一番ヤバいパターンだな!!
おのれディケイド(冤罪)
「いや~~~~、帰ってきたね、八雲邸」
はい、里帰りしました。何年ぶりだろ?10年?20年?まぁ分からん。分からんから、とりあえず結界を乗り越えて八雲邸を探してみました。あいついるかなー、生きてっかなー。まぁ生きてはいるだろうけど、あいつらは常にどこに住んでるかわからんような女だしな。留守にしてる可能性もある。俺には関係ないけどな。
「ただいマンモス〜」
ガラガラと扉を開けて入っていく。すると、どこからともなくスキマの群れが現れた。おしおし、いるな。
「あら、おかえりなさい」
そして、それらが一瞬で閉じたかと思うと、屋敷の奥から金髪の美女が現れた。
そんな紫が、ふわりと笑みを浮かべて……
「さて………お久しぶりね、グランドクソ野郎」
「そうだな、久しぶりだなスーパー鯖読みBBA」
やっぱり変わってねーでやがる。
この八雲紫だが、見た目以外イイとこねーんじゃって位性格が悪い。いつも俺とは反りが合わないし会えばこんなディスり合いは当たり前だ。
「今更どの面下げて帰ってきたのかしら? 幻想郷を作るだけ作って面倒ごとを私と隠岐奈に丸投げした挙げ句、別世界へ高跳びした駄竜が」
「どの面ってこのイケメンフェイスに決まってんだろ。それに丸投げとは人聞きの悪い。基本的なシステムを具現化したのは誰だと思ってるんだ。幻想郷も変わりなさそうで何よりじゃあないか」
「私がどれだけ幻想郷の維持に頭を悩ませたと思ってるのよ…!」
「老婆心も度が過ぎると嫌われるぜ?」
「殺すわよ」
「できるかな?」
旅先で色々身につけてきたし、そもそも俺ちゃんが
俺がちょっとオーラを放てば、紫はため息をついた。
「………どこでそんな力を身に着けたのよ…?」
「旅先で、かなぁ、もちろん」
「…まぁ、いいわ。とりあえず話くらいは聞いてあげるから」
紫に客間まで通される。
高級そうな座敷に座るときに、たまたますれ違った猫耳少女に挨拶された。前まであんな子いたっけと問えば、紫の式の式なんだと。式が式持っていいんだ。
「コーヒーでも飲むかしら?」
「えぇ…ゆかりん、俺コーヒーより紅茶が好きなんだけど」
「えぇ、知ってるわよ。だからコーヒーにするんじゃない?」
「イイ性格してやがる」
「次元竜とかいうクソ野郎と散々付き合ってましたからね」
「最低だな、その次元竜とやらは」
「次元竜は貴方しかいないでしょ」
出されたコーヒーの入ったカップを手に取って飲み込m―――!!?
マッズ!!? なんだこりゃあ!? こ、このコーヒー腐ってやがる!
「ゴブッファア!!! おいBBA!なに入れやがった!」
「コーヒーだと思った?残念!お湯に
はぁ~ぁ、やっと仕返しできたわ。1000年前に貴方に馬の尿を飲まされた仕返しをね!!!」
「コーヒーですらなかった!? この野郎!!俺はやるのは好きだけどやり返されるのは嫌いなんだよ!」
そこからギャアギャアと殴り合いが始まる。そこにいるのは妖怪の賢者でも時空の旅人でも、大妖怪スキマ女でも次元竜でもなく、ただのバカ二人であった。
「……それで、どうして帰ってきたのかしら?」
気を取り直した紫がそんなことを言う。
「どうして、とかない。ただの里帰りだ。強いて言えば、今の幻想郷がどうなったかなぁ〜と様子を見に来た……とか?」
「はぁ〜、ホントに里帰りなのね。どうせなら外の世界に住み着いてくれないかしら?」
「馬鹿言うな。
「もうやらかした後かよ」
ジト目が突き刺さるが、俺は悪くない。
悪いのは撮った写真をよく考えずにネットにうpした人間だろうが。まぁ大方承認欲求でも満たそうとしたんだろうが、幻想が否定された現実世界で
「……というワケだから、幻想郷に住まわせてもらうな。家はなんとかするから、現状を分かりやすく教えてくれ」
