性格の悪いインキュベーター   作:超高校級の切望

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Qごんべえは何故モテるのですか?
Aごんべえは別にモテてる訳ではありません。好かれやすいだけです。種族が違いますから話し合わない限りは愛玩動物扱いです。
仮に人間形態になった場合、上条君と並んだら上条君のほうがモテます。ただし本気で、強く想う女が多いのはごんべえ。上条君は2、3人ぐらい。
ごんべえは、うん………。

Qごんべえに一目惚れした子はいますか?
A長い年月の中に稀にいます。ごんべえにとって最近だと忍び込んだ砦にいた兎の仮面の魔法少女。兎と勘違いされ追い回されました

Qごんべえが人間の姿を手にして桃娘や貴族令嬢のような魔法少女達と再会したらどうなりますか?
A様々な意味で食われます

Qごんべえはリズをどう思ってますか?
A一番新しい共犯者。
過去に似たような関係が居なかったわけではないので、リズだけが特別かと言われると違う。何百万年も人類と関わってるからね

Qごんべえが嫌いな宇宙文明はありますか?
A自分達より遅れて宇宙の滅びを知ったあと、上位種の血肉になろうとか考えてそれを強要する文明です

Qごんべえはホワイマンをどう思いますか?
A知能部分に致命的な欠陥のある不燃ゴミ

Qごんべえはオリュンポス十二神をどう思いますか?
Aだいたい粗大ゴミ。一部は仲良くできるかも

Qごんべえが欲しい秘密道具はなんですか?
A創世セット。理由は宇宙創生レベルのエネルギーが手に入るから

Qごんべえはおガキ様達をどう思いますか?
Aイザボーの劣化版。精神面においても狂気面においても頭脳面においても何もかも劣ると思ってます




信じたい方を信じろよ

 世界を救いたい魔法少女も、世界を救うことで救われようとしていた魔法少女も居なかったわけじゃない。

 大抵、世界の広さを自覚しきれず、己の世界の狭さを知って潰れていった。

 出来るはずがないと折れる者、世界を平和にするつもりが、結果敵国にて大虐殺を行った者。暗殺を成功させ役目は果たしたとばかりに死を受け入れた何処ぞの馬鹿は知る由もないが死後恐怖政治を強めてしまった者。

 

『そりゃそうだ、世界は人の手に余る。いいや、人が想像する世界は人の住まう世界だから、人は人の手に余ると言うべきか』

 

 それは同じようで全然違う。

 『人の世界』と『人も生息している世界』は広さも価値観も優先されるべきことも何もかも異なる。

 

『「人の世界」を平和にしたけりゃ世界中の人間から欲も知恵も何もかも奪ってただ生きるだけの獣に落とすしかねえだろうよ』

 

 何処かに行って、帰ってきたごんべえは不機嫌そうに尾を揺らす。まどかはそんな彼を膝に乗せ優しく背中を撫でる。

 

「織莉子さんが、仮に私を殺しても人が人のままなら結局世界の危機は訪れるってこと?」

『必ず第二、第三のお前が現れる』

「ううん、なんか魔王みたい……」

『実際お前が魔女化した場合、魔女と分類するのも憚る程度には規格外だしな。魔女化したら魔王と呼んでやろう』

「まどかは魔女にも魔法少女にもさせない」

 

 と、ほむらがごんべえを睨みながら言う。ごんべえはチラリと見たあと興味がないのか目を細めまどかの愛撫を堪能する。

 

「う、うん。私も、魔法少女になりたいとは思ってないよ」

『だが、それで皆が救えるならお前はやるだろ?』

「そ──!」

 

 そんなことないよ、とは言えなかった。もしマミやさやか、ほむらに小巻やリナ達も目の前で傷付いたら、それをなんとか出来ると言われたら、願ってしまうかも、と思ったからだ。

 

「安心してまどか、そんな事態には絶対にさせないから」

「う、うん。ありがとう、ほむらちゃん……」

『礼は必要ない。そいつには無理だ』

 

 ごんべえが苛立ったように尾を揺らす。

 

『最悪お前の前で死なず、お前がそれを知らなきゃいいかと思ってる奴がお前の心を救えるものか。そして心っつーその人間の本質を無視する奴が誰かを救える訳がない』

「そ、そんなことないよねほむらちゃん……」

「そうよ。そいつの言葉に、耳を貸さないで……」

『………………』

「貴方は違うと思ってた。でも、やっぱり貴方も……」

『俺も?』

 

