MARVEL ULTRAWORLD   作:競馬好き

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ピーター・パーカー

「ほら行くぞ」

 

ハッピーに呼ばれ、バックパックを背負ったランは車に乗り込んだ。これから学校なのだ。車が発進し、ミッドタウン科学技術高校へと向かう。

 

「ラン、お前の転校する学校に、ピーター・パーカーってのがいる。そいつは、ニューヨークのご当地ヒーロー、スパイダーマンをやってるんだ。まだ若いせいか、リアルな任務とか言って、危険な任務に行きたがる。そもそもそんな任務少ないがな。お前からもなにか言ってやってくれ。毎日マメなメッセージが来てうんざりだ」

 

「そうなんですね。わかりました。話してみます」

 

「あと、お前はどうやらスーツの装着制限は設けられていないらしい。お前を守るためという名目でな。だから、ピーターになにかあったときは助けてやってくれ」

 

「わかりました。俺のできる範囲でなら全力で助けます」

 

「頼んだ。ついたぞ」

 

ハッピーとピーター・パーカー/スパイダーマンなるヒーローの話をしていると、学校に到着した。

 

「送っていただきありがとうございました」

 

「学校終わるときに連絡しろ。部下を向かわせるから」

 

「わかりました。でも、迎えに来ていただかなくても一人で帰れますよ?」

 

「何を言ってるんだ。君は正体は知られていないが国の重要人物だ。護衛は必須だ」

 

「わかりました」

 

「ちゃんと連絡するんだぞ?じゅぁな」

 

そう言うと、走り去るハッピー。いい人ではあるのだが、ピーターからの鬼のようなメッセージやトニーの引っ越し騒ぎでストレスが溜まっているのだろう。

それを見送ったランは校内へと入っていく。

 

『ミッドタウン高校のみんな、おはよう!!今日は驚きのニュースがあるんだ!!』

 

『なんと、日本から転校生が来るみたい!!』

 

廊下の様々な場所に設置されているモニターには黒人アフロの男の子とブロンドの女の子がミッドタウン高校内のニュースを報道していた。

それを聞きながら、ランは職員室へと向かう。

 

コンコン。

 

「失礼します」

 

職員室に入ると待ってましたとばかりに一人の教師が出迎える。

 

「待っていたよ!!ラン君!!」

 

「おはようございます!」

 

「うん、日本人らしく、礼儀正しいね!!私はロジャー・ハリントン!生徒からはハリントン先生と呼ばれてる」

 

「よろしくおねがいします」

 

「それじゃあ、教室へ向かおう。みんな君を待っているよ」

 

ハリントンの案内で自分が所属するクラスの教室へ向かう。

 

「みんな!席について!今日は大きなイベントがあるよ!日本から転校生が来てるんだ!」

 

ハリントンが先に教室に入り、生徒にサプライズでランのことを明かす。すると、教室から驚きの声が響いてくる。

 

「さぁ、諸星君入ってきて!!」

 

ハリントンに呼ばれて教室に入ると、教室にいる生徒全員がランのほうを見る。その中の一人の青年と目が合った。

すると、ウルトラ念力が突如発動。青年も頭に違和感を感じるのか目を細め、不思議そうな目でこちらを見てくる。

 

(あの人がピーター・パーカーか?)

 

 

頭を小さく振り、念力をひっこめ、自己紹介を始める。

 

「ただいまご紹介に預かりました、諸星ランです。これからよろしくお願いします」

 

簡単な挨拶であった。それもそのはず、ここは陽キャの国アメリカ。自分から話さなくとも相手のほうから大量の質問が来るのだ。ランの予想は的中し、様々な質問が飛んできた。女性のタイプはどうとか、ヒーローのことを知っているかとか多岐にわたった。

 

「さて、質問はここまでにして、もうそろそろ授業を始めないとね。それじゃぁ、諸星君、ピーターの隣が空いているからそこに座るといい」

 

まさかのピーターの隣を進められ、内心驚くが、これもヒーローとしてのさがかと思い、席に着いた。

 

「よろしく、ピーター君」

 

「ピーターでいいよ、よろしく」

 

「自分もランでいいよ」

 

「わかったよ、ラン」

 

