『カルデアのマスター 300の事』   作:たんたんと

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二話

『第三問』

 

 べべんっ! とクイズ番組で聞けそうな音と共にBBの声が響く。

 

 オベロンとバーヴァン・シーは、たった二問で疲れはてアルトリア・キャスターとモルガンは盛り上がっていた。

 

『藤丸 立香の出身は?』

 

 四人は考えた。はて? 彼は何処住みの人なのだろう? 日本なのはわかる。日本の英霊と良く戦国や平安の歴史談義をして目を見開いて驚いているのを食堂で見ていた。

 

 だが何処と言われると──この四人は知らなかった。

 

「ふふっ」

 

 訂正。モルガンは解っているようだ。

 

 残りの三人も不安に思いながら答えを書いた。

 

モルガン『地球』

 

バーヴァン・シー『とうきょう』

 

アルトリア『にっぽん』

 

オベロン『東京』

 

 アルトリアとオベロンはモルガンの答えに堪えきれなかった。

 

「あははははっ!!! あははっ!!! モルガンさん、そんなの世界中の人がそうですよ!! 私の答えより酷い!」

 

「コイツ最高か!! 星から生まれたってか? アヴァロン・ル・フェってか! あははははぁ~~~~!!! 」

 

「だまれ! お前ら! 正解だろ! 地球じゃねーか!! ここは!」

 

「当然です。私も我が夫も地球から──この星から産まれたのです。何の間違いもありません」

 

「あの女王。何故、あんなに無茶苦茶してて自信があるんでしょう?」

 

 オベロンはソコは知らんぷりした。したかった。

 

「アイツ、藤丸が出身、聞かれて地球だなんて答えると思ってんのかよ。時間きいて親父って言うようなもんじゃないか」

 

 もうそれだけだった。モニターが変わる。するとマスターの膝の上にBBは座っていた。

 

「お゛の゛れ゛!!!!」

 

「この、えっち!!!」

 

 怒りのあまり立ち上がる楽園の妖精と二人の様子に疲れを感じる二人、四者二通りの反応を浮かべるがBBには通用せずマスターは震えていた。

 

「おい。虫。アイツ、震えてるぜ」

 

「いきなり縛られて質問責めされて膝の上に座られたら誰だって震えるだろ。俺も震えるね。毛玉に乗られてたのを思い出したよ」

 

『せんぱぁ~~い。先輩の出身地は何処ですか?』

 

『あ、あ、あ────と、とうきょう』

 

『バーヴァン・シー、オベロン正解~~』

 

「? 地球でしょう」

 

「お母様。冷静になって、そこまで難しく無いわ」

 

「やめとけ。召喚されて狂ったんだ。バーサーカーだし」

 

『それでは次の問題~~』

 

『BB! お、お尻があたって!』

 

 プツンっ!

 

「ぐっ! 夫、必ず助けます!!!」

 

「あの紫! マスターさんにど、どんな、そのアレな事を!! お尻が何にあたって!!」

 

「二人とも汎人類史でも、こんなだったら安心だったんだろうな」

 

 滅べばいい、汎人類史と改めてオベロンは思わない事もない。

 

『第四問』

 

『マスターさんが初めて契約したサーヴァントは?』

 

「外れはありません」

 

 カキカキ。

 

「楽勝ですね」

 

 カキカキ。

 

「これはお母様も間違いないわ」

 

 カキカキ。

 

「お前の母親は、あれでもまじで当てに来てるんだよ」

 

 カキカキ。

 

モルガン『セタンタ』

 

アルトリア『マシュさん』

 

バーヴァン・シー『シールダー』

 

オベロン『マシュ・キリエライト』

 

 

「おい。サービス問題だろ? モルガン」

 

「何を言うのです。虫。マシュはサーヴァントではなくデミ・サーヴァントでしょう。最初に契約したサーヴァントは、そうセタンタ──キャスターのクー・フーリンでしょう」

 

「お母様。妙なひねりいれないで!!」

 

「ここも、はずしますか。モルガン」

 

 アルトリアは余裕の表情だった。とりあえずモルガンが勝つ事は無さそうだった。

 

『それでは正解はぁ~~~はい。先輩。マスターが最初に契約したサーヴァントはなんですか?』

 

『マシュだよ。ねぇBB、良いかげんに訳を説明してくれない? いきなり縛られて手が痛いよ』

 

『アルトリア、オベロン、正解~~』

 

『ねぇ!! ちょっとさっきから何、一人言言ってるの!! どのアルトリアがいるの!? ──オ、オベロン? いるの!? た、助けて!』

 

「──っておい! 私は正解だろ!? シールダーで正解じゃない!!」

 

「マスターの答えが答えになるんでしょうね。しかしマスターも律儀ですね。冷静になると凄いと思います」

 

