性格の悪いインキュベーター   作:超高校級の切望

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神浜におけるごんべえの玩具(からかい対象)

3位 由比鶴乃
2位 竜城明日香
1位 阿見莉愛

殿堂入り 梓みふゆ、フォートレス・ウィザード(笑)



神浜におけるごんべえの天敵

木崎衣美里

呼び方はごんちー

ごんべえに苛められたらとりあえずエミリーを呼ぼう。連れ回してくれるよ
因みにごんべえは何だこいつ(引)だけどエミリーは相談室手伝ってくれる仲良しマスコットと思ってる



神浜における相性のいい魔法少女
常盤ななか

神浜どころか、現代を生きる魔法少女の中で恐らくこいつが一番ごんべえと相性が良い。
契約したのがごんべえだったらななか組が組まれてから暫くして離れる。この場合、ごんべえがななかととある過去の魔法少女と重ねており、本人もななかも自覚している。



ごんべえが名もなき魔法少女を口寄せ神社で呼んだら?
記憶覗いて創った再現体のくせにウワサ空間乗っ取る



ミラーズごんべえ
一人称が僕。契約を促す。聞かれない限り隠し事をする。表情が変わらない。偽物と見破られても『戦闘能力がないんだから同じじゃないか』と言って魔法少女を怒らせると『何故怒るんだい? わけがわからないよ』と言う。
ほぼキュゥべえ。味はコーヒーグミ
なお、契約機能はないただの不快害獣。使い道は非常食


浅ましく愚かな人間です

『■■■■!!』

 

 お姫様の格好をした魔女に無数の糸が絡みついていく。抵抗し暴れる魔女だが引っ張られる力には強いのか、なかなか切れずやがて抵抗の動きがなくなる。

 

『■■■■■■■!!』

 

 お姫様の魔女の頭上に移動した操り人形の魔女………否、人形劇の魔女がその身を震わせるように動かすと同時に糸が食い込み無理やり体を動かす。

 

『■■■■■■!?』

 

 お姫様の魔女が両腕を広げるとキラキラと光が周囲に煌めき、爆ぜる。なんとキレイな戦い方だ、テレビの魔法少女を思わせる。尤も、テレビと違い煤だらけになるだけではすまないだろうが。

 

『まあ、こうなった以上問題はねえな』

「え? でも、さっき不味いって………」

 

 ユラリと尾を揺らすごんべえの言葉に困惑する仁美。対してごんべえは目を細め魔女達を見つめる。

 

『深く考えず奇跡を求める馬鹿がどんな目に遭おうと知ったこっちゃねえが、奇跡を求めざるを得なかったさやかの前で魔女化は心に来るだろうからなあ』

 

 それに、どうせ助けようとしてたろ? とさやかの行動を見ていたかのように言い当てるごんべえ。仁美は「ええ……」と複雑そうに返した。

 

『救おうとして救えなかったってのは、万能感に浸りやすい年頃のガキにゃ来るもんがある』

「それは………貴方達にとって都合が良いのでは?」

『都合はいいが胸糞悪い。こんな辺鄙な星に来てまで他所の原始文明の知的生命体利用しなきゃならねえってのをみせられるのはな』

 

 『俺は先駆文明人の誇りあるし』と嘯くごんべえに仁美は「そうですか」と返した。

 誇り云々はおいといても、さやかが魔女になるかもしれないことに苛立っている。怒ってくれているのは、間違いないと思ったからだ。 

 

「………さやかさんは、全て知った上で上条くんを……?」

『お前が想像してるより状況は悪かった。あの操り人形の持ち手になった奴が上条恭介を殺そうとして、代わりに戦ってた奴も押されて、戦う力を求めて契約した』

「………………」

『全てを知った上でな』

「そう、ですのね………」

 

 爆炎に包まれ糸が焼けきる。慌てて糸を伸ばそうとした人形劇の魔女に剣や槍が突き刺さり、お姫様の魔女が焼け焦げた体で仕返しとばかりに光を放つ。

 能力に魔力を割いた人形劇の魔女では耐えられず、炎に包まれ消える。グリーフシードが落ち、結界が唯一生き残っている魔女のものに変わる前にほむらの機関銃が火を吹き蜂の巣に変えた。

 

 

 

 

 

「とりあえず、理解しました。いえ……そういうものがあるのだとは、納得しました」

 

