお父さんは島田さんだけだから…」

 

廻「そうか…。じゃあ、もう一度、暮らしてみる気はないか?」

 

翠「…そりゃ、暮らせるならもう一度一緒に住みたいです。けど、もうお父さんだってお父さんの暮らしがあるから…」

 

翠がそう言うと俯く。

 

廻「…本当にそれでいいのか?」

 

翠「え?」

 

廻「だってお前は本当のお父さんと暮らしたいんだろ?」

 

翠「そうだけど…」

 

廻「じゃあ、お前のその思いを島田さんにぶつけてみろよ。」

 

そう言って俺は通話を繋いだスマホを翠に渡す。

 

翠「?」

 

廻「取り敢えず、電話出てみろ」

 

翠「……もしもし?」

 

島田『…久しぶりだな、翠…』

 

翠「!…お、お父さん?」

 

…まあ、そりゃ驚くよな…

けど、ここで本音で話せないと後悔するぞ…

 

翠「久しぶりだね…」

 

島田『そうだな。今はもう、中学生だったか?』

 

翠「うん。もう中1だよ。お父さんは元気にしてた?」

 

島田『あぁ。何とかな。…廻さんから聞いたぞ、今まで気付けなくてごめんな…』

 

翠「謝らないでよ、お父さんは悪くないよ!」

 

島田『そうか。一緒に居たときにもっとお前を見てやれればこんなことにはならなかったのにな…。いや、これからはさせない』 

 

翠「…?どういうこと?」

 

島田『翠、お前さえ良ければまた一緒に暮らさないか?』

 

翠「!…で、でもお父さんの暮らしが…」

 

島田『別に俺は再婚なんてしてないから心配はいらないぞ?』

 

翠「…」

 

そう言われて悩む翠。

…仕方ない、少し背中を押してやるか

 

廻「話してる途中に悪いけど少しいいか?」

 

翠「?」

 

廻「お前、遠慮してるだろ?」

 

翠「…」コク

 

黙って翠が頷く

 

廻「子どもがそんな心配しなくていいんだよ。別に迷惑かけたっていいじゃないか?家族だぞ?それに人に迷惑かけないで一人で生きていける人なんてないんだから。」

 

島田『廻さんの言うとおりだぞ、心配するな。今度は翠のことを絶対に守るから。』

 

廻「島田さんはそういってるぞ。…それで、翠の答えは?」

 

翠「俺は…俺は、お父さんともう一度一緒に暮らしたい!」

 

……たく、やっと自分の本音が言えたな…

 

島田『わかった。お前の答えが聞けて良かったよ。それじゃあ、廻さん、後は頼みます。』

 

廻「はい、任せてください。では、失礼します。」ピッ

 

翠「あの、本当に大丈夫ですか?親権とかいろいろ…」

 

廻「あー、そのことか。大丈夫、そっちも任せろ。」

 

翠「…分かりました。最後までよろしくおねがいします!」

 

廻「あぁ。任せとけ。」 

 

そろそろ、決着をつけるか…翠のためにも早くしないとな。

 

 

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

翌日 空の家

 

今日は空の家に集まっていた。これから関係者が集まって飛水家に行ってそこで全てをケリをつけるつもりだ。

 

 ピンポーン

 

っと、そんなことを考えてたら最後の当事者が来たな。

 

空母「はい。どちら様ですか?」ガチャ

 

島田「…空母さん、お久しぶりです…」

 

空母「し、島田さん!」

 

空母さんのその発言を聞き、空父さんも玄関に行く。

 

空父「島田さん、本当にお久しぶりです。」

 

島田「今更何しに来たと思われたでしょうが、私も翠のことで来ました。」

 

空父「いや、あなたが来てくれて良かった。もう翠くんの親はあなたしかいないからな。」

 

空母「そうですよ!翠くんのためにも島田さんは必要ですから!」

 

島田「そう言ってもらえると助かります。」

 

翠「…」

 

島田「…!み、翠…」

 

ここで、島田さんが翠に気づいたようだ。

 

翠「お父さん…」

 

島田「…大きくなったな…」

 

廻「…よし、全員揃ったし、行こう…と、言いたいんだが…」

 

空「…どうかしたんですか?」

 

廻「翠はここに居てくれないか?」

 

翠「!ここまできて何でですか!?」

 

灯「そうだよ!何で翠くんに聞かせないの?」

 

廻「…真相が翠に聞かせれる内容じゃないからだよ。」

 

翠「…そんなに酷い内容なんですか?」

 

廻「そうだ。」

 

そこでしばらく沈黙が流れる…

 

翠「…行かせてください!どんなに酷い内容でも俺にも真実を知る権利があるはずです!」

 

廻「…分かった。そこまで言うなら連れくいくよ。」

 

島田「廻さん、翠のことを気遣って言ってくれたんですね。ありがとうございます。でも、大丈夫ですよ。今度は私がいますから。」

 

廻「そうですね。じゃ、今度こそ行きますか。」

 

そして俺たちは飛水家に向かった。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

数分後… 飛水家

 