ピーターは警戒しながら、ランは同世代のヒーローとの接触にウキウキしながら挨拶は終わった。

 

 

 

学校が終わりコンパウンドに帰ろうかとハッピーに電話しかけたその時、ピーターがいそいそとどこかへ向かう姿を発見したラン。隠れてみていると、金網を軽めのジャンプで飛び越えてしまった。

 

「ついて行ってみよう」

 

スマホの電源を切ると、ピーターの後を尾行し始めたラン。それをスパイダーセンスで感知したのか時々後ろを見て首をかしげるピーター。デルマーの雑貨屋さんでサンドイッチを買ったピーターは路地裏に行くと、スターク製スパイダーマンスーツを着ると、それを取り出したバックパックに脱いだ服を詰め、ウェブで壁にくっつけると町のパトロールに行ってしまった。

 

「まったく・・・」

 

エメリウム光線でウェブを焼き切り、バックパックを持つと、スーツを装着してピーターの後を追う。

 

 

 

 

 

「助けてほしい人~!」

 

ピーターはスイングしながらそんなことを言っている。そんなひとなど早々出てほしくはないのだが・・・。

ランはピーターのパトロールの様子をこの日、彼のパトロールが終わるまで見続けた。確かに、大規模な敵との戦闘を望んでいるような口ぶりであった。ベリアルとの戦闘を経験したランから言わせればそう何度も大規模戦闘の経験したくはないものだ。

そして、ATMでのひと悶着があったが(なんとかランがハイテク武器の暴発をワイドゼロショットで周囲への被害をなんとか最小限に抑えた。デルマーの雑貨店や他の店は窓ガラスが割れる程度だが、道路がめちゃめちゃ)、ランがダメージコントロールに後のことをお願いしていると、パトロールが終わり、だれかと電話をしながら先ほどの路地へと戻ってきた。

 

「ああ!バックパックがない!またかけなおすよ」

 

電話を切ると、うなだれながら家路へとつくピーターの前にランは降り立った。

 

「誰!?」

 

すぐさま戦闘態勢に入るピーター。しかし、その姿を見てすぐにその体制を説いた。

 

「ULTRAMAN ZERO!?どうしてここに?」

 

「会見でも言った通り転校してきたんだよ」

 

ウルトラ念力を発動して、スパイダーセンスを刺激すると、その感覚に覚えがあったピーターは、目の前にいるヒーローの正体を見抜いた。

 

「も、もしかして、ラン?」

 

「あたり!」

 

ヘルメットを脱いで素顔をさらすと、ピーターも興奮しながら、マスクを脱いだ。

 

「うわぁ!!マジ!!ランがZEROだったの!!こんなに年が近いヒーローと会うの初めてなんだ!!」

 

「俺もだよ」

 

「じゃあ、日本で超強い宇宙人と戦ったってホント?」

 

「戦ったよ」

 

「うわぁ!!どうだった?」

 

「強かったし、厄介だったよ。それに、まだあいつ、死んだとは思えないんだ」

 

「うわぁ、やっぱアベンジャーズに入るようなヒーローは次元が違うや!」

 

「そうでもないよ」

 

「いやいや、謙遜しないでよ。僕も宇宙人と戦いたいなぁ・・・」

 

「なんで戦いたいの?」

 

「そりゃヒーローだし、それにかっこいいじゃん!」

 

「そんないいものじゃないよ。それに、そういう宇宙人が来ないほうがいい。そのほうが平和だし。それに、ピーター。そんな考えじゃいざとなったら、負けるよ?」

 

「え・・・」

 

ランの厳しい言葉に、言葉を失うピーター。

 

「あ、そうだ、これ渡すんだった」

 

「僕のバックパック!!ありがとう!!」

 

ピーターのバックパックをピーターに渡す。

 

「それじゃぁ、俺帰るから、気を付けてね」

 

ランはスラスターを点火すると、両手を伸ばして空へ飛び立ち、コンパウンドの方面に飛んで行ってしまったラン。

 

「負ける・・・」

 

それを見送った後、ランに言われた言葉を考えながらピーターは帰路についた。




決してMCUスパイディを批判しているわけではありません。むしろめっちゃ好きです。
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