オーバーロード 絶死絶命 ~199年前の墜とし仔~   作:空想病

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第二章 最終回


敵襲

/Enemy attack

 

 

 

 

 

 ・

 

 

 

 

「きゃはははははははははははははっははは♪」

 

 黒白の髪の少女は、ナザリック表層──平原に敷き詰められるように展開された中位アンデッドの群れを斬攪(ざんかく)していく。

 たった一本の死神の鎌で。

 

「弱すぎ脆すぎ簡単すぎ! なあにが『ナザリック地下大墳墓は難攻不落』よ! 大したことないにも程があるでしょ?」

 

 死の騎士(デス・ナイト)が木端のごとく粉砕され、死の騎兵(デス・キャバリエ)の突貫が斬撃十三連によって消滅していく。

 ナザリックの表層──ログハウスの屋根の上で数キロ先の戦局を見ていたシャルティアが爪を噛んで唾棄(だき)した。

 

「チッ! あのクソ売女(ビッチ)! 今に吠え面かかせてやる──航空部隊、行け!」

 

 先鋒を務めた中位アンデッド軍が消滅する瞬間を狙って、その部隊は投じられた。

 司令官の号令のもと、こちらの世界でえた霜竜(フロストドラゴン)炎竜(フレイムドラゴン)が無数に空を舞う。

 

「へえ?」

 

 彼らに持たせた超重量爆薬が番外席次の頭上に降り注ぎ、ラッパスレア火山から転移魔法で運びこんだ溶岩流を投射──巨大な爆発の破孔がいくつも平原の野に穴を穿つ。焼夷弾もかくやという大威力と連続爆破が大気と大地を震わせる。この世界でも類例のない、航空爆破攻撃だ。

 しかし、

 

「無傷!」

 

 予想はしていたが、これほどの耐性と靭性──無効化能力は他に例を見ない。

 吸血鬼の戦乙女は続けざまに航空部隊を五回投じてみせたが、ナザリック周辺の平原を荒らし炎上させる以上の効果は見込めない。

 

「チビすけっ!」

 

 まだ数キロ先の余裕がある、などとは誰も思わない現状。僚友の号令に従い、平原の木陰(こかげ)に身を潜めていた野伏(レンジャー)の闇妖精は、躊躇(ちゅうちょ)することなく相手の眉間を四本の矢で狙い撃つ。

 しかし、

 

「甘すぎでしょ」

 

 番外の言う通り、その矢は黒白の少女に届く前に弾き飛ばされる。

 漆黒の全身鎧を着込んだ、純白の女悪魔の戦斧(3F)によって。

 

「くそ! 邪魔しないで、アルベド!」

 

〈完全不可知化〉中のため、声は届かないと分かっていても、アウラは叫ばずにはいられなかった。

 

「マーレ、アルベドたちの動きを止めて!」

 

 姉の指示(メッセージ)を専用アイテムの銀のドングリ越しに受け取ったマーレは、戦場を側面から眺められる場所(おか)に降り立った。

 

「と、〈魔法三重最強化(トリプレット・マキシマイズ・マジック)大地の大波(アース・サージ)〉!」

 

 放たれた魔法は、この世界に転移して直後、ナザリックを隠匿すべく使ったドルイドの魔法。

 さざ波のように波打つ大地が、やがてはすべてを呑み込む土色の大津波に変貌していく。轟音と鳴動。爆破の余韻と臭気漂う戦場を、横合いからの広範囲魔法三連が蹂躙する。

 しかし、

 

「無駄ムダ」

 

 番外席次の戦鎌(ウォーサイズ)が一振りされただけで、大地そのものが割断され、巨大な地割れのごとき様相を呈する。マーレの起こした大地の大波はすべてその下に落ちていき、何の意味もなく魔法効果時間を終える。

 

「そ……そんな……」

 

 絶望の声をあげる闇妖精の弟だが、頭を振って怯懦(きょうだ)を追い払う。続けざまに〈大地震(グレーター・アースクェイク)〉を放とうと試みて、

 

