俺たちと謎と青春と   作:ちゃんま2

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前回のあらすじ
ついに、弱音のやろうとしていることが分かった廻。
そして、弱音のいる場所に乗り込んでいくのだった。果たして弱音を止めることはできるのか?

それでは、本編どうぞ!


過去と今 その6

翌日 音楽スタジオ「TRY」 同窓会当日

灯「で?どうするの!あと数時間で同窓会始まっちゃうよ!」

 

廻「大丈夫だから、落ち着け。弱音がいる場所ももう分かってるから。」

 

灯「そうなの!?」

 

廻「あぁ。だから、大人しく待ってろ。」

 

俺たちは、今、泊を待っていた。あと泊が来ればすぐに出発できる。

 

弘人「けど、俺たちはともかく、廻は着替えなくてもいいのか?」

 

廻「いいんだよ。もとから参加する気なんてなかったから。」

 

弘人「そうか。…ま、お前がそういうなら俺らは何も言わねえよ。」

 

俺の心情を考えてくれたのか、同窓会のことについてはそれ以上は誰も行ってこなかった。

 

 チリーンチリーン

 

そして話していると、スーツに着替えた泊が店に入ってきた。

 

廻「お、来たな。」

 

 

泊「悪いな。準備と連れてくるので手間取った。」

 

廻「ん?準備は分かるけど、連れてくるので手間取ったってお前誰を連れてきたんだよ?」

 

泊「あー、そうだったな。入ってこいよ。」

 

茜「…どうも」

 

廻「!あ、茜なんで…」

 

灯「ごめん、私が頼んで、泊さん言ってに連れてきてもらったの」

 

泊「ビックリしたよ。昨日、いきなり『茜さんも連れてきてほしい。』なんて言われたからな。」

 

廻「灯、なんで?」

 

俺がそう聞くと、灯は真剣な表情で俺の質問に答える。

 

灯「だって、もっと今の廻を見てもらいたかったから。」

 

廻「どういうことだよ?」

 

灯「茜さんに、今の廻を完全に信じてもらいたいの!だから、今までみたいに、救ってみせてよ!」 

 

廻「…」

 

暫く、沈黙が流れる…

 

廻「…はぁ、分かったよ。」 

 

まあ、来てしまったものはしょうがないだろ。けど…

 

廻「…けど、望むような結末になるとは限らないぞ?」

 

茜「…それでもいいわ。だから、私も連れて行ってほしいの。」

 

廻「分かった。そこまで覚悟が決まってるならもう何も言わねえよ。じゃ、行くか。」

 

弘人「そうだな。」

 

俺たちが「TRY」を出ていこうとしたときだった。

 

裕次郎「廻!」

 

裕次郎さんから声をかけられた。

 

廻「?」

 

裕次郎「多くは語らない。全てのケリつけてこい!」

 

廻「…フッ。分かったよ。行って来る!」  

 

裕次郎「気をつけてな。」

 

廻「あぁ。」

 

そうして俺たちは弘人の車に乗って移動した。

 

さて、あのときのケリをつけるか!

 

 

‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾

弘人の車の中

 

弘人「そう言えば、泊と茜ちゃんは、着替えてるけど、どうしてだ?」

 

運転をしながら、弘人がそう聞いてくる。

 

廻「それは、フェイクだな。」

 

灯「フェイク?」

 

廻「そう。二人には同窓会に参加者として参加してもらう。けど、ただ参加してもらうわけじゃないぞ?」

 

玲央「どうするんだ?」

 

廻「二人には、会場から通話を繋げたままで見張ってもらう。怪しいやつがいなかとかな。」

 

本当は泊だけに頼もうと思ったんだけどな。まあ、見張るだけなら特に危なくないだろうから、茜にもやってもらう。

 

泊「分かった。じゃあ廻たちはどうするんだ?」

 

廻「俺たちは、裏口から二手に分かれて探すことにする。俺と弘人、灯と玲央に別れる。もう信条さんにはもう連絡してあるから到着次第、合流して中には入るぞ。」

 