 魔女の結界が消え、店に戻った一同。ごんべえは店の店主の女性と知り合いだったらしく背中から取り出した菓子折りを渡し何か話した後、店を出た。

 杏子達と入れ替わるように本物の客が訪れ、一同は人気のない廃墟にて仁美に魔法少女について説明した。

 理解は追いつかないようだが、先程見た光景、目の前の珍妙な生き物。それらを無視する気はないようだ。

 

「あ、えっとね仁美……ごんべえも、そりゃ確かにキュゥべえの仲間だけどさ。こいつは口も性格も悪いけど、その……ちゃんと全部教えて考えさせてくれる良い奴なんだ」

『行き着く結果は同じだがな』

「余計なこと言うなっての!」

 

 うら若き乙女を騙し宇宙存続の燃料にしている一派の中でも良心的だとフォローしようとするも、他ならぬ本人がその気遣いを無視してさやかが叫ぶ。

 

「やめとけさやか。そいつは誰かに庇われる事の方がよっぽど嫌なのさ」

「どーして?」

 

 杏子の言葉にゆまがコテリと首を傾げる。

 ごんべえが『気にするな』と飴を渡すと『気にしない!』と元気に返し飴を舐めご満悦な笑みを浮かべた。

 

「ごんべえさんも、多くの方々と契約したのですよね」

『ああ。魔法少女らしく、時に絶望し、時に己の魂を砕き、時に砕かれ死んだ。それが魔法少女の運命だ』

「でもナイチンゲールみたいに長生きしたのもいるんだよな?」

 

 と、杏子の言葉にナイチンゲールも魔法少女だったのか、と驚く仁美。

 

『あいつは特別だ。固有魔法を生涯一度しか使わず魔女の生まれやすい戦地で、グリーフシード狙いの魔法少女や敵国の魔法少女も纏めて相手するとか頭おかしい』

 

 しかも魔法少女は殺さず捕えて仕事手伝わせる始末。疲労しにくいからとか言ってこき使っていた。

 

『それにアイツだって最後にはソウルジェムを処分してくるよう頼んできたしな』

 

 苛立ったように聞こえるのはただの気のせいか、あるいは旧知の仲である女性本人に己の魂を破壊してくれと頼まれたことを思い出したからか……。

 

『で、俺が契約した人数が多いのがどうした? まさか、契約無効の方法でも教えてくれってか?』

「それは………」

『お前の因果じゃさやかの魔法少女化を解くことは出来ねえよ』

「因果が足りれば、できるのですか?」

『………因果は増やせなくはねえ。多くの人間に影響を与えられるようになれば自ずと因果が増える。例としてはタル……ジャンヌ、フロー……ナイチンゲールなんかだな』

 

 つまり仁美も因果を増やせばばさやかの魔法少女化をなかった事にできるかもしれない。

 

『尤も、それでその馬鹿が喜ぶとは思えないし、そこまでの因果をためる頃にはお前は魔法少女になれる精神性じゃなくなってるだろうがな』

 

──君は本来素質は足りなかったけど、今この状況における精神性が、素質を満たした

 

 ふと、キュゥべえの言葉を思い出す。彼はあの状況が、仁美の精神的な部分の素質を満たしたと言っていた。そして、絶望させ魔女にすることでエネルギーを回収される魔法少女の精神的な素質なら……

 

「浮き沈みの激しい、年頃の少女というわけですか」

『お前は何事も己で決めて貫く強さがある。死の恐怖に勝てるわけじゃないが、それも選択の結果次第ならどうだかな………そんな精神年齢武士が魔法少女になっても旨味がない』

「………その言い方だと、旨味を無視すれば出来るように聞こえますが」

『出来るからな。一定のノルマを達成できないであろう人類を省いているだけで、やろうと思えば全人類魔法少女にできる。魂を取り出す簡単なお仕事だ』

 

 制限なく叶えていたらこの星はとっくの昔に生態系が狂うか、あるいは生物そのものどころか星ごと消えていただろう。それだけ人間の欲望に際限はない。

 

『だが素養がねえなら、叶えないってのも出来る。俺は当然叶えねえぞ、んな願いは』

「わたしより、さやかさんの方がエネルギー回収量が多いからですか?」

『最終的にあの状況下で男の夢を支える願いをしたさやかの想いを無視するからだ』

「────っ!」

 

 そう言われてしまえば何も言い返せず黙り込む仁美。彼女とて、さやかの覚悟をなかったコトにはしたくないのだろう。だが、それでも………

 

