前編までのあらすじ
中学時代の担任である、楠田から『同窓会宛に届いた脅迫状の犯人を特定してほしい』と相談を受けた廻たち。
そこで、かつての同級生である、茜と会う。
しかし、仲は険悪で、話しを聞けそうにない。
そこで何があったか灯たちに廻の過去を話したのだった。
そして、同じくかつての同級生である、泊の協力を得てついに同級生たちに話しを聞くことができたのであった。
そこで、脅迫状を送ったのは、かつて学校内で窃盗を行っていた遼、麗奈、明人がグループになってやっていたことが分かった。
そうして、三人を追い詰めることができた。
しかし、まだ事件は終わってなかった…
それでは、後編始まります。本編どうぞ!
過去と今 その1
翌日 音楽スタジオ「TRY」 同窓会まであと4日
弘人「で、これからどうするんだ?同窓会まであと4日しかないぞ?」
廻「そうだな…」
同窓会まで時間もないからゆっくりはしてられない。
けど、どう動けばいいか、わからないんだよな…
玲央「…取り敢えず、今分かってるのは、あの三人は誰かに脅されていた。」
弘人「脅されていたのは、過去に窃盗をしていたから。」
泊「…けど、それだけじゃな…。あいつらに盗まれた奴らなんて多いからな。」
廻「人数が多すぎて絞れないな…。それに全員と連絡なんて今からは取れないだろうからな。」
灯「…あー、もう!」
廻「?」
俺たちは何事かと灯の方を見る。
灯「そんなこと言ってないで、やれることをしないと!連絡取れないなら、あの写真を見てみるとか!」
廻「そうは言うけど、もうあの写真に証拠なんてあると思わないけどな…」
そう言いながらも、写真を見る。
……ん?
廻「…なあ、泊?」
泊「なんだ?」
廻「あいつらが起こした窃盗事件が明るみになったのって確か、『10月頃』だったよな?」
泊「あぁ。だいたいその時期だったと思うが…。それがどうかしたのか?」
廻「この写真を見てみろ。」
泊「?特におかしなことはないと思うが…」
廻「制服が夏服だろ?ということは季節はまだ暖かい時期と分かる。そうすると…」
泊「!そ、そうか。この時期はまだ犯人が誰か分かってない!ということは…」
廻「そう。この写真を撮った奴を絞れるわけだ。…と言っても、一人しかいないけどな。」
弘人「なんだ、そこまで絞れるのかよ。」
廻「あぁ。暖かい時期に窃盗をしているのを分かっていて、あいつらを脅せる人物と言えばただ一人…」
泊「…!お、おい、それって…」
廻「…そう。『弱音菊』…あいつだ。」
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数時間後
俺たちは早速、弱音の家に向かっていた。時間もないから急がないとな。
弘人「けど、本当にその弱音って人がやってるのか?」
泊「そうだぞ。それに、あいつは気が弱くて脅すなんてことできるとは思えないけどな…」
確かに、弱音は中学時代は気が弱くていじめられていて、俺と泊が守っていたようなやつだった。
廻「けど、疑わしい奴から当たって行かないといけないだろ?俺たちには、他に証拠もないんだから。」
泊「そうだが…」
廻「それに、あいつは、あの三人にも暴行を受けていたからな…」
弘人「復讐もあり得るってことか…。っと着いたぞ。」
廻「じゃ、お前らで行ってきてくれ。」
灯「何で私たちだけで?」
廻「多分、俺がいるとあいつは話してくれないと思うからな。」
あいつも脅されたとは言え俺をはめたんだから、俺がいたら喋ってくれないだろ…
泊「分かった。俺たちだけで行こうか。」
廻「頼んだぞ。」
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
ピンポーン
弘人がインターフォンを押すと、すぐに女性が出てきた。
多分、この人が菊っていう人の母親かな?
「はーい、どなたですか?」
泊「お久しぶりです。泊です。」
「まあ、久しぶりね、泊くん!後ろの方たちは?」
泊「まあ、俺の知り合いみたいなものです。で、菊くんは居ますか?」
「あー、ごめんね。あの子、数日前から帰ってないのよ。」
泊「え!大丈夫なんですか?」
「大丈夫よ!ちゃんと、友達の家に泊まるって連絡きたから。」
まあ、親と一緒に過ごしてるなら普通は気にするよね…
泊「そうですか。あ、菊くんの部屋をを見せてもらってもいいですか?」
「別にいいわよ。さ、上がって」
泊「ありがとうございます。失礼します。」
泊くんに続いて、部屋に入って行った。
「じゃ、帰るときに声をかけてね。」
泊「分かりました。……さて…」
弘人「調べますか。」
そうして私たちは部屋の中を調べて行った。
数時間後…
弘人「特に変わったものはないな。」
灯「そうだね…」
……ん?これなんだろ?
私は一冊のノートを手に取る。
灯「(これって日記だよね?)」
私は少しは日記の中を見てみることにした。
一応、写真も撮っておこう!
