全くクリスのやつ!
あんな得体の知れない組織のところに行きやがって!
俺は報告書を読みながら悪態をつく。
そんなことしたってあいつらのやってきた事は許されない。
そんなことわかってるはずなのに。
俺は報告書をファイルに閉じて背伸びをする。
久しぶりの休みだ。
こんな嫌な気分になる必要はない。
掃除でもするか?
俺は部屋の掃除を始めた。
まずは机からだな。
そう思い何が積まれているかわからない机の整理を始めた。
いる物いらない物を仕分けているとある写真を見つけた。
「何だこれは?」
全く見覚えのない写真だ。
娘くらいの女性やナタリアのような子まで写っている。
写真の裏を見ると、
「アズールレーン?」
そう書かれていたため思わず口に出した。
その途端急に視界が歪み出した!?
何だ!?
俺は近くにあるホルスターを手に取った瞬間視界が真っ黒に染まった。
潮のにおいがする、
俺が目を開けると目の前には青空が広がっていた。
いつのまに外に出たんだ?
娘達のドッキリか?
俺は起き上がるとどこかの埠頭か岸壁と思われる場所にいた。
周りを見渡すと海が見える。
そして大きな建物。
ここはどこなんだ?
俺は立ち上がり更に周りを見渡すと釣りをしている人がいた。
ちょうどよかった、あの人に聞くか。
俺は釣りをしている人に近づいた。
「調子はどうかな?」
「ぼちぼちです。」
声からして女性のようだ。
俺は女性の隣に座る。
「いい海だな。俺も釣りをしたくなってきた。」
「あなたは釣りが好きなのですか?」
「あぁ好きだ。
昔は親友と、今は娘達と釣りをしに海や湖によく出かけている。」
今は亡き親友を思い出した。
あの頃は楽しかった。
「あても釣りは好きです。」
「そうか。
所でおじさんと一緒にいていいのか?
あんたから見たら不審者だろ?」
「釣り好きに悪い人はいません。
ですので貴方は悪い人ではありませんよ。」
女性はそう言い笑った。
「そうか、それならあんたも悪い人じゃないな。」
俺も自然と笑顔になった。
それからしばらく話したり魚を数匹釣り上げたりした。
「魚雷食べます?
シャキシャキですよ。」
「残念ながらおじさんが食ったら爆発するよ。」
そんな話をしていたら日が暮れ始めた。
女性は立ち上がる。
「今日はここでお開きにしましょう。
すいませんが貴方を連行させていただきす。」
魚の入ったバケツを持ちながら俺に向かってそう言う女性。
「構わない、元々おじさんもどこかの施設に不法侵入したんだと思っていたからな。
バケツは俺が持とう。」
「ありがとうございます。」
俺は女性の後ろに着いて歩く。
向かう先は大きな建物。
「そういえば名前を教えていなかったな。
俺はバリー・バートンだ。」
「あては阿武隈と言います。」
アブクマ?
変わった名前だな。
俺はそう思いながら阿武隈に着いて行く。
建物の中には阿武隈と同じくらいの女性や更に幼い少女がいた。
全員俺を奇妙な目で見てくる。
バリー「なんか周りから見られているんだが何だ?」
阿武隈「バリーが珍しいからですよ。」
阿武隈がそう言うが珍獣のような視線を送られるのは辛いな。
「阿武隈!飯か!?」
突然、阿武隈の前に獣の耳をつけた少女がやってきた。
阿武隈「夕立さん、ご飯はまだですよ。比叡さんに頼んではいかがですか?」
夕立「比叡の飯をつまみ食いしたら怒られた!」
わかるぞ、
俺も妻の飯をこっそり食べたら妻にコブラツイストを浴びせられた。
阿武隈「それは夕立さんが悪いです。釣れたての魚を比叡さんに渡してきますので待っていてください。」
夕立「おう!わかったぞ!」
そう言って走っていく獣耳の少女。
阿武隈「お騒がせしてすいません。」
バリー「気にするな阿武隈。賑やかでいいじゃないか。」
モイラやポリー、ナタリアが俺と妻の心の支えだ。
親友とその娘が死んだ事を聞かされた時は俺は泣いて娘達も一晩中泣いたな。
更に歩く俺らだが阿武隈がある部屋の前で止まった。
阿武隈「バリーはこの部屋で待っていてください。あては魚を比叡さんの所に持っていきます。」
阿武隈が手を差し出してきた。
バリー「わかった、ゆっくり待たせてもらおう。」
俺は魚の入ったバケツを渡した。
バケツを受け取った阿武隈は部屋から出て行った。
俺は部屋を見渡した。
机とソファ、ついでに花瓶と花がある。
俺はソファに腰を落とした。
いいソファを使っているな。
そう思っていると先程歩いていた廊下が慌ただしくなった。
誰かが走ってくる。
そして扉が開いた。
軍服を着た女性が息を切らしてやってきた。
年齢的にモイラやポリーと同じくらいか。
女性は恐る恐る俺に近づいてきて、
「・・・バリーおじさん?」
俺の名前を言い出した。
ん?昔もそう言われた記憶があるんだが・・・
バリー「あぁ俺はバリーだがアブクマに名前を聞いたのか?」
そう言うと女性は俺に体当たりするかのように抱きついてきた!
