オーバーロード 絶死絶命 ~199年前の墜とし仔~ 作:空想病
推奨BGM
オバロ一期ED「L.L.L.」────オルゴールver.とか至高
/Shalltear VS Albedo
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一方で、真紅の鎧をまとい、
「あの方はモモンガ様ぁ……モモンガ様なのよぉ!」
「チィ……このわからず屋が!」
真の悪魔形態で泣きぬれながら、暴虐の拳を喚き振るうアルベド。
そんな彼女を放置、もといシャルティアにすべてを任せて、アインズは
ナザリック最強の個たるルベドの停止措置──それは、他の誰にも託せはしない、ナザリック地下大墳墓の最高支配者にのみ可能な行為だ。
「おんしは! あの御方の誰よりも傍にいながら! その偉大さを全く理解していない!」
「だまれえええええええええええええええええええええええええええええええええええ!」
アルベドの岩盤のごとき拳が、シャルティアの防御態勢ごと打ち砕く。
「げぶ!」
彼我の実力差は
シャルティアは守護者第一位と称される力の持ち主だが、アルベドの防御力を抜くことは難しい。
アルベドは絶望を声にして暴れ狂う。
「あの方がモモンガ様じゃないのであれば、私は……私は一体、誰を、何を!」
「この!」
シャルティアの翼が大気を叩いた。
スポイトランスによる体力奪略効果は確実に効いている。効いているのにアルベドは倒れる気配がない。
さすがは、ナザリック最終階層にして最後の空間……“玉座の間”の守護を仰せつかった同胞である。
「
魔法による攻撃も、
「モモンガ様ァ……モモンガ様ァアァァ……」
まるで夢遊病患者のごとく壊れた音律で、巨身巨躯の
ただ、愛し愛されていたかった。
ただそれだけなのに。
──だが、そんなものはもとから存在しなかった。
モモンガなる存在は、架空の存在、虚構の名称に過ぎなかった。
では。『モモンガを愛している。』アルベド──彼女は
「この、大馬鹿者が!」
シャルティアは
「我等は、共にナザリック地下大墳墓を守護するシモベ──至高の四十一人に仕えるべき道具──それでよかったはずでありんしょうが!」
「……あ、あああ」
「それを、自分の愛すべきものが、恋すべきものがいなくなった程度で放擲するとは! 私情をまじえるにもほどがありんす!」
「だあああああ、まあああああ、れええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!」
アルベドの本気モードが、第一・第二・第三階層守護者への憎悪の咆哮を奏でる。
巨大な両腕を組んだ鉄槌打ちを、シャルティアは回避不能と判断し、槍と鎧が割れんばかりに受け止める。
「ぐう!」
「おまえに何がわかる! あの方に設定をイジられた時の快楽が! あの方に『愛しても良い』と、そう言われたがごとき瞬間の悦楽が! わかるものかあああああああああああああああああああああああああああああああ!」
アルベドの脳裏に思い出されるは、ユグドラシル最後と称された
もう二度と相まみえることはかなわないと諦めていた、至高の御身との、
彼がいたから今の
「……モモンガ様、……モモンガ様あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」」
アルベドの一撃で両膝を屈した真紅の戦乙女。
それでも、彼女は躊躇することなく言い放つ。
「あの方がモモンガ様でないことぐらい、わたしにも、わかっている」
「…………へ?」
「ああ、忘れもしないでありんす。わたしの創造主たるペロロンチーノさまが、ナザリックからお隠れになった時、わたしは、モモンガ様の本当の名を、聞いた」
聞いてしまった。
ほかのゲームに一緒にコンバートしましょうと誘うペロロンチーノの言葉に、鈴木悟は首を横に振り続けた。
「あの方がモモンガ様でもアインズ様でもないことぐらい、わたくしはとうに把握済み……それでも、わたしは、あの方のために、至高の御身のために戦うと……誓約した」
本気の口調を披露するシャルティアは、
そんな彼を
その一事だけでも、彼に忠誠と信愛をたてる理由たりえる。
「ねぇ、アルベド」
シャルティアは語りかけた。
「あなたはアインズ様を愛してはいけないの? あなたは鈴木悟という御方を──」
愛してはいけないの?
「……た……た わ ご と を 言 う な あ あ あ あ あ あ!」
あくまでも拒絶の意思を見せるアルベド。愛の鎖にがんじがらめとなった同胞へと、シャルティアは牙を剥くほどの怒りと共に、新たな装備を取り出し、構え、そして──起動。
それはアルベド戦の直前、アインズから下賜された武装……広範囲に及ぶ対物体破壊……アルベドが放棄した
「この、
「L.L.L.」────鎖でつながれた(Leashed)輝く(Luminous)愛(Love)