「あ」

 

 死神の鎌が一瞬で必殺圏内に飛び込んでくるのを見た。

 番外席次の繰り出した神速の投鎌であった。

 シャルティアが槍を飛ばしても間に合わない、アウラが矢を幾本つがえようとも無意味──マーレが本気で己の心臓を“死”が貫くことを直感した、次の瞬間。

 

「サセヌ!」

 

 極低温の息吹と共に、投げ飛ばされた戦鎌は斬神刀皇の刃にはじき返されていた。

 

「遅クナッテスマヌ、皆」

 

 配下のフロスト・ヴァージンたちを引き連れた第五階層“氷河”の守護者が、マーレの護衛に馳せ参じた。

 否、それだけではない。

 

「第十位階魔法──〈隕石落下(メテオフォール)〉」

 

 かつては魔皇ヤルダバオト時代にも開帳した、天を引き裂き、地を焼き穿つ大爆発。

 第七階層からあがってきたデミウルゴスも参戦する段に至った。

 ちなみに、第四階層守護者・ガルガンチュアは、今回の敵が小さすぎる“個”であることから、有用な働きを示せないことは確実であるため、起動すらしていない。

 第八階層守護者・ヴィクティムは、ナザリック最後の切り札として、彼の階層に留まっている。

 隕石の落下を受けた番外席次とアルベドの両名は──

 

「無論、無傷ですよね」

 

 アルベドには防御役(タンク)としての回避スキルが豊富にあり、第十位階魔法でも耐久できるのは自然の道理。そうでなければナザリック最奥の玉座の間に据えられる守護者統括とは呼べはしない。

 そして、(くだん)の番外席次も、まるで涼風の吹く無人の野を行くがごとく爽快な笑顔だ。

 実に(しゃく)(さわ)るデミウルゴス。牙を剥き、額に青筋を立て、それでも冷厳に、戦場全域を見晴(みは)るかす。

 

「あ、ありがとうございます、お二人とも」

 

 マーレの率直な感謝の言葉に、それぞれ相好を崩す──のは、デミウルゴスとフロストヴァージンにしかできない。

 

「イイヤ。無事デナニヨリダ」

「コキュートスの言う通りです。さぁ、次の魔法の準備を」

「は、はい!」

 

 マーレは、ナザリック地下大墳墓内で第二位につけるほどの殲滅力の保有者だ。そんな彼が初戦から早々に脱落しては、この後の階層守護の防御線が手薄になってしまう。

 シャルティアの立てた作戦は実にシンプルだが、それゆえに効果的だ。

 まず、表層にて相手を守護者全員で叩きつつ消耗を狙い、続くナザリック内での戦闘でも戦力減耗させていけば、セバスの控える第九階層に至る頃には狩り頃を迎えるというもの。

 しかし、

 

(いくら戦巧者ゆえに第一・第二・第三階層の三守護を任されているシャルティアでも、あの二人の相手は)

 

 難しいと改めて思うデミウルゴス。

 だからといって、各階層を()けることは難しい。

 何故なら、向こうにはナザリック地下大墳墓の構造を熟知する女悪魔(アルベド)がいる。

 

(彼女が向こう側にいる以上、階層を一段二段飛ばしで進行する挙に出る可能性は、十分にある)

 

 つまり、各階層を手薄にすることはできない……下手をうてば、奴等は第六階層までを数段飛ばしに侵攻する可能性もあるのだ。一つの階層に守護者が集中する事態は避けねばならない。ギルド内の転移には、アインズが捨てていったギルドの指輪が必要不可欠だが、守護者全員に普及されているわけではない。実に歯がゆい状況だと言える。

 

(こんな時、アインズ様ならば──)

 

 どうしただろうと思う自分を、デミウルゴスは叱咤する。

 あの御方に頼りきっていた、それ故に捨てられてしまった己の不明ぶりを恥じる。

 しかし、それでも、

 

「ナザリック 地下 大墳墓 は やらせは しない ──」

 

