俺たちと謎と青春と   作:ちゃんま2

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前回のあらすじ

中学校時代の担任である、楠田から『同窓会に向けて送られてきた脅迫状』の送り主を探し出すように頼まれた廻たち。
そこで、公民館を訪れた廻たちだったがかつてのクラスメイトや茜と呼ばれる女性から冷たい仕打ちをうける…
そこで、ついに廻は自身の過去を3人に話すのだった…

てことで、ここから少し廻の過去の話しになります。主に廻視点で進んで行きます。

では、本編どうぞ!







ヒーローと過去 その2

13年前 廻 小学生時代

 

その日は何となく、いつもと違う帰り道を歩いてた。当時転校してきたばかりだから探検したかったんだよ。

そして、あいつと出会ったんだ…

 

茜「うえ~ん、」シクシク

 

廻「どうして泣いてるの?悲しいことがあったの?」

 

茜「ほっといてよ!!」

 

廻「ほっとけないよ!」 茜「...なんで?」

 

廻「誰か知らないけど、泣いてたら放っておけないよ!」

 

廻「だって俺はヒーローだから!」

 

茜「変なの」フフ

 

廻「俺は音咲廻!きみは?」

 

茜「わたしは、西条茜 (にしじょう あかね)だよ!」

 

廻「そっか、よろしくね。茜!」

 

これが、西条茜との出会いだった。

__________

 

廻「それで、泣いてたんだ…」

 

茜「うん。私の大切なお人形だったんだ…」

 

廻「よし、取り返そう!」

 

茜「どうやって?」 

 

廻「何かやってみよう!どうにかなるよ!明日ここでまた会おう!」

 

そしてまた次日も場所で茜と会ったんだ。

 

茜「来たよ。どうするの?」

 

廻「取り敢えず、話してみる!」

 

茜「だ、大丈夫かな?…」

 

廻「まあ、俺に任せて!」

 

そうしているうちに、茜の人形を奪ったやつが来た。

 

茜「あ、来たよ!」

 

廻「よし。」スタスタ

 

その子たちに近づいてくる。

 

廻「やい、茜の人形を返せ!」

 

「なんだよ、お前!」

 

廻「君が取った茜の人形を返せ!」 

 

「うるさい!」ボコ

 

そうして殴られる。

 

茜「廻!」

 

廻「だ、大丈夫!絶対に人形返してもらうまで諦めないからな!」

 

そうして、ずっと相手に何回も殴られようがずっと耐えて「返せ」と訴えた。そして…

 

「…ちぇ。分かったよ!返せばいいんだろ!ほらよ」ポイッ

 

数分後ついに男が折れて茜の人形を返してくれた。

 

茜「ま、廻!」

 

廻「お、俺はだ、大丈夫だよ…。それより、人形は?」

 

茜「大丈夫だよ、なんともないよ。それよりも廻の怪我が…!」

 

茜は俺の怪我を心配してくれた。

 

茜「ねぇ、なんで、あったばかりの私のためにそこまでしてくれるの?」  

 

廻「会ったときも、言ったじゃん!俺は『ヒーロー』だから!困っている人を放っておけないよ!」

 

茜「そっか。…ありがとうね!」

 

廻「どういたしまして!」

 

そこから俺と茜は絡むようになっていった。

 

 

廻小学校6年生

 

茜「もうすぐ卒業だね。」

 

廻「そうだな。」

 

茜「廻は何か部活に入るの?」 

 

廻「いや、入らないよ。面倒だし…」

 

茜「『ヒーロー』がそんな面倒くさがっていいの?…」

 

呆れ果てた顔で俺に聞いてくる茜。

 

廻「いいの。それとこれは別だよ。」

 

茜「…何か初めて会ったときと変わったよね。廻…」

 

廻「そうか?俺は何も変わってねえよ。」

 

茜「何かそんな感じがするだけ。」

 

廻「なんだそりゃ、気のせいだろ…」

 

茜「そうだと、いいんだけど…」

 

廻「そうだよ。ってか、茜は部活に入るのか?」

 

茜「私は吹奏楽部に入ろうと思ってるよ。やってみたかったんだよね!」

 

廻「お、おう。そうか…。お前、そんなに興味あったけ?」

 

茜「動画投稿サイトで、いろいろと映像を見てね。それでやってみたくなったの!」

 

…要は影響されたわけか…

 

廻「まあ、頑張れよ。」

 

茜「何、他人事みたいに。音峰中学校に進学するんだから、中学校も一緒でしょ?」

 

廻「そうだけど…。まあ、中学校に入学したら何か変わるかもな。」

 

茜「何かって?」  

 

廻「そうだな…。あ、誰かと付き合うとか?」

 

茜「…」 

 

廻「どうした?」

 

茜「…ま、廻はだ、誰かとそ、その…」

 

?いつもハッキリ言うのに珍しくゴモゴモと何言ってるか分からなかった。

 

廻「なんだよ?言いたいことがあるならはっきり言えよ…」

 

茜「〜〜///何でもない、バーカ!」

 

廻「ちょ、バカってなんだよ!」

 

