施設への訪問をして、ますます光輝に疑いの目を向ける廻たち。
果たして、光輝の隠し事に気づくことができるのか。
それでは、本編どうぞ!
数日後 音楽スタジオ「TRY」
あれから取り敢えず俺たちにできることはないから特に行動は起こしていなかった。
弘人「あー、暇だな…」
廻「そうだな…。」
弘人「何かやることないのかよ。」
廻「今はなにもないだろ。近所の人からも何も証言がないからな…」
♪♪♪♪♪
そんなことを弘人と話していると電話がかかってきた。
…お、信条さんからか。
廻「もしもし?」
信条『今時間あるか?』
廻「あぁ、大丈夫だ。」
信条『じゃ、今から署に来てくれ。頼まれていたことの結果がでたぞ。』
廻「分かった、今から行く。」
玲央「…どうやら何か分かったらしいな。」
廻「みたいだな。これで進展しそうだ。」
弘人「じゃ、行くか。」
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数分後 警察署
廻「おーい、信条さん。来たぞ。」
信条「来たか。…じゃ、早速結果を話すぞ。」
廻「頼む。」
そこから信条さんから俺が頼んでいたことの結果を話してくれた。
信条「どちらも同一人物のものだった。」
廻「そうか…」
……やっぱりな…
弘人「?話しがみえないな…お前何を頼んでたんだ?」
廻「実は、こんなものがあってな。」
そこで、通報者である佐々倉望さんに届いていた紙のことを話した。
弘人「なるほどな…。そんな紙が配られてたのか…」
廻「まあな。それで、いろいろと鑑定を頼んでたんだよ。」
弘人「ん?いろいろってことはまだあるのか?」
廻「もうひとつ指紋鑑定を頼んでたんだよ。…で、そっちはどうだった?」
信条「そっちも同一人物のものだったぞ。」
廻「やっぱりか…」
弘人「あー、だから施設から光輝くんの鉛筆と文字を書いた紙を持ってきたのか。」
廻「そういうこと。指紋と筆跡鑑定をしてもらうためにお願いして持ってきたんだ。」
あの人にお願いするの気が引けたけどな。依頼解決に向けて必要だから仕方ないけどな…
弘人「けど、これで…」
廻「あぁ。これで、光輝くんが何かを企てていていることが分かったな。」
弘人「そうだな…。それでも、まだ何で俺たちに依頼してきたかほわからないけどな…」
あとはその理由を知るだけだな…
玲央「…言うタイミングがなかったから言えなかったからこれを見てほしい。」
そういうと、ノートパソコンを俺たちに見せてきた。
弘人「なんだこれ?……あ、これ光輝くんがいる『お月様園』の評判か。これがどうかしたのか?」
玲央「気になって調べていたんだが、どうもここの評判が良くないらしくてな。」
灯「良くないってどんなふうに?」
玲央「調べた分だと、『子どもの声がうるさい』『泣き声ばかり聞こえてくる』『行事の音がうるさすぎる』とかとにかく酷いみたいだ。」
弘人「本当だな。評価も5段階評価の内の1って低いな…」
玲央「それに、SNSで検索してみると、いいことは書かれていなかったぞ。」
そう言ってスマホも見せてくる。
灯「そうみたいだね。でも、子どもがいるんだから多少はうるさくはなるんじゃないの?」
弘人「灯ちゃんの言うとおりだろ。特に気にするようなことじゃないと思うけどな…」
と、俺たちが話していると信条さんから声をかけられる。
信条「お前ら、用が済んだら早く……ってその施設か…」
廻「ん?何か知ってるのか?」
信条「実は何回もその『お月様園』に通報があって最寄りに警察が駆けつけたことがあるんだけどな…対応が最悪だったらしくてな、その対応にあたった奴が文句言ってたらしいぞ…」
廻「そんな酷かったのか…」
信条「なんでも、何度も警察が駆けつけてることと、近所からの苦情で、いろんなとこに目をつけられてるらしいぞ。」
言われてみれば確かに、働いてる職員も何か子どもと適当に接してるって感じだったからな…
恵梨香さんの対応も、いいものではなかったからな…
ん?そう言えば……
弘人「廻、どうかしたのか?」
廻「…いや、何でもない…」
廻「そう言えば、目をつけられてるって言ったけど具体的にはどんなことに目をつけられたんだ?」
信条「……あんまり大きな声では言えないんだけどな、虐待や放置されている可能性があるみたいだ。だから、近いうちに捜査が入るらしい。」ボソボソ
