クロエと騎士くんの日常です
ある日、クロエは果実採集の依頼を受けて森に来ていた
「えーと、確か依頼主の話によればこの辺りに果実が実になってるって話だけど」
スンッ!スンッ!
「んっ、なにこの音、近くに誰かいんのかな?」
気になったクロエは音が聞こえる方へ近づいていくと、そこには騎士くんが居た
「(あれっ、あいつじゃん、こんなところで何してんだろ)」
「(あ〜なるほど、剣の素振りか〜、へ〜、あいつひとりでこんなことやってたんだ)」
そっと木に隠れながら騎士くんを見るクロエ
「(ちょっと声かけてみるか)」
と一歩前に行く直前でクロエの足が止まった
「(いや待てよ、これチャンスかもしんない)」
「(いっつも急に現れて、うちが変な声出しちゃってるからな〜、たまにはこっちがビビらせるのもいいかも)」
そう思ったクロエは、そ〜っとバレないように騎士くんに近づき、勢いに任せた声で
「わり〜子はいねぇかーーー!!!!」
「・・・・」
「って無反応ぉ!!いやいや、ちょっとはリアクションしてくれたっていいじゃん!返ってうちが恥ずかしいことしちゃったーみたいな空気になっちゃうから!そんな顔でこっち見るなぁ!見るなぁ!」
と恥ずかしくなり顔が赤くなるクロエ
「はぁ〜、全く、弟たちだったら今ので絶対ビビりあげんだけどな〜、なのになんであんた全然驚かないのよ」
少し落ち込んでいるクロエを見た騎士くんはなんとかしようと
「わー!驚いたー!」
「いやいいから、今更そんな驚いたフリしても、もう遅すぎるから」
「えっ、なんでここにって?あ〜ちょっと依頼受けててね」
「そういうあんたは、素振りしてたんだね」
「ふ〜ん、強くなりたいね〜、そっか、いいんじゃない、そういうの、知んないけど」
「あっそうだ!うちちょっと時間あるし、なんなら短剣の使い方、教えてあげよっか」
「えっ・・」
「いやほらっ、強くなりたいんでしょ、慣れた武器で戦うのもいいけどさ、いざって時に他の武器で戦えるってのも大事だと思うよ」
こうして騎士くんとクロエ、2人だけの稽古が始まった
「こうやって、切り込む!」
「そこはちょっと振り上げすぎ」
「そこで踏み込む!」
10分後
「基本はこんな感じかな、ま〜まだうちレベルとまではいかないけど」
「えっ?持ち方?あ〜そうだね、うちはこうやって持つこともあるかな」
クロエの逆手持ちが分からず、頭の上にハテナマークを浮かべる騎士くん
「あ〜違う違う、持ち方はそうじゃなくて、こうやって持つんだよ」
と言いながら、クロエは騎士くんの手を掴んで持ち方を教える
「(って、あれっ、今気づいたけど、うち、こいつの手、握っちゃってる!?)」
「(いやいや、なに意識しての!別に手、握っただけじゃん、なにを意識する必要があんのよ!?」
と思いながらクロエの頬は少し赤くなって照れていた
「どうしたの?」
「えっ!あっいや、なんでもない!つうか全然意識とか、して、ないし..」
5秒経過
「っていつまで握ってんだうちは!」
手を握り続けていたことに気づいたクロエは騎士くんの手を離し、一瞬で距離を置いたが、やはりクロエは頬を赤くして照れたままだった
「今日はここまで!うち、そろそろ行くから」
「えっ?また教えてって」
「あ〜、うん、ま〜機会があったらの話だけどね、」
「いいよ、また教えたげる」
そう言ったクロエの表情は少し嬉しそうだった