茜「フン!」

 

近所の人「いやーね、最近の子どもってマセてるわね〜」

 

近所の人2「そうね~。でも、微笑ましいわね〜」

 

茜「///!!!」

 

近所の人のそんな会話を聞くと、更に顔を真っ赤にして走り去ってしまった。

 

廻「なんだったんだ?…」

 

それから…

 

廻 中学校時代

 

茜「廻!今日から、中学生だね!」

 

廻「そうだな。っと、もう出ないと、入学式に間に合わないな…。行くか!」

 

茜「そうだね!」

 

廻「…あー、それと…」

 

茜「何?」

 

廻「制服、似合ってるよ…」スタスタ

 

茜「///……って待ってよ〜!」

 

そうして俺たちが、中学校生活にも慣れてきた時のことだった。

 

泊「なあ、お願いだよ!俺と一緒にDJをやってくれよ!頼む!」

 

クラスメイトの黒崎泊(くろさき とまり)って奴にDJをやるように頼まれたんだ。

どうやら、体育の授業で、ダンスをやったときに俺の動きがよくそのことで「ぜびパフォーマンスをやってほしい」とのことだった。

 

廻「しつこいな。やらないっていってるだろ…」

 

泊「頼む!お前しかいないんだ!」

 

廻「だいたい、何で俺なんだよ…。ダンスうまいやつなら他にもいるだろ…」

 

泊「確かにそうだけど、ただ、うまいだけじゃダメだ!俺はお前のあのダンスを見てビビッときたんだ!」

 

廻「『ビビッと』ってなんだよ…」

 

泊「それはいいんだよ!と・に・か・く、お前じゃないとだめなんだよ!」  

 

廻「…」

 

こいつ、マジか…真剣な目で俺を見てやがる。

それだけ本気ってことか…

 

廻「…はぁ…少し考えさせてくれ。」

 

泊「分かった!」   

 

数日後…

 

泊「…で、結果は?」 

 

泊が俺の答えを急かして聞こうとする。

 

廻「その前に聞かせろ。…本当に俺じゃないとダメなんだよな?」

 

再度、泊に問いかける。

 

泊「そうだ。お前じゃなきゃダメだ!」

 

廻「お前、何でそんなにDJしたいんだ?」 

 

泊「俺は、DJで輝きたいんだよ!最高のライブをやって皆に認められるようになりたいんだ!」

 

前と同じ、こいつは本気で言ってる。

 

廻「…はぁ…仕方ない。」

 

泊「?」

 

廻「お前に付き合ってやるよ。」

 

泊「じゃ、じゃあ!…」

 

廻「一緒にDJやってやるよ。」

 

泊「あ、ありがとうー!よろしくな、廻!」

 

廻「よろしくな。」

 

こうして、DJを始めることにした。

 

 

茜「廻、DJ始めたんだって?」

 

廻「情報を仕入れるのが早いな…。誰から聞いたんだよ…」

 

茜「黒崎から。面倒なことに首を突っ込まないのに珍しいね。」

 

そういや茜はクラスのほとんどのやつらと仲が良かったな。だから知ったんだろうな。

 

廻「俺だって最初はやる気はなかったよ。けど、どうしてもって頼まれてな。仕方ないからやることにした。」

 

茜「そうなんだ、じゃこれあげる。」

 

廻「ん?何だこれ?……ヘッドフォン?」

 

茜「うん。ミックスとか曲考えるときに使うかなって思って」

 

廻「そうか。ありがとう」

 

廻「(まあ、曲作りまでするかは分からないけどな…)」

 

茜「フフッ。喜んでもらえて良かった。大切に使ってよ?」

 

廻「あぁ。大切に使うよ」

 

そこから泊とDJ活動が始まった。

最初は上手くいかなかったが、動画投稿サイトに投稿してたくさんの人に見てもらったことや俺と黒崎の元々の才能があってそこそこ有名になった。大会に出れば受賞するほどだ。

文化祭では、DJやって盛り上げたからな。正直一番俺たちが盛り上がってたな。

 

そうして、忙しいけど、充実した日々を過ごしていた。

 

『あの日』までは……

 

 

廻 中学校2年生 秋頃

 

期末テストも終わり、もうすぐ冬休みになるという頃だった。

 

楠田「え〜、大変残念な話しですが、皆さんに言わなければならないことがあります。」   

 

担任の楠田先生がそう言うと、クラスの皆がザワつく。

 

楠田「静かに。話せないだろ。」

 

茜「それで、何があったんですか?」  

 

茜が楠田先生に問いかける。

 

楠田「実はなー、他のクラスで財布からお金が抜き取られたみたいだ。それも結構な額らしい。」

 

楠田先生がそう言うと、またクラスがザワつく。

そりゃそうだろう。学校で窃盗があったんだから。

 

楠田「犯人は分かってない。外部の人の可能性もあるからな。お前らも貴重品の管理には気をつけろよ〜。以上」

 

 

茜「全く、腹ただしいよね!お金を盗むなんて!」

 

廻「まあ、怒る気持ちは分かるけど、俺たちじゃどうしようもないからな。できることは、犯人が捕まることを祈るだけだな。」

 

