最狂の転生者がモルモットになる話。   作:最弱神

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今回からかなり原作改変が加速します。閲覧の際はご注意ください。あともう既に後書きに書くことがネタ切れを起こし始めてるので所持品とかについてとかを垂れ流そうと思います。不評ならやめますが。


第十一話 「修羅、苦悩する」

化物を超えた肉体を持つ誰か以外は燦々と降り注ぐ紫外線とその結果上がっていく気温を恨みそうなとある夏の日。そんな化物こと濱田尚人は悩んでいた。

 

「タキオンの成長のノビが落ちてきてる…」

 

当たり前だが人もウマ娘も成長スピードは一定では無い。早熟か晩成かと色々差がある。

それでもなお異常と思わせるのは、尚人のこれまでの経験が成せる技だろう。

 

「…今度脚触らせて貰うか。そうすればすぐ分かる。」

 

そんな感じで久々の休みを家で朝食を食べながら仕事の事を考えて半日潰す。

 

「あ、もう昼過ぎてる…丁度良いし夕食の材料でも買いに行くか。」

 


 

商店街

 

「夕食何にするかな…」

 

中央トレセンの近くにある商店街に尚人は来ていた。ウマ娘が良く来るらしくいつも賑やかで、しかもその辺のスーパーよりも食材などが安く買えるので結構な頻度で来るのだ。

 

「おや、トレーナー君じゃないか。」

 

「あ、タキオン。休日に会うのは始めてだな。」

 

「そうだねぇ…もしや荷物持ちをしに来たのかい?ククッ、感心感心!存分に働きたまえ。」

 

「俺夕食の買い物に来たんだが…まぁ別に良いけど。」

 

そんな事もあり、タキオンの買い物に付き合うことになった。

 

「トマト一つで、そこそこの栄養が摂取できるが、それでも足りないのがこの体の不便なところだな。トマトと…あとはサラダ用の蒸されたチキンも3つ買おう。たんぱく源がなければ筋肉機能の成長は見込めない。ああ、面倒だ。全てサプリメントで賄えれば、時間もムダにせず一瞬で済むというのに。」

 

「サプリじゃ味気なさ過ぎないか?」

 

「おいおい、食事とは不足している栄養を補うための行為だよ?大方の栄養素は、生で食べても体内に入る。リコピンなどは、加工品の方が多く摂取できるがね。料理なんてしてられないし、私は普段、買ったものを適当にミキサーに放り込んで飲み干してるよ。」

 

…この言葉を聞いて、尚人の思考は一瞬停止した。尚人にとって食事はかなり重要なものだ。贖罪者として生きている尚人はボーッとする時間があったりすると色々と嫌な事を考えてしまう。だが食事の時は忘れられた。というか考える暇が無かった。昔はタキオンと同じ栄養さえ補給出来れば良いという考え方だったが、今は楽しむことが必要だと理解している。

 

「経口から補給するだけの行為に、余分な手間を取られたくない。時間は有限なのだよ、トレーナー君!はぁ。カフェテリアが年中無休で営業していれば、こんな面倒なことをせずに済むのになー。」

 

「…俺が作ろうか?こう見えて独り暮らしだから料理には多少自信がある。」

 

「君が食事を?ハハッ!献身的と言うべきか、従属的と言うべきか。これまでの実験を経て、尽くすという行為が私へのアディクションとなっている可能性も否定できないな。ククッ、いいだろう。私の時間が奪われるわけでもなし、悪くない提案だ。わかった、夕食は君に任せてみよう。遠慮なく尽くしたまえ!」

 

「おう、任せろ。」

 

この瞬間尚人の脳内では今まで覚えてきた料理のレシピをフル回転させ、何を用意するかを考えていた。

 

(ウマ娘は普通の人間よりかなり多く食うらしいが…まぁ平均サイズ調べてその量用意すれば良いか。栄養バランスとかも考えて…年頃の女性だし見た目も拘った方が良いか?)

