ULTRAMAN
「ちょっと!なにやってんの!」
「しー、ちょっと来てくれ!」
聖書に書かれたイエス・キリストのような服を着た二人の男女が、真っ白な床に寝ている一人の青年のところへやってきた。
「こいつなんだけどさ」
「この子をどうするの?」
「この子の前世の記憶を消して、ある世界に転生させようと思うんだ、しかも、とあるキャラクターの能力を全部与えて!まぁ、一部のオーバースペックな能力は封印するけどね」
「いいのそれ?怒られるんじゃない?」
男の方が不安そうな顔で女の方を見る。どうやら他にもこの者達のような存在が居るらしい。
「内緒でやればいいのよ!さっ!やるよ!まずは、あの世界に合わせて、能力はウルトラマンの派生世界と同じスーツにしよう。だけどウルトラマン因子は持たせるべきよね、なら、あの世界に、光の国を作っちゃいましょ!これでよし!後はなる行きに任せれば大丈夫ね!」
「やけに準備がいいね」
「一回転生させるのやってみたかったのよ!!あ!危ない危ない。あの世界には魔術師が居るんだった、魂を変質させておかないと」
寝ている青年に女が触れると、顔と体格が変化した。
「これでよし!さっ!楽しんできてね♪新しい人生を」
女と男が離れると、魔方陣が展開、青年は光の粒子となって消えていった。
「宇宙のある場所に、光の国と呼ばれる星がありました。その星は、昔、太陽が爆発してしまい、闇の世界となってしまいました。しかし、光の国の者達は諦めませんでした。太陽を作り出し、光の国を、もう一度、光で満たしたのです。その時、光の国の者達に変化が起こりました。作り出した太陽から力を得、彼らは他の星の者達を遥かにしのぐ力を手にしました。その力で、さまざまな星を征服できましたが、彼らはそんなことはせず、他の星の者達を自分たちの力で守ることにしました。そのうち、光の国の者達は、〝ウルトラマン〟と呼ばれるようになり、英雄となっていきました」
ベッドの上で、息子におとぎ話を聞かせている父親が居た。
「ねぇ、パパ。ウルトラマンはその後どうなったの?」
「今もどこかで、ウルトラマンは他の星の人たちを守っているよ」
「本当?」
「うん!本当だ」
「なら、ぼく、いつかウルトラマンになって、パパとママ、みんなのことを守ってあげるよ!」
「ハハハ!そうか、ウルトラマンになるか!好き嫌いせずご飯を食べて、いっぱい遊んで、学校に入って勉強をたくさんしたら、きっとなれるよ、おやすみ」
「わかった!おやすみなさい」
子供を寝かしつけた父親は、子供部屋から出ると、胸ポケットから赤いフレームに放射状の線が入ったレンズのメガネを取り出した。窓の外では、火の手の上がる町が見える。
「行ってくるよ、アンヌ」
「ええ、気を付けてね」
「ランを頼んだ」
「ええ、任せて」
父親は妻に息子のことを頼むと、持っていたメガネをかけた。
「デュアッ!」
すると、そこからヘルメットが展開していき、ヘルメットが完成すると、光と共に騎士のようなアーマーが体に装着された。
玄関から外に出ると、両手を広げ、ブースターを点火して空に飛び上がり、火の手の上がる町へと飛んでいった。