オーバーロード 絶死絶命 ~199年前の墜とし仔~   作:空想病

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反逆者

/Traitor

 

 

 

 

 

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 事態は急転直下の様相を呈する。

 かすかに震える声が、短い命令を下す。

 

「もう一度、言ってくれないか……デミウルゴス」

 

 ナザリック地下大墳墓の第十階層──“玉座の間”にて。

 普段であれば第九階層の執務室に守護者らシモベたちを必要なだけ招集して合議を開くのが通例化していたが、今回ばかりはそうはいかない。

 水晶の玉座──世界級(ワールド)アイテム“諸王の玉座”に座するナザリック地下大墳墓の最高支配者は、第五階層“氷河”よりも寒々しい極低温の声を発する。

 

「……アルベドが、反旗を、(ひるがえ)した、だと?」

 

 うなだれるように跪拝(きはい)する第七階層守護者は、簡潔に述べる。

 

「事実でございます」

 

 アインズは苦虫を万単位で嚙み潰しているような歯ぎしりをあげた。

 デミウルゴスは事実確認を進める。進めないわけにはいかなかった。

 

「今、御身の玉座にて開かれているナザリックのマスターソース、そちらをご覧いただけばわかる通り、守護者統括たるアルベドは、完全に、我等ナザリックと、敵対していることを意味しております。──加えて」

「パンドラズ・アクターの、……死、か」

 

 これも、玉座のマスターソースで確認できた事実。

 真っ赤に染まったアルベドの名と、空白となったパンドラズ・アクターの項目。

 

「我々は、ナザリック最高智者たる三人のうち、二人を、失ったか──」

 

 アインズはこめかみを骨の指で押さえた。

 事態の深刻化の加速度に、アインズは存在しない脳が痛み出すのを錯覚する。

 夜が明けるの待たずしてもたらされた急報──魔導国使節団に属するシモベたち──レベルとしては80にも達する15体や、アインズの産み出した永続性を持つアンデッドは、確かに、見た。

 貴賓室を破壊するよう夜空に飛び出し、徹底抗戦を敢行するパンドラズ・アクターを(わら)って襲う守護者統括・アルベド。

 そして彼女と、謎の黒白の少女によって完全に挟撃(きょうげき)され、ものの見事に惨殺される姿を。使節団に属する者らはパンドラズ・アクターの助力に加わろうとする端に瞬殺され、彼の副官権限として加勢を禁じられ、その地域からの一時撤退を命じられた。そうして迎えたのは、最悪の結末。いくら宝物殿の領域守護者──至高の四十一人に化けられるという特別かつ強大な権能を与えられたナザリックの三智者の一人でも、戦巧者二人を相手にしては分が悪すぎたのである。

 パンドラズ・アクターは謎の少女に心臓を()ぎ取られる形で絶命し、彼を殺害した守護者統括と謎の少女は、唐突に行方をくらませた。

 これが、アルベドの離反のすべてである。

 アインズは直下の問題から目をそらすように、ひとつの心配を口にした。

 

「ナーベの、いや、ナーベラル・ガンマの様子は?」

 

 エ・ランテルでの“法の執行者”冒険者チーム“漆黒”、その片割れの女魔法使いとして活動していた二重の影(ドッペル・ゲンガー)の戦闘メイド。

 これに応えたのは、戦闘メイドの長姉たるユリ・アルファであった。

 

「はっ。パンドラズ・アクター様の訃報(ふほう)に接し、甚大なるショックを受けたようで……シモベとしては不適格ではありましょうが、第九階層の自室にて休養をとらざるをえず……誠に申し訳ございません!」

 

 優しい姉たるユリは、訃報を伝えられた妹が泣き崩れた時の姿を想起せずにはいられない。

 ナーベは同胞にして上位種たる「パンドラズ・アクターの死」を知らされた瞬間、一時失心するほどの不調に見舞われた。

 妹の不調をシモベにあるまじき失態であると叱咤するがごときユリの語調であったが、アインズはゆっくりと(かぶり)を振ってナーベラルの体調を気遣う。

 

