施設から光輝くんの日記や模造紙に書かれた恨み言を見つけたか廻たち。そして、廻はとうとう真実に見つけたようだ。
それで本編どうぞ!
翌日 カフェの中
俺たちは前に光輝くんと来たカフェに来てきた。勿論、光輝くんに通報者である佐々倉望さんのことを伝えるためだ。
弘人「…本当に教えてもいいのか?」
廻「多分、そうしないと認めないと思うからな。それに、信条さんも俺たちも向かうから大丈夫だろ。それに、光輝くんをあんなふうにさせた俺たち大人の責任でもあるからな。」
弘人「……確かにそうだな。」
早く解決しないとな。
光輝「…あ、廻さん!お待たせしました!」
そんなことを考えていると、光輝くんがやってきた。
…さて、後はなるようにしかならないな。
光輝「それで、話しって何でしょうか?」
廻「…お待たせしました。通報者が分かりました。」
光輝「!ほ、本当ですか!どんな人ですか?」
廻「佐々倉望さんと言う方です。」
光輝「そうですか…。それで、住所は?」
廻「住所は……です。」
光輝「そうですか。ありがとうございました!」
廻「では、僕たちはこれで失礼します。」
さて、ここからだな…
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その日の夜 佐々倉家
ピンポーン
望「はーい、どなたですか?」ガチャ
?「…」
望「あ、あのこんな遅くにどうしたの?迷子?」
?「…あなたが佐々倉望さん、ですか?」
望「えぇ、そうだけど?」
?「…そうですか。……じゃあ」ッス
望「!!」
?「死んでください!」
ガチ
?「!」
少年が刃物で刺そうと腕を出したところで、腕を掴む。
そして、刃物を少年の手から取り上げる。
多分これが施設から盗まれた包丁だろうな。
廻「…やっぱり、来たか……光輝くん。」
光輝「あ、あなたたち、どうして……」
廻「光輝くんが、望さんを殺そうとしていることは分かってたよ。いろいろと調べさせてもらったからね。」
信条「おい、廻。言われてた連中を連れてきたぞ。」
廻「ありがとう。」
そう言われて、信条さんの後ろから恵梨香さんと高貴浩子さんがやってきた。
恵梨香「…なんで私がこんな所に来なきゃいけないんですか…」
浩子「光輝!」
光輝「お母さん…」
二人とも俺が信条さんに頼んで連れてきてもらった。
さて、必要な人が揃ったな、始めるか…
廻「…光輝くん、あなたは望さんを恨んでいる、そうですよね?」
光輝「……そうだよ。」
もう言い訳ができないと思ったのか、素直に答える。
望「な、なんで…」
廻「理由は望さんが通報をしたからですよ。」
望「ど、どいうことです?なんでそんな理由で…」
そりゃ、そんな理由で○されかけたら戸惑うよな…
廻「あなたの通報で光輝くんの人生が多く変わったからです。」
光輝「…」キッ
光輝くんは今も望さんを睨みつけている。
廻「順を追って説明しましょう。ことの発端は、十年前のあの日、高貴家から父親の怒声が聞こえてきたことです。」
廻「そして、放っておけなくなった望さんは警察に電話をした。そうですね?」
望「そうです。」
廻「そうして、光輝くんは父親の虐待から解放されて一件落着……とはならなかった。児童相談所にも連絡がいって光輝くんは浩子さんからも引き離されたからです。」
廻「そこから光輝くんは『お月様園』という施設で暮らすことになった。けど、そこからが地獄の始まりだった。」
望「地獄?」
廻「そうです。光輝くんは施設で上手く馴染めなかった。それは、光輝くんが施設に来たときに持っていた浩子さんからの大事なプレゼントや誕生日プレゼントを他の子どもに使われて、その上返ってくるのは壊れたあと、こんなことがあったから喧嘩ばかりの毎日になってしまったんです。」
恵梨香「!」
思い当たる節があるのか、恵梨香さんがビックリした表情をしていた。
浩子「ど、どういうことですか!手紙では何事もなく元気に暮らしてるって言ってたのに!」
そりゃ、自分の子どもがそんな目にあってたなんて知らないから怒るよな…
廻「落ち着いてください。そのことも後で話していきますから。」
取り敢えず、今は浩子さんに落ち着いてもらう。
浩子「……分かりました。」
廻「で、そんなことがあってだんだん光輝くんはイライラしてきたんです。しかも、実際には施設の人は光輝くんに『喧嘩しても俺が悪い、我慢しなさい』って言ってたらしいです。」
光輝「何でそのことを!」
廻「…ごめん、光輝くんの日記を見せてもらった。」
光輝「……そうですか。」
廻「…まあ、このように光輝くんは理不尽を強いられてきたんです。浩子さんのところにも『何故か』帰れなかったみたいですし…」チラッ
恵梨香「…」
チラッと恵梨香さんの方を見ると、焦っているような表情をしていた。
しかし、そんなのはお構いなく続ける。
廻「そして、そのうち光輝くんはあることを考えるようになるわけです。」
灯「そ、それって…」
廻「そう。『通報がなければ、こんな生活をしなくても良かった』って思うようになったんですよ。」
廻「そして、通報した人を見つけて復讐しようとしたんでしょう。」
弘人「じゃあ、そのために俺たちを利用したのか。」
