最狂の転生者がモルモットになる話。   作:最弱神

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因子継承は三女神を信用してない尚人には使えるわけ無いのでこういう方法でいきます。


第十五話 「修羅、焦慮する」

「…今日は合同練習の最終日だな、タキオン。」

 

「そうだねぇ…ここ数日で良いデータが大量に取れたよ。すぐにでも実験したいくらいさ。」

 

「おう、終わった後の予定は今のところ開けてるぞ。」

 

「ふぅン?なら練習後はこの薬を飲みたまえ。」

 

「了解。」

 

そうして薬を受け取ると、沖野トレーナーとサイレンススズカが近付いてきた。

 

「すまん、濱田トレーナー、今大丈夫か?」

 

「ん?まぁ少し話す程度なら…」

 

「じゃあ少し来てくれ。」

 


 

校舎裏

 

「…ここなら他の者に聞こえる心配は無いな。」

 

「何か聞かれたく無いようなことなんですか?」

 

「…正直…いろいろ不味くてな。」

 

「トレーナーさん、そろそろ本題にいった方が…」

 

「おっとそうだな…濱田トレーナー、今回の件では本当に世話になったな。スズカの悩みを解決する為に動いてくれてありがとう。」

 

そう言って二人は尚人に向けて頭を下げる。

 

「ちょっ!?頭上げてくださいよ、あれ俺が勝手にやっただけですよ!?」

 

「それでも、こちらの問題の解決に繋がったことは事実なんだ。」

 

「あなたが私の背中を押してくれなかったら私はずっとこの思いを言葉に出来ずに終わってたと思います。本当にありがとうございます。」

 

「何かお礼をしたいが…正直濱田トレーナーは金銭とか食事とかじゃ駄目な気がするんだ。」

 

そう言うと沖野トレーナーは懐からメモ帳を取り出す。

 

「これは?」

 

「今まで俺が調べたりした練習法などを書いたメモ帳だ。役に立つと思うぞ。」

 

「こんな貴重そうなの…本当に良いのですか?」

 

「ああ、是非とも使ってくれ。」

 

尚人は『沖野トレーナーのメモ帳』を手に入れた!

 


 

数時間後、トレーナー室

 

「そういえば沖野トレーナーからメモ帳貰ってたな。読んでみるか…」

 

尚人は『沖野トレーナーのメモ帳』を読んだ!

沖野トレーナーの経験が流れ込んでくる!

 

「…なるほど、こうすれば良かったのか。」

 

その時、ふと閃いた!このメモ帳の内容はアグネスタキオンとのトレーニングに生かせるかもしれない!

アグネスタキオンの成長に繋がった!

マイル適正がDからCになった!

長距離適正がBからAになった!

差し適正がBからAになった!

逃げ適正がEからCになった!

全てのトレーニングで上がるステータスが+5%された!

才能が一段階開花したことにより『中距離直線◯』を習得した!

『栄養補給』のヒントを手に入れた!

『先行コーナー◯』のヒントを手に入れた!

『直線◯』のヒントを手に入れた!

 


 

そんなこともありあっという間に季節は冬、ホープフルステークスである。

 

「タキオン、今回はG1レース。メイクデビューとは文字通り格が違う。気張れよ。」

 

「分かっているとも。これほどまでの大舞台、貴重なデータが大量に取れるだろうね。ちゃんと記録したまえ。」

 

「了解。記録はこっちに任せてくれ。相手は強いが勝利の可能性は十二分にあるから、行ってこい。」

 

(とは言ったものの…確かにステータスとかは他のウマ娘よりあるが、脚の件についての対策がまだ纏まってないのはな…いかんいかん、記録に集中しないと。)

 

そんな不安を隠しながら、タキオンの勝利を信じて関係者席で記録を取る。が、どれだけ隠そうとしても少しだけ恐れが滲み出てしまっていた。そしてその恐れは、タキオンの脚の進みを少しだけ遅くしまう。

 

(…これがG1…想定以上だねぇ…!!しかし…普段の力を出しきれて無い気がするが…気のせいかねぇ?)

 

…結果はアタマ差で一着。辛勝だった。

 

「お疲れタキオン。何とか勝てたな。」

 

そう言って尚人は自動販売機で買ったスポーツドリンクをタキオンに渡す。

 

「ああ…G1レースとなるとトレーナー君の言った通りメイクデビューとは雲泥の差だったよ。」

 

「そりゃそうだ…文字通りレベルが違う、まぁ少なくとも今回ので一歩前進だな。」

 

「そうだねぇ、ちゃんと記録は取れたのかい?」

 

「バッチリだ。タキオンのPCに送信しとくから確認してくれ。」

 

「分かったよモルモット君。」

 

そう言うとタキオンは研究をする為に帰り始める。

 

「…早く解決法を見付けないとな…」

 

そう呟く彼の背中は…前よりも不安げだった…悪いことでも起きなければいいが…

 

スピードが10上がった!

 


 

その日の深夜 尚人の自宅

 

ボキッ!!

タキオン!?おい大丈夫か!?誰か救急車呼べ!!早く!!

…辛いことを言いますが、もうどれだけ治療してもどんなリハビリを行おうと…彼女の脚は…走れません。

トレーナー君…ハハ…実験は、失敗だ…

そんな…嘘だろ…おい…俺の判断ミスで…彼女の…脚が…

 

「ちくしょー!!…はぁ…はぁ…ちっ、悪夢の方向性変えてきやがった糞が!!」

 

尚人は普段から寝ると悪夢を見るが、この日から見る夢が変わった…それも更に悪い方に。

 

『広がる恐れ』が消えた!

『鮮明になる畏怖』を習得した。

 


 

お正月も終わり、帰省した生徒たちも続々と戻ってきたりする頃、尚人はタキオンの脚について考える息抜きに模擬レース場を訪れていた。

 

「…こうも静かだと、タキオンと皇帝の模擬レースを思い出すな…あの時の発言、もし他の奴に聞かれてたら絶対引かれてるな。まぁ普段からゲームの無敵状態みたいに輝いてたら今さらか。」

 

そんな感じで過去のことを思い出しながらボーッとしていると、

 

「天皇賞には出ません…だってライスは…敵役(ヒール)だから…」

 

「…あ?」

 

尚人にとって決して聞き流すことの出来ない、聞き流してはいけない単語が近くで聞こえた…




『悪夢』
人が寝ている時に見る夢でも酷い内容の場合の総称。尚人は500万年前からずっと見てきているが、彼が見る悪夢は必ず「彼が最も見たくないもの」という鬼畜仕様である。

『アグネスタキオン』
スピード D+ 393
スタミナ E 234
パワー E 241
根性 E+ 279
賢さ F+ 178
所持スキル 『introduction:My body』『根幹距離◯』『好位追走』『束縛』『中距離直線◯』『栄養補給』『先行コーナー◯』『直線◯』『鮮明になる畏怖』
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