さて行くか。

 

 ピンポーン

 

 ガチャ

 

彰「ッチ、おい、休日に何のようだ。…っ、翠!」

 

彰がそう叫ぶと後ろから詩音さんが出てくる。

 

詩音「翠!どこに行ってたのよ!さ、早く家に入りなさい。」

 

この前あったときとは違う優しい口調で詩音さんが話す。

そんな口調でしゃべっても騙されないっての…

 

廻「今日は僕達もあなたたちに話があって来たんです。」

 

詩音「あなたたちに話すことなんてないわよ!帰りなさい!」

 

翠「じゃあ、家に帰る条件がある。この人たちの話しを聞くことが条件。じゃないと帰らない。」

 

ここで翠が詩音さんに仕掛ける。

さあ、乗ってくれるか?

 

陸人「まあ、いいじゃないか、話しを聞くぐらい。入ってもらいなさい。」

 

…よし、上手くいった。ナイスだ、翠。

 

そして俺たちはリビングに案内される。そこには圭人もいた。

 

圭人「!」

 

俺たちが来たことに動揺してるな。じゃ、早速仕掛けますか。

 

廻「では、話しを始めますね。」

 

詩音「ふん、時間が惜しいから、すぐに終わらせなさいよ!」

 

あぁ、すぐに終わらせて、この家から翠を開放してやる。

 

廻「まずは、翠くんがいじめられていることはお二人は知ってたんですか?」

 

そう言って、陸人さんと詩音さんを見る。

 

陸人「…いえ、そのような話は聞いたことはないですね。」

 

詩音「…私もよ。一体誰がそんなことするのよ」

 

しらばっくれる気か…

 

廻「それは、彰くんと圭人くんの二人、そうだよな?」チラ

 

彰・圭人「「!」」

 

詩音「何の証拠があってそんなこと!」

 

弘人「それはお前らのお仲間に話を聞いたら話してくれたぞ。」

 

弘人がボイスレコーダーの内容を再生する。

 

彰「あ、あいつら…」

 

圭人「に、兄さん!」

 

圭人に止められて自分の失言に気づく彰。

墓穴を掘ったな。

 

廻「『あいつら』ってことはこの内容を認めるってことでいいですね?」

 

彰「…ッチ、そうだよ、悪いか。」

 

何とか、彰は認めたか、問題は圭人のほうだな…

 

圭人「に、兄さん。なんてことを…」

 

彰「!け、圭人何を言って…」

 

…マジかよ、こいつ。実の兄を見捨てやがった…

 

廻「…圭人くんは認めないのかな?」

 

圭人「えぇ。僕はそんなことはやってませんから。」

 

……今になってわかった。こういうのが信条さんが言ってた子どもの姿をした『何か』ってことか。

 

廻「そうですか。じゃあ、これ見てもらっていいですか?」

 

そういってとある映像を見せる。

 

圭人「これは?」

 

まさか、あの時『準備』していたものが役に立つなんてな。

 

廻「実は何かあったときのためにこういうのをつけてですね。これはカメラで撮ったものです。」

 

そして一本のペンを見せる。

そう実は前回の盗撮の件から俺もペン型のカメラを使うようにしたのだ。勿論、悪用なんてしてないぞ。

 

圭人「…それがどうかしたんですか?」

 

廻「この襲ってきた人たち、変ですね。何か、わざと僕にやられている様に見えますね。」

 

圭人「…」

 

廻「そして、このあと僕は教師に連れて行かれるわけですが、タイミングが良すぎないですか?」

 

圭人「…あきれました。まさかそれだけの理由であなたをはめたと?」

 

廻「そうです。恐らく俺が邪魔だから消そうとしたんでしょう。でも、『警察』って言葉が出てきた途端にすぐになかったことにされましたけどね。」

 

…さて、そろそろ本題に入るか。

 

廻「実はここからが本題なんですが、お二人、何か隠してますよね?」

 

陸人「何故、翠くんのいじめの話しから私たちの話しになるんですか?もういじめの話しが終わったら帰ってもらえませんか?」

 

廻「では、単刀直入にいいましょう。いじめをやるように言ったのはあなたたちだからでしょう?」

 

陸人・詩音「「!!」」

 

陸人「バカバカしい、何を根拠にそんなことを…」

 

廻「おかしなことはいくつもありました。まず、翠くんが暴力を受けたことを知らないといった。翠くんから話しを聞いたところ家でも暴力を受けていたらしいですね。何故、気づかなかったんですか?」

 

陸人「それは、彰が隠れてうまいことやってたからでしょう。気づかなかったことはごめん、悪かったな、翠。だから、もうこの話しは終わりにしよう!」

 

…よし、焦ってきたな。

 

翠「…俺は真実を知りに来たんです。黙って廻さんの話しを聞いてください。」

 

翠がそう言うと陸人さんはしぶしぶだが黙って話しを聞くことにした。

 

陸人「それで?そもそもなんで私達がいじめの指示をしなきゃいけないんですか?」

 

廻「…」チラッ

 

