最狂の転生者がモルモットになる話。   作:最弱神

1 / 25
初めましての方は初めまして。最弱神と申します。ウマ娘は知り合いに勧められて知りました。ゲームはしたかったのですがガチャを引こうとすると落ちるので泣く泣くやめました。そういう状況なので間違いがあればやんわりと教えて下さい。宜しくお願いします。


第一話 「修羅、目覚める」

ある所に修羅と呼ばれるようになった者が居ました。

その者は産まれて数年が経った頃に家族や身内を皆殺しにされてしまいました。

そしてその者は誓いました。全てを奪われたなら相手からも全てを奪ってやると。

その後何年もかけて殺した奴らをその者は殺しました。

それがその者が修羅に堕ちた瞬間でした。

全てを奪った奴らを皆殺しにしたあと、修羅は死刑になりました。

ですが修羅の悪夢はこれが始まりに過ぎませんでした。

修羅は異世界と呼ばれるところに転生して、奴隷にされ、殺され、また転生して、兵器にされ、殺され、また転生して、生け贄にされ、殺され、また転生して、と何度も何度も絶望を叩きつけられました。

いくら辛くても天国にも地獄にも逝けない苦しみに修羅は怒りました。

ある世界では女性の姿で転生し、魔物達の餌にされ、ある世界ではサンドバッグにされ、ある世界では悪魔の子と扱われ、誰も修羅を救おうとはしませんでした。

そうして修羅は元々持っていた力への欲求を強くして、ありとあらゆる手段を使って強くなろうとしました。

悪魔と契約をしたり、神を殺して力を奪ったり、手段を選ばず力を欲しました。

そして敵として立つ者を修羅は片っ端から殺しました。

その時に修羅は戦いというものの楽しさを覚えました。それからはひたすらに命のやり取りを楽しみました。

それでも修羅は、最後には必ず敵として扱われ、時には勇者と呼ばれる者に、時には英雄と呼ばれる者に殺されました。

そんな事を500万年程繰り返した時に修羅はふと思いました。

「今までの俺は間違ってたのではないか?」

それは、修羅の今までの500万年間の全てを否定する言葉でした。

けれども、その思いを得るには修羅は沢山のものを奪い過ぎてしまいました。

更に、修羅は今まで生きた中で悲しみや苦しみ、喜びや怒りといった感情は知っていましたが、愛という感情は知りませんでした。

そして修羅はありとあらゆる世界を統べるという創造神と呼ばれる者に会いに行きました。今までの自分が間違っているのか聞く為に。

創造神はこう言いました。

「修羅に墜ちた者よ、そなたは間違いを犯した。だが今間違いに気付こうとしている。今一度救いを求めるならその罪をそなたの力をもって償いなさい。さすればそなたに愛を知るチャンスを与えよう。」

それから修羅は、人を殺すのをやめました。

修羅は今まで手に入れた力を使い誰かを救う方法を模索しました。

そして100万年をかけて、今まで殺した者達に謝り、赦しを得て、罪を償う事に成功しました。

それを知った創造神は喜びました。

「お主はもう修羅と呼ばれ、人間を辞めてた頃の狂気も何処かへ行ってしまった。お主は人間に戻った。約束通り、愛を知るチャンスを与えよう。」

そう言うと、創造神は修羅をとある世界に転生させました。

 


 

「うぅ…ん…」

 

「おい…おい…どうした…?」

 

「んあ…?」

 

「目覚めたか…どうした?こんなところで倒れてて…」

 

「あー…ここは?」

 

「頭でも打ったのか?ここは東京湾だぞ?」

 

「何だって!?」

 

男は驚いた様子で飛び起きる。

 

「お、おい、いきなりどうした?」

 

「あ…悪い、少し動揺してな…起こしてくれて助かった。ありがとな。」

 

「あ、ああ。」

 

「東京湾だって…?どうしてこんなところに…?」

 

そう思ってると気付いたら懐に入っていたスマホが震える。取り出すと画面には創造神と書かれた連絡先から電話がかかっていた。

 

「もしもし?」

 

「おお、目覚めたか。修羅に墜ちた者…いや、今は『濱田尚人(はまだなおと)』じゃったな。」

 

「は?」

 

「色々思うところはあるじゃろうが、取り敢えず伝えといた方が良いことは教えておくぞ。まずこの世界はお前が最初に産まれた世界とは違うぞ。」

 

「…パラレルワールドって事か?」

 

「似てるけど違うぞ。あと、そなたの力とか元々持っていた武器とかは全て引き継いでおる。そなたの異空間倉庫に入れておいたぞ。」

 

「…そうか。」

 

「一応戸籍や自宅などは用意しておいたが、資金は流石に無理じゃった。そこは理解してくれ。」

 

「了解。」

 

「これから先は基本ワシはノータッチじゃ。決してまた修羅に堕ちるような真似はするでないぞ。」

 

「分かってるって。」

 

「それじゃ、楽しんでの。」

 

そう言って電話は切れた。

 

「…切れたか。さて、図書館でも探すか…」

 

彼はまだ知らない…この世界はウマ娘と呼ばれる存在が居ることも。自分がそのウマ娘と深く関わることも。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。