ヤンデレって怖いね(小並感)   作:狼黒

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トラウマ

「あー‥疲れた」

 

そう言って瓦礫の上に座り込む、周りには他のオペレーターの姿がある

今日も何時ものようにレユニオンが暴れてたからそれの鎮圧に駆り出された

というか毎回毎回蜂起するレユニオンが多いけどよく人材が持つな、感心する

まぁ今回はレユニオンの蜂起に乗じる感じでマフィアとかも暴れてたからそれの鎮圧にも苦労したけども

 

「お疲れ様、カドヤ、はい」

 

「おーW、ありがとー」

 

Wが差し出してきたドリンクを喉に流し込む

多分冷たくしてくれたんだと思う‥分からんけど

 

「‥ぷはっ、で?もう帰るの?」

 

「残敵を掃討したら帰るらしいわよ、あと貴女は待機ってことらしいわ、その見張りも兼ねてるわね」

 

「なるほどねぇ‥」

 

最近戦闘には出るようになったけど、基本的に残敵掃討とかにはドクターの判断で出撃してない

まぁ怪我しないようにっていう判断なんだろうけど‥別に気にしなくても良いのにねぇ

で、まぁ一回ドクターには無断で残敵掃討を手伝ったらドクターとケルシーに怒られて以来、必ず見張りが着くようになった

 

「にしてもよく人材が持つよねレユニオンって」

 

「まぁ感染者自体が多いからね、チェルノボーグで損害は受けたけど大して影響無いんじゃないかしら」

 

「ほぇー」

 

さすが元レユニオンの幹部、考察が鋭いねぇ

というか今さらだけどお前さんかつてあっちの味方だったろうに‥

 

「カドヤに敵対するものは全て私の敵よ」

 

あ、そうですか、というかさらりと心を読むな

そんな事を考えていると、Wの持っていた通信端末が鳴る

 

「もしもし?‥えぇ、了解」

 

「どしたの?」

 

「残敵掃討も終わったから帰るって、行きましょうか」

 

「りょーかい」

 

そう言ってWが差し出してきた手を掴んだその時

 

「ラテラーノ出身のカドヤだな?」

 

そんな声が聞こえてきた

というかあそこ出身とか言われるとムカつくんだよねぇ‥

そんな事を考えながらその方向を向くと、そこには

 

「‥‥っ!」

 

私がラテラーノ時代、実験されてた時の研究員と私が逃げ出さないように監視していた連中がいた

 

 

「‥はぁ‥はぁ‥!」

 

声をかけてきた奴らを見た瞬間、カドヤの顔が青ざめ、呼吸が荒くなった

多分だけどこいつらはカドヤにとってトラウマな存在なんでしょうね

 

「誰よ貴方達?カドヤに何か用?」

 

「誰だ貴様は、サルカズ風情が何のようだ」

 

ま、そうなるでしょうね

私達サルカズに対する態度なんて何処でもこんな感じだしね、今更気にしたことじゃないけど

それよりカドヤが心配ね

そう考えながらそいつらとカドヤの間に割り込む

 

「だ、W‥」

 

「大丈夫よ、カドヤ」

 

安心させるようにそう言うと、そいつらに向き合う

 

「邪魔をするな、我々の使命を」

 

「使命、ね、そんなもの知ったことじゃないわね」

 

私からしたらその使命とやらなんてそこらにいるオリジムシにでも食べさせておくわよ

 

「そこの異端児は普通に生きる事は許されない、我々の崇高な実験の標本によって初めて生きることを許されるのだ」

 

「‥‥」

 

「さらに我々にその体を捧げる、これをすることによって初めて家畜と認められるのだ」

 

黙って聞いていれば好き勝手言うわね‥

恐らく後者は‥そういうことをされたんでしょうね

 

「分かったのならば直ちに「黙りなさい」がぁ!?」

 

偉そうにほざいてる奴の顔面を殴り飛ばす

ムカつくのよね‥人の事を何だと思ってるのかしら

それにね‥

 

「自分が好きな人を悪く言われて黙ってるわけないわよね」

 

『W?どうしました?』

 

その時通信端末から声が入る

声からしてドクターの声でしょうね

 

「まぁ詳細は省くけどカドヤを連れ去ろうとしてる連中に遭遇したわ」

 

『‥了解しました、直ぐに増援を送ります』

 