灯「動きは分かったけど、一つ聞いていい?」

 

廻「なんだ?」

 

灯「今の廻の発言だと、弱音くんは、同窓会のホテルにいるような口ぶりだけど…」

 

廻「そのとおりだ。」

 

灯「え?」

 

廻「弱音は、同窓会のホテルに止まっている。」

 

泊「俺も最初に聞いたときはビックリしたけどな。なんでホテルに弱音がいると思ったんだ?」

 

廻「それは、そうだな…一言で言うと『灯台下暗し』かな?」

 

灯「どういうこと?」

 

廻「そうだな、ホテルにつくまでまだ時間があるからそこを話しておくか。」

 

仮に弱音がホテルから逃げたとしても、信条さんたち警察が待機しているから大丈夫だろう。

 

廻「まず、俺たちは、会場近くを探していたわけだが、見つからなかった。」

 

弘人「そうだな。それで途方に暮れていたわけだが…」

 

廻「そうだな。じゃあ、誰かに復讐を頼んで、弱音は逃げたのか?それも違う。」

 

玲央「…何で、そう言い切れるんだ?」

 

廻「そこは中学時代の弱音の性格からだな。あいつは何事にも慎重だからな。それに、今思えばだけど、あいつは慎重過ぎて簡単なことでも確実にするために、クラスの奴に頼まないで一人でやってたからな。」

 

俺も何回か「手伝うぞ」って声かけても、断られたことがあるからな。

 

廻「だから、弱音はまだ近くにいると考えたんだよ。じゃあ、どこにいるか?それは簡単な答えだったんだよ。」

 

茜「どういうこと?」

 

廻「安全に隠れれて、復讐が自分で実行できる場所、どこだと思う?」

 

灯「それは、なるべく高いホテルに泊まるとか?お金持ってるならできそうだけど……あ!?」

 

気づいたみたいだな。 

 

廻「そう。だから、会場のホテルに泊まってたんだよ。」

 

玲央「けど、それってカードの利用とかでバレないか?」

 

廻「多分、さっき灯が言ったみたいに、現金で支払ったんだろうな。だからカードの利用でバレなかったんだろう。」

 

泊「なるほどな…。それで、弱音のお兄さんに電話して確認したのか。」

 

廻「そういうことだ。」

 

その結果お兄さんから「確かに泊まっている」って言ってくれたからな。

 

弘人「……っと、話してたらホテルに着いたみたいだぞ。」

 

廻「よし。じゃ、話したとおりに頼んだぞ。」

 

そうして、俺たちは信条さんと合流しに行った。

 

 

廻「信条さん!」

 

信条「来たか。」

 

廻「いつでも行けそうか?」

 

信条「あぁ、大丈夫だ。お前らは?」

 

廻「いつでも。ホテルの人への連絡は?」

 

信条「終わってる。だから食事を運ぶのを待ってもらっている。」

 

廻「そうか。(泊から聞いたとおりだな。)」

 

廻「泊、会場の雰囲気はどうだ?」

 

ここで、泊に会場の状況を改めて聞くことにした。

 

泊『今のところ問題はないぞ。…ただ、もうすぐ同窓会が始まる時間なのに食事が準備されてないから、不満がちらほら聞こえてきてる。』

 

廻「そうか。」

 

急がないとなヤバいな…覚悟を決めるか。

 

廻「信条さん、行こう。」

 

信条「分かった。どこにいるか目星はついてるのか?覆面パトカーできたし、人数も最小限できたから気づかれてはないと思うが、もう部屋には居ないと思うぞ?」

 

廻「そうだろうな。だから、こうやって裏口から行くんだろ?」

 

気づかれたら元の子もないからな。

 

信条「じゃ、行くか。俺たちはお前についていくぞ。」

 

廻「分かった。じゃ、二人も頼んだぞ?」

 

灯「うん、任せて!」

 

玲央「…しっかり、捕まえろよ?」

 

廻「…よし、行くぞ!」

 

ドアを開けて進んでいく。

そして、『調理場』の方に進んで行く。俺がここまで迷わずに進めるのは事前にホテルのマップを弱音のお兄さんから送ってもらっていたからだ。

 

廻「止まってくれ。」

 

調理場のドアの前で、信条さんたちを止める。

 

信条「どうしたんだ?」

 

廻「逃げられたらまずいから、突入したらすぐに二手に分かれて挟み撃ちにする。いいな?」

 

弘人「分かった。…気をつけろよ?」

 

廻「そっちもな…。じゃ、『3,2,1』で行くぞ!」

 

信条「あぁ。」

 

そうしてカウントダウンを始める。

 

廻「3,2,1」バン!