「精神状態に由来するのなら、成長すればエネルギー効率も落ちるのでは? なら、長生きした魔法少女を元に戻すなどはしませんの?」

『確かに長く戦ったってのは、称賛されるべきだろうよ。だがお前等がどれだけ人を護ろうと、俺達には関係ない。魔女が人を襲うように設定したわけじゃねえ、魔女の行動は俺達の介入なく、人間の心が起こしてる』

 

 そもそもインキュベーターからして、魔女は魔力消費を早めてくれるが穢れを求める邪魔者でもある。だから魔法少女の時点で改良してグリーフシード状態でのみ魔法少女から穢れを吸収するようにしたのだ。

 

「………すべての魔女がいなくなれば、魔法少女はどれだけ持ちますの?」

『個人差だな。魔法を使わなきゃさやかなら1ヶ月、杏子なら2ヶ月、マミや小巻なら4ヶ月、織莉子なら半年、ほむらなら2週間でまどかなら10543年』

「たった、1ヶ月……!? ……………ん?」

 

 何か今桁違いの数字が聞こえたような。

 

「………一万?」

『飛んで543……』

 

 聞き間違いじゃなかった。まどかは、それだけ規格外の素質を持っているのか。でも、何故?

 確かにまどかの母親なら会社乗っ取って大きくしそうだし、そうなればまどかは社長の娘。影響力も出るだろうが、おそらく会社は継がない。そういう性格じゃないのは彼女の母がよくわかっているだろうから間違いない。

 因果………世界への影響力という意味でなら、さやかと変わらないか下手したら劣るはず。彼女将来何処かの国の王族にでも見初められるのだろうか?

 

「いえ、それはおいておきましょう。さやかさん………」

「あ、う、うん。な、なに仁美………」

 

 仁美とごんべえのピリピリした空気にあわあわしていたさやかは急に声をかけられ慌てて背筋をピンと立てる。

 

「先程の話の続きです。さやかさんは、上条君に想いを伝えなくていいのですか?」

「っ! い、いやそれは………あたしは別に、そんな……」

「好意もない男性の夢と命のために魔法少女になれるお人好しなんて、まどかさんぐらいしか知りませんわ!」

 

 ほむらはうんうん、と頷く。

 

「さやかさんはまどかさんと違って、普通の方です。誰かのために命はかけられても、自ら捨てることは出来ません」

「そ、それは同じじゃ………」

『助けるために死ぬ()()()()()()ことをするのと、助けるために死ぬことをするのは別だ』

「そのとおりです」

 

 ごんべえの言葉に同意する仁美はさやかを真っ直ぐ見つめる。

 

「さやかさんは……上条くんの為に死ぬかもしれない運命に身を委ねて、上条くんの腕を治して、それで『どうして私を愛してくれないんだ』……そうは思いませんの?」

「そ、そんな……私は、そんなつもりじゃ………」

「私だったら、思います………」

「………え」

 

 仁美の思わぬ言葉に固まるさやか。ほむらは不安そうに、杏子は我関せずと成り行きを見守りゆまは難しそうな話に船を漕ぎ始めている。

 

「私がさやかさんと同じような立場になったら、助けたのは、腕を治したのは私なのにどうして………そう思うでしょう」

「仁美がそんなこと思う訳………!」

「思いますよ、私は………」

『……………』

 

 ごんべえに視線を向ける仁美。魔法少女の説明、魔女の在り方。人への嘲笑がひしひしと感じられた。

 

「彼の嘲笑する、浅ましく愚かな人間です」

「………………」

「私は………ええ、魔法少女がどのような存在か知った上で貴方が羨ましい。恩人になれたあなたが………『私はこの人を救ったのだから』と、なんの罪悪感もなく、親友の想い人に手を出せた」

「……………」

「でもさやかさん………あなたは、違うでしょう?」




さなちゃんに会ってた場合時期によってさなの家族の対応が異なる。
初期段階だと家族に認められるような人間になれるようさなの勉強を見てあげる。家族関係回復の可能性あり。まあごんべえは家族滅茶苦茶見下すけど

末期だと家族の家庭内差別が知れ渡り生きにくくなる。

契約したのがキュゥべえで全部終わった後だとそもそも興味すら持たない

本編後

  • マギレコでも魔法少女を誑かす
  • たるマギで家族3人でフランスを救う
  • たむらの旅につきあわされる

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