俺たちと謎と青春と   作:ちゃんま2

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さて、いよいよ最終章開幕です!廻の過去とは?
度々、ぼかされていた『あの子』の詳細がついに明らかになります!

では、本編どうぞ!


エピソードFINAL 前編
ヒーローと過去 その1


13年前…

 

あいつと出会ったのは、もう13年も前のことだ…

あの帰り道で…

 

?「うえ~ん、」シクシク

 

廻「どうして泣いてるの?悲しいことがあったの?」

 

?「ほっといてよ!!」

 

廻「ほっとけないよ!」 ?「...なんで?」

 

廻「誰か知らないけど、泣いてたら放っておけないよ!」

 

廻「だって俺はヒーローだから!」

 

?「変なの」フフ

 

そこから、話して、一緒に遊ぶようになって…

 

?「廻!今日から、中学生だね!」

 

廻「そうだな。っと、もう出ないと、入学式に間に合わないな…。行くか!」

 

?「そうだね!」

 

ずっと、この日常が続くと思ってた…

 

……あの日までは…

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

現在 佐々野木大学 講堂

 

季節は6月。段々と気温が上がってきて、夏の訪れを感じ始める時期。周りの皆はもうすぐ訪れる夏休みの話題でいっぱいだった。「どこに旅行に行くか」とか「バイト始めようかな」とか「今年の花火大会どうする?」なんてリア充の会話とかそんなもんだ。

 

そして俺はと言うと…

 

廻「…」zzz・・

 

相変わらず、講義もろくに聞かずに寝ていた。

 

弘人「…廻」

 

廻「う、う〜ん…」

 

弘人「起きろ!講義終わってるぞ!」

 

弘人の声で目覚める。

 

廻「ふぁー。そうか、もう講義終わってたのか。」

 

背伸びをしながら弘人に話しかける。

 

弘人「…ったく、お前は…。いくら試験の成績が良くても、授業態度がそれじゃ、印象悪いぞ…」

 

廻「それは分かってるんだけどな…。ま、いいから帰るか。」

 

弘人「少しは改善しろっての…」

 

俺は弘人に適当に相槌を打ちながら荷物を持って講堂を出る。

そして、裕次郎さんの音楽スタジオに向かった。

なんか、俺たちにお客さんが来てるとか…。

ま、依頼人だろうな。

 

数分後 音楽スタジオ「TRY」

 

 チリーンチリーン

 

灯「…あ、廻!」

 

灯と玲央は先についていたみたいだ。

 

廻「悪い、待たせたな。…で、俺たちにお客さんってのは?」 

 

裕次郎「それなら、奥のスタッフルームで待たせてるぞ。」

 

廻「分かった。じゃ、話しを聞きに行ってきますか…」

 

そうして、スタッフルームに向かった。

 

廻「すみません、お待たせし……!」

 

灯「?…廻、どうしたの?」

 

俺が待っていたその男性を見て固まる…

 

廻「…いや、何でもない。」

 

灯「…ならいいけど…」

 

そして、俺に変わって弘人が話しかける。

 

弘人「お待たせしました。あなたが、僕たちを待っていた人ですよね?」

 

「そうです。…久しぶりだな、廻くん…」

 

灯「え!廻の知り合いか何かですか?」

 

黙っていてもバレるから俺から言うか…

 

廻「…俺の中学校時代の担任だよ…お久しぶりです、楠田智人(くすだ のりと)先生。」

 

灯「この人が!」弘人「中学校時代の!」玲央「…担任か…!」

 

そのことを聞くと3人は驚いていた。……そんなに驚くことかよ…

っと、それよりも本題に入るか。

 

廻「で、僕たちに何のようですか?当然、昔の話しをしに来たわけじゃないですよね?」

 

楠田「そうだった。お前に頼みたいことがあってな。」

 

…やっぱり、依頼だったか…

そうして、楠田先生は依頼内容を話し出す。

 

楠田「実は、近々、中学校の同窓会をやることになっててな。」

 

楠田「で、普通に開催できればよかったんだが、こういうのが届いてな…」

 

楠田先生は一枚の紙を渡す。

 

