「いやー、とりあえずチーム・モーニンググローリー!見事初陣初勝利という事で!」
「ああ、そーだな」
「大変申し訳ございませんでした!!」
アオハル杯予選終了後、チームメンバーの前で見事な土下座をかますチームリーダーのジャスタウェイ。それもそのはず、本番のマイルでやらかした上にダートには替え玉出走とやりたい放題。ゴルシもクロフネも青筋立てても必死に冷静でいようとしていた。
「いくらメンバーが集まらなかったとはいえアレはやり過ぎだろ」
「反論のしようもありません」
事の真相を知った生徒会からもこってりと絞られたようでジャスタは大分やつれていた。自業自得だけど。
「それでチームは解散になるのですか?」
「あ、そこは大丈夫。ちゃんと一次予選は突破したみたいだから」
正式な発表は年明けになるが、他競技場での結果も合わせてギリギリで突破を果たせたようだった。
「なあジャス。お前ダート適正あるならこのままクラシック目指さずにダートに行くんか?」
「いやー、あの時は無我夢中だったし。もう一度同じことやれって言われても無理かなー・・・。あはははは」
とりあえずジャスタはゴルシと同じく皐月・ダービー・菊花のクラシック路線を挑戦するみたいだ。しかし、
「皐月はちょっと間に合わないかも」
「どういうこった?」
さすがにあれだけやってペナルティも何もなしでは再犯の恐れがある。ということで暫くレース出走の禁止を言い渡されたのだ。
「つまりトライアルレースに出走できるか怪しくなったと?」
「というよりどこかの重賞を勝利しないとクラシック出れません」
「何やってんだよバカ!お前私とクラシック三冠をワンツーする夢はどーなるんだよ!?」
「本当にゴメン」
「ワンツーだったら去年に
ジェンティルの影に隠れがちだがヴィルシーナも二着に入線しているのだから大したものである。そしてそのことは決してヴィルシーナには言ってはいけない。
「とにかく、チームとしては次回までに新メンバーを早急に探し出す必要が出てきました」
「今回の予選でフリーになったやつは何人かいるだろ。早くしないとまた出遅れるぞ?」
予選を突破できずにチームが解散したところは何組かいるだろう。目ぼしい芦毛ウマ娘はいるのか。いたところでこんな場末のチームに加入してくれるか。そこが問題ではあるのだが。
「一応一人。目を付けているのはいます」
「ほー。誰だそれ?」
「さあ?」
「手を貸せゴルシ。コイツグラウンドに埋めるぞ」
「あいあいさー」
「待って待って!もうちょっとだけ話させて!」
両脇を抱えられて連行されそうになるジャスタだが、貴女そうやってはぐらかしたせいでペナルティを受けたのだからね?
「ゴルちゃんは会ったことあるでしょ!?」
「ああ!?どこで?」
「フランス遠征の時の!」
「・・・・・・・ああ!そういやいたな、芦毛」
暴君ことオルフェーブルの凱旋門の二度目の挑戦に同行した際、日本のトレセンに留学する予定のウマ娘と二人は会っていた。名前は聞き出せなかったが彼女が入ってくれれば五人揃えることができる。
「でも私たちのチームに入ってくれますかね?」
「スノーは何が言いたいんだ?」
「ジャスタさんのことだから向うで粗相をしていないかと・・・」
「したな」
「「やっぱり」」
芦毛ウマ娘相手にジャスタが冷静でいられるわけがないのはスノーもクロフネもよーく御存知。だから驚きはしないが警戒はされるだろう。あの時の変な人だと。
「その留学生がすんなり加入してくれりゃ万々歳だが、正直上手くいくと思うか?」
「そこは私のスカウト能力を信じてくださいよ!」
「・・・一応アタシらも個人でスカウトやっておこうぜ」
「だな」
「信じてよ!」