光輝がいる施設や再会した空に聞いた話しからますます光輝への疑いを強める廻。そして、今度はついに通報者本人に話しを聞くみたいだ。果たして有力な証言は得られるのか!
では、本編どうぞ!
数分後 カフェ
あれから俺たちは近くのカフェに移動した。あそこじゃ話しづらいだろし、俺たちもゆっくり話しを聞きたいからな。
徳野「…お、来ましたね!」
弘人「何で徳野さんがここに?」
廻「…俺が呼んだんだよ。徳野さんから電話があって、『同行したい』って言われたからな。ま、邪魔にならないならいいと思ってな。」
光輝「で、早速ですけど、どこまで分かりました?」
廻「…残念ですけど、まだ何も分かってないですね…」
実際には、通報者もその現住所も分かっているけど、まだ話せないな…。何となくだが、このまま教えると嫌な予感がするからな…
光輝「そうですか…。」
廻「すみませんね、いろいろと調べてはいるんですけど…」
廻「一つ聞いてもいいですか?」
光輝「なんですか?」
廻「何で今になって通報した人を知りたいんですか?」
正直に答えてくれるわけではないが聞いてみる。
光輝「それは最初に言ったじゃないですか?お礼を言いたいからですよ。」
廻「お礼が言いたいなら、僕たちじゃなくて警察に頼ればいいじゃないですか?」
光輝「…それは、警察が素直に教えてくれるとは思わないし、もう十年も前のことだから相手してくれないと思って…」
もっともらしい理由ではあるな…
廻「そうですか。けど、僕たちじゃなくても施設の人と話してプロの探偵とかを雇うってこともできたんじゃないんですか?」
光輝「それは話したんですけど、相手にしてくれなくて…」
まあ、あの人なら光輝くんの話しなんて聞きそうにもないからな…
廻「そうですか、分かりました。気分を悪くしたならすまなかった。」
光輝「いえいえ、大丈夫ですよ。気にしないでください。でも、ちゃんと通報者はみつけてくださいよ。」
廻「…分かりました。」
そうして光輝くんと別れて、帰路についた。
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弘人「…結局何も聞けなかったな。」
廻「そうだな…」
弘人「……なあ、廻。お前、本当は通報した人わかってるんじゃなのか?」
…こいつ、やっぱり鋭いな…
廻「…だったら何だよ?」
弘人「教えないのか?」
廻「目的がわからないからな。それに、態度だって学校と施設で違うのも気になるからな。まだ教えられない。」
弘人「やっぱり、疑ってるのか?」
廻「まあ、怪しいからな。そんなほいほいと教えれないだろ。」
弘人「けど、何かを起こしそうな子にはみえないけどな…」
廻「人は見かけによらないだろ。現にお前がそうだろ。」
弘人も見かけはチャラチャラしてるからな。初見だとビックリするだろ。
弘人「まあそうだけど…。本当に光輝くんは何を考えてるんだろうな…」
廻「さあ?それは本人にしか分からないだろ。」
廻「……取り敢えず明日は、その通報者のところに行ってみるか。」
弘人「わかった。じゃ、また明日な。」
廻「あぁ、またな。」
そうして今日は解散した。
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翌日 佐々倉家前
講義が終わった後に佐々倉さんの家の前に来ていた。
どうやら前は光輝くんの家の近くに居たみたいだが、引っ越していたみたいだ。
ここで何か分かるといいんだがな…
廻「取り敢えず行ってみるか。」
ピンポーン
インターフォンを押すと数分して女性がでてきた。この人が望さんか?
「はい?誰ですか?」
廻「あ、僕は探偵やってる音咲廻っていいます。佐々倉望さんですか?」
望「そうですけど…」
そう言って怪しむ顔をする。まあ、いきなり探偵だって言う人が来たらそりゃ怪しむよな…
廻「実は…」
なので、今までのことを全て話すことにした。
望「なるほど。そんなことが…。分かりました、中へどうぞ。」
廻「失礼します。」
そうして家の中へ入った。
望「…それで、私が過去に通報したことですよね?」
廻「そうです。実はその人があなたを探しているんです。」
望「…それって私を教えてあげればいいんじゃないんですか?」
廻「そうしたいんですけど、ちょっとすぐにはお伝えできないんですよ。…改めて、通報した時の様子を教えてくれませんか?」
望「…分かりました。」
そうして、十年前のことを話してくれた。
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十年前
その日は私はリビングでテレビを見ながらゆっくりしてたんです。
そしたら急に外から怒鳴り声が聞こえてきたんです…
『てめぇー、誰に口聞いてんだ!』
浩子『やめて!光輝には手を出さないで!』
男女が言い争っている声でした。
しばらく聞いていると大きな音がしたんです…
ガシャーーン!!
