天才と規格外と召喚獣   作:ゆん

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一応これからはAクラス目線としてやっていきます。



第2話 自己紹介

「「でか……」」

 

「これはまたすごいのぅ……」

 

明久達はAクラスに着いた。しかし設備は個人エアコン、冷蔵庫、リクライニングシート、その他もろもろ豪華な品々があり、まるで高級ホテルのようだった。

 

3人はしばらく硬直していたが、気を取り戻し、明久は扉に手をかけた。

 

それを秀吉はワクワクしながら、優子は扉を睨めつけながら見ていた。

 

そして明久が扉を開けた、その瞬間、

 

『キャーーーーーーッ! 明久様ーーーーーーっ!』

 

「うおっ!?」

 

クラスの中から雪崩のように女子が走ってきて、そのまま明久を囲った。

 

明久は驚いて周りをキョロキョロしていたが、自分がどうなっているかを理解して、女子に言った。

 

「おい、前に進めないんだが……」

 

『あ、明久様! 私が案内しますわ!』

 

『ちょっと、ずるいわよ! 私も案内したいのに!』

 

『それなら私だって!』

 

しかしその言葉は事をさらに大きくしてしまい、明久の手には負えなくなっていた。

 

そんな光景を見て、秀吉はニヤニヤしながら明久達と優子を交互に見て、優子は怒りで震えていて、手で拳を作っていた。

 

そしてついにキレたのか、優子が大群の中に飛び込もうとした。その時、

 

 

「あなた達、いい加減明久から離れなさいよ」

 

 

誰かはそう言うと大群の中に入って行き、戻った時には明久の手を握って出てきた。

 

その人は明久達の親友の、河本愛梨だった。

 

「大丈夫? 怪我とかしてない?」

 

「ああ、大丈夫だ。助けてくれてありがとな」

 

「どういたしまして」

 

愛梨は明久にニコリと微笑むと、女子達にむかって言った。

 

「ほら、HRが始まるから席について!」

 

その声を聞いた女子は、不満な顔をしながらしぶしぶ席についた。

 

ちなみに明久の前が優子で後ろが秀吉、秀吉の左隣が愛梨で、明久の左右の席は空席だった。

 

そして全員が席について静かになった時、ちょうど先生が入ってきた。

 

「皆さん、進級おめでとうございます。自己紹介の前に設備についてですが、不備などがありましたら言ってください」

 

(え、その確認するの? Fクラスとかならともかく)

 

(つか、そんなものねーよ!?)

 

(そんなこと言う人いないし、第一これで不備があったらどれだけよ!)

 

(Aクラスにどれだけの費用を使おうとしているのじゃ……)

 

先生の言ったことに明久達は心の中でツッコミながら、学園長に対して呆れていた。

 

先生は周りを見渡し、誰もいないことを確認すると、明久の方を見て言った。

 

「それでは代表の吉井明久君、前に出てください」

 

「う……ついにきたか……」

 

『明久様、頑張ってーーーーーー!』

 

『一生応援していますわーーーーーー!』

 

「しなくていいわよ! 私がいるもの!」

 

「姉上、落ち着くのじゃ」

 

「あんまり気にしない方がいいよ」

 

明久は前に出て女子(優子、愛梨除く)からは「明久様、愛しています!」というオーラと共に見られ、男子(秀吉除く)からは「羨ましいぞ、こんちくしょう!」というオーラと共に見られていた。

 

そんな視線にたじたじになりながらも、考えるそぶりを見せ、口を開いた。

 

「えーっと、代表になりました吉井明久です。試召戦争はやる気はありませんが、他クラスが仕掛けてくることを前提に準備等はしておいてください。勉強は普通に出来ると思うから、操作を慣らしたりとか」

 

言いたいことを言い終わったのか、明久は先生に一礼してそのまま席に戻った。

 

そして明久の言葉を聞いたAクラスの人達は、それに同意しながら話し合っていた。

 

「それでは挨拶も終わりましたので、自己紹介をお願いします」

 

先生がそう言うと、廊下側から順に自己紹介をしていき、明久の前の優子になった。

 

優子は立ち上がると教室全体を(主に女子にむかって)睨みつけて言った。

 

「木下優子です。後ろの席にいる吉井明久君の彼女です。なので明久君を口説こうとか、そういう事は考えないでください。以上です」

 

言い終わった後に優子は再び睨みつけ、席に座った。

 

それを聞いた明久は頬を掻きながら紅潮させ、秀吉は頷きながら手を叩き、愛梨は微笑ましく見ていた。

 

次は明久なのだが、さっき挨拶をしたからということで飛ばされた。

 

それを聞いた女子はがくりとうなだれ、優子はこっそりガッツポーズをし、明久はホッとしており、さらにその光景を見た秀吉と愛梨は苦笑いをしていた。

 

「さてと……。木下秀吉、演劇部に所属しておる。それから1つ言っておくが、ワシは男じゃからの」

 

秀吉は一息つくと席に座り、しばらくすると愛梨の番になった。

 

「えーっと、河本愛梨です。よろしくお願いします」

 

愛梨が席につくと、その後も自己紹介が続き、全員言い終わったのを確認すると、先生は一呼吸してから言った。

 

「では、みなさんにお知らせです。今日からAクラスに2人転入生がきます。仲良くしてください」

 

先生がどうぞというと、背丈があまり変わらない2人の男女が現れた。

 

その2人とは……

 

「この2人は外国から来た『風間遥希(かざまはるき)』さんと『風間遥奈(はるな)』さんです」

 

 

明久達の幼なじみであり親友という6人で1つというくらい大切な存在だった。

 

 

そしてその6人は中学のころにある名(・・・)をつけられていた。

 

 




……すみません。名前しか出てきませんでした。

次回、(書きませんが)Dクラス対Fクラスです。

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