『○月○日の音峰中学校の同窓会で、誰かに不幸が訪れる。

それが嫌なら、卒業生の音咲廻を連れてこい。

いたずらと思ってもらっても結構。だが、私は必ず何かを起こ 

す。』

 

…また、脅迫状かよ。しかも、何故か俺を指名してある。

 

楠田「これが昨日届いてな。」

 

廻「…なるほど。で、警察に連絡は?」

 

楠田「やってねえよ。別に『○す』とか『○ぬ』とか物騒なことは書かれてないからな。」

 

弘人「じゃあ、俺たちに依頼ってのは?」

 

楠田「廻、お前にはこの脅迫状を送った人を見つけてほしい。同窓会までに見つけれなかったら、同窓会での護衛だ。お前なら、受けてくれるよな?学生時代の縁だと思って!」

 

廻「…それぐらいだったら何とかしましょう。」

 

楠田「ありがとうな!じゃ、取り敢えず幹事会のメンバーと話し合ってる場所を教えておくぞ!」

 

そうして、それらをメモして楠田先生は帰って行った。

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

数分後…

 

楠田先生が帰ってから俺たちで話していた。

 

裕次郎「そうか…。今度は、中学校時代の同窓会に脅迫状ね…」

 

灯「それも気になるけど、廻。一つ聞いていい?」

 

灯がいつもよりも真面目な顔で俺に聞いてくる。

 

廻「なんだよ?」

 

灯「…別に廻が話したくないならいいんだけどさ、さっきの楠田さんの口ぶりと廻の反応からして同窓会があること分かってなかったよね?」

 

廻「…それが?」

 

灯「…もしかして、仲が悪かったの?先生とか、クラスの子と…」

 

…痛いとこついてくるな。

 

廻「…まあ、よくはなかったな。」

 

弘人「ま、こんな性格だから、トラブルの1つや2つあったんだろうよ!」

 

弘人が場の空気が悪くなったのを察してか、明るく話しかける。

正直こういうときはこいつの性格が助かる。

 

廻「ま、そういうことだ。」 

 

灯「…そうか。そうだよね!」

 

いつもの明るさに灯が戻る。…何だったんだ?

 

廻「…取り敢えず、明日早速、教えられた場所に行ってみるぞ。同窓会まで、あと10日だから早くしないとな。」

 

弘人「そうだな。それじゃ、今日はここまでにしとくか。じゃ、またな!」

 

そうして、弘人と玲央が帰っていった。

 

灯「でも、少し楽しみだな…」

 

唐突に灯がそういった。俺は思わず、灯の方を見る。

 

廻「どういうことだよ?」 

 

灯「だって、廻の中学校時代の人と会うんだから、昔、廻がどんな子だったかって廻のことを知ることができるんだからね!」

 

廻「そういうことか。…でも、期待には添えないかもしれないぞ。」  

 

灯「どういうこと?」

 

廻「ま、行ってみたら分かるよ。もう遅いから灯も早く帰りな。」

 

灯「う、うん…。そうだね。…ねぇ、廻。」

 

廻「今度は何だよ…」

 

灯「もっと、私を頼ってよ?無理はしないでね…」

 

そう言うと灯は気にしているような、納得してないような表情で帰って行った。

 

とうやら、不安にさせてたみたいだ。だとしたら悪いことしたな…。

 

裕次郎「…しかし、13年も経って接触してくるなんてな…」

 

廻「…そうだな。」

 

裕次郎「けど、いい機会かもな。」

 

廻「何がだよ?」

 

裕次郎「お前の過去と向き合うことだよ。同窓会だと、多分『あの子』も来るだろうからな…」

 

廻「…」

 

裕次郎さんがそう言うと一気に俺の表情が暗くなっていくのが分かった。

 

そうか、そうだよな…そりゃ、『あいつ』も来るよな…

 

廻「…そうかもな。」

 

  俺の過去か……

 

確かに向き合うにはいい機会かもしれない。

 

………けど、いざあいつと会ったとき、俺は正気でいられるだろうか…

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

翌日 公民館

 

そうして、俺たちは幹事会の奴らが集まる中学校近くの公民館に来た。楠田先生の話しによると、どうやらここで同窓会の計画を話し合っているらしい。

 