「今の話の流れからして教えると思います?」
「教えてくれないならそれでも良いけど、時と場合によっては幻想郷を
「やっぱり教えることにします」
やっさしーな、紫は。
その後の紫によって、幻想郷の今をだいたい把握できた俺は、八雲邸を後にしてすぐさまある場所へワープすることにした。
―――博麗神社。
幻想郷の調停者である博麗の巫女が代々この場所に住んでるんだと。
いちおうここに移り住む者として、現在の博麗の巫女に顔出しくらいしておこうかなという訳だ。鳥居を通って、ボロい賽銭箱に賽銭を………あ。
「ルピーとコインとゴールドしかねぇ……まぁいいや」
金色のコインを賽銭箱に放り投げて二拍手一礼。
「えーーーーと…………ありとあらゆる事が万事上手くいきますように………かな?」
神に祈ったのはいつぶりだったか。
全く信じてない訳ではないが、神に祈るよりも自分で叶える方が手っ取り早かったし、あいつら仕事しない時はマジでサボるからな。でもダチとして付き合う分には良い奴ばっかである。ただし邪神ども、テメーらはダメだ。
「あら……珍しい。うちに参拝するなんて。お賽銭ありがとね」
そう考えてると、神社の中から紅白の巫女服の女の子が出てきた。
「お、君が現代の博麗の巫女か。初めまして、この幻想郷に住むことになった者だ」
「…律儀ね、あんた」
「まぁ〜ね。ここの事は紫から聞いてね。今の巫女に一言挨拶でもと思ったんだよ」
「何者なの?紫の名前を知ってるなんて……」
おっと、まだ名乗ってなかったな。
俺は努めて丁寧にお辞儀を1つして。
「俺の名前は
ただの通りすがりのドラゴンだから宜しく」
「ドラゴン、ねぇ…………ふ〜ん…私は
霊夢ちゃんか。こんなかわいくて
今代の博麗の巫女が俺の知るかなーり前の巫女ちゃんよりかは格別の強さを持っていることをなんとなく察してから、博麗神社をあとにした。
「さ〜〜て、何から始めますかね」
あ、そうだ家建てよう。
珍しく賽銭の音が鳴ったと思えば、ほんとに珍しい客が来た。
あっけらかんと笑った彼は、自分の事を「ただの通りすがりのドラゴン」だと言った。
嘘だと思った。通りすがりのドラゴンがこんなに強いワケがないとも。
今まで会ったやつの中でも、ぶっちぎりで一番強いやつだと確信した。私の勘が、そう言っていた。
後でやって来た紫に龍斗の事を訊けば、あのスキマ妖怪はこう言ったのだ。
「アレは幻想郷を作った妖怪の賢者の一人よ。
基本的にはどこほっつき歩いているのか分からない奴だけど…次元竜と呼ばれる文字通り別次元の存在よ」
「そんな奴がなんでうちに参拝しに来たわけ?」
「里帰りなんですって。ホント嫌になっちゃうわ、あんな火のついた爆弾みたいな人幻想郷で大人しくしてる訳ないもの」
「あっそ」
あの男を爆弾みたいって言うけど、紫も紫で胡散臭いでしょうに。人の事言える立場なのかしら。
まぁ、何か異変を企んでやらかしたらその時はその時で倒せばいいし、しばらくはあの男も何も面倒ごとを引き起こさなそうだから良いんだけどね。
「それはそうと紫ー、これ見てよ。その男、ウチの賽銭箱にこんなモン放り込んでくれたのよ? ちゃんとお金を入れろってのに…」
「…あら、それどこの通貨かしら?」
「知らないわよ。その次元竜とやらが知ってるんじゃないの? ……まぁいいわ。調べるツテあるし」
…お賽銭に使える金を入れなかったのは腹立つけど。
亜葬祺龍斗
幻想郷は実家のような安心感。
八雲紫
キングオブ核弾頭がスーパーパワーを引っさげて帰ってきたからストレスがマッハ。
博麗霊夢
のんき。
森近霖之助
この後、霊夢が純金製のコインを持ってきたことでついに盗みに手を染めたかとか思ってしまう。
アザトース
モンストの姿で人界に降りて愉快犯しようと思ったら次元竜にガチで殺されかけた。