そんな話しをしていると、前から一人の学生がやってくる。

 

菊「あ、廻先輩!今帰りですか?」

 

こいつは弱音菊(よわね きく)。名前の通り…と言ったら失礼だが弱々しくやつだ。

そして、俺のあとに黒崎からDJのメンバーに誘われて加入した子だ。作曲を担当している。

 

廻「弱音か。お前も今帰りか?」

 

菊「そうです。そう言えば、聞きました?先輩」

 

廻「あー、もしかして、窃盗の件か?」

 

菊「そうです。あれ誰なんでしょうね?」 

 

廻「さあな。…けど、人の金を取ろうとするなんて許せねえよな。」

 

茜「そうだね。早く捕まってほしいね…」

 

ま、俺たちには関係ないことだな。

 

数日後… 音峰中学校 保健室

 

泊「弱音、大丈夫か!?」

 

HRが終わると俺は急いで、保健室に行った。

弱音が怪我をして保健室に運ばれたって聞いたからだ。

 

菊「せ、先輩…」

 

そこには、いろいろな箇所に怪我をして先生に手当をしてもらっている弱音の姿があった。

 

廻「お、お前その怪我どうしたんだよ!?」

 

泊「ち、ちょっと派手に転んじゃって…」

 

嘘だ。その怪我は転んだと言うには、明らかにおかしかった。

 

泊「転んだってお前、転んでそんな怪我になるかよ!一体何があったんだよ!」

 

廻「落ち着け、泊。…なあ、俺たちに何があったか話してくれないか?」 

 

なるべく優しい声で弱音に話しかける。

 

菊「何でもないですよ。ただの俺の不注意でこうなったんです…」

 

泊「け、けど…」

 

菊「本当に大丈夫ですよ。もう、親が迎えに来たので失礼します。」

 

泊「弱音…。一体、何があったんだよ…」

 

廻「…まあ、あいつが話してくれるまで待つしかないだろ。」

 

けど、弱音はそれから何があったのか何も話してくれなかった。

そして、俺達からも弱音に何があったか聞かないようになっていた。

今思えば、ここで無理矢理にでも聞いておくべきだった…

 

 

数日後…

 

その日俺は、体育の授業中にトイレに行きたくなって授業を抜けて、校舎のトイレに向かっていた。

そして、用を足して授業に戻ろうとした時だった。

 

廻「……ん?」

 

とある一年のクラスに3人の生徒がいた。二人は男で、一人は女だった。

 

廻「(おかしいな?今は授業中のはずだが…)」

 

そのクラスは移動教室の授業だったのか、そいつら以外に生徒はいなかった。

 

しばらく会話を聞いていると、そいつらは驚くべき内容を話し始めた。

 

「…ッチ、これだけかよ…。」

 

「そうだな。ま、何も無いよりはましだろ。」

 

廻「(こいつら、例の金を抜き取ってる奴らか…)」

 

俺は隠れてその会話を続けて聞いていた。

そして……

 

「けど、弱音とか言ったか?あいつバカだよな(笑)俺たちのことを見てしまったばかりに。」

 

廻「!」

 

「そうよね(笑)ま、あいついかにもヘタレっぽいし、少しボコったら黙らせれたけど。」

 

廻「(こ、こいつらが、弱音を…!)」プルプル

 

その時の俺はバカで今みたいに考えて動けなかった。

だから、感情的になってしまった…

 

廻「お前らか!弱音をあんな目に合わせたのは!」

 

「!!!」

 

俺があいつらの目の前に出ていくと、驚いた表情をしていた。

けど、すぐに…

 

「な、何だお前は!」

 

廻「○組の廻だ。弱音に謝れ!」

 

「なんで俺らが(笑)一気にやってしまおうぜ!」

 

「…」

 

すると、一人の男性は黙った。何かを考えてたみたいだ。

 

「そうか…。お前が○組の…そしてDJをやってる廻か…」

 

廻「そうだよ!それがどうした!?」

 

「何でもねえよ。けど、いいのか?証拠もないのに疑って。」

 

廻「ふざけるな!今思いっきり喋ってただろ!」  

 

「…ッチ。仕方ねえな!」

 

そこから男子二人が俺に殴りかかってきて、喧嘩をした。

まあ、それすぐにその音を聞きつけて来た先生に止められたんだけどな…

 

 

 




事件メモ
・廻が中学校時代に音峰中学校で、窃盗事件が起きていた。
・弱音がその窃盗していた人たちから怪我を負わされていた。

西条茜
廻とは、小学生の頃からの仲。廻が今も使っているヘッドフォンは茜から貰ったものである。
しかし、今は……

黒崎泊
廻をDJに誘った本人。DJ活動以外でも、廻と弱音のことを気にかけている。

弱音菊
黒崎が廻の後にDJに誘った。気弱な性格。
窃盗した人のせいで、怪我をすることになった…

次回予告
窃盗した生徒と対面した廻。これで、弱音の受けた怪我のことが分かるばすだったが?…

では、また次回会いましょう!

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