灯「…」
弘人「灯ちゃん、何か見つかった?」
灯「何もなかったよ。弘人たちは何か見つけたの?」
弘人「いや、何もないよ……。あれ?」
灯「どうしたの?」
弘人「…これってスマホだよな?忘れていったのか?」
そう言って弘人がスマホを拾う。
灯「…あれ?さっき菊さんのお母さんが『友達の家に泊まる』って連絡があったって言ってたよね?」
弘人「ということは、このスマホは忘れていったんじゃなくて、二台目のスマホってことか。…気になるな。一応持っていくか。」
灯「大丈夫なの?勝手に持っていって…」
弘人「ま、何もなかったら戻しに来ればいいだろ。」
…それで、いいのかな?
弘人「取り敢えず、今日はこんなところでいいだろ。じゃ、帰るか。」
そうして、菊さんのお母さんに挨拶をして帰った。
__________
廻「なるほどな。で、日記と二台目のスマホが見つかったのか。」
灯「うん。日記の内容は、後で送っておくね。」
廻「助かる。…じゃ、今から警察に行くか。」
泊「何で警察に?」
廻「そのスマホを調べてもらおうと思ってな。」
弘人「分かった。じゃあ、警察に行くぞ。」
数分後 警察署
信条「で、今日はどうしたんだ?」
廻「このスマホを調べてほしいんだ。」
信条「それは別にいいけど、なんでまた急にそんなことを?」
廻「実は…」
そこで、理由を信条さんに話した。
廻「なるほど。じゃ、結果が分かったら連絡する。」
廻「あぁ、頼んだ。」
別に出てこなければ、それでいいんだか…
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
数分後 弘人の車の中
弘人「あのスマホから何か分かるといいんだけどな…」
廻「そうだな。けど、まだわからないこともあるけどな…」
泊「分からないこと?」
廻「今一番の謎、何で俺の名前を使わないといけなかったのか…」
灯「そっか…。まだそのことが分からないよね…」
仮に犯人が弱音だったら、もっと分からない。
少なくとも俺はあいつに恨まれるようなことはしてないからな…
廻「ま、それも犯人が分かれば、解決するんだけどな。ま、今日はここまでだな。」
灯「そうだね…。本当に同窓会までに間に合うかな…」
灯が心配そうな声でそう言う。
廻「無責任だけど、それは分からねえな。…けど、いざとなったら最初に楠田先生に言われた通りに同窓会に乗り込むしかねえな。」
そうならないように、そのまえに見つけたいけどな…
そうして、今日は解散した。
__________
その日の夜 春田家 廻の部屋
さて、灯が送ってくれた日記を読んでみるか。
そうして弱音の日記を読んでいく。
最初の数ページはなんてことない普通の内容だった。
しかし…
『○○年○月○日 今回の期末テストも平均90点だった。我ながらいい点数を取れたと思う。けど、お父さんには、怒られた。「我が家の跡継ぎなのだから、100点でなければならない」だって。頑張ったのに…』
ある年から異変が始まった。
日付を見るに、高校生の時期か…
どうやら、テストの点数で怒られてるみたいだ。
けど、平均90点も凄くいい点数だと思うが…
随分と厳しい父親みたいだな…
『○○年○月○日 今日は、塾の模擬テストの順位で怒られた…。100人中の3位だったのに…頑張ったのに…』
『○○年○月○日 今日も些細なことで親に怒られる…。
!もしかして、あのことも?…いや、あれは…でも…』
…大丈夫か?読んでても弱音の情緒が不安定になってるのが分かるぞ…
『○○年○月○日 あぁ…ごめんなさい、ごめんなさい…僕が悪かったです…ごめんなさい、ごめんなさい…』
…こう言ったら悪いが、弱音はちゃんとした教育を親から受けたのか?
『○○年○月○日 今日はお父さんの会社に挨拶に行った。「将来、俺の跡を継ぐんだから挨拶をしておけ」と言われて連れて行かれた…緊張したよ…。』
あいつ、将来のことが相当ストレスになってるみたいだな…
そこから、月日が飛んで、今年の日付になった。
『○○年○月○日 今日なんとなく雑誌を読んでいると、廻先輩が雑誌に載っていた。ビックリした。どうやら、探偵を始めたみたいだ。まて、なんで、先輩は探偵に?まさか…今更あのことを?……いや、まさか、もう十数年も経ってるのに…』
あのことって窃盗事件のことか?
だとしたら何で気にしてるんだ?弱音も被害者なのに…
『○○年○月○日 そう言えば、最近泊先輩から連絡が来た。何でも同窓会があるのだそう。正直、行きたくはない。…いや、まてよ。これは使えるかもしれない。』
『○○年○月○日 凄く悩んだがやることに決めた。お父さんにバレるわけにはいかないからな…』
ここで日記は終わっている。
廻「(どうやら、犯人と決まったわけではないが、何らかの形で弱音も関わっているみたいだ…)」
…ま、取り敢えずまた明日話しを聞きに行くしかないな……
事件メモ
・弱音は2台目のスマホを持っている。
・日記には弱音が親からの重圧や、何故か廻が探偵をしていることを気にしてることが書かれている。
次回予告
弱音の日記から、弱音が関わっていることが分かった廻。再び話しを聞きに行くようだ。
それでまた次回会いましょう!