「やっぱりバリーおじさんだ!」
おいおい!
こんな所を妻に見られたら殺されてしまう!
俺は女性を引き剥がした。
バリー「君は誰なんだ?」
「エマだよ!エマ・ケンド!ロバート・ケンドの娘の!お父さんとモイラとポリーと一緒に釣りに行ったり家族でバーベキューしたりしてた!」
俺はこの人生で1番驚いたであろう。
エマとロバートはラクーンシティで死んでいるはず。
エマ「バリーおじさん!もしかして死んじゃったの!?」
突然この子は何を言い出すんだ?
バリー「いや、俺は死んでいない。それに君がエマだって言われてもすぐには信じられない。」
エマ「・・・そうだよね・・・ごめんなさい。」
シュンとする女性・・・エマ。
阿武隈「・・・指揮官、急に走り出してバリーに抱きついていたのですか?」
エマ「あ、阿武隈ちゃん!いつから!?」
阿武隈「やっぱりバリーおじさんだ!あたりからです。」
エマ「はじめの方じゃん!」
仲がいいな。
モイラとポリーのようだ。
阿武隈「指揮官はバリーと知り合いですか?」
エマ「うん!お父さんがバリーおじさんと親友だから!」
阿武隈「なるほど、類は友を呼ぶと言いますが・・・」
何をぶつくさ話しているんだ?
バリー「それで俺はここでまだ待てばいいのか?」
阿武隈「いえ、比叡さんから夕食の準備が出来たとの事で。バリーも一緒に来ますか?」
バリー「こう言っちゃなんだが部外者の俺が言っていいのか?」
エマ「バリーおじさんは部外者じゃないよ!親友だよ!」
エマが胸を張って言うが俺はまだ信じたわけじゃないんだがな。
阿武隈「あてもバリーと一緒の方がいいと思います指揮官。」
エマ「そうだよね!阿武隈ちゃんナイス!」
どうして娘のような歳の子はこんなにパワフルなんだ?
バリー「わかった、それじゃあお言葉に甘えて一緒に食べようか。」
エマ「やったー!バリーおじさん!こっち!」
エマが俺の手を引っ張って歩き出す。
俺はソファから慌てて立ち上がり引っ張られるまま歩く。
阿武隈は俺らの後ろをついて来る。
「あら指揮官様?そちらの殿方は何方ですか?」
なんか目のやり場が困るジャパニーズキモノを来たキツネ耳の女性が声をかけてきた。
エマ「赤城さん!こちらはお父さんの親友のバリーおじさん!バリーおじさん!この綺麗なお姉さんは空母の赤城さん!」
赤城「お父様の御親友の方でしたか、はじめまして、赤城と申します。」
バリー「あ、あぁ、バリー・バートンだ。成り行きで今から食事を共にする事になった、」
赤城「あらあら、そんなに緊張しなくても別に取って食うわけではありませんよバリー様。」
バリー「すまない、どうも目のやり場に困ってしまってな。出来ればもう少しきちんとキモノを着てくれないか?」
いくら妻が居ようと美人の女性の胸の谷間や太腿に目が行くのは男の性だ。
赤城はクスクスと笑う。
赤城「バリー様は真面目なのですね。安心してください、赤城は指揮官様のお父様であるロバート元指揮官しか誘惑しませんの。」
エマ「お父さんに再婚してもいいって言ってるけど全然しないんだよ!」
娘に再婚しろと言われるなんて・・・
バリー「ロバートは妻一筋だからな。」
エマ「でもここだと奥さん何人も作っても良いんだよ。」
エマのその言葉に一瞬何を言っているのか分からず思考が止まる。
阿武隈「指揮官の言っていることは正しいですバリー。ただし、あて達KAN-SEN限定ですが。」
バリー「いいのか?結婚とは女を1人愛することだろ?」
赤城「赤城はその方が嬉しいのですが赤城や阿武隈を含めたKAN-SEN達はみんなロバート元指揮官様が大好きなのです。赤城はロバート元指揮官様とご結婚できるのであれば奥方様と仲良くさせていただきますわ、もちろんエマ指揮官様の事も大好きですよ。」
赤城の煌々とした表情に俺は何も言えなくなった。
バリー「そうか、ロバートは慕われているのだな。そういえばエマ、お母さんはここに来ているのか?」
俺の何気ない一言にエマは表情を暗くして。
