MARVEL ULTRAWORLD   作:競馬好き

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大失敗

三日後

 

パーティーの後、ランはアベンジャーズの定期健診により、三日休むことになった。その日、学力コンテストでは大惨事が起きていた。危うく、ネッド、リズなどの知り合いが死んでしまうところだった。しかし、ピーターがその学力コンテストに一緒に行っていたことで事なきを得た。

 

「さて、ラン、今から、君の攻撃のテストを行う。それぞれの的に各攻撃を当ててくれ」

 

「あの、もう四日も学校休んじゃってるんですけど」

 

「それに関しては、スタークインダストリィーのインターン旅行ってことになってるからな」

 

「はぁ・・・わかりました」

 

「それじゃ始めてくれ」

 

ランは今、スタークによるスーツの強度向上のテストに付き合っている。

 

「ハァアッ!!」

 

青いエネルギーを纏った拳撃を放つ。

 

バコォオオオオン!!!

 

「さすがだな!想定の200%の威力だ!!」

 

「そんなに上がってたのか・・・」

 

以前にゲンと計ったときよりも数百倍になっていた。原因は、あの時、ベリアルを倒した時にスーツの中に入り込んだ光の国の太陽、プラズマスパークの中にあったエネルギーコアだ。スーツのキャパを越え、外へエネルギーが漏れだし、体にも影響が出てしまっているようだ。

 

「まずいな・・・」

 

小声でランは言った。このままでは、半分人間ではなく、100%宇宙人。ウルトラ族になってしまう。

 

「さて、後は身体検査で終わりだな。お疲れさん!」

 

「スタークさんはこれからどうするんですか?」

 

「アベンジャーズの事務仕事、今やトップ!色々やることが多いんだ」

 

「頑張ってください」

 

苦笑いしながらスタークの背中を見送るラン。そこへ医療スタッフが現れ、精密検査のために医療フロアへ案内される。

 

 

 

精密検査が終わってようやく解放されたラン。四日ぶりに町を歩く。もうすでに時刻は放課後、お昼なしで検査を受けていたのでお腹がペコペコ。とりあえずサンドイッチを食べようとデルマーの店に行くことにする。

 

「こんにちは~」

 

「よう!ラン!何を買いに来た?」

 

「サンドウィッチを」

 

「あいよ」

 

デルマーがサンドウィッチが作り終わるのを待っていると、スマホに着信が来る。

 

「ん?スタークさん?」

 

『やぁ、ラン。ちょっといいか?』

 

「はい、どうかしましたか?」

 

『なに、ピーターが少し妙なんだ。場所的に君が一番近い。見に行ってくれないか?わたしも後から行く』

 

「わかりました!」

 

電話を切ってポケットにしまうと、ちょうどサンドイッチが出来上がったのかデルマーが袋を持って待っていた。

 

「あいよ、なにかあったのか?」

 

「はい、ちょっと用事ができました」

 

料金を払い、サンドイッチを受け取って店を出ると、ウルトラ念力が反応を示す。

 

「ん?なんだ?」

 

首をかしげてると、ものすごい反応が念力に走る。

 

「!?」

 

ランはすぐさま路地裏に行くと、スーツを着て飛び上がる。見回すと、港のほうで煙が上がっている。すぐさま向かうと、半分に割れた観光船と何とかつなぎとめようとしているピーターの姿がある。

 

「スパイダーマン!!」

 

「ラ、ゼロ!!」

 

「何があったの!?」

 

「この前の翼のあいつが!!」

 

「まだ追ってたの!?スタークさんに言われたのに!?」

 

「そんなことよりもこれどうしよう!?!?」

 

「なんとかしてみる!!」

 

ランは腕をクロスさせ、限界までウルトラ念力を発動させる。

 

「ゔ、ゔゔ」

 

なんとか船の沈没を阻止するも、とても苦しそうな声を漏らすラン。ピーターも糸を使って引き寄せようとするも、効果は薄い。

 

「ぐぉおおおおお!!!」

 

「ゔゔゔ・・・」

 

数分間持ちこたえるも、限界が訪れ、徐々に沈没が始まる。その時、金属音が複数回鳴り響いた。

 

カン!カン!カン!