 彼は己の特殊技術(スキル)──変身能力(オルタ―セルフ)獰悪(どうあく)な姿に形状を変化・解放させつつ、その姿でこそ究極の攻撃力に達する魔法を詠唱しようとした、

 

「〈食 い 散 ら か す(イートアンダイディ)────ッ!」

 

 その時であった。

 

 

 

 

 

「何をしている、おまえたち?」

 

 

 

 

 

 全員が天を仰いだ。

 

「あ、ア──」

 

 求めていた救い主の姿が、そこにはあった。

 白亜の巨竜と共に空を舞う、骸骨の魔法詠唱者──種族名:死の支配者(オーバーロード)──もはや帰ってくることもないと諦めていた、至高のオーラを纏って。

 彼の名を、王としての名を、ナザリックを護る守護者全員が同時に叫んだ。

 

「「「「「  ア……アインズ様ッ!?  」」」」」

 

 

 

 

 

 

 ・

 

 

 

 

 

 ナザリックが、番外席次とアルベドの敵襲を受けているという一報をもたらされて、サトルは大いに揺らいだ。

 見捨てるべきだという思いと、

 見捨てたくないという思いで。

 

「どうする、サトル──いやさ、アインズ・ウール・ゴウン魔導王陛下、かな?」

 

 ツアーの鎧に答えを促されても、サトルは顔面を覆って考え込む。

 もうあそこに近づくことすら忌避したい自分がいる一方で、もう一度あそこに戻りたくてたまらない自分がいる。

 そんな二律背反──矛盾を空洞の胸骨の内にかかえるサトルをどう見たのか、サラが言及する。

 

「君が行かなくても、私たちは()くよ……番外席次……あの仔を止めるためにも」

 

 サラ・ルーファウスの、世界を護るという一念は本物であった。

 彼女は、今や完全に世界の敵として脅威を振りまき続ける番外席次を、どうにかするつもりでいる。

 

「現・第一席次に問う。法国民の避難状況は?」

「は、あ……すでに移民の民は国外退去しております、ルーファウス様」

「うん。それなら“あの手”が使える──第七席次の占星千里ちゃんは、最高神官長に報告を。『ルーファウスは最後の務めを果たす』と」

「え、それ──って」

「急げ、駆け足ッ!」

 

 命じられるまま、第七席次は聖域を出て最高神官長のもとへ急ぐ。

 

「では、お若いの、聖者殺しの槍(ロンギヌス)を儂に」

「……………………はいッ」

 

 様々な葛藤を乗り越えて、第一席次の青年は膝を折って槍をリグリットに献上する。

 しかし、彼は槍を手放さなかった。

 怪訝そうに眉をしかめる老婆に、彼は告げる。

 

「せめて、皆様の戦いに、私も同道させてください──彼女の最期を、見届けるためにも」

 

 みすぼらしい槍を握る青年は決然と言い放った。

 

「まぁ、よかろう──じゃが、後悔だけは残さぬように、な」

 

 リグリットは十個の棺を背中に展開し、内四つに入っている漆黒聖典隊員──第二、第三、第四、第六席次の死体を解放。この先の戦いでは使用できない──使用すれば蘇生不可能な不死兵として、リグリットに使われる運命をたどるのみ。そうしないためにも、神殿の神官たちに託す必要があった。

 着々と出撃と出立の準備を進める中で、サトルは問う。

 

「──サラは、ルーファウスは、俺のオーラがなくても?」

「うん。戦うのに必要な分は。けれど、問題はそのあとかな?」

「俺がついていった方が、サラには有利────なんだよな?」

「サトル君。別に、義務とか義理とかで動かなくてもいいんだよ?」

「!」

 

 まるでサトルの心底(しんてい)を覗き見たようなサラの言葉に、骸骨のプレイヤーは沈思(ちんし)し、黙考(もっこう)する。

 そう。

 サトルはこれまで、ナザリックを護ること、魔導国を発展させ、仲間たちの居場所を作ることを、己の義務としていた。そうするにたる義理があった。

 しかし、サラはそれを真っ向から否定する。

 