そのことを小声で信条さんが教えてくれる。
廻「そんなことが…」
信条「これが俺が知ってることの全てだな。これでいいか?」
廻「あぁ、十分だ。ありがとう。」
そうして、警察署を後にした。
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弘人「…なかなかヤバい話しが聞けたな。」
廻「そうだな。光輝くんがいる施設があんなに危ないところだったなんてな。」
灯「それで?これからどうするの?」
廻「…取り敢えずまた『お月様園』を調べてみようと思う。」
灯「大丈夫なの?警戒してそうだけど…」
廻「警察のこととか話さなければ大丈夫だろ。それに調べるのは施設のことじゃなくて、光輝くんの部屋だからな。」
弘人「そうなのか?」
廻「あぁ。施設のことは調べてくれてるからな。そっちは警察に任せる。今はとにかく光輝くんの情報が欲しいからそっちを優先したいからな。」
弘人「分かった。じゃあ早く行くか。急がないと放課後になって光輝くんが帰ってくるからな。」
廻「そうだな。急ぐか。」
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数分後 お月様園
弘人「じゃ、俺は今回も留守番してるから早く行ってこいよ。」
廻「悪いな。すぐに終わらせてくる。」
そして、話しを聞きに行った。
恵梨香「またあなたたちですか!」
廻「何度もすみませんね。どうしても必要なもので。」
恵梨香「光輝くんの部屋の鍵のスペアキーです。渡すので早く用事を済ませてください。」
廻「こんな簡単に鍵を渡してもいいんですか?」
恵梨香「いいんですよ。その代わり面倒なことは起こさないでくださいね!」
廻「…分かりました。」
鍵をもらえたのはいいけど、こんな簡単に渡してもいいのかよ。
子どもたちにもプライベートがあるのに。
…まあ、内緒で部屋に入ってる俺たちも人のこと言えないんだけどな…
…それにしても、今日は前に会ったときに以上にイライラしてるな…何かあったのか?それに職員が何故かバタバタしてたからな…
まあ、今は関係ないか…
光輝くんの部屋の中
玲央「…それで、今度は何を調べるんだ?」
廻「取り敢えず、何か証拠になりそうなものを探す。部屋になら何かおいてるだろ。……ん?なんだこれ?」
みたところ何かの日記みたいだな…
灯「日記みたいだね。…勝手に見ていいの?」
廻「人のこと部屋に勝手に入ってる時点でそんなこと言っても意味ないだろ。」
取り敢えず日記の中を見る時間はないから何ページか写真を撮っておくことにする。
廻「……っとこれくらいでいいだろう。お前らは何か見つけたか?」
灯「何もないよ…。……ん?なにこれ!?」
廻「どうした、…ってなんだこれは!?」
玲央「…なんだ、こりゃ…」
3人ともあるものを見て固まる。
そこにはでかい模造紙に『あいつを許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない……』
っと模造紙いっぱいに書かれていた。
廻「……光輝くんはそうとう『誰か』を恨んでたらしいな…」
玲央「それにしてもこれは異常だろ…」
廻「いろいろと言いたいことはあるけど、時間もないから戻るか。」
他には目立つものもなかったから帰ることにした。そろそろ下校時間になって光輝くんが帰ってきそうだったからな…
部屋を出ると慌てている職員の人と合った。
…やっぱり何か慌ててるな…
廻「…すみません、慌ててるようですけど、何かあったんですか?」
職員「…何でもないです。用が済んだならお帰りください。」
廻「僕たちもいきなり来て迷惑をかけてしまったので、手伝えることだったら、手伝いますよ?」
職員「……実は調理場から包丁がなくなったんです。それを皆で探してるんです。」
…なるほど、だから皆慌ててたのか…
確かに遊びのつもりで包丁を使って子どもたちが怪我したら問題になるからな…
廻「調理場への出入りは誰でもできるんですか?」
職員「はい。鍵も特にかけてないので…」
おいおい、もうちょっと管理をしっかりしろよ…
廻「…分かりました。僕たちも手伝いますね。」
それから俺たちは無くなった包丁を探した。
数時間後…
灯「見つからないね…」
