ヤンデレって怖いね(小並感)   作:狼黒

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別荘での休暇生活

「‥‥‥なぁ」

 

「ん?どうかしたの?」

 

我が幼馴染みであるエクシアに対して声を掛けると、振り向いて顔を覗き込んでくる

因みに今の体勢はというと、エクシアが私に凭れ掛かってきているという体勢

そして向かい側にはモスティマがいる

まぁ別にこれくらいなら『それがどうした?』と思うだろう

そう、そうなのだ、何もおかしくはないのだが‥

 

「何で一緒に風呂に入ってんだっけかなぁ‥」

 

そう、それが浴室でなければの話だ

事の発端はと言えば‥ドクターのせいだな

 

 

「ん?休暇?」

 

「そうですね、というかとってもらわないと困るんです」

 

ドクターに呼び出されたかと思って来てみれば、開口一番

 

「休暇を取ってください」

 

だったからな、訳が分からんな

というか困るとはどういう事じゃ?

 

「私何か迷惑掛けるようなことしちゃったかな?」

 

「あぁいえ!そうではないんですよ!」

 

てっきり私が迷惑掛けちゃったのかと思えばそうではないらしい

その後のドクターの話では、何でもここ数ヶ月ほど殆ど休むこと無く働いているから、本来取らなければならない休暇が取れてないらしくて、えらいことになってるらしく

ましてやペンギン急便に近衛局でもろくに休んでないという報告を受けて、休んでほしいから今回のような感じになったのだとか

後言っちゃいけないらしいけど、世間に

 

「オペレーターにろくに休みも取らせないのかロドスは」

 

っていう印象を植え付けたくはないらしい

 

「いや別に休暇なんか要らんぞ?というかここに所属させてもらってること自体がありがたいし、その恩に報いるのに休んでなんかいられんよ」

 

実際あっちじゃ存在否定すらされていた私をこんな暖かい境遇にしてくれてるだけでもありがたいしねぇ

 

「そう言うと思って、今回はこちらを用意してます」

 

そう言って一枚の書類を差し出してくるドクター

 

「何々‥『ロドス・アイランド所属オペレーター及びペンギン急便職員及び近衛局職員のカドヤにたいし、2ヶ月の休暇を命令する 責任者 ロドス・アイランド代表 ケルシー アーミヤ ドクター 龍門代表 ウェイ・イェンウー ペンギン急便代表 皇帝』‥何これ」

 

「見ての通りです」

 

いや「見ての通りです」じゃないのよドクター、記憶が間違ってなけりゃ偉い人達しかおらんじゃんか

特に「ウェイ・イェンウー」ってあれじゃん、龍門の指導者じゃん

何でそんな偉い人が私なんかを休ませるために協力してんの、やること他にもあるでしょ

 

「因みにこれって‥」

 

「見ての通り命令です、大人しく従ってください」

 

「‥へーい」

 

別にこき使ってくれて良いのに‥

‥まぁいっか、休んでると思わせて働いてれば‥

 

「あぁ、この休暇期間中働かせないために見張りをつけることにしたので、誤魔化そうとしてもダメですよ?」

 

どうやら先手は打たれてたようだ

 

 

「休暇‥ねぇ‥」

 

廊下を歩きながらそう呟く

休暇と言われても何すれば良いのか分かんないしなぁ‥

大体しつこいけど別に私より他の人休ませた方が良いのに‥

 

「まぁいっか‥何しようかな‥」

 

そう言いながら自室に戻ると

 

「あ、カドヤおかえりー!」

 

いつもの事だがエクシアがソファーでくつろぎながら、誰かが置いているマンガを読んでいた

因みにソファーにしろマンガにしろ、エクシア達が持ち込んできたものだ

なんでも私の部屋は殺風景すぎるんだと

まぁこうなる前はベットと机ぐらいしか無かったからねぇ

と、そう考えてふと違和感を覚える

 

「どうしたんその荷物、どっか出掛けるん?」

 

そう、エクシアがやけに大きい荷物を持ち込んでいた

それこそ何処か旅行にでも行くのかというぐらいには

 