 

すると、徐々に苦しみが楽になっていく。最後に、ドン!!という大きな音が鳴る。

 

『やぁ、スパイダーマン。ゼロ、つなぎありがとう、あとは任せてくれ』

 

「はぁ、はぁ、スタークさん。ほう、よかった・・・」

 

見ると、数十基のリパルサーとともに船を押しているスタークの姿があった。

 

船の船体に壁を預けて休憩するラン。限界を超えたウルトラ念力を行使したせいか、とてつもない疲労がランを襲う。

 

「ラン!大丈夫!?」

 

心配そうに駆け寄るピーター。ヒーロー名を言うのを忘れてしまっている。誰のせいでこうなったのやら・・・。

 

「大丈夫だよ・・・」

 

ピーターがランを介抱しているすきに、スタークは船の修復を終え、乗員の救助を行っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事故現場のすぐ横にある建設中の建物にて。

 

「ごめん、ラン・・・」

 

「俺は大丈夫だから」

 

『前回のしくじりピーター物語は?なぁーんてふざけてる場合じゃない!引っ込んでろと言ったのに、君は何百万ドルもするスーツに勝手にアクセスした上、僕に内緒で僕にするなということをした!?』

 

救助が終わったのか、ランたちのもとへ来るとピーターへのお説教が始まる。

 

「船のみんなは無事?」

 

『君のせいで大変だったけどな。ランがいなければ大惨事だったぞ』

 

「僕のせいなの?危険な武器があることをあなたに伝えようとしたのに、聞いてくれなかった!!あなたが話を聞いてくれてたらこんなことにはなってないよ!どうせここにもスーツしか来てないんでしょ!」

 

「ピーターそれは・・・」

 

ランが最後の言葉を言うのを止めようとするも、スタークがスーツを脱いでしまう。

それを見てたじろぐピーター。

 

「話は聞いてた。誰がFBIを呼んだと思う?知ってるか?君を買ってたのは僕だけだった。14歳の子供をスカウトするのはどうかしてると非難されたがな」

 

「15歳・・・」

 

「おいお口チャック!大人がしゃべってるんだ!もしも誰かが死んでたら?どうする気だったんだ!君の責任だぞ!!君が死んでたら、それは僕の責任だ。そんな罪悪感はいらない」

 

「はい。その、すみませんでした」

 

「謝って済む問題じゃない」

 

「あなたみたいになりたかったんです」

 

「もっとできると思ったんだが・・・」

 

スタークのいらない言葉でピーターはふてくされた顔をする。

 

「説教も効果なし、スーツを返せ」

 

「いつまで没収?」

 

「永遠にだ」

 

「そんな、嫌です!」(「君が招いた結果だ、返すんだ!」)

 

「スタークさんはわかってない!!スーツなしじゃなにもできない!!」

 

「スーツなしじゃだめなら、スーツを着る資格はない。あぁ、おやじみたい・・・」

 

「着替えもないし・・・」

 

「それはなんとかしよう。ラン、君は医療班を待つんだ。じっとしていろよ!」

 

「わかってます」

 

ランは一連の内容を第三者視点から見ることができている。それで今回の事件が引き起こされた原因が二人にあることを見抜いていた。

 

その後、医療班がヘリで現れ、ランを回収、コンパウンドへ運ばれた。

 

 

 

 

 

 

 

コンパウンドにて

 

 

「はい、呼びましたか?スタークさん」

 

「来たなラン!いやー、さっきは本当に助かったよ。君が優秀で助かる」

 

ランはスタークのお褒めの言葉を素直に受け止めつつ、スタークにも原因があることを言うべきか迷っていた。しかし、意を決して言うことにした。

 

「スタークさん」

 

「なんだ、さえぎって、ほめてるのに・・・」

 

「お言葉ですが、ピーターがあのようなことをしたのはあなたにも原因があると思います」

 

「え、は、なに?僕に?どういうことだ」

 

むっとした表情でランを見るスターク。

 

「スタークさんはいろいろなことを把握してる。把握してるがゆえに、あなたはあることをし忘れてる」

 

「それは?」

 

「報、連、相です」

 

ランがそう言うと、思い当たる節があるのか、顔を伏せる。

 

「あなたは、ピーターからあの武器商人たちのことを聞いて、FBIに捜査を任せた。FBIでも正直力不足だと思いますけど。それは置いておいて、そのあとが問題です。それをピーターにあなたは伝えなかった。だから起こったです。ピーターが勝手な行動をしたのも悪いですけど、報連相がなってないあなたにも問題があると思います。それだけです、失礼します」

 

自室に戻り、言いすぎてしまったかと思ったかが、スタークも大人だと思い寝ることにした。

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