「ナーベラルは、モモンに化けたパンドラズ・アクター、彼と共に任務に精励して長い──ショックを受けるのも当然だろう。責めるな」

 

 命じられたと同時に妹の失調を許されたユリは、感謝の念と共に頭をさげた。

 どの道、ナザリック外でのシモベたちの活動は危険な状況にあるため、呼び戻す手間が省けたともいえるだろう。

 エ・ランテルは、アインズが造り出したアンデッドモンスターの行政官や警邏兵で満たされている。一時的に冒険者チーム“漆黒”がいなくなろうと、問題などおきようがないレベルで、治安維持は継続している。属国のバハルス帝国や諸領域についても、さしたる問題はない。

 無論、自分が造り出した存在たる生きる黒歴史(パンドラズ・アクター)を喪った事実は、アインズにとっても多少の不快感と喪失感を味あわせた。自分でも意外なことに、あれがこの世界から消え失せた事実にショックと呼んでよいものを感じるとは。しかも、ンフィーレアの蘇生不能と同様に、パンドラズ・アクターの復活も不可能である事実が、事件の関連性・連鎖性を完全に明示している。アルベドと共にアインズのLv.100NPCを殺しおおせた“戦鎌(ウォーサイズ)を振るう黒白の少女”──ルプスレギナを重傷に追い込み、ンフィーレアを殺した容疑者の可能性はどの程度のものか──たった一夜も明けぬうちに、ナザリック内外は混沌化を余儀なくされている。

 

「わかっていることは、この黒白の少女が、法国の漆黒聖典に属する「番外席次」である可能性が高いということだ」

 

 番外席次の情報を持ちえなかった守護者らは困惑に首を傾げたが、アインズは一人のシモベの名を呼ぶ。

 

「クレマンティーヌ」

「ははっ!」

 

 震える声で鋭い返礼を発し、白いマントを羽織った聖女風に装った女が前に進み出た。

 かつては愚かにも冒険者モモンに惨敗し死亡したズーラーノーンの幹部の一人だが、今ではアンデッド化を果たした上、アインズの支配下に属するシモベと化している。

 アインズはそのつもりはなかったが、我知らず詰問(きつもん)──尋問(じんもん)するがごとき瞳の圧でクレマンティーヌを玉座から見下(みお)ろす。

 

「貴様が言っていた「番外席次」とやらの身体的特徴──黒白の髪、白黒の瞳、戦鎌の武装──間違いないか?」

「わ、っ(わたくし)が知る限り、ま、間違いないかと」

「ちッ。だとすると、犯人は法国で確定か?」

「あ、いえ、あの」

「うん、どうした? 何か意見でもあるのか? 遠慮せずに申せ、我がシモベ・クレマンティーヌ」

 

 我がシモベという単語に赤面してしまう癖がついていた元漆黒聖典第九席次たる女は、一同の前で私見を述べてみせた。

 

「わ、私が知る限り、アンチクショ、いえ番外席次の女は、神官長たちにすら扱い難い“豺狼(けだもの)”です。英雄級の力を持っていた当時の私をはるかに超える戦闘力の持ち主であり、世界に十指とない異能(タレント)をもっている、などと言われておりました」

「ふむ。して。その異能(タレント)とやらの詳細は?」

「も、申し訳、ございません──同じ漆黒聖典でも、奴の情報については多く持ちえず──そもそも奴が外で戦うことすら稀であり、共に活動したこともなく、それほど多くの情報は有しておりません……無能なる我が身を、御赦(おゆる)しください!」

 

 玉座の間の床に(ぬか)づくクレマンティーヌは守護者らの眼光と気配──ある種の嫉妬心の炎に怯えきっていたが、

 

「いや。容疑者の正体が知れた事実は大きい。お手柄だ、クレマンティーヌ」

 

 アインズのその一言で絶頂物の笑みを浮かべ引き下がった。

 

「それにしても、ふん「番外席次」──“絶死絶命”か」

 

