ヒーローとかヴィランとか知らんが、仕事なんでね   作:みみっちい小悪党

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タイトルとオマケは後ほど編集します


第7話

「インゲニウム引退……ヒーロー殺しの新たな犠牲者……ふぅん」

 

 まだ元気に殺しやってたんか、あのオッサン。

 コスプレしたオッサンの癖して割と強いからヒーローも手を焼いてんのかね。俺も殺されかかったし。

 やはりこの個性社会において重要なのは言論よりも暴力。はっきりわかんだね。俺の個性は言論ありきだけど。

 

「……何見てんだ、ワタリ」

「にゅーす。世渡り上手なワタリさんは情報収集を欠かさないのですっ☆」

「オェ」

「おいなんで嘔吐(えず)いたぶっ飛ばすぞ」

「二人ともその辺で。今日はお客人が来るのですから」

 

 お客人ぅ? この寂れたバーに来るとかよっぽどの物好きじゃん。

 最近は俺もよくここ来てるけど。パスタとコーラの組み合わせが美味くて最近のマイブーム。

 別に誰が来ようが、仕事じゃない限り俺の知ったことじゃないけど。強いて言うなら飯食ってるし、厄介なのは来て欲しくないなあ。

 

 カランコロン。

 

「げ」

「ハァ……俺を呼び付けたのは貴様らか……?」

 

 厄介も厄介。今もっとも話題のヒーロー殺しの登場だ。

 

 

 

 

 

 信念とか矜恃とか目的とか、なんかムツカイシこといっぱい語り合った挙句、結局仲間勧誘は失敗ときた。

 なんだったんだあのオッサン、やることなすこと矛盾してるし、本人はシンネンノモトーとか言ってるけど、大人になれない子供の癇癪と一緒だしょ。

 

「そういう意味じゃあ、お前とオッサンは似てるかもねぇ?」

「ふざけんな。あんなヤツと一緒にされてたまるかよ」

「まあ向こうがやってるのは草の根運動という名の連続殺人、こっちはガキの癇癪という名のクーデターだからな。似て非なるってやつか」

 

 しかしホスってのは案外栄えてるのな。もっとこう、川だらけのとこかと思った。ホスだけに。

 

「漢字が違いますよワタリ。保須のスは那須市のスです。中洲のスではありません」

 

 マジ? 中洲保持運動してるからホスじゃないの?

 

「どんな運動だよ……くだらねぇ」

 

 くだらなくはないでしょ。俺、釣り好きだから中洲あると嬉しいよ?

 釣りやった事ないけどさ。

 

「んで、あのオッサンをホスに放流したはいいけど、この後どうするんだよ?」

 

 まさかこのまま帰るってことは無いよな? せめてなんか食って帰ろうぜ。

 

「もちろん、このまま帰るわけもないだろ。……黒霧、脳無だせ」

「はい」

 

 はいという間に広がった霧から脳無が一匹、二匹、三匹。

 

「多くね? 俺この数回収するのヤダよ?」

「ドクターより今回のは回収不要と伺っております。実験後の廃棄予定個体だとか」

「ああ、なりゃいいや」

 

 この前のはマジで骨が折れたからな。重いんだよアイツら。頑丈さと重さが比例してんだよ。

 

「じゃあ今回はこの辺から高みの見物するだけ? なら俺、依頼もないし帰るけど」

「じゃあ俺から仕事を出すぜ。脳無暴れさせるから、ヒーロー殺しの反応見てこい」

「俺に死んでこいと言ってらっしゃる?????」

 

 脳無の大暴れに巻き込まれたら死。ヒーロー殺しに見つかっても多分死。ヒーローに見つかったら下手したら投獄だぜ?

 

「まあやるけどさ」

「……先生がお前を気に入ってる理由がわかったぜ」

 

 スマホでビデオ撮ってきたらいい? おけ、じゃあ行ってきマース。

 

 

 

 

 

「悲報、脳無と接触する前にヒーロー殺しが捕まる」

 

 革命家名乗っといてヒーロー候補生3人に袋叩きとか情けなすぎプゲラ。

 ってかなんで雄英高校の生徒がここに居るんだ? まあどうでもいいけど。それより今はヒーロー殺しの情けない姿激写しまくろ。

 

「こんにちわー! 週間ヒーローの者で〜す! チミ達雄英高校の生徒さん達だよね? ヒーロー殺しの確保ご苦労様です一枚いいですかパシャリ!」

「えっ!? え、いや、ええ!?」

 

 イイネーイイネーカガヤイテルヨー!

 

「あの、今は取材よりも避難を……」

「おっとそちらの君も一枚パシャリ! 炎と氷の二刀流! いいね話題性マックス! 知らんけど!」

「な、なんなんだこの人は……?」

 

 さっき拾ったボロっちい一眼レフで撮ってとって撮りまくる。何故ならさっき、先生から電話来てコイツらの写真撮っといてって言われたから。そうでもなきゃ男の写真なんざ洗脳されても撮りゃせんよ。

 

 うし、撮れ高こんなもんでええやろ。こっちに脳無来てるみたいだからそれまで待つか。

 

「きゅ、急に大人しくなった……?」

「なんなんだ本当に……?」

 

 ん、なんかジジイが来た。そんでゾロゾロと下っ端ヒーローたちも来た。

 …………あのーすいませーん。脳無さんまーだ時間かかりそっすかねー? コイツら誤魔化すのも面倒くさくなってきたんですけどー。

 

「伏せろ!」

 

 おや、来た? えらく重役出勤ですね脳無さんや。

 そーそーそのままヒーロー殺しを空にさら、ってぇ?

 

「緑谷!」

「緑谷くん!」

 

 うわなんやアイツ、こっちの指示無視して雄英生引っ掴んで行ったぞ? 話違うんじゃんドクター、俺の命令も聞くんじゃなかったんかい。

 

「うわ汚っ」

 

 血ぃ飛んできたんだけど。もーさいあくぅー☆

 汚ねえしとっとと拭こ。えーっとハンカチハンカチ。

 

 

 

 ベロン。

 

 

 

 は?

 

 

 

 

 

 

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