「えぇ、お願いするわ」

 

「貴様‥覚悟は出来てるのだな」

 

ドクターとの通信が終わると同時に私とカドヤを取り囲む連中

実力もそこまで無いみたいだし、カドヤを守りながらやるのもわけないわね

 

「あ、危ないから‥」

 

「安心してちょうだい、直ぐに片付けるから」

 

「舐めるなぁ!」

 

そう言って襲い掛かってくるやつら

ま、さっさと終らせてあげましょうか

 

 

「か、がは‥!」

 

「大したこと無いわね、貴方達」

 

床に倒れ伏す連中を見ながらそう嘲る私

実際本当に大したことがなく、アーツを使うまでもなかった

さらに増援が来てからなんて只の蹂躙だったし

本当‥ラテラーノってこんな弱い警察が治安守ってるの?

だとしたら犯罪まみれなんでしょうね

 

「さっさと行ったら?だけどまた来たら‥ワカッテルワヨネ?」

 

「くっ、覚えてろよ!」

 

そう言って気絶してる仲間を連れてどっかへ行く連中

今回は見逃してあげたけど次来るなら‥コロス

っと、そんなことより

 

「ぜぇ‥はぁ‥はぁ‥!」

 

未だに混乱から立ち直れてないカドヤをどうにかしないと

 

「取り敢えず撤退しましょう、長居は無用ですから」

 

ドクターの指示で全員が撤退することになった

帰りのヘリの中でどうにかしましょうか

 

 

「ぜぇ‥ぜぇ‥ぜぇ‥!」

 

あいつらを見た時から上手く呼吸が出来ない

何でここに居るんだと言うのもあるけど、それよりもあそこにいた頃にやられた事が頭の中に次から次へと浮かんでくるのが原因だ

何とかして上手くやろうとしても

 

『い、嫌‥あう!?』

 

『やだ!出さないでぇ!いやだぁ!』

 

『あ‥あう‥』

 

あの時の記憶が蘇って来て逆に苦しくなる

もう会うことはないと思ってたのに‥何で‥

 

「大丈夫?カドヤ?」

 

「ぜぇ‥ぜぇ‥げほっ!」

 

Wが心配して背中を擦ってくれているけど、それに対応する余裕もない

その時、突然目の前が真っ暗になった

 

「うえ!?う、うぁ!?」

 

「落ち着いて、大丈夫よ」

 

パニックになり掛けたが、Wの声が聞こえた事から抱き締められたのだと気づいた

 

「大丈夫‥もう大丈夫だから‥」 

 

そう言って優しい手付きで頭を撫でてくるW

同時に上手く出来なかった呼吸が、少しずつではあるけど落ち着いていく

それに安心したのだろうか、段々と眠たくなってくる

だけど寝る前にせめて言っておかないと

 

「ありがと‥W‥」

 

「どういたしまして」

 

その言葉と共に意識は途絶えた

 

 

「すぅ‥すぅ‥」

 

「寝ましたか?」

 

そうWに聞くのはヘリのパイロット

彼はカドヤとは比較的に仲が良く、ソラの熱心なファンでもある

カドヤが

 

「アイドルって何?」

 

と呟いた時、たまたま近くにいた彼が「アイドルとは何か」というものを教えて以来の仲である

 

「えぇ、もうぐっすりと寝てるわよ」

 

そう答える彼女‥Wの膝の上で寝ているカドヤを見て彼は思う

何をされたのかは知らないが、恐らく自分の想像より遥かに酷いことをされたのだろう、少なくともWが居なければロドスに帰還するまでの間、ずっとパニックになっていた筈である

彼はカドヤに対して恋愛感情はない、何せ某水曜ドラマの主人公に積極的に協力する鑑識のように仕事と趣味に全力を費やしているため、そういう関連のものは諦めている

それに、目の前にいるサルカズの女性がカドヤに対して大きな好意を抱いていることも知っていた

いや、目の前のサルカズの女性だけではない

ペンギン急便の女性職員全員、龍門近衛局の隊長と副隊長、そして自分が今所属している企業のオペレーター数名が同じ想いを抱いていることも知っている

なので、彼がカドヤに対して思うことはこうである

 

「何があったのかは知らないが、早く幸せになって欲しい」

 

これが、彼が望んでいることだった

 

 

因みにロドスに帰還したが、カドヤは目覚めなかった為、Wがお姫様抱っこで部屋まで運んだとか何とか

 