「んー?まぁちょっとねー、それよりカドヤー」

 

読んでいたマンガを机の上に放り出すと、近づいてくるエクシア

 

「今日から2ヶ月休暇って聞いたけどほんとー?」

 

何で知ってるのかはさておき‥

 

「まぁね、何しようか悩んで‥っ!?」

 

すると突然体に力が入らなくなり、膝をついてしまう

それと同時に何か‥眠たくなってきた‥

 

「‥?こりゃ一体‥どういうこっちゃ‥」

 

「ごめんね‥カドヤ‥」

 

遠のいていく意識の中で最後に見たのは、申し訳なさそうな顔をしつつ、ハイライトが消えているエクシアだった

 

 

「どう?起きてない?」

 

「ぐっすりだよ、というか本当に幸せそうな寝顔してるよ」

 

ヘリの中でそう会話を交わすエクシアとモスティマ

モスティマの膝を見てみれば、眠っているカドヤがいた

いや眠っているではない、正確には眠らされたというところか

 

「ゆっくり休んで貰うからね‥カドヤ」

 

そう言いながらカドヤの髪を撫でるモスティマだったが、その目には光が宿っていなかった  

それを見つめるエクシアも同様である

 

 

「‥ん」

 

目が覚めると最初に飛び込んで来たのは、見たことない天井

ロドスとかの病室では無さそうだけど‥いやほんとに何処やねんここ

見た感じかなり上質なベットに寝かされてたみたいだけど‥

と、そんな風に困惑していると部屋のドアの近くで気配がした為、とっさに警戒するが

 

「あ、起きたんだ、カドヤ」

 

「‥モスティマか、えーと‥おはよう?」

 

「うん、おはよう」

 

入ってきたのは我が幼馴染みであるモスティマ

普段着ている服じゃなくてなんかこう‥ラフ?っていうのかな、まぁそんな服を着ている

 

「取り敢えず聞きたいことがあるんだが良いか?」

 

「どーぞどーぞ、何でも答えるよ」

 

「ここどこ?」

 

モスティマが私の隣に座ってたのを確認してそう聞くと

 

「あぁ、ここ?なんかシエスタにあるコーテーの別荘らしいよ?」

 

「‥は?」

 

モスティマから飛び出た言葉に思わず耳を疑ってしまう

え?人様の別荘?

ましてやペンギン急便の社長の別荘?

 

「‥いやなんで?」

 

思考が纏まらずそう呟くと

 

「カドヤって今日‥正確には昨日かな、2ヶ月休暇だったよね?その間仕事をさせないためにどうするかって考えた結果が、コーテーの別荘で過ごしてもらうんだって」

 

「‥となるとあの時眠たくなったのは‥」

 

「睡眠ガスのせいだね、ごめんね?」

 

「いや別に良いけど‥」

 

過ぎたことは仕方がないし、多分私を休ませるためにやったことなんだろうから気にしてない

にしても私なんかに別荘使わせて良いのだろうか‥

 

「あぁ、その辺は気にしなくて良いよ?寧ろコーテーもノリノリだったから」

 

「あ、そうなんだ」

 

最早考えていることを読まれることに何も感じなくなった自分が怖かった

 

 

 

「広いなぁ‥ここ‥」

 

そう呟きながら風呂に入っている

あの後、一緒に来ていたのであろうエクシアとモスティマに別荘を案内して貰ったけど、まぁこれが広い

家の価値なんて分からないけど、少なくとも途方もないお金が掛かっているということは分かった

おまけに近くには砂浜と海があるだけで他には何もないし

で、案内して貰った後エクシアに

 

「疲れただろうからお風呂入ってきて」

 

って言われたから風呂に入っている

エクシア達が先に入ったほうが良いのではないかと思ったが、二人が

 

「後から入るから良いよ」

 

って言ってたからお言葉に甘えさせて貰っている

にしても風呂まで広いとは‥どんだけやねん

 

「改めて金持ちなんだねぇ‥あいつは」

 

そう呟いていると

 