「自分らしくいられない・自分の思い通りにならない・自分にとって嫌な世界に属することは、時には必要なことかもしれない──それでも、助けてほしければ「助けて」って言える存在が、「逃げたい」っていったら逃げ出せる場所が、人間には必要なんだよ……ユグドラシルのプレイヤーくん」

 

 彼女は何かを懐かしむように、虚空に手をさしのべた。

 

「私も、彼を追いつめた──ともに寄り添っていたはずなのに、彼の心の叫びに、耳を傾けられなかった。とんだお(わら)(ぐさ)よ。何が初代闇の巫女姫だか」

 

 差し伸べた左手薬指──(もや)(あすみ)の集合物であるそこには、彼が送ってくれた、ギルドの指輪──“ギルド:七芒星の指輪”が輝いている。

 サラの脳裏に残響する、

 550年も前の、

 それは──

 絶望。

 

『──大丈夫だよ、サラ』

 

 そう言って、老衰しきった妻の手を握るアンデッドが、いた。

 

『僕は一人でも大丈夫、だから』

 

 そう強がってみせた彼の優しさが、痛いほど妻にはわかった。

 

『安心して、逝って、いいから』

 

 サラは、最後に何かを言いかけて、そこで力尽きた。

 

『……サラ?』

 

 問いただそうとする彼。

 

『──サラ?』

 

 妻の死を確認する夫。

 

『……ぃやだ』

 

 そして──号哭(ごうこく)

 

『いやだ! イヤダァ! ()()()()()、俺をおいていかないでくれェ!』

 

 ──それが、彼の心からの願いだった──

 

「ッ」

 

 サラは、泣けもしない死霊の肉体で目頭を押さえる。

 彼はサラの死の直前、二人で交わした約束を破った。

 

 一人になることに()えられなくて。

 一人でいることに()えられなくて。

 

 サラの死体を丁重に葬るのではなく、中位アンデッドの死霊(レイス)に変え、自分に寄り添い続ける第一の従者とした。

 

 そうして、彼の精神は、壊れた。

 彼の心は、異形種にそれにとってかわった。

 

 法国の民を護るべく他種族を虐殺し、それに異を唱える自国民を、悉く死刑台に送った。漆黒に輝く十字槍にも似た戦鎌に、幾多の命を刈り取り続けた。

 闇の神にして死の神・スルシャーナの誕生であった。

 

 だがサラは、自己の意識を表出することはできなかった。

 原因はおそらく、サラ自身をアンデッドに変えた彼が壊れ、異形種の心に支配されたから。

 サラの“主人”たるは「彼」であって、異形のバケモノ──生贄の皿を満たしてやまぬ「アンデッドの怪物」ではなかったがためだ。

 

 そして、500年前。

 闇の神にして死の神・スルシャーナは、こちらの世界に転移してきた八人のワールドチャンピオンによって、自害同然に(しい)された。

 

 そうして、サラ・ルーファウス・───は、己の意識を取り戻した。

 アンデッドの怪物が死したことで、その支配能力から脱したのだ。

 そして、

 サラは亡き夫の残骸を胸に抱いた。

 何度呼び掛けても、彼はこたえなかった。

 あの優しい声を、サラが聞くことはもう──

 

「サラ?」

 

 意識を現実に引き戻す声。

 

「どうかしたのか?」

「……」

 

 骸骨の姿は、亡き夫とは似て非なる者──彼の顎は、あそこまで峻険ではなかった。

 サラは漆黒の相貌を微笑ませた。

 

「なんでもない……それで、サトルくんはどうするの?」

 

 ツアーもリグリットも、第一席次の青年も、出撃の準備は万端整えた。

 そして、サトルは…………

 

 

 

 

 

 

 

 ・

 

 

 

 

 

 