無言で翠を見る。

 

翠「…」コク

 

翠が頷く。翠も覚悟を決めているみたいだからな。

逆にここで言わないと俺も後悔するからな…

 

廻「…それは、あなた達四人が翠を捨てるためですよね?」

 

廻以外「「「!!!」」」

 

俺以外の全員が驚いた。そりゃそうかこんなことを言われたらそんな表情にもなるよな。俺もこんな酷い話しを信じたくないけど、証拠があるかぎりその真実は覆らないんだよな…

 

弘人「ど、どういうことだよ?翠くんを捨てるためって」

 

廻「そのままの意味だ。翠がいらないから捨てる。それだけの理由。」

 

詩音「何でそんなことを!あなた名誉毀損で訴えるわよ!」

 

廻「訴えたければどうぞご自由に。証拠はありますから。」

 

詩音「し、証拠って何よ…」

 

そうして、テーブルにラブホの駐車場の写真を置く。

 

廻「これは詩音さんの元夫の島田さんがラブホに行ったときに撮られた写真です。この写真がきっかけで離婚したみたいですね?」

 

詩音「そうだけど、それがなによ!今は関係ないでしょ!」

 

廻「残念ながら関係あるんですよ。だって、あなたは島田さんと結婚する気はなかったんでしょう?…陸人さんと一緒になるために。これについてはこの写真に写っている女性が証言してくれましたよ?なんなら聴きます?」

 

そういってボイスレコーダーを見せる。まあ、内容が内容だから本当に聴かせないけど。

 

廻「…調べたところ、島田さんはホテルに入ってないし、駐車場で女性を送って帰ってますよ?映像もあるから言い訳はできませんよ?」

 

詩音「景子のことなんて知らないわよ!だいたい私と繋がりは何もないでしょ!」

 

廻「…景子、ですか?」

 

詩音「…?」

 

廻「僕は女性の名前までは言ってませんよ。何で名前を知ってるんですか?」

 

詩音「そ、それは…」

 

廻「そこも調べましたよ。詩音さんと景子さんが裏で繋がっていることも。景子さんの借金を肩代わりするかわりに不倫のでっち上げを作るのに協力したとも。」

 

詩音「…」

 

ここまでくると完全に黙り込んでしまった。

もう全部知られたと思っているのだろう…

 

陸人「…嫁のことについてはわかりました。しかし、それで私と何の関係があるのですか?」

 

廻「それは島田さんが不倫していたんじゃなくて、不倫をしていたのはあなたと詩音さんだからですよ。」

 

陸人「…証拠はあるんですか?」

 

廻「それもこの原田さんの証言を聞けば分かりますよ。それにこのSNS、詩音さんの裏アカですね。記録を遡ると確かに不倫していることをほのめかす投稿をしています。その投稿している時期が島田さんと結婚している時期と重なりますね。」

 

陸人「確かに。ですが、さっき廻さんの言った通り『ほのめかしていた』だけですよね?それだけじゃとても…」

 

廻「じゃあ、言い逃れのできない証拠を見せましょう。信条さん、お願いします。」

 

そして信条さんが、一枚の紙を見せる。

 

信条「これは彰くんと圭人くんの戸籍です。少しあなた達のことを調べさせてもらいました。その結果、さっき廻が言ってたように産まれた時期を調べるといろいろと分かりましてね。」

 

陸人「…」

 

信条さんの話しを黙って聞いている。

 

信条「あなた、この時期独身ですよね?おかしいですね?何故、子どもがいるんですか?」

 

陸人「…ッチ」

 

…だんだんと本性が見えてきたな。

 

廻「つまり、真相はこうです。詩音さんは陸人さんと不倫しながら島田さんと暮らしていた。でも、翠くんが出てきて一緒に暮らすのが嫌になったから離婚を決めた。」

 

廻「そこで、『どうせならお金を搾り取ろう』と思った二人は原田さんと共謀して島田さんを陥れ、慰謝料を受け取った。」

 

廻「これで、四人で一緒に暮らせると思った。しかし、一つだけ問題があった。それが翠の存在です。島田さんが仕事で忙しく育児に関われていなかったために親権が詩音さんに渡ってしまったんです。」

 

普通の親なら親権が自分に認められたなら喜ぶだろう。

しかし、こいつらの場合はそうじゃなかった。

 

廻「どうしても島田さんとの血の繋がりのある翠くんをあなた達は育てたくなかったし、彰くんたちも兄弟と認めたくなかった。そこである計画を立てたんですよね?」

 

弘人「ある計画?」

 

廻「これを聴いてもらったら分かると思うぞ。」

 

そして、翠から返してもらったボイスレコーダーを再生した。

 

 

 




事件メモ
・いじめの指示を出したのは陸人と詩音。
・四人とも翠のことを邪魔だと思っている。
・慰謝料をもらうために島田を陥れた。

以上です。

ボイスレコーダーの内容とは?廻たちは無事に翠を助けることができるのか?
次回遂にすべての真相が明らかに!
では、また次回お会いしましょう!
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