…本当に今になってあいつらに会うことになるなんてな。

……できるなら、もう関わりたくなかったが…。

 

弘人「どうしたんだよ?そんなに同級生に会うのが緊張するのか?」

 

何かを察した弘人が俺に声をかけてくる。

 

廻「そんなんじゃねえよ。」

 

ま、ここで迷ってても仕方ないよな。とにかく行くか。

 

そうして、公民館の中へ入って行った。

 

部屋の中に入ると、会議室に数人の男女が集まっていた。

 

女「?あれ、あなたたちは?」

 

弘人「あ、僕たち楠田先生から頼まれてここに来たんですけど…」

 

女「キャー、何あのイケメン!」

 

弘人に気づいた女性陣が弘人を囲む。

 

弘人「あ、あの…」

 

だいぶん、困っているようだ。

 

女「照れてるの?かわい~い!」

 

全く話しを聞く気がないようだ…

 

そろそろ、助けてやるか。

 

そうして、渋々だが、意を決して声をかける。

 

廻「離してやれ、困ってるだろ。」

 

女「何よ、あんt…っ!」

 

そうして、俺に気づいたのかその場にいた全員が俺を見て固まる。

そして、沈黙が流れる。

 

灯「え?、え?」

 

事態の異変を気づいたのか、灯は混乱してるようだった。

 

沈黙を破ったのは同級生の方だった。

 

男「てめぇ、どの面してここに来てんだよ!」

 

その言葉をきっかけに俺に次々と言葉が投げられる。

 

女「そうよ!あんなことをしておいて!」

 

男「どこから同窓会のことを聞いたか分からないけど、参加さたいだなんてどういう神経してるんだ!?」

 

灯「ち、ちょっと落ち着いてください!」

 

灯が落ち着かせようと呼びかけるが、そんなのお構いなしに次々に批難の声を俺にかける。そんなときに、一人の女性が入ってくる。

 

?「どうしたの?なんの騒ぎ!?」

 

騒ぎを聞きつけて来たその女性を見た瞬間、いろいろな記憶が蘇ってくる。

 

…そっか。やっぱり、いるよな…

 

?「!」  

 

廻「…久しぶりだな、茜(あかね)…」

 

茜「…」スタスタ

 

茜と呼ばれたその女性は、俺に近づいてくる。そして…

 

茜「!」バチーン

 

茜は俺に特大のビンタを喰らわす。

 

廻「…っ」

 

茜「…よく、顔が出せたわね…」フルフル

 

茜は怒りで体が震えているようだった。

 

茜「まだ、『あの時』のこと忘れてないわよ!あなた、忘れたなんて言わないでしょうね!?」

 

「忘れてない」そう言いたいのに、口が開かない…

 

弘人「! 今日はこれで失礼しますね。また来ます!おい、帰るぞ、廻!……おい、廻!」

 

弘人が俺に声をかけられる。でも…

 

ヤバいな、体が動かねえ…。動かなきゃいけないって頭ではわかってるのに…

 

結局、話しを聞くのは無理だと判断した弘人に連れて行かれる形で、その場を後にした。

 

弘人の車の中

 

弘人「…落ち着いたか?」

 

廻「…まあ、少しはな。さっきはありがとう、助かった。」

 

弘人が買ってきてくれた水を飲んで少しは落ち着いた。

正直、助かった。

 

弘人「…あえて聞くぞ?お前、中学校時代何があったんだよ?さっきの話し通りだと意図的に同窓会にも呼ばれてないみたいだし…」

 

廻「…」

 

廻「…始まりは、俺が小学生の頃からだ…」

 

 

多分、このまま黙っていても隠し通せないだろう。

そう思った俺は、3人に俺の過去を話すことにした。

 

 




事件メモ
今回の依頼
・『音峰中学校の同窓会に送られてきた脅迫状を送った人物を探す。』
・『脅迫状を送った人物が特定できなかったら、同窓会に出て護衛をする。』
・何故か、廻は同級生に嫌われている(?)

以上です。


次回予告
ついに語られる廻の過去。茜と一体何があったのか!

それでは、また次回会いましょう!

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