エマ「お母さんはこっちに来てない、初めの頃はお父さんはいろんな所に行って探してた。重桜に鉄血、密かにユニオン陣営やロイヤル陣営に旅行客に混じって探しに行ったけどいなかったって。だからこの鎮守府の裏手にお母さんのお墓があるの。」
そうか、彼女は居ないのか。
エマ「バリーおじさん!お話の続きはご飯食べながらにしようよ。」
阿武隈「そうですバリー。比叡さんが怒ります。」
赤城「赤城は加賀を呼んできます。」
まるで姉妹のような会話だな。
俺はエマに連れられて移動した。
食堂と思われる場所に来た瞬間美女美少女達の視線が俺に突き刺さる。
その中に1人俺と同じ中年の男性がいる。
バリー「ロバートか?」
俺は思わず声をかけた。
「・・・驚いた、バリーか?」
エマ「お父さん!せっかくバリーおじさんが来たのになんでそんな反応なの!?」
「いやだってバリーがこっちに来ているって事はお前・・・」
バリー「残念だが俺は死んでいない、何があったか分からんがこっちに来たんだ。」
「・・・信じられん、だが久しぶりだな。」
ロバートは立ち上がり俺の前にやってきた。
そして差し出される手。
俺はその手をとり力強く握手をした。
バリー「そうか、ジルに会った後エマと共に・・・」
俺は食事をしながら何やら美女に囲まれているロバートの死んでからこれまでの事を聞いた。
ロバート「はじめは日本語が分からない上に海から辺な奴ら・・・セイレーンという奴らがやって来た。俺は持っていたW870で応戦したがダメだった。そしたらここのボス・・・偉い奴が俺に指揮官をしろと言われてなし崩し的に指揮官を始めたんだ。」
ロバートは胸の大きいキモノを着崩した女に抱きしめられながら説明をしてくれた。
エマ「大鳳さん、今だけ抑えてください!」
大鳳「指揮官様、これでも大鳳は抑えているのですよ?」
エマ「全然抑えて無いよ!」
抑えがない場合何をするつもりだこの女。
阿武隈「バリー、これはいつもの事です、気にしないでください。」
これがいつもの事か?
そして何やら赤城と大鳳が睨み合って火花を散らしているんだが大丈夫か?
ロバート「後で明石に頼んでお前を元の世界に戻せるよう出来ないか聞いておこう。過去に別世界から人がやって来ることがあったからな。そいつらも無事に戻って行った。」
バリー「そうなのか?それなら安心だな。」
エマ「うんうん!ネプちゃんとまた会いたいな〜。」
エマとも仲良くなったのか?
モイラやポリーとも仲良く慣れそうな奴だな。
「指揮官!次の出撃はいつなのだ!?」
突然白い獣耳の子が来たな。
「そうよ指揮官!早くこいつと白黒つけたいのよ!」
次は黒髪の獣耳の子。
夕立「指揮官!飯を食ったから出撃するぞ!」
さっきのつまみ食いした子だ。
エマ「もう!出撃は今から1時間後!編成は・・・第一艦隊は雪風ちゃん時雨ちゃん夕立ちゃんが前衛!主力は・・・金剛さんと龍驤ちゃん!それと・・・駿河さんにします!旗艦は金剛さんでお願い!
第二艦隊は千歳さんと千代田さん!それと紀伊さんが主力!前衛が阿武隈ちゃんと五十鈴ちゃん!それと島風ちゃんでお願い!旗艦は紀伊さん!それと・・・絶対に無事に戻って来ること!」
『了解!』
俺は唖然とした。
立派に指揮官をしているんだな。
あの小さかったエマが今ではこんなに立派な指揮官か・・・
エマ「バリーおじさん!ごめんなさい!艦隊の指揮をして来るから!」
そう言ってエマは走って行った。
ロバート「あの子は俺の背中を見て覚えたんだよ。」
バリー「子供は親の背中を見るとはこの事を言うのだな。」
だが美女2人に両腕を抱きつかれている姿は見せられないだろうな。
それからしばらく俺はこの鎮守府に厄介になった。
他のKAN-SENと仲良くなりロバートと十数年ぶりに釣りをしたり阿武隈ともう1人江風という獣耳の子と共に釣りをして潜水艦の子を釣り上げたり明石と言う猫女の作ったボートに乗り共に出撃してセイレーンを撃破したりと生活をした。
俺の武器が効果あった事にロバートとエマ、それと明石が驚いていた。
そして明石が俺のマグナムを分解しようとした為全力で阻止した。
俺の相棒を他人が分解するなんて想像するだけでもゾッとする!