 他のインキュベーターと同じ、とは言えない。流石に、もう解ってしまったから。

 さやかが魔法少女の契約をした時、インキュベーターがまどかの近くに居るからと近場で待機していたほむらの下にやってきたごんべえは確かに慌てているように見えた。魔法少女に()()()()()()()事を嘆いているように見えた。それでも……

 

「貴方なら、アイツ等と違うと……私達を解ってくれると思っていた」

『そりゃ無理だ。大雑把な枠組みで区切りゃお前()を理解できるが、個人個人を理解できるんなら、俺に監禁された過去なんざねえ』

「え、監禁されてたのごんべえ」

『杏子とあったばかりのマミにもされかけた』

「ええ〜」

 

 張り詰めた空気が切り替えられる。この空気でまだ何か言うのは無理だと判断したのか、ほむらは大人しく腰を下ろす。

 と、その時インターホンが鳴る。

 

「おっす、ほむら。迎えに来たよ」

「…………」

 

 片手を上げ挨拶するさやか。外からは、あえて気配を隠さないマミの魔力。

 数で勝るこちらの弱点は連携の未熟さだ。マミと杏子、リナと麻衣ならともかくその2チームが組んだり、ほむらやさやかも入ると連携に隙ができるだろう。

 だから連携訓練。狙われてるまどかの護衛を外すわけには行かないからシフト制で。今からさやかとほむらの時間。

 

「……いってくるわ」

「う、うん。いってらっしゃい」

 

 ここでごねても意味はない。マミが来たのなら、癪だが自分より安心だろう。

 

 

 

「ねえ、ごんべえ」

『あん?』

 

 ほむらが居なくなり、まどかは膝の上のごんべえに声をかける。

 

「さっきの、嘘だよね? ほむらちゃんが、私の前じゃなかったらさやかちゃん達が死んでもいいって思ってるなんて」

『…………お前が信じたい方を信じろよ』

「ごんべえって、ほむらちゃんが嫌いなの?」

『気に入らない』

「嫌いってわけじゃ、ないんだね……」

『じゃあ嫌いで』

「もう……」

 

 ピン、と額を指で弾く。ごんべえは尾を揺らし考え込むと、膝から飛び降りた。

 

「ど、何処行くの?」

『散歩』

 

 

 

 

 

「ねえ、ほむら………お〜い、ほむらさ〜ん?」

「………何かしら?」

「お、やっと反応した。どうしたどうした、またごんべえにいじめられた?」

 

 修行場である使い魔の結界(マミが生け捕りにしてる使い魔の結界)に向かう途中さやかがほむらに話しかける。無視されるも折れず話しかけてくるさやかに、とうとうほむらが折れた。

 

「あのさほむら、言いたい事あるなら、言ってほしいな」

「……貴方に言いたいことなんて、何も無いわ」

「流石に嘘だって解るよ、それ」

 

 さやかはほむらの言葉をあっさり否定する。己の考えを一度決めたら中々変えない、周りを見られない性格のくせに、こういうところは相変わらず鋭い。

 

「いや、まああんたがあたしに何も話したくないぐらい嫌いなら、仕方ないけどさ。はぁ、ゲーセンで遊んで少しは仲良くなれたと思ったんだけどなぁ。魔法少女になった経緯は説明したじゃん、そんなに駄目だった? そりゃ、待ってたらほむらが間に合ってたかもしれないけどさ」

「…………貴方は」

「お?」

「上条恭介には告白したの………」

「…………へぇ?」

 

 ぼっ、とさやかの顔が赤く染まる。

 

「な、にゃ……なんで恭介が!?」

「好きなんでしょう、彼を。ずっと昔から」

「そ、そんなんじゃ………!」

「私に隠し事をさせたくないくせに、自分はするのね」

「…………その言い方は、ずるいなあ」

 

 と、さやかは困ったように笑う。

 

「でもほむらだって、隠し事話す気ないよね?」

「……………」

「お互い様ってことにしようよ。あたしもあんたも、まどかを守りたいってのは同じなんだし……」

「同じなんかじゃない!」

 

 堰を切ったような叫びに、思わず固まるさやか。

 

「…………ほ、ほむら?」

「貴方と私は、同じなんかじゃない」

「………それってさ、あんたがまどかを守る気がない、って意味じゃないよね。あたしがまどかを守ろうとしてないって意味だ」

 

