京太郎の誕生日なのでまたまた思い入れのあるカプを投稿します。
遅くなりましたがあけましておめでとうございます。
すいません、生きてはいるんですが筆が全く進んでません。
京カプに対する情熱はあるのに体が動いてくれないです。
評価及びお気に入り登録ありがとうございます。
この場を借りて改めて皆様にお礼申し上げます
女性雀士という存在は性格に一癖も二癖も抱えていることが多く、特に強者ほどその傾向が強い。そうなるととある問題が出てくる────異性との出会いがなくなることだ。プロに目を向けるとほとんどが独身を貫いている……貫いてしまっている。
もし仮に目の前に女性プロ雀士がいたとして、彼女をアラフォーとからかったとしよう。彼女はアラサーだよ!! とツッコんでくるだろうがそれ以上の反応はしないだろう。しかし、未婚とからかったら……どうなるかは各々の想像にまかせよう。ただ一言、人間は誰しも越えてはいけない一線があることだけは知っておいてほしい。
すこし話が逸れたがそんな女子雀士の中に須賀京太郎という劇薬をつっこむとどうなるだろうか?
想像がつかない、が……きっとろくでもない状況になるに違いない。宮永咲はそう確信している。
彼女自身が“そう”なのだから……
清澄高校麻雀部。彼女らは旧校舎最上階にていつものように活動をしていた。
清澄高校麻雀部は女5人、男1人の少人数で回っている。しかもそのうちの4人は1年生というおまけつきだ。そんな麻雀部に所属している1年生の1人である宮永咲は牌を切りながら思考する。
咲自身今の状況は想定外だった。
京太郎が麻雀を始めていてすでに部活に所属していることを聞いたときに一瞬意識が遠のくくらいには咲は衝撃を受けていた。麻雀を始めるまではいいが、すでに部活に所属しているとなると話は変わってくる。慌てた咲は京太郎の誘いをイヤイヤ乗った体を装って麻雀部に所属した。
元々咲は麻雀に対してトラウマに近い悪感情を抱いていたが……それも過去の話で、疎遠になっている姉に対しても京太郎を伴ってもう一度会いに行こうと計画していたくらいだった。
(どうしよう……)
咲は悩み続ける。
京太郎が麻雀を始めるのはかまわない。それどころか大歓迎だ。しかし、麻雀部に所属する──しかも女子しかいない──のはいただけなかった。
咲は河を見るフリをしながら卓を囲っている部員を観察する。
まずは、活発な気配を纏った茶髪の少女──片岡優希からだ。
咲と同じ1年生で京太郎との関係は良好だった。それこそ漫才みたいなやりとりをするくらいにはだ。
……だが待って欲しい。京太郎と知り合ったのは麻雀部に入部してからだ。たった2ヶ月と少しでここまで異性で仲が良くなるのはおかしくないだろうか? 優希のコミュニケーション能力が高かったとしても限度がある。
(優希ちゃんの域に達するのに私は1年もかかったのに……)
そんな優希のコミュ力に咲は軽い嫉妬を覚えるのと同時に自分に気安く接してくれる優希を好ましくも思っていた。
牌を切りながら視線を次の部員に向ける。
真剣な表情で卓を見つめているピンク髪の美少女──原村和。
咲と同じ1年生でありながらその体型は咲と比べるのも烏滸がましいくらいには魅力的だった。その胸に抱えている果物の見事なこと!! 体型にコンプレックスをそれなりに持っている咲にしても嫉妬よりも驚嘆が先に出てくるほどだ。
そんなスーパー美少女と京太郎の関係は……優希ほどではないが悪くない関係を築いていた。京太郎が和の胸部に目を奪われても気を悪くすることなく咳払いや一言で注意するくらいで済ませている。それに先輩が経営している雀荘に手伝いに行った帰りに2人で帰っていたりもしている。
京太郎の好みは胸が大きくて家庭的な少女なことを考えれば和は部の中では一番リードしていると言える。
(和ちゃんが麻雀一筋でよかった)
将来はわからないが今は京太郎のことを対等の仲間として扱っている現状に咲は安堵した。
再び牌を切りながら卓を囲んでいる最後の1人に意識を向ける。
そこには眼鏡をかけた緑髪の少女──染谷まこがいた。
唯一の2年生である彼女は京太郎のことをかわいい後輩として扱っている。
ぶっちゃけてしまえばこの部活で一番の安牌がまこだった。この部の中で精神的に安定しているまこは京太郎の持つ毒に一番耐性があった。その次が優希で、そこから和に続いていく。
残りの1人──部長については後に回して話を続けていこう。