「何故、私とバーヴァン・シーが正解していないのです?」

 

「気にしてないわ、お母様!────つ、つぎの問題を速く!!」

 

「健気だね。悪の華は」

 

『第五問』

 

『第2特異点──オルレアンにてマスターが戦ったアーチャーの黒化したサーヴァントの名前は──」

 

「あ、これ私、きいたことあります。話した事もあります」

 

 アルトリアはサービス問題だと笑顔を浮かべて────。

 

『アタランテさんですが──そんなアタランテさんの好きな食べ物は?』

 

「…………」

 

「ちょっと何、アルトリア、どうして、だまってるんだよ。サービス問題じゃないわけ? 私、全くわからないんだけど──カルデアに何体、英霊が召喚されてると思ってんの? 細かいプロフィールなんてわかるわけねーだろ」

 

 アルトリアはうつむき、バーヴァン・シーは眉をひそめる。

 

「アタランテとは誰です? 虫。わかりますか?」

 

「お前はそもそも論外か。流石にわかるだろ。子供のサーヴァントと良く一緒にいただろうが」

 

 オベロンはモルガンの有り様に呆れ果てる。問題の正解数がマスターに対する理解度ならばモルガンは今の所、他人だ。

 

 娘の方が余程、知ってる。外堀は埋まっているのかも知れない。

 

 四人は思い思いの答えを書いた。

 

モルガン『リンゴ』

 

アルトリア『肉』

 

バーヴァン・シー『紅茶』

 

オベロン『あめ玉』

 

「おい。虫。子供と一緒にいたからって雑すぎるだろ?」

 

「仕方ないだろ。ナーサリー・ライムにやってたんだ、これしかアタランテの事なんて知らないのさ。そんな事、言ったらアルトリアなんて悲惨だよ。『肉』って自分の大好物だろ?」

 

「そ、そんな事ありません。そ、それにモルガンさんはどうなるんですか!? 絶対、当てずっぽうですよ!」

 

「仕方がありません。これは外しました」

 

『はい。アタランテさんの大好物はなんですか? 先輩』

 

『──リンゴ』

 

『モルガン正解~~~』

 

「「「え!!!」」」

 

 モルガンの当てずっぽう、まさかの正解だった。

 

「ふぅ。当てにいきました」

 

「「はい。嘘!」」

 

 妖精眼を持つ二人はモルガンの動揺を見逃さなかった。モルガンは内心、ビックリしていた。

 

『まさかあたるなんて…………』

 

 そんな、声が聞こえた気がした。

 

『第六問』

 

『マスターが最初に契約したデミ・サーヴァント、マシュ・キリエライトの宝具の盾の真の持ち主は?」

 

「なんだ、マトモな問題じゃないか。マスター本人の事じゃないけど…………」

 

 オベロンは、書きながら呟いた。

 

「まぁ300問も一人の人間の事なんて問題にしてもね。マスターの周りの事にした方が捻りがありますし」

 

 アルトリアはオベロンの呟きに答えて横を見る。モルガンは無言で書きバーヴァン・シーは心配そうにモルガンを見ていた。

 

 モルガンは、未だに自信満々の様子だった。外れても司会者が悪くて正解したら自分のお陰、自己肯定が凄い。

 

 妖精国であれだけの敏腕を発揮できたのもアレのお陰なのだろうか?

 

 解答は──。

 

モルガン『ギャラハッド』

 

バーヴァン・シー『ギャラハッド』

 

アルトリア『ギャラハッド』

 

オベロン『ギャラハッド』

 

「まぁ。流石のモルガンも当てるか」

 

 オベロンは、うんと頷いて横を見る。三人とも手応えありと言った様子でアルトリア・キャスターなど、問題文の途中で書き終えていた程だった。

 

 モニターが変わり縛られたマスターが映る。BBは飽きたのか膝の上から降りてマスターの横にあるイスに座っていた。

 

『先輩? マシュさんの盾の真の持ち主は誰ですか?』

 

 するとマスターは。

 

『───ぐすっ。ギャラハッド』

 

「あ? あいつ泣いてね?」

 

 何故か泣いているように見えた。

 

「縛られて、何時間足ったんでしょう? 他のサーヴァントは何をしているのか…………」

 

 アルトリアは、マスターの様子を見て心配そうな顔をする。バーヴァン・シーすら何とも言えない顔をしていた。

 

『モルガン、バーヴァン・シー、アルトリア、オベロン正解~~~!!』

 

「藤丸、あいつ、本当にマイルームにいるのか?」

 

 オベロンは、アルトリアの言葉に対して一人、悩ましげな声を上げていた。

 

 

 

 

正解数

 

モルガン 正解数2

バーヴァン・シー 正解数4

アルトリア・キャスター 正解数3

オベロン 正解数5

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