 

「う‥ん‥?」

 

目が覚めると、自分の部屋のベッドの上だった

確かレユニオン兵を片付けて、それから‥

 

「起きた?カドヤ?」

 

「っ!?」

 

「ちょ、落ち着いて!モスティマだよ!」

 

「あ、あぁ‥ごめん」

 

声が聞こえたので思わず警戒してしまったが、それがモスティマだと分かると警戒を解く

というか幼馴染みすら警戒しちゃうとは‥我ながら情けないね‥

 

「大丈夫?具合は悪くない?」

 

「う、うん、少し気持ち悪いけど‥」

 

まぁあの時に比べたらマシかな‥

というかWには迷惑掛けちゃったな‥後で謝っておこう

 

「何があったのかはWから聞いたよ、大変だったね」

 

「‥ごめん、迷惑掛けちゃって‥」

 

「もう、カドヤは本当に抱え込んじゃうよね」

 

そう言って抱き締めてくるモスティマ

 

「も、モスティマ?」

 

「気にしなくて良いんだよ、迷惑なんかじゃない」

 

「で、でも‥」

 

「寧ろもっと頼って欲しいな、もうカドヤを失いたくないんだ、だから」

 

 

「もっと私達を頼って、カドヤ」

 

 

「良いの‥?」

 

「勿論、だから一人で無理はしないでね?」

 

「‥分かった‥ありがとう‥」

 

「うん、宜しい」

 

その後はモスティマの子守唄で眠りについた

 

 

~ドクターの執務室~

 

「‥間違いなくそう言ってたんですか?」

 

「えぇ、間違いないわ」

 

ドクターの言葉にそう返すW

現在、この部屋にはエクシア、テキサス、クロワッサン、ソラ、チェン、ホシグマ、ブレイズ、ラップランド、ジェシカからなるオペレーターと、ドクター、ケルシーのロドスのトップの二人がいた

まぁこれだけいるのだから若干狭いが‥

それはさておき、今話していたのは

 

「ラテラーノからの追っ手‥ですか」

 

そう、今日の任務で遭遇したカドヤを捕えるために派遣されたと思われるラテラーノの部隊の事についてだった

ロドスとしては、一国家を相手にはしたくない

だが、カドヤがラテラーノに捕えられれば、本人から語られた事よりもさらに酷いことをされるのは目に見えていた

 

「どうするの?リーダー」

 

「‥取り敢えずカドヤの警護を厳重にしないといけませんね、下手をすればロドス内で拐われる可能性もありますから‥今出来るのはこれくらいですね」

 

カドヤを戦闘に出さないようにするという意見は誰にもない、というのも本人に伝えても拒否されるのは目に見えているからだ

本人の意見を退けてまでという意見は、まだない

そう、まだであるが

 

「カドヤの警護ですが‥貴女方にお願いしても宜しいですか?」

 

「OK!任せてリーダー!」

 

その後はシフトなどを決めて、解散した

そのシフトであるが、場所がドクターの執務室、さらにはカドヤが寝ているであろう時間であったことから、平和的にじゃんけんによって決まった




ラテラーノの男達
かつてドイツにあった政党の秘密警察のような組織の一員
下っ端だったため、対して強くはなかったが、上の人間はロドスの一個小隊を単独で相手に出来る程の腕前
なお、任務としては国内の異端と思われる人物の監視、逮捕、拷問、実験、逃亡した場合は拘束するというもの
なおこの組織にいる殆どの人間が、カドヤに対して(自主規制)などをした経歴あり
異端を捕えるという任務だが、実際は自分の立場が危うい、またはさらに強化したいという事が起きた場合、その連中を異端と判断して捕えるだけの連中
分かりやすくいえば屑である

パイロット
気が向いたらまた出す可能性あり
なおロドスに所属した理由は、ヘリが操縦できて趣味も満喫出来そうだったから
なお、元ネタはかつて「○棒」に出演していた鑑識さんから

パニック障害
今回発覚した新たな障害
呼吸困難に陥り、戦闘不能になる
これに関しては過去のトラウマが原因と思われるが、時間が解決するか、本人が解決するかを取るしかない

闇堕ちルート続きいる?

  • いる
  • 別にいい
  • 本編でモスティマ達もっと曇らせて
  • 監禁ルートを望む
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