ヤンデレって怖いね(小並感)   作:狼黒

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お前ら以外そういう目で見る気はない

「潜入任務?」

 

「あぁ、何でも失脚させたい相手がいるからボロを炙り出してほしんだとさ」

 

モスティマの言葉にそう返す皇帝

今回ペンギン急便に舞い込んできた依頼というのは、とある有力者が開く舞踏会に潜入してほしいというものだった

その人物は財界においてそれなりの影響力を持っているが、同時に黒い噂が絶えない人物でもあり、今回多数の人間がいる舞踏会でボロを出させてほしいというのがこんな期の依頼の内容だった

 

「なるほどな…でもどうするんやこれ、招待状には男女とペアを組んで入場くださいって書いてあるで?」

 

クロワッサンが言うように今回の舞踏会は男女ペアで参加せねばならず、男が今のところ一人(元を含めれば二人だが)しかいないペンギン急便には向いていない

 

「そこは大丈夫だろ、テキサスを男装させればいい、ばれねぇだろうからな」

 

テキサスから皇帝にとんでもない殺気が向けられているのは気のせいだろう

だが

 

「そうなると二組になるよ?何かあったら対処できるかどうか怪しいし…」

 

そう、例えテキサスが男装したとしても参加できるのは二組になる

腕に自信がある彼女たちといえど、敵の数が分からない以上二組では厳しいと言わざるを得なかった

 

「ふむ…じゃあ三組でどうだ?」

 

「それはありがたいけど…どうやって三組も作るのさ」

 

「心配するな、既に手は打ってある」

 

まるでどこかの司令のように()を組んでそういう皇帝

そう言われたテキサス達は頭を捻る

エクシアはそもそも男装しても似合わないし隠せ通すはずもないから論外、クロワッサンも同じ理由で除外

モスティマは隠せ通せる気もしなくはないが、育っているところが育っている為男装してもすぐに見破られるだろう

そしてソラはアイドルということもあってこういう仕事はNG

では誰がやるのかと思っていたテキサス達、するとテキサス達のがいた部屋の扉が開く

そういえば社員の一人でもあり自分たちが愛してやまない人物がいないことに気付く

入ってきたのは恐らくその人物だろうと思いその方向を向く

 

「何処行ってたの、カド…ヤ…」

 

モスティマの言葉が尻込みになっているが、それもしかたないだろう、何故ならば

 

「たきしーど?っていうのかねこれ、初めて着たんだけど似合ってる…ってどうしたんだよ」

 

男物のタキシード姿に身を包んだサンクタの少女、カドヤの姿があった

 

 

「…どうしたんだよ、皆して固まって」

 

皇帝から渡されたたきしーど?なるものを着込んで皇帝の所に行ったらモスティマ達がいて、私の姿を見たかと思うと唖然としてる

何だろ、そんなにおかしいのかねこれ

 

「おーうカドヤ…ふむ、似合ってるじゃねぇか」

 

「ほんとかねぇ?」

 

目の前の反応見る限りとても似合ってるとは思えないんだけども…

と、そこでフリーズ状態からいち早く復帰したバイソン君が私に聞いてくる

 

「か、カドヤさん、ですよね…?」

 

「おう、そうだけど…そんな似合ってないかね」

 

「い、いえ!すごく似合ってますよ!」

 

「そっか、ありがとね」

 

後輩っていう立場だから遠慮してくれてるんだろう

実際自分でも似合ってないなぁって思うしね、こんな格好かっこいい奴がするもんだと思うけど

というかそもそも着方もあってるのかどうかわからんし

 

「で?これで潜入しろっていうけど…本気で言ってんの?」

 

「おう、元々ないんだから男装しても気づかれねぇだろ」

 

私が元・男でよかったな、そこら辺の女性だったらぶん殴られてるぞおい

まぁ男装云々は別にどうでもいいんだけど

 

「と、いうわけだ、こいつが男装して潜り込む「「「「「ダメ」」」」」おう!?」

 

すげぇな、一秒たりともズレがなかったぞ今の

というか何がダメなんだろうか…やっぱり似合ってないからか?

 

「あの姿で行ってみろ、そこら辺の有象無象に声を掛けられるのが目に見える」

 

「いやそれはないと思うんだ「カドヤは黙ってて」むぐぅ!?」

 

テキサスの言葉にツッコミを入れようとしたが、モスティマが手で口を塞いできたので喋れなくなる

ちょっ、何すんのモスティマ!?