浩子『キャーー!』
光輝『おかあさーーん!』
そこで、主人と相談して電話をしたんです。
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望「それが私が通報したときの状況です。」
廻「そうですか。」
望「……あぁ、そう言えば、関係あるかは分からないけど、通報から数日経ったときにこんなものがポストに入ってたんですよ」
そう言って望さんが何かの紙を持ってくる。
廻「これは…」
その紙には赤色のペンで大きく「お前らを許さない。絶対に○す」と書かれていた。
廻「見たところ脅迫ですね…けどこれって…」
望「一応、警察にも相談したんですけどね、見ての通り子どもの文字だし、実害もないってことで放っておいたんです。私のとこだけじゃなくて、周りの人もポストに入れられてたらしいです。」
廻「なるほど…」
確かに、通報したあとに子どもの文字で書かれていたら偶然とは思えないよな…
だとしたら、光輝くんが望さんを恨んでいる?何でだ…話しを聞いたところ悪いことはしてないみたいだが…
廻「失礼を承知で聞きますが、恨まれるようなことをした覚えってなにかありますか?」
望「そんなのありませんよ。第一、そんなことがあったらあなたにも話しませんよ。」
そりゃそうか…本当に失礼なことを聞いたな。
廻「確かにそうですね。すみませんでした。」
望「別にいいですよ。けど、恨まれることに覚えはないけど、罪悪感はありましたよ。」
廻「というと?」
望「だって、私が通報したことで結果的に光輝くんとお母さんを離れ離れにしたんですから…。母親とは上手くやっていけてましたから…。だから、今でもふっと思うんです、『あのとき通報して良かったんだろうか、私の独りよがりの正義だったんじゃないか』って…」
そうか。望さんも望さんで苦悩してたんだな…
廻「気にしなくてもいいと思いますよ。通報は義務ですし。それに僕も同じ立場なら通報してましたよ。」
望「そう言ってもらえると助かります。」
廻「一ついいですか?」
望「なんでしょう?」
廻「この紙をもらってもいいですか?」
望「えぇ、必要なら持っていってください。」
廻「ありがとうございます。では、僕はこれで失礼します。」
望「お気をつけて。」
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数分後 お月様園
望さんに話しを聞いた後に、弘人たちと合流して再びお月様園に来ていた。
廻「着いたか。……弘人はここで留守番な。」
弘人「何でだよ!」
廻「お前がまた暴れたら捜査が進まないだろ。今回は大人しくしてろ。」
弘人「…、分かったよ…」
渋々といった感じたが納得してくれたようだ。
そうして、中に入っていった。
廻「すいません、恵梨香さんいますか?」
受付「しばらくお待ち下さい。」
数分後…
受付「お待たせしました。応接室でお待ちです。」
廻「そうですか。ありがとうございます。」
コンコン
廻「失礼します。」
恵梨香「…今度はなんですか?私も暇じゃないんですよ?」
廻「何回もすみません。ちょっとお願いがありまして。」
恵梨香「…お願い?」
廻「はい、実は…」
数分後…
恵梨香「…これでいいですか?」
廻「ありがとうごさいます。」
恵梨香「用が済んだら早く帰ってください。」
…言われなくても帰るっての
廻「失礼しました。」
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廻「待たせたな、終わったぞ。」
弘人「随分と早かったな。」
廻「ま、物を借りてきただけだからな。」
弘人「物?なんだよ?」
廻「これだ」
弘人「なんだ、これ?…鉛筆と光輝くんの名前が書いてある紙?なんでこんなもの…」
廻「ちょっと、あることに使おうと思ってな。」
弘人「何か、企んでるな…」
廻「まあな。取り敢えず、信条さんと会おうと思ってるから警察署に行ってもらっていいか?」
弘人「分かった。」
そうして警察署に向かった。
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数分後 警察署
廻「すみません、信条さんいますか?」
受付「しばらくお待ち下さい。」
しばらくして…
信条「待たせたな。今日はどうしたんだ?」
廻「いつも急ですまないな。で、頼みたいことがあるんだが…」
信条「……なるほど、それをすればいいのか。分かった。」
廻「あぁ、頼む。」
信条「で、さっきから聞こうと思ったんだが、その人は誰だ?」
そう言って徳野さんを指差す。
廻「あぁ、徳野さんって言ってな。マスターの学生時代の友達で、フリーのジャーナリストをやってるらしい。で、今俺たちに密着取材中ってわけだ」
徳野「どうぞ、よろしくお願いします!」
信条「ふ〜ん。お前らにね…。じゃあこの件が終わったら有名人になってるかもな(笑)」
廻「俺としては目立ちたくないから勘弁してほしいんだけどな…」
信条「そうかよ。あ、俺もこいつらに協力してることは内緒でお願いします。こいつらに助けられてるのは事実だけど、上の連中に分かると面倒なことになるんで。」
徳野「分かりました。」
廻「面倒なことって?」
信条「そりゃ、民間人にほいほいと捜査状況を話してるわけだからな。結果的に事件を解決してるとはいえ問題にはなるからな。」
廻「なるほどねぇ。ってことで俺からも頼みますよ。」
徳野「分かりました、信条さんのことは記事にしないようにしますね。」
信条「助かります。」
廻「じゃ、今日はもう帰る。結果が分かったら、なるべく早く連絡してくれ。」
信条「分かった。じゃ、またな。」
そうして警察署を後にした。
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徳野「それにしても、警察の協力者もいなんですね、驚きました。」
廻「まあ、そこは人脈を頼ったって感じですね。」
徳野「そうですか。でも、廻さんはいろんな人に支えられてるんですね…」
廻「……そうですね。」
言われてみれば確かにそうだ。今までの依頼も俺ひとりじゃ解決できなかったからな。
……あのときももっと早くそのことに気づけていたら…
……いや、今更そんなこと考えても遅いか…
今はこの依頼を解決することに集中しよう。
事件メモ
・光輝は『何か』を隠しているみたいだが、話さない。
・差出人不明の脅迫めいた紙を佐々倉望を始めとする光輝の近くに住んでいた住人が全員受け取っている。
次回予告
通報した佐々倉望から話しを聞けた廻。そして、新たに子どもの文字で脅迫状が入れられていたことも分かった。
そして何やら信条になにかの協力を頼んだみたいだが…
ということで、また次回会いましょう!