廻「そういうことだな。」
望「そうだったのね…」
灯「で、でも、何でそうなる前に、光輝くんをお母さんの元に返してあげれなかったの?浩子さんは虐待してないから児相も戻ることを認めてくれそうだけど…」
確かにそれがあったからこんな事件はなかったはすだ…
けど…
廻「児相はそうだろうな。けど、返せなかったんだろうな。」
弘人「何でだよ?…」
廻「返すと施設の実態がバレるからだろ。」
そう言って再び恵梨香さんを見る。
恵梨香「な、なんで私を見るのよ!私は何も知らないわよ!光輝くんの担当なだけで本当に知らないんだから!」
廻「けど、調べてみると『お月様園』って随分と評判が悪いみたいですね。近所からの苦情や警察も何回も来てるとか…」
恵梨香「な、何が言いたいのよ!」
廻「それらの実態がバレないように身寄りのある子どもは返してないんじゃないですか?」
信条「いろいろと調べましたよ。確かに、身寄りのある子どもは『返してほしい』って言われてたのに返してないですね。」
信条「それに、最近では、虐待と子どもの放置が疑われているとか…」
おいおい、そこまで話して大丈夫なのかよ…
まあ、信条さんがいいなら大丈夫だけど…
廻「それらのことから考えられるのは一つ。それは、施設の実態をバレないようにするために返せなかったんですよ。」
浩子「なんてことを!!」
廻「で、今まであってるかな?光輝くん。」
光輝「……はい、あってます。凄いですね、そんなことまで調べてたなんて…」
廻「…」
光輝「そうなんだよ!この人が通報さえしなければ、俺はあんな生活しなければ済んだんだ!」
廻「……それは違うと思いますよ。」
光輝「何が違うんですか!この人が変な『正義感』で電話しなきゃこんなことには!」
廻「望さんが言ってましたよ。光輝くんと浩子さんを引き離したことを後悔したって。それに『あのとき通報して良かったんだろうか、私の独りよがりの正義だったんじゃないか』って」
光輝「!そ、そんなはずは…」
望「私は正義感とかそんなんで通報したわけじゃないの。ましてやあなたとお母さんを引き離そうなんて考えてはないわ。ただ、助けたいから通報したの。」
光輝「そ、そんな…じゃあ、今までのことは…」
浩子「…もういいのよ、光輝。今まで一人にしてごめんね、私がまだ頑張ってたら…」
光輝「うわーん!」
二人が泣いて浩子さんに抱きしめられている。
こっちはもう大丈夫そうだな…あとは…
廻「で、あなたは光輝くんの担当でしたよね?謝罪の一つもないんですか?」
恵梨香「なんで私が謝らないといけないのよ!」
廻「…ま、別に謝らないならそれでいいですけどね。ま、どっちにしてももうあの施設は終わりですからね。」
恵梨香「ど、どういうことよ!」
信条「近いうちに捜査が入ります。それに証拠の映像も手に入れましたから。」
廻「そういうことです。どっちにしろ言い逃れはできませんよ!」
恵梨香「……なんなのよ…」
……?
恵梨香「一体何なのよ!」
光輝「!」ビクッ
恵梨香さんが光輝くんの方を向いて叫ぶ。
恵梨香「あんたが、余計なことしなければこんなことにはならなかったのに!あんたのその余計な行動でいろんな人に迷惑をかけるのよ!あなたには『正義感』ってものがないの!」
…ふっ、何を言い出すかと思えば。
廻「あなたが『正義感』なんて語る権利なんてないですよ。」
恵梨香「な、なにを…」
廻「そりゃ、施設が無くなることで、また別の施設に移らないといけない子もいるし、職員だって仕事で来てるから露頭に迷う人だっているでしょう…」
恵梨香「そ、そうよ!」
廻「けど、その前にあなたたち、子どもたちに真剣に向き合ってたんですか?」
恵梨香「…」
廻「向き合ってないから現に光輝くんはこうなったんじゃないですか。」
廻「子どもが勝手にしたことって考える前に、まずは周りの大人が何かしてあげることはないかとか、何が問題なのか考える必要があるんじゃないですか?」
恵梨香「黙って聞いてれば何なのよ!探偵だか何だか知らないけど、あなたたちだって自分の勝手な『正義感』でやってるだけでしょう!」
廻「…」
恵梨香「ほら、みなさい!答えれないでしょう!所詮あなたも自己満z…」
廻「じゃあ、あなたの『正義感』ってなんですか?」
廻「答えてください。あなたの正義ってなんですか。」
恵梨香「そ、それは…」
廻「正義なんて人によって変わるものほど当てにならないものはないですよ。…けど、一つだけ言えることがあります。」
恵梨香「な、何よ!」
廻「自分だけの正義を押し付けて強要したらそれは『正義』って言わないんじゃないですよ。」
恵梨香「っ!!!」
信条「もういいみたいだな。光輝くん、すまないけど、警察署で話しを聞かせてもらうよ。」
光輝「…分かりました。」
浩子「光輝!」
光輝「ごめん、お母さん…」
浩子「……待ってるから。」
そして最後に望さんに「すみませんでした。」と一言言うと警察の人と一緒に行ってしまった。
信条「あなたや施設の職員にも近いうちに話しを聞きますからね。」
そう言うと、信条さんも行ってしまった。
……さて、俺たちも帰るか。
次はエピローグです。
では、また次回会いましょう!