廻「そうだな。…気になるけど、弘人も待ってるから、帰るか。」
廻「すみません、失礼しました。あ、この鍵を恵梨香さんに返してもらえますか?」
職員「分かりました。手伝ってもらってありがとうございます。」
そうして弘人の車に戻った。
弘人「随分と遅かったな。」
廻「悪かったな。すぐ戻るはずだったんだけど、ちょっと探しものを手伝ってきてな。」
そこで包丁が無くなったから探すのを手伝ったことを話した。
弘人「そんなことがあったのか…。刃物の管理ぐらいしっかりしてほしいよな…。子どもが怪我したらどうするんだよ…」
廻「ま、怒りたい気持ちは分かるけど、落ち着け。」
弘人「…分かったよ。で、何か見つけれたのか?」
廻「まあな。」
そこで、日記と模造紙に書かれた恨み言を見せた。
弘人「なんじゃ、こりゃ…」
まぁ、そうなるよな…
弘人「でも、誰を恨んでるだろうな?」
廻「…さあ?取り敢えず日記をみたら何か分かるかもな…」
廻「もう遅いから日記は俺が見ておく。今日は、帰るぞ。」
弘人「任せたぞ。じゃ、何か分かったら教えろよ?」
廻「分かってるよ。」
そうして今日は帰ることにした。
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その日の夜 春田家
……さて、やっとゆっくりできるな。さて、撮った日記を見てみるか
廻「何か証拠があればいいんだけどな…」
そうして日記を見始める。
『○月○日 ここに来てもう何年も立った。今だにあいつらとは仲良くなれない。というより仲良くする気はない。お母さんからのプレゼントを壊して使うだけ使ったら捨てやがって…絶対に許さない…』
これは、空さんから聞いたことと同じだな。
やっぱり施設の子たちに対して怒ってるのか…
『○月○日 もう何回も見て怒りを感じないつもりだったけど、やっぱりあの大人たちをみてるとイライラしてくる。プレゼント取られて喧嘩しても俺が悪い、我慢しなさいだと?…ふざけんなよ!腹立つぜ!』
随分と施設の人にイライラしてるようだ…
廻「(確かに恵梨香さんを始めとして適当な態度の人しかいないからな…)」
『○月○日 最近よく考えることがある。「あいつがあんなことしなければ、俺は今頃こんなことにはなってない」って。恨むのはお門違いって言われるだろうけど、関係ない…あいつさえ居なければ…』
廻「(模造紙にも書いてたけど、結構恨んでるな…)」
『○月○日 今日は、学校でいいことを聞いた。何でもあのいじめられていた翠の件を解決した探偵がいたらしい。その時に思ったね、これは使えるって…これであいつに…正義感ぶった大人どもに復讐できる…』
廻「(!…やっぱり、何か復讐を考えてたのか…)」
『○月○日 何とか、依頼を受けてもらえることができた。
これで、あとは探し出してくれるのを待つだけだ…。今まで真っ暗だった世界が一輝に明るくなった気がした…本当に会える日が楽しみだ…』
それから何ページかは俺たちの捜査の進展が遅いことへの不満が書かれていた。
廻「これ以上は何も重要そうなことは書かれていないか…」
それにしても随分と恨まれてるんだな…あんな子どもにそこまで思わせるなんて…
まあ、あんな環境にいたらそう思うよな。とにかく周りの大人が酷い…
……ん?『周りの大人』?…そう言えば…
…!待てよ、もしかして…
俺は集中するために机の上のヘッドフォンを取って耳に当てる。
さあ、集中するか…
『正義感ぶった大人どもに復讐できる…』
『その時に思ったね、これは使えるって』
『調理場から包丁がなくなった』
………そういうことか。
考えがまとまったからヘッドフォンを外す。
廻「真実が繋がった!」
明日信条さんに電話しておくか…。
弘人たちにも伝えないとな。
事件メモ
・数年前に近所のポストに入れていた脅迫状は光輝のものだった。
・『お月様園』の評価が異常に低い。
・『お月様園』では、虐待や子どもが放置されている可能性がある。
・『お月様園』で包丁がなくなる事件が起きていた。
・光輝の日記には、誰かを恨んでいることや廻たちを利用しようとしていることが書かれていた。
次回予告
ついに光輝の隠し事が分かった廻。一体光輝は何を考えているのか!
次回全ての謎が明らかになる!
それでは、また次回会いましょう!