 やはり存外鋭く、ほむらの意図を察したさやかは不愉快だと言わんばかりにほむらを睨みほむらもさやかに負けぬ敵意を持って睨み返す。

 

「貴方はなにも解ってない。貴方にまどかが守れるわけがない。貴方が魔法少女になったまま想いを封じることが何を意味するのか、そのせいでまどかがどれだけ傷つくか、まるで解ってない!」

「『私は何でも解ってます』みたいに言うじゃん。あんた、まどかのなんなの? あたしはまどかの親友だけど、あんたを転校してくる前に見たことなんてないんだけど」

 

 空気が張り詰める。睨み合う年若い少女達に、しかし誰も近づけない。と

 

『やっぱりこうなってやがった』

 

 呆れたような声の乱入者が現れる。ごんべえだ。

 尾を揺らし目を細め、さやかの肩に飛び乗る。

 

『喧嘩はそこまでにしときな。さやか、お前にお客様だ』

「あたしに?」

『結局あの後何もなく、来週には登校再開だろ? その前に言いたいことがあるんだろうな』

「───っ!」

()()()()()、お前は俺とだ』

 

 ほむらが目を見開き何かを言おうとする前にごんべえがほむらの頭に飛び乗る。

 

「貴方は……!」

『少なくともすぐにはならねえよ。かと言って何時までも先延ばしに出来る問題でもねえ』

「それは、だけど……!」

『そもそもお前に何ができるよ。河原で決闘でも勧めてみるか? 恋愛経験も0、交友関係もほぼ0のお前がこうすべきああすべきと言っても滑稽なだけだ。さっさとさやかを一人にしろ』

「……………」

 

 事実として自分が今何かしたところで()()()()()()()()うまく行った試しなどない。ほむらはしぶしぶ引き下がる。

 

「え〜、あたしに説明なしですか………いやまあ、あのままだと割とガチで殺し合ってたかもだけど」

 

 と、取り残されたさやかは頭をかく。

 

「さやかさん?」

「ん?」

 

 不意に名を呼ばれ振り返る。そこには緑の髪を持つ彼女の親友の一人、志筑仁美が立っていた。

 




諸君 私はほむらが好きだ
諸君 私はほむらが好きだ
諸君 私はほむほむが大好きだ

めがほむが好きだ
クーほむが好きだ
ツインテほむらが好きだ
黒翼ほむが好きだ
ゴスほむが好きだ
アミダほむが好きだ
シーツほむが好きだ
デビほむが好きだ

テレビで 映画館で
ニコニコ動画で Netflixで
You Tubeで パソコンで
DVDで ブルーレイで

あらゆるサイト、あらゆる機器で再生されるほむらが大好きだ

願いも決めず魔法少女にならぬままワルプルギスの夜が暴れた街に向かう愚かさが好きだ
今救うのではなく、救える自分になって救うと叫ぶ姿など心が躍る

時間停止をろくに活かせずゴルフクラブを振り回す姿が好きだ
魔法少女の真実を知った時など胸がすくような気持ちだった

さやかに信用されず戦い方を責められ盗みに入る様が好きだ
手にした武器が仲間のはずの魔法少女を殺すために使われた時は感動すら覚えた

自分を守るために親友が憧れの先輩魔法少女をその手にかけた姿はもうたまらない
もう嫌だと泣く親友を出来もしない言葉で慰めるのを見るのは最高だ

過去に戻れると信じた親友の最期の言葉の後にその命を奪い、願いが呪いに変わった時は絶頂すら覚える

誰にも頼らないと決め失敗した過去があるのに学習しないところが好きだ
必死に守るはずだった少女の心を何度殺したのかと考えるのはとても悲しいものだ
気付くヒントに気付けなかったのが好きだ
親友だと信じた少女に縋ろうとして、その少女にとっての親友を探しに行った時は屈辱の極みだったろう

諸君 私は愉悦を、地獄の様な愉悦を望んでいる
諸君 私に付き従う愉悦部員諸君
君達は一体何を望んでいる?

更なる愉悦を望むか?
情け容赦のない糞の様な愉悦を望むか?
鉄風雷火の限りを尽くしワルプルギスの夜が起こす嵐の様な愉悦を望むか?

よろしいならば愉悦(シュパース)


ごんべえ『…………これだから人類は』

でも多分少佐とは酒飲める

本編後

  • マギレコでも魔法少女を誑かす
  • たるマギで家族3人でフランスを救う
  • たむらの旅につきあわされる
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