 

「ああ、熱量ばかりが高い偏った食事になっては困るぞ。栄養バランスを考えて用意するように。」

 

「無論だ。それじゃ俺は材料を仕入れるからこの辺で。」

 

そう言って尚人は自分とタキオンの夕食の材料を買いに行く。

 


 

数時間後 学生寮の近く

 

「こんな時間に呼び出すなんて、何の用だい?」

 

「夕食任せてただろ?ほれ弁当。」

 

そう言ってウマ娘の一食平均サイズである重箱3段を渡す。

 

(まさか平均が3段だったとは…俺の方が食ってるじゃねぇか。)

 

「おお、そういえば!研究に夢中になって、食事のことを忘れていたよ。実は少し基本に立ち返ってみてね。いわゆる光速を超える速さをウマ娘の可能性として求めるならば、4元加速量の…」

 

(…やべぇ、何言ってるのか全然分からん。今まで本読んだり独学で何とかしてたけど学校通っとけば良かったかな…)

 

そのまま数十分ほどよく分からん話を聞いて、タキオンは寮へ戻っていった。

因みに翌日に「量が多いから少し減らしたまえ」とか「箸を使うのが億劫」とか言われたが、米粒一つ残ってない弁当箱を見て尚人の頬が少し緩んだ。まぁそれ以降毎日3食用意することになってしまったが…

 


 

数日後 トレーナー室

 

「タキオン、すまないが脚を触らせて貰っても良いか?」

 

「藪から棒にどうしたんだいトレーナー君?」

 

「あー、いや。日々の練習でどんな風に仕上がってきてるか確認したくてさ。」

 

嘘である。本来の目的はタキオンの脚を確認して違和感の原因があるかどうか探るためだ。

 

「ふぅン?まぁ良いだろう、存分に触りたまえ。」

 

そう言ってタキオンは靴下を脱ぎ、素足を見せてきた。

 

「それじゃ失礼して…」

 

爪先、かかと、足首、腿…一つ一つ触れて確認した。そして確信してしまった。

 

(…耐久性が低すぎる…!!違和感の正体はこれか!!)

 

トレーナーになる時に買った本に書いてあったウマ娘の脚についてのデータ、タキオンの脚はその本のデータよりもとても力強く…そしてとても脆かった。

例えるなら…30年前のF1カーの車体に最新型のハイパワーエンジンを無理矢理積んでいるようなものだった。言うまでも無いがそんな事をすれば車体はエンジンのパワーに耐えきれず木っ端微塵になるだろう。

 

「どうだい?トレーナー君?」

 

「…あ、そうだな。良い仕上がりになってきてるな。」

 

(…普段のモルモット君とは様子が違うねぇ…まぁ良いだろう。そんな事より研究を…)

 

何故か今言うのはマズい気がして尚人は誤魔化す。だがその顔には前よりも曇りが見えていた…

 

「…よし、タキオン。今日はオフにしよう。遊びに行ったりしてガス抜きをしないか?」

 

「良いだろうトレーナー君。では実験といこう!!」

 

「了解。今日は何色の薬?」

 

「今日はねぇ…」

 

そんな感じで一時的に忘れる為に遊び…という名の実験を行う二人。だが尚人には先程判明した真実が頭にこびり付いていた…

 

(俺の力を使えば一瞬で解決出来るだろうが…確実に騒ぎになっちまう。どうするか…そういえば元理事長代理が昔怪我などを回避する為の企画を立ててたとか聞いたな。詳しく話を聞いてみるのも手か。)

 

タキオンのやる気が絶好調になった。

『広がる恐れ』を獲得した。




改造特殊警棒『エウメニデス』
機動隊が使う特殊警棒を絶対に折れないように改造した武器。慈愛の女神の加護をかけており、この武器を持っている間は敵を殺さずに無力化出来るだろう。
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