 たまらなく不愉快な状況の連続だが、しかし、今は最も重要な問題に目を向けねばならない。

 

「かろうじて容疑者は知れたが、一番の問題は──アルベドが、何者かの支配下に落ちた一事(いちじ)に集約するだろう」

「と、申しますと?」

「忘れたわけではあるまい──法国にあると判明した、シャルティアを洗脳せしアイテムの存在を」

 

 デミウルゴスは微かに首を振った。

 

「馬鹿な。一連の事態は、法国による先制攻勢の一環であると?」

「ありえない、とも言いきれん状況ではあるな? 容疑者が漆黒聖典の一人である以上は」

「しかし。だとしても、アルベドに与えられていた世界級(ワールド)アイテムによる防護は?」

「何の意味もなさなかったのか……それとも、世界級(ワールド)アイテムを超える、何らかの法則か……あるいは何らかの理由で、アルベドが自己の意思で“真なる虚(ギンヌンガガップ)”を放棄し、相手の支配下に下ったのか」

 

 その“真なる虚(ギンヌンガガップ)”は、魔導国使節団の手の者によって回収済みだ。アルベドに与えられていた世界級(ワールド)アイテムであるが、とりあえず宝物殿に──領域守護者を失った宝物殿に安置するほかにない。

 あらゆる可能性を検討するアインズであったが、現時点では十分かつ確実な答えは得られない。

 

「失礼ながら、アインズ様」

「どうした、シャルティア?」

「はい。アルベドが敵の支配下に下ったうえは、情け容赦の必要などございんせん。期日を待たず法国を滅し、パンドラズ・アクターを葬った謎の存在諸共ご処分なさり、しかる後に復活させてやるのが一番かと存じんす」

 

 実際に、洗脳状態から解くべく殺された守護者の提言は正鵠(せいこく)を射ていた。

 しかし、

 

「それは難しい、かもしれん」

「何故でありんすか? 敵が法国の者であろうと何だろうと、御身に楯突いた以上は生かしておく価値はございんせんが?」

 

 シャルティアの疑問は守護者らが共有するものであった。

 ここで、アインズは守護者らには内密にしていた事実を告げる。

 

「……アルベドには、最強チームの一員、いいや、その一角を担うべく、“ルベド”の指揮権を、与えてしまっていた」

「な!」

「ソレハ!」

「あの、えと最強の?」

「第八階層に、いる?」

「何故にそのような!」

 

 シモベたちは驚愕と疑問の吐息をつかずにはいられない。

 ナザリック地下大墳墓において最強を誇る第八階層“荒野”──そこを守護すべきアルベドの妹までもが、敵の手中に落ちた(おそれ)がある。

 いや、あるどころではない。

 アルベドが完全に敵の支配に下った以上、それは可能性の話ではなく確定事項の次元に属するだろう。実際、法国との国境地に残された使節団に確認した──アルベドが携行していた「投影装置」八つも、貴賓室から完全に消え失せていたという事実。

 

「これは、完全に私の判断ミスだ」

 

 アルベドに乞われるまま、至高の四十一人を──仲間を捜索する名目で“最強チーム”……ドリームチームなどを作り出しておきながら、この醜態(ざま)だ。

 仲間を見つけるどころか、仲間たちが造り出したシモベたちに、重大な危難を負わせるとは。

 玉座に背を預け、がっくりとうなだれるアインズは思わず一声をこぼす。

 

「…………支配者失格だ、私は」

「「そのようなことは!」」

「けっしてありえんす!」

「そうですよ!」

「あ、ああ、ありえません!」

「御身以外ニ、我等ノ支配者タル存在ナド!」

 

 デミウルゴスとセバスが同時に否定の声をあげ、シャルティア、アウラ、マーレ、コキュートスがそれぞれの言葉で追随する。

 彼らの主張を手を振って制するアインズは、頭を抱え沈黙し、とにかく現状でなしえることを決裁する。

 

