タイトル変更+急な路線変更をお詫びいたします。
今回の路線変更は作者の仮面ライダーゼロワンの履修不足故に起こったことです。このままでは読者の望む展開、流れを作ることは不可能であると思い、路線変更を行いました。この路線変更が気に入らないと思う方々も少なくないと思いますがご理解いただけると幸いです。そのため、前回のクレジット部分の内容を変えております。
それでは、これからもMCU版ULTRAMAN ZEROの物語をよろしくお願いいたします。
アベンジャーズ加入
スーツケースを広げ、中身を確認しているラン。なぜこんな事をしているのかというと、アベンジャーズに入る事になったからである。アメリカへ渡米するために準備しているのである。
「着替えよし、日用品よし、パスポートよし。スーツ、よし。問題ないかな?」
一通り確認し、何も問題がないことを確認すると、スーツケースを閉める。最後に胸ポケットからULTR ZERO EYEを取り出し、少しメンテナンスを行う。
「ラン、もうそろそろ行かないと」
ゲンがドアから顔を出し、ランに出発する旨を伝える。
「わかったよ先生」
「おい、養子縁組をしたんだからもうその呼び方はやめてくれ」
「そうだったね親父」
あのあと、身寄りのなかったランを養子としてゲンと百子が引き取ったのである。そのため、ゲンとランは、血は繋がってはいないが、彼らは親子となったのだ。
「はぁ、アメリカかー、あたしも一回は行きたいわね」
「来ることになったら連絡してよ」
「もちろんするわよ、さ、もう時間がないわ。気をつけてね」
「ああ、行ってきます」
百子に挨拶をし、車に乗り込む。ゲンが続いて運転席に乗り込み、エンジンを掛ける。ランと同じく百子に挨拶すると、車を発進。成田国際空港へと向かう。
空港に到着し、搭乗の手続きを終わらせたランとゲンは搭乗開始まで待機していた。
「いよいよか」
「緊張してるか?」
「当たり前だよ、なんたって16でアベンジャーズだぜ?普通の16歳は高校行って青春を満喫している時期だから」
普通の青年ではなくなったラン。アメリカに一歩降り立てば、彼はアベンジャーズの一人となる。
「なるようになる。ラン、お前は自分のやりたいようにやれ。何かあったときは、トニー・スタークとかがなんとかしてくれるだろう」
「わかったよ親父」
ランは時計を確認し、搭乗時刻の五分前であることを確認すると、荷物を持って立ち上がった。
「もう時間だ。親父、いってくるよ」
「ああ、いつでも帰ってこいよ」
「うん」
ランは搭乗口へと歩き出す。最後に振り返ると、ゲンが手を降ってくる。ランは振り返すと、飛行機へと乗り込んだ。
十二時間と五十分という長旅の末、ニューヨークに到着した。ランが出口に行くと、スーツ姿のサングラスを掛けた小太りの男が、ローマ字でモロボシ・ランと書かれたボードを持って立っていた。彼が迎えなのだろう。
「あのー・・・」
「君が諸星ランか?」
「そうです」
「ボスがお待ちだ。荷物を持って車に乗れ」
そう言うと、小太りの男はスーツケースをトランクに積み込んだ。ランは車の後部座席に乗り込む。
「あの、お名前はなんて言うんでしょうか?」
「ハッピー・ホーガンだ」
「ハッピーさんですね、よろしくお願いいいたします」
「礼儀正しいな、さすが日本人だ。さて、アベンジャーズ・コンパウンドに向かうぞ。シートベルト閉めろよ」
車が発進し、ニューヨークの街中を進んでいく。見慣れない町並みにキョロキョロと見回すラン。
「アメリカは初めてか?」
「はい、外国に来たことが初めてです」
「そうか、まぁ、気楽にするといい」
無愛想だが、いい人であるようだ。二時間もすると、アベンジャーズ・コンパウンド(工事中)に到着した。忙しそうに動き回る職員と作業員、訓練を積む軍人たち。その中に、グレーのスーツを着た男と、その男と親しく話す黒人の軍人がいた。
「ほら、行って来い。荷物は俺が部屋まで運んでおく」
「ありがとうございます。では、失礼します」
ハッピーと別れ、二人の元へと走っていく。
「こんにちは」
「おー!!来たな!!」
「この子が新メンバーか?おいトニー。いくら人手がないからって子供をメンバーにするのか?」
「戦場には早々出さん。それに、彼はすでに、日本を救ってる」
そう言うと、トニー・スタークは透明の板を取り出すと、黒人に映像を見せる。その映像は、水色のオーラを出しながら、怪獣たちを屠るランもとい、ULTRAMAN ZEROの姿が映し出されていた。
「こいつは、すごいな・・・」
「だろ?彼を放っておいたら、何が接触してくるかわからん。特に、フューリーとかいうやつだな。このスカウトは保護という観点もあるんだ」
「そうだったんですね。あ、自己紹介が遅れました。諸星ランです。よろしくお願いいたします」