そして・・・
明石「できたにゃ!これでバリーは元の世界に戻れるにゃ!」
明石が大興奮で俺とロバートの元にやって来た。
ロバート「そうか。」
ついに俺は戻れるのか。
そう思っているとロバートが声をかけた。
ロバート「バリー、指揮官に興味あるか?」
バリー「どうしたいきなり?」
ロバート「実はな、重桜、ロイヤル、ユニオン、鉄血、その他陣営のどこにも属さない新たなる陣営、新連合艦隊が数年後に出来るんだ。各陣営のKAN-SENが協力してセイレーンと戦うんだ。バリーはその指揮官をしてもらいたい。」
新連合艦隊か。
この世界の情勢を聞いたが重桜は鉄血と共にレッドアクシズと言う陣営に行っていると聞いたな。
だが各陣営に囚われずに一丸となってセイレーンと戦う事はいい事だ。
バリー「すまないがそれは受けられない。俺には家族がいるんでな。」
ロバート「そうだったな。すまない、忘れてくれ。」
バリー「だが何かあったら俺を呼んでくれ。力になるぞ。」
ロバート「そうならない事祈るよ友よ。」
そして別れの時が来た。
明石「バリー、準備は出来たかにゃ?」
バリー「準備はいいぞ明石。」
エマ「バリーおじさん!これ!」
エマは数日前にこの重桜陣営全員で撮った集合写真を渡して来た。
「綺麗に撮れているでしょ?」
青葉と言う子が自信たっぷりにそう言う。
俺とロバート、そしてエマも写った写真。
バリー「大切にするよ。それにモイラやポリーにもエマが元気だって事伝えよう。」
エマが涙を流している。
バリー「もし来る時モイラ達も巻き込んで連れて来るよ。」
エマ「約束だからね!」
大人になってもまだまだ子供だなエマ。
ロバート「じゃあなバリー。」
バリー「ロバートこそ今度は死ぬなよ。」
ロバート「死ぬかよ。それと・・・再婚を考えてな。」
バリー「おぉ!それは朗報だ!どこのKAN-SENだ!?」
ロバート「それは次に来た時に伝えよう。」
なんだよ最後まで隠しやがって。
俺はロバートと握手をしたあと明石の作った装置に向かった。
阿武隈「バリー。」
装置に乗った時に阿武隈がやって来た。
バリー「阿武隈、ありがとな。君と釣りをして親友とその娘と再会して楽しい数日だったよ。」
阿武隈「あてもですよバリー。次来た時はもっとこの重桜陣営を「にゃ!?阿武隈!離れるにゃ!」えっ?」
その瞬間視界が揺れた。
一瞬で景色が変わり視界が良くなると見覚えのある部屋にいた。
バリー「戻った・・・のか?」
俺の部屋だ。
散らかった机の上に床。
阿武隈「えっと・・・なんかついて来ちゃいました。」
そして目の前に阿武隈。
どうすればいいんだ?
その時扉が開いた。
「パパ?ちょっとはそう・・・」
モイラだ。
時間は経っていないか?
モイラは俺と阿武隈を見て目を丸くした。
阿武隈「あ、どうも。」
何呑気に挨拶しているんだ?
モイラ「ママー!バリーが女の子連れ込んでるー!」
バリー「待てモイラ!誤解だ!」
妻の元に走るモイラを俺は慌てて追いかける!
妻にはコブラツイストをされてポリーとナタリアには笑われた。
それから阿武隈の事をなんとか説明したが信じてもらえず阿武隈が艤装やら先程エマからもらった写真を見せて半信半疑でなんとか信じてもらえた。
阿武隈「バリー、しばらく厄介になります。」
バリー「あぁ、まぁまた呼ばれるかもしれないからな。」
なんとなくそんな気がする。
エマ「お父さん!セイレーンの攻撃が激しいよ!」
明石「にゃにゃ!?装置が暴走してるにゃ!」
モイラ「エマ!助けに来たよ!」
バリー「君は誰だ?」
阿武隈「KAN-SEN?ですが何か辺です。」
「リリー・・・カステアノスです。」
バイオブレイク今度はアズレンに来ました 第0-1話バリー編 完
息抜きで書いたものです。
とりあえず0話シリーズだけ書いて1話からはバイオブレイク・艦これに来ましたを完結させてから書きます。
多分数年後になると思います。