「法国への侵攻準備は継続。魔導国使節団には、二重の影(ドッペル・ゲンガー)の一体を召喚し、アルベドの代行としよう。これで連中の目くらいは誤魔化せるだろう」

 

 はずだ。

 アルベドが法国の手に落ちている可能性は高く、ナザリックの情報が筒抜けになっている可能性があることも恐ろしいが、だとしてもすべてが可能性の話。

 法国側から何らかのアクション──アルベドを人質のごとく使用して我が身の安全を図る事態になれば、さてどうすべきか、本気で迷うアインズ。

 そんな魔導王のもとに、ひとつの〈伝言(メッセージ)〉が届いた。魔導国使節団に派遣していたエルダーリッチからの連絡である。

 

「どうした? アルベドの行方でもつきとめ…………は?」

 

 守護者らが沈黙と共に見上げる魔導王は、信じられない報を受けた。

 

「スレイン法国が、東の都市から襲撃を受けている? 我が軍ではない、何者かに?」 

 

 

 

 

 

 

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 ほぼ同時刻。

 

「どういうおつもりですか?!」

 

 第一席次は、唐突に聖域を(から)にし、一人で“下準備”に出ていた番外席次が連れてきた人物を見て驚愕するしかなかった。純白のドレスに黒髪と黒い翼、頭には角を持つ絶世の美女。

 

「この方は魔導国の、宰相閣下たる方ですよ?! それをまさか洗脳・支配下において帰還するなど、正気の沙汰ですが!?」

 

 彼の視線の先には黒髪の女悪魔……両手には八個の立方体で構築された鞄を提げた、魔導国の宰相位にある人物がいた。

 番外席次はわずらわしげに手を振ってみせる。

 

「っるさいわねー、いいでしょー、べつにー。いろいろと使えそうだったからさー」

 

 勝手に出撃した彼女は、持ち出していた神の遺産“傾城傾国”を乱暴に放って神の棚へ戻す。棚の魔法できちんと折りたたまれたチャイナドレスの白銀の偉容を見た漆黒聖典隊長は、絶句した。

 

「…………まさか、あなたが、アレを使って?」

 

 ありえないと第一席次は思った。

 あれの使用条件を、彼は知悉(ちしつ)している。

 だが、番外席次たる彼女には扱えないはずのもの。

 彼女は平然と説明してのけた。

 

「前から目をつけてた異能(タレント)持ち──『ありとあらゆるマジックアイテムを使用可能』のやつを奪ってきたからね」

 

 魔導国の防衛体制などによって、以前から有名だった異能持ちたる存在が、魔導国のカルネ領域に居を移していたことは、風化聖典の調べでわかっていた。

 楽勝だったわと嗤う番外席次に対し、第一席次は叱責の声をあげるしかない。

 

「馬鹿な。何を勝手な。──場合によっては“利用対象”に指定されていたとはいえ、上からの命令もなく、そのような暴挙に撃って出るなど──」

 

 今がどういう状況下であるのか、彼女は理解しているのか、本気で悩ましく思える。強大な敵国に侵略されるか否かの瀬戸際で、国内では逃亡すべきか自決すべきか──否、神の法によって自殺することは許されぬ法国民は、どうしようもない思いをかかえ、残りの時日(じじつ)を待っている。

 アンデッドの国の慈悲を得て、降伏するのか否か。

 あるいは神の法と加護を信じ、徹底抗戦を試みるか否か。

 だというのに。

 彼女は、番外席次は、それらすべてを台無しにしようとしている。

 

「……宰相閣下を人質に、魔導国の侵攻を止めようとでも?」

「はあ? それこそ、まさかでしょ?」

 

 番外席次は戦鎌を肩に担いで明言する。

 

「これで、魔導国は、魔導王の野郎は、この私と戦わざるを得なくなった。自分のとこの部下を拉致(らち)られたりブチ殺されて、黙っていられる王様なんて、歴史上一人もいないしね? それにさー、このアルベドとかいう女悪魔ちゃん、こいつの精神支配する時に見た情報がさ、んもー爆笑モノで」