「お前と違って礼儀正しいな。ジェームズ・ローディ・ローズだ、ウォーマシンとも呼ばれている」
「そっちの名前もですね。ULTRAMAN ZEROです」
「挨拶も終わったことだし、スーツを着ろ」
「え、今ですか?」
「そうだ。あの扉の奥で何十人の記者が君を待っている」
「マジですか」
「ああ、だから早く着て、さっさと記者会見を終わらせよう。君もそのほうがいいだろう?」
「ジェームズさん・・・」
助けを求めるようにローディの方を向くラン。
「はぁ、またトニーお得意のサプライズか。俺も一緒に行ってやるから」
「ありがとうございます。それじゃ、スーツ着るんでちょっと離れててください」
スタークとローディが離れたのを確認すると、胸ポケットからULTRAZERO EYEを取り出した。
「それがスーツになるのか。すごい技術だな」
それを目元に押し当てると、フレームの上部にあるボタンを押し込んだ。すると、青と赤の光とともに宙にZERO SUTIが現れ装着されていき、最後に、スラッガーが回転しながらメットに装着された。
「さすが宇宙人の技術だな。さて、行くぞ」
スタークがドアを開くと、とてつもない量のフラッシュが焚かれる。席につくと、スタークがランの紹介を始める。
『ご来場の皆さん。本日は新生アベンジャーズ・コンパウンドにお越しいただきありがとうございます。本日お呼びした理由は、アベンジャーズに新メンバーが加わったからです。では、ご紹介しましょう。アベンジャーズの新たなメンバー、ULTRAMAN ZERO!!』
ランが立ち上がり、お辞儀をすると、またもフラッシュが焚かれる。
『彼は、日本で起きたあの一連の騒動を収めた若きヒーローだ。彼は「失礼しますスタークさん」なんだ?』
「彼は、学生であると聞いたのですが、本当なのでしょうか?」
『それは彼本人に聞いたほうがいいでしょう。どうなんだねULTRAMAN ZERO』
急にふられ、驚きながらマイクを手に取るラン。深呼吸を一つすると記者に向かって話し始める。
『はい、本当です。俺は16歳の学生です。どこの学校に所属しているのかは言えません』
「なぜアベンジャーズに入ったのでしょうか?16歳がこのチームに入るのはとても危険だと思いますが」
『はい、まったくもってそのとおりだと思います。ですが、力を授かったのに、何もしないで見ているというのは、俺にはできませんでした。だから、スタークさんから連絡があったとき、アベンジャーズに入ろうと決めました』
「わかりました」
『彼を戦場に出すことはめったに無いと思ってください。本当に必要にかられたときのみ、彼を出動させます。それ以外は、我々大人が彼を守り、そしてみなさんをお守りいたします。会見は以上です。どこの学校に彼が所属しているのかとか、どこ出身かなどの質問は受け付けません。では、失礼します』
スタークがそう締めると、少し押され気味にランは会場から出ていく。その後ろでは、スタークが受け付けないと言ったにもかかわらず、学校はどこだとか出身はどこだなどの質問がなされていた。
「これだから記者は嫌いだ」
スタークが苦言を呈すると、ローディがなだめる。
「はぁ、さて、ラン君、君の部屋だが、ヴィジョンの隣でいいか?」
ため息を吐きながら、スーツを脱いだランに部屋がどこがいいか聞いてくる。
「構いませんけど」
「あいつはドアを通り抜けるが」
「あと壁も」
「そうだったな。嫌だったらちゃんと言うんだぞ?」
「わかりました」
「それじゃ、何かあれば連絡しろよ。じゃな」
「これからよろしくな」
「はい、また」
スターク、ローディと別れると、職員の一人が部屋までランを案内する。部屋に入るとダンボールにがたくさん置かれている。ランはそれを開け、荷ほどきを開始する。すると、突如後ろから声をかけられた。
「お手伝いしましょうか?」
「うわっ!?」
驚いてしりもちをつくラン。振り向くと、赤っぽいパープルの肌をし、頭に黄色い石がはまっている男が立っていた。
「すみません、驚かせる意図はなかったのですが」
「あなたがヴィジョンさんですね」
「はい、スターク氏に、新メンバーが来たから挨拶しておけと言われまして」
「そうだったんですね。よろしくお願いします」
「はい、こちらこそ。荷ほどきしているんですね。お手伝いしましょうか?」
「お願いします」
ヴィジョンとともに荷ほどきをするラン。もとがAIのヴィジョンとの関わり方に戸惑いつつも、仲良くなっていけそうな雰囲気を感じたラン。二人で行ったのか、数十分で荷ほどきが終了し、ヴィジョンと別れたラン。その後は、コンパウンド内を散策。その後、ヴィジョンが料理を教えてほしい言ってきたので、夕飯を作るときに教え、一日が終わった。