『カドヤー、湯加減はどうー?』

 

浴室と脱衣場を仕切っているドアの向こうからエクシアの声が聞こえてきた

 

「まぁ多分ちょうど良いと思うよー」

 

湯加減とか分からないけど、湯気とかでちょうど良いと判断してそう返すと

 

『そっかー』

 

というエクシアの声が聞こえてきた所で違和感を覚える

ドアから見えるシルエットから察するに、恐らくエクシアとモスティマなのだろう、そこは問題ない

問題は‥

 

「何か服脱いでないか‥?」

 

そう、気のせいであってほしいが二人とも服を脱いでいるのだ

というかこれ上がった方が良いよな?今は女でも元々男だし

 

「‥やっべ、ちょっと上がった方が良いかも「その必要はないよー?」‥えぇ(困惑)」

 

急いで上がろうとしたが、その前に二人揃って浴室に入ってきたから手遅れだった

 

 

で、その後急いで上がろうとしたけど、エクシアとモスティマに阻まれて冒頭に至るというわけだ

にしても二人とも嫌じゃないのかねぇ‥幼馴染みとは言えこんな傷だらけの体をしてる奴となんて一緒に入りたくないじゃろ

 

「私は入りたいよ?好きな人物とだしね」

 

「私もー」

 

「‥そうかい」

 

もう突っ込まんぞ、私は‥!

後モスティマ、そういう冗談は人によっては誤解されかねないからやめておけ

 

「‥カドヤってさ」

 

「?どうかした?」

 

「どうしてあんなに無茶できるの?怖くないの?」

 

エクシアがそう聞いてきたから少し考える

怖くないのか‥ねぇ‥

 

「怖いっていうのがもう分かんないだよね」

 

「‥え?」

 

「なんといえば良いのか分かんないけど‥実験とか色々されてた頃になるんだけど、初めは怖かったよ?何されるか分かんなかったから、けどそんなこと何回もされてるともう何も感じなくなってさ、『あぁ、また実験か』みたいな事しか思わなくなっちゃったんだよね」

 

だから怖いとも思わない、別にいつ死んでも良いとしか思ってないから

それに私なんかの命より、もっと大事な物が世の中沢山あるだろうしね

まぁこれは言ったらいけない気がするから黙ってるけど

 

「‥そっか‥」

 

そう言ったきり何も言わなくなったエクシア

‥何かまずいこと言ったかね?

 

‥まぁその数秒後、モスティマが

 

「何か食べたいものあるかい?」

 

って聞いてきたからそういう雰囲気はなくなったけど

因みに私は

 

「二人が好きなもんで良いよ」

 

って言っておいた

別に好きな食べ物とかないしねぇ‥味も感じないから

そして食べたものは‥結構高級そうな料理だった

なんでも材料は皇帝が有名店のを取り寄せたんだと

高いだろうに‥大丈夫なのかね‥?

 

 

「‥寝たね」

 

そう言う私の膝の上で寝ているカドヤ

まぁ色々あって疲れてるみたいだったし、何より数ヶ月寝る以外休んでないというから知らず知らずのうちに疲労が貯まってたんだろう

にしてもねぇ‥

 

「寝顔可愛い‥」

 

「分かる」

 

その言葉に同意してくるエクシア

私らしくないけど実際可愛いんだからしょうがない

でも、同時にこれはチャンスでもある

少なくともこの2ヶ月の間は、私とエクシア、テキサス達ペンギン急便とロドスの一部オペレーター、そして近衛局の隊長さんと副隊長さんとしか会わないんだから 

そしてこの別荘の周りは本当に何もない、嫌でも私たちしか見れない

にしてもまさか龍門のトップが協力してくれるとは思わなかったけどね‥

まぁそれはいい、この2ヶ月の間に関係を変えて見せる

 

「カクゴシテテネ?カドヤ?」

 

ーたとえどんな手を使っても




オペレーター紹介のスキル3を変更しました

闇堕ちルート続きいる?

  • いる
  • 別にいい
  • 本編でモスティマ達もっと曇らせて
  • 監禁ルートを望む
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