オラリオに神の子が来るのは間違っているだろうか? R 作:ケツアゴ
「此処は……」
アレンさんに連れられてやって来たのは大通りから少しだけ離れた場所に建てられた少し古いけれど手入れのされた何処かのファミリアのホーム、但しファミリアの紋章が有っただろう部分は看板が外されていて何処のファミリアだったのか分からないけれど……。
「ほらよ。フレイヤ様がテメェに返すってよ」
「返す? それって……」
乱暴に投げられた鍵を受け取るとアレンさんは返事もせずに素早く去って行ったから答えは聞いていないんだけれど、多分思い当たったので正解だろう。
「ステンノ様、此処は父さん達の……」
「ええ、私が食客として住んでいた頃のままね。オラリオから出る時にフレイヤに管理を任せて、その後でガウェインが貴方を妊娠しちゃったから譲ったのだけれど、何時戻って来ても良いように管理をしていたって事でしょう」
「成る程……」
ホーム自体はそんなに大きい物ではないけれど庭付きの頑丈そうな物、先生達の扱きがキツいって逃げ出す団員が多くって少人数のままだったとは聞いていたけれど……。
鍵を開けて入ってみると掃除が行き届いているし、これはちゃんとお礼を言っておかないと。
「表向きは団長の孫で食客の私の眷属だからって事にするのでしょうね。じゃあ、主神の部屋は二階だから行きましょうか。案内するわ」
ステンノ様に続きながらホームの中を進む中、ついつい室内を見てしまう。話でしか知らないお祖父ちゃん達の冒険が此処を拠点に行われていたと思うと、普段ならステンノ様が近くに居るのなら他の何も気にならないのに今だけは違った。
「ほら、此処がフレイとガウェインが使っていた部屋よ。……流石にベッドは残っていないみたいね」
室内には空の本棚や机はあるけれどベッドがあったらしき場所には何も置かれていない。
まあ、ベッドだって古くなるし、他人が使ったベッドなんて宿でも無い限りは嫌な物か。
「家具はある程度あるとして、食器やベッドを買わないと」
「そうね。二人分の食器と……ベッドは一つで良いわ。二人で使いましょう」
「……はい」
断じて誓う、旅の途中も同じベッドで眠っていたけれど、女神様に不敬な真似をするような事は一切無かった。
相手はステンノ様だ、許可無しに淫らな真似をするものか、実際に”おいたをしちゃ駄目よ?”と警告されているし、抱きつかれるだけで幸せなんだから僕から抱き締めたりはしない。
抱き枕のままで終わる気は無いんだけれど……。
「うふふ。それじゃあギルドに向かいなさい。私は貴方の帰りを待っていてあげる」
「はい! 一秒でも早く帰って来ます!」
これからステンノ様に送り出され、迎え入れられ、身の回りのお世話をする、つまりは幸福な日々が始まるんだ。
気合いが漲る中、不意にステンノ様の指が僕の服に触れた。
「ティオ、脱ぎなさい」
「……え?」
脱げって、此処で? それってつまり……。
「はい、更新終わり。貴方の魔法のお陰で一々血を出さなくて良いから助かるわ。いい子よ、ティオ」
「……はい」
ステンノ様に対してなんて勘違いをしているんだ、僕は!?
ティオ・アヴァロン
Lv.4
力:l0
耐久:I0
器用:I0
敏捷:I0
魔力:I0
怪力:G
頑健:H
精癒:I
《魔法》
【ゲート・オブ・バビロン】
・無詠唱収納放出魔法
【ソング・オブ・グレイル】
・回復魔法
・詠唱『白き聖杯よ、謳え』
スキル
・状態異常・呪いに耐性
・全能力値に補正
・魔法スロット追加
・ランクアップ時の能力値上昇に補正
・ランクアップにより効果上昇
・全能力値に補正
・早熟する
・女神への愛の丈で効果上昇
・力の能力値に補正
・攻撃時、相手の生命力を吸収して回復
・戦闘時、味方全体の耐久に補正
・エルフの血を引く仲間の詠唱時間短縮
・精神力を消費し体外に放出
・火属性
・任意発動
・周囲から魔力を吸収
「はい、お終いよ。魔法スロットが増えても魔法自体が増えないんじゃ意味が無いわね」
ステンノ様は自分の血を入れていた小瓶とステイタスの写しの紙を手渡して来るけれど、ちゃんと成果は残っているとはいえ、折角苦労して上げたステイタスの表記が0に戻ったのは落ち込んでしまう。
小瓶を空間の歪みに入れた後、出てくるのは僕の溜め息だ。
先生達の修行は下手な格上よりも質の高い経験値になる、だからこそ肉体が未成熟な状態でランクアップによる成長の遅延が出てはいけないと僕がステンノ様の眷属になれたのはそれ程前じゃない。
長命種のエルフだから幼い頃のランクアップは危険性が未知数で、ランクアップを先延ばしにしたとしても、そのレベルでの限界値に達してからが勿体無い、だから技術や経験、知識を身に付ける為に修行はしたけれど、何度も経験したから効率が落ち始めた。
「何を考えているか丸分かりだけれど、中々ランクアップ出来なかった小太郎の前で言えるのかしら? ダンジョンで戦い慣れていない相手と戦って上質な経験値を稼げば良いだけでしょう」
少し呆れた様子で僕の後頭部を叩くステンノ様だけれど、発破を掛けるには十分、全部見抜かれていて、僕の扱いを分かっているからこその対応だ。
「そうですね、ステンノ様! 素敵です。愛しています。好きです」
「私も好きよ。うふふ、好きの種類は内緒で、十五段階中の十一と半分程度だけれど」
「十五を越えるのを頑張って目指します!」
美しい声と共に背中にそっと体重が預けられるのを感じ、僕は胸が高鳴るのを感じた。
よっしゃ! さっさとギルドで登録を済ませてダンジョンに突入するぞ!
「あっ、そうだわ。来週、
「はい! ステンノ様に相応しい品が買えるように力を尽くします!」
「期待しているわ。私も楽しみよ、デートが」
上着を羽織った僕は玄関まで向かうのも時間の無駄だとばかりに窓から飛び降り、こっちに向かって手を振って送り出すステンノ様に手を振り返す。
デート! ステンノ様とデートだ!
一緒に出掛ける事は何度もあるけれど、お供として出掛けるのとデートだと認めての物は全く別。
流石ステンノ様、僕の扱いを分かっている!
「うふふふ、可愛いわね。さてと、フレイヤには
現在原作開始1ヶ月半前程
精霊 誰? 活動報告でも
-
自称姉
-
手が綺麗な騎士
-
その他 メッセージ下さい