 ツァインドルクス=ヴァイシオン“白金の竜王”が戦場に運んできた戦力は、

 「アインズ・ウール・ゴウン魔導王」鈴木悟。

 「死者使い」リグリット・ベルスー・カウラウ。

 「闇の神・第一の従者」サラ・ルーファウス・──。

 「第一席次」の青年……計四名。

 それ以外の戦力──第五席次や第七席次、第十一席次などは足手まといになると判断され、法国の退去行動に加わった。

 そして、

 アインズ・ウール・ゴウン魔導王は朗々と明瞭に、轟々と明快に、告げる。

 

「おまえたちだけで、ナザリックを護ろうとする姿勢、誠に大儀(たいぎ)である」

 

 だが、

 

「この()、アインズ・ウール・ゴウン魔導王を抜きにして、ナザリックの防衛など到底、叶うまい」

 

 守護者全員が涙を目の奥に感じる。それほどの感動であり感服であり、一日たりとも忘れられない、圧倒的な支配者のオーラ。

 そう。あれこそが、自分たちが仕えるべき主──至高の御身にして最高支配者たる威光そのもの。

 

「し、しかし、アインズ様!」

 

 デミウルゴスは異形の姿を元にもどして抗弁する。

 

「御身は……あなた様はナザリックをお捨てになった! かくなるうえは、我ら全員で、御身がアルベドや番外席次の勢力圏外にお逃げするまでの時間をかせごうとシャルティアが提案し……そのつもりで我等は!」

「皆のその心意気、見事と評するほかにないな、デミウルゴス」

 

 父に褒められる子のように委縮してしまうデミウルゴスは、その場で跪いてしまった。他の者も彼に倣って膝を折る。

 アインズは一人の守護者の名を叫んだ。

 

「シャルティア・ブラッドフォールン」

「はッ!」

 

 跪拝(きはい)したままのシャルティアがいるログハウスの屋根に、アインズは降り立つ。

 

「そなたの提案した策、天晴(あっぱれ)見事なものだった。この私の留守を預かり、よくぞ戦いの準備を整えてくれた……ありがとう」

「ア、アインズ様……っ!」

「そして命じたいことがあるのだが」

 

 守護者をねぎらい、下命をくだそうとする至高の御身、その背後から、嗤う番外席次と、フルフェイスヘルムで表情を隠したアルベドが迫る……が、

 

「おっと!」

「今は彼らの邪魔はしないでもらいたいね?」

 

 ツアーの鎧を着用したリグリットが剣を構え、白金の竜王の巨大な竜尾が、したたかに彼女たちの攻撃をはじいた。

 さらに、追撃する影が迫る。番外席次とアルベドの背後で、最上位死霊女王(グレイテスト・ハイレイス・クイーン)……彼女が発生させた黒霧が天と地を覆いはじめる。

 

「もう、これ以上はさせないよ、饕餮(とうてつ)の仔、番外席次、いえ……」

 

 サラは決然と顎を引く。

 

「……×××」

 

 彼女に与えられた本名を告げるサラ・ルーファウス。

 その名を聞いた……聞かされた番外席次は、長耳をピンと突き立て、

 

「あ‶あ‶?」

 

 不愉快を通り越し、殺意を満面に浮かべながら、死霊の女王を瞳に捉える。

 

「殺されたいらしいね、サラ」

 

 番外席次が表情を一変させる。余裕ある強者の嗤笑(ししょう)から、猶予なき貧者の憤激(ふんげき)へ。

 

 

「私を、……その名で、──呼ぶなッ!」

 

 

 激昂する番外席次は、ツアーやリグリットたちが一時受け持つ。

 そして、

 

 

「さて、“アルベド”」

「ああ、ようやく……ようやく私の愛を理解してくれたのですね、()()()()様!」

 

 

 アインズ・ウール・ゴウンにしてモモンガは、あらためて、ナザリック地下大墳墓・守護者統括()()()女悪魔──兜を脱ぎ捨てたアルベドと、対峙する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




  続きますは、第三章にして最終章

  《鼎(かなえ)》

  お楽しみいただければ幸いです
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