「あなたは、いったい、何を考えている!!!!」 

 

 人類の守護者を自負する男は吼えた。

 二十代の見た目だが、それよりもはるかに若い少年の本気の怒声に対し、少女は愚物を見るような目で答えた。

 

勿論(もちろん)、あんた知ってるでしょ?」

 

 幾度となく聞かせてやったことを、彼女は繰り返し言ってやった。

 

「“私より強い(ヤツ)を探すために”」

 

 そして、

 

「“私よりもっと強い「子」を得るために”」

 

 そうして(いと)おしそうに下腹部を撫でる少女の様子に。第一席次は(ほぞ)を嚙んだ。

 彼女の主義主張は一貫して、これだ。これ以外にありえないのだ。彼女の(なか)には。

 神官長らが期待している仲間意識すら欠如している。復讐心とやらとも、ある意味において無縁だ。母親の恨みを晴らしてやろうだのなんだの、何を言っているのか本気で理解できていない。

 国家も国民も関係ない。

 信仰も思想も意味がない。

 ──「愛」すらも、持ち合わせていない。

 ましてや、人の命など。

 戦いつくし殺しつくし、そうして喰らい続ける彼女にとっては、人の手に摘み取られる野花のごとく、掴みつぶして踏みつけにして当然の対象。

 そのようにして育った。

 そのようにして育てられた。

 第一席次の彼の前に、当時を知るものらが目の前にいれば、間違いなく彼らを許さなかったことだろう。

 ただ、ただ強さだけを追い求め、能力を喰らわせ続けて、その強さは、もはや、大陸屈指どころの話ではない。

 

 大陸一。

 

 そういっても過言にはならない──そう、第一席次は確信している。“絶死絶命”という号にふさわしいと、確信を込めて、思う。破滅の竜王だろうと、白金の竜王だろうと、……魔導王でさえ、彼女には敵しえないはず。

 何しろ、彼女は、戦力として露見した瞬間、アーグランドの竜王らと結んでいる「世界の盟約」が破られる。「世界の盟約」にとって、確実に反する(・・・)モノ。ゆえに徹底して隠され、そのための能力まで取り込まされた。

 六大神の血を覚醒させた神人である己をも超越しつくした者──それが彼女──漆黒聖典「番外席次」だ。

 人外(じんがい)じみた力。

 あまりにも特異な異能(タレント)

 半森妖精(ハーフエルフ)ゆえに老いぬ女の身体。

 自分が神の血を覚醒させ、イキっていた時から変わらぬ麗容(れいよう)──

 

(どうして、この方は……この(ひと)が……)

 

 そう疑念の檻に(とらわ)われる第一席次に、聖典隊員の一人たる女性・第四席次「神聖呪歌」からの〈伝言(メッセージ)〉が届く。

 

「どうした? こちらはそれどころじゃ──何? 法国の東の都が襲われている? まさか、魔導国の侵攻──では、ない……?」

 

 最悪の事態を想定していた第一席次であったが、「神聖呪歌」の報せる内容は、彼の想像を上回っていた。

 

 

 

 

「法国東部を襲っているのは、──あのエルフ王だと?!」

 

 

 

 

 番外席次とアルベドは、興味なさげに聖域の窓外で滅びゆく国──暁光の空を眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 Web版:オーバーロード・後編 舞踏会-4より抜粋


「……もしやあの少女も神人か?」
「その可能性が無いとは言い切れないが……真なる竜王の可能性だってある」
「500年の――世界盟約を破ってだと? いやそうか。確かに、この状況下ではまだ盟約は破られていないな」

 エドガールは眉を潜める。世界を汚す猛毒に対する同盟。スレイン法国がかたくなに守る最強の契約。それが最悪な事態でも破られて無いと知って。



 ──抜粋終了──


 スレイン法国がかたくなに守る、500年前の「世界の盟約」とは?


(『天使の澱』で、ある程度は説明しちゃいましたけどね)
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