京太郎のことを後輩としてそして初心者として一番気を回しているのはまこだろう。実家が雀荘なだけあって初心者に対する扱い方も上手いし、優希の為のタコスの相談も受けているようだ。
京太郎も中学にソフトボールをやっていたからか上級生に対してはきちんと敬意を持って接しており、その点でも京太郎は教え甲斐のある後輩としてかわいがっているように見えた。
(けどメイド服はやっぱり恥ずかしいかな)*1
雀荘で練習も兼ねて手伝うときの服装に対する感想で咲はまこに対する考察を終えた。
最後の1人。
「……」
慣れた手つきで牌を咲は切っていく。
しかし咲の心の中は穏やかではなかった。最後の1人――竹井久3年生部長。彼女は京太郎に県外の有力な選手の牌譜を確認し、その時の選手の意図を考える指導をしている。
ただがむしゃらに打つだけでなく上手い人はその時何を考えているかを考えることも上達する秘訣なのは咲も理解はしている。しかし、それはそれとして咲は部長が一番危ないと考えている。
ここで改めて京太郎の“毒”について咲の見解を述べよう。
京太郎の“毒”とは相手を受け入れて一緒にいることだ。そんな単純なこと?と誰もが思うだろう。しかし最初に述べたように女性雀士は性格に一癖も二癖も持っている。さらにそれと共に問題を持っていることが多い。咲もその1人だ。咲も家族に問題を抱えていて中学の頃は大分疲弊していた。そこに現れたのが京太郎だ。隣にいて話を聞いてもらえる、それだけでも人は救われると咲は京太郎と共にいることで実感した。
今の精神が安定した咲がいるのは京太郎のおかげだと咲は胸を張って言える。
それはそれとして京太郎の危うさも咲は見逃せなかった。はっきり言えばもう咲は京太郎から離れられなくなっている。悪く言ってしまえば京太郎という沼に嵌まっているのだ。咲は高校生にしてホストに嵌まる人の心情を理解してしまった。
京太郎にしてみれば普通に接しているだけだろう。しかしそれが問題を抱える少女にクリティカルヒットしてしまうのだ。
(中学の頃は私並に抱えている人がいなかったからよかったけど……)
咲は改めて久に関して考察をする。
茶髪で抜群のリーダーシップを持っており、京太郎との関係もからかいを挟みつつも先輩としてまこのように親身になって面倒を見ている。――――表面上はそう見える。
しかし、咲にはそれが嵐の前の静けさのように感じてならなかった。
ある日突然京太郎のことをパパ呼びしてオギャりはじめても咲は驚かないだろう。いや、やっぱり驚くかもしれない。杞憂で終わればいいのだがいかんせん疲弊した心に京太郎はスーっと効きすぎるのだ。それでいて京太郎本人はその気が全くないのだから始末が悪い。
そこまで考えて数日後に控えているとある行事に意識が向く。
(合同合宿……か)
さすがに男性である京太郎を女性しかいない合宿に連れて行くということはしなかったようだが、それの埋め合わせも兼ねて部長がああやって付きっきりで対応している。
端から見ればいい部長だが、咲からは別れを惜しんでいる恋人のように見えていた。
(無理に止めるのも、ね)
咲は自分が色眼鏡をかけている自覚はあった。自分がそうだったから他の人もそうなると思い込んでいるだけで実は本当に健全な関係かもしれない。そうあってほしいが……
(京ちゃんには悪いけど、これでよかったよね)
もし合宿に連れて行くことになっていたらと思うと咲は身震いしそうになった。
(とりあえずお土産買っていこうっと)
そう頭の中で締めて咲は対局に再度集中していった。
……とまあここまでおどろおどろしく書いてきたが、咲の考えはまるっきり杞憂であり本人が感じているように色眼鏡をかけているだけなのである。
京太郎はそこまで魔性でもないし、久もそこまで京太郎に傾倒していない。
単純に咲に京太郎がクリティカルヒットしただけだった。
それはそれとしてもし最初の予定通りに京太郎を伴って宮永照に合っていたら仁義なき姉妹喧嘩が勃発していたのも事実だったが。
なので咲の苦難がインハイ後にピークに達することが確定しているところでこの話を締めよう。
カン!!
とりあえず、まとまりました。
今年もよろしくお願いします。
あと動かしてないですがFANBOXを開設してます。ユーザーページから飛べますので支援していただければ嬉しいです。
余裕があればですが。
リクエストも嬉しいです。
余裕があればですが。