 

勢いよくドアを開けて中に入っていく。

 

信条「動くな!警察だ!」

 

いきなり入ってきた俺たちにビックリして、調理員たちの手が止まる。

どうやら、調理じたいは終わっていたようだ。

そして……

 

?「!!!」

 

調理員たちの中で不自然に動揺しているそいつに目をやる。

 

廻「(やっぱり、ここにいたか……)」

 

そしてそいつに近づいていく。

 

廻「…久しぶりだな、弱音…」 

 

菊「…そうですね。」

 

廻「こんなところで何やってるんだ?」

 

菊「見てわかりませんか?調理の手伝いをしてるんですよ。ここに来たってことは知ってるでしょ?このホテルが僕の父親の系列の店だってことを。」

 

廻「そうだな。全部知ってるよ、お前がこの料理に『青酸カリ』を入れていることもな。」

 

調理員「!!」 ザワザワ

 

俺がそういうと調理員がざわつく。

 

菊「何を根拠にそんなことを…」

 

廻「お前の2台目のスマホの中身、とでも言えば分かるか?」

 

菊「…」

 

廻「2台目のスマホがあったのが不自然でな、それで調べてもらったら、『青酸カリ』の購入履歴があった。」

 

菊「それだけで、不自然だなんて…。2台目持っている人なんてたくさんいるでしょうに…」

 

廻「たしかにな。けど、お前、数日前から泊まりに行ってただろ?今の御時世、スマホを持ち歩かないなんて不便だろ?だから不自然に思ったのさ。」

 

廻「で、どうする?大人しく、自主したほうがいいぞ。」

 

菊「…僕が青酸カリを買ったとして、一体何をするって言うんですか?」 

 

…諦めないか…仕方ない、全部、言うしかないな。

 

廻「…復讐だろ?俺と、『お兄さん』への。」

 

菊「!」

 

ここに来て、初めて菊が動揺した。

 

廻「きっかけは、思い込みからだったんだろうな。お前の部屋に、俺たちのことが書いてある記事がおいてあったよ。」

 

信条「それがどうしたんだ?」

 

そうか、信条さんは今回のことはほとんど知らないから説明しないとな。

 

廻「日記にも書いてあったよ。そこには、俺がやたらと探偵になったことを気にしていることが書いてあったな。」

 

菊「それが?ただ、先輩たちが載っていてビックリしただけですよ。」 

 

廻「そしてあることがバレるのも気にしていた。違うか?」

 

信条「あること?」

 

廻「……、中学時代、お前がお金で黙らせたこと。」

 

今思えばあいつらから話しを聞いていて良かったよ。俺を失望させたいために言ったみたいだが思いがけず役に立ったな。

 

菊「っ、」 

 

廻「お前が雇った三人が話してくれたよ。道連れにしたかったらしいぞ?」

 

これも思いがけず、あいつらの思い通りになったな。

 

菊「あいつら…」ボソッ

 

小さく言ったつもりだか、俺にははっきりと聞こえていた。

 

廻「やっぱり、あの三人を脅迫したのもお前だったか…」

 

信条「脅迫状?おい、一体なんのことだ?」

 

廻「そうだな、分かるように話そう。事件の流れはこうだ。」

 

そうして、俺は自分の推理をその場にいるみんなに披露した。

 

 

 




次回予告
遂に弱音と再会した廻。弱音がやろうとしてる復讐の内容とは?いよいよ物語はついにクライマックスに!

それでは、また次回会いましょう!
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