 

「大体何あれ、凄く似合ってるし絶対そこらの”龍門スラング”に押し倒されるよ、絶対に」

 

おうエクシア、お前は何を言っとるんだ

”龍門スラング”なんて卑猥な言葉使うなよ

というかお前ら以外に押し倒される趣味はないんだけど…何言ってんだ私は

 

「こんな姿もし撮られたらウチらその撮った奴の記憶とデータ消すで?」

 

こっっっっっわっ

…どうやるのかは聞かないでおこう、そもそも私なんかを撮る奴なんて…あ、ペンギン急便の名を貶めるのには使われるかもしれんな…

 

「…押し倒したい…じゃなかった、こんな姿見せたらだめです!」

 

ソラちゃん最初なんて言ったの?

何かアイドルとしては言っちゃいけないんじゃないかと思う言葉が出てきたけど…大丈夫なのかね?

 

「コーテー、いくらコーテーの指示でもこれだけは駄目だよ」

 

モスティマ…私そんなに似合ってないのか…?

そんなふうに落ち込んでいると

 

「おい、何かこいつネガディブに受け取って落ち込んでるぞ」

 

「え…か、カドヤ!?ご、ごめん、そんなつもりじゃないんだよ」

 

「…ぷはっ、いや分かってるよ、自分でも似合わないなぁって思うから」

 

私の口を塞いでいたモスティマに手をどけてもらってそういう私

まぁそりゃこんな眼帯つけて片腕がない奴がこんな服着たところで似合わないもんね…

 

「違うよカドヤ!その…凄く似合ってるからさ、そこら辺の有象無象に取られないか心配で…」

 

…成程、致命的に似合ってないということではなかったんだねぇ…よかった

しかしそこら辺の有象無象に取られる…か…

愚問だと思うんだけど

 

「あのねぇモスティマ」

 

「どうしたん…ひゃあ!?」

 

そう声をかけるとモスティマの後ろにあった壁に手を付ける

この前ミッドナイトから教えてもらった『壁ドン』?ってやつだ

そうするとモスティマが一気にしおらしくなったから、その顎を持ち上げる

 

「馬鹿だねぇ、私がお前ら以外の女にそういうので興味持つと思う?私はもうお前らに染められてるし、お前らも私色に染められてんの」

 

それに、と言って今度は肘を壁につけて距離を縮める

 

「何が起こるかわからない、ましてや危険かもしれない場所にお前らだけ行かせたくない…ってのもあるけど何よりそんなあったこともない連中からお前らがそういう目で見られるのが嫌なの、私の恋人なんだから」

 

だから、と言ってさらにモスティマに顔を近づける

 

「二度とそういうこと言わないで、これからもずっとモスティマ達が大好きだからさ」

 

「…」

 

「…あれ?モスティマさーん?」

 

そう言って壁につけていた手を離してモスティマの顔の前で振るが、反応がない

何かあったのかと思って顔を覗き込んでみれば

 

「………」

 

凄く幸せそうな顔をして立ったまま気絶していた

 

「…も、モスティマー!?」

 

事務所に私のそんな声が響き渡った

 

 

因みにだけど舞踏会は勿論、潜入任務も無事に終わった

まさか会場の飲み物に麻薬を混ぜてたとは予想外だったけど

で、それを皆の前で暴露したら、

 

「生かして帰さない、全員死んでもらう」

 

とか言ってそいつお抱えの私兵かなんだか知らないけど襲い掛かってきたから返り討ちにした

まぁ会場が半壊したけど数が数だったから手加減できなかったんだ、ごめんな

でもエクシアに刃突き立てようとしてたから容赦できんのじゃ…まだ生きてるだけ褒めてほしい

で、制圧した後そいつとそいつお抱えの私兵、あとそいつの手下をふん縛って近衛局に引き渡して依頼は終わった

因みにその後、何故か『壁ドン』をしてほしいって頼まれたからやってあげたら、全員幸せそうな顔で気絶したから焦った

あと何処から聞きつけたのか、チェンたちにもお願いされたからやってあげたら軒並み気絶してた

特にチェンは鼻血だしながら気絶したからマジで焦った




これ前編後編で分けようか悩んだ
ねこのようなものさん誤字訂正ありがとうございます
ヤンデレ成分何処だろって思う今日この頃…タイトル詐欺になってないよね?大丈夫だよね?
感想ください待ってます、後コラボも待ってます(図々しい)

闇堕ちルート続きいる?

  • いる
  • 別にいい
  • 本編でモスティマ達もっと曇らせて
  • 監禁ルートを望む
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