無職TS転生 ~異世界行ったら女の子です~ 作:三毛猫丸
二次会の後、エリスとギレーヌを自室に呼び出す。
彼女たちに渡す物があるからだ。
この日の為に用意してきたそれは、俺にとっては特別なもので、きっと2人にとっても特別に成り得る代物だ。
「呼びつけてしまって、すみません。でも、魔術の師匠として、どうしても渡したいものがありまして」
俺はエリスとギレーヌの魔術の先生。
とうに初級魔術を扱える彼女たちに、杖を送る義務がある。
シルフィの時とは違い、お古っていうわけにはいかない。
ゆえに材料を自費で購入し、杖を自作した。
作り方を調べるのに手間取り、少々、完成に時間を取ってしまった。
が、どうにかエリスの誕生日に間に合わせる事が出来た。
バースデープレゼントとして贈るのであれば、タイミング的にも申し分ない。
「何よ、それ?」
俺が箱から取り出した杖を指を差して問う。
「私はお二方の魔術師としての師匠です。そして、弟子へ杖を贈る風習があるのです」
ジッと聞く2人は、心なしか爛々と眼を輝かせているように見える。
1年前までは魔術とは無縁だった剣士。
その2人が一人前の証を師より
エリスはポカーンとしているが、ギレーヌは対称的な行動を取る。
片膝を床に着いて、剣神流でよく見られる門弟のポーズ。
目上の人間に対する敬意を示す姿勢だ。
つまり、杖を渡すなら今である。
「ハッ、ルーディア師匠、このギレーヌ、ありがたく頂戴いたします」
随分と畏まった態度だ。
剣神流でも最上位クラスの強さを誇る剣王を
ここは早々に杖を贈るとしよう。
「ではギレーヌ。本日より貴女は魔術師を名乗りなさい。そして、修めた術を正しき道に使うのです」
それらしい事を即興で添える。
満足したらしいギレーヌは、小さく鼻を鳴らして微笑のままに立ち上がった。
「このあたしが魔術師とはな。故郷の愚兄が知れば、どんな顔を浮かべるだろう」
兄とは不仲な様だが、見返してやりたいという気持ちはあると……。
本当は嫌いじゃないのかもしれない。
ただ巡り合わせに恵まれなかったのか、和解する事なく故郷を飛び出して来たのだろう。
旅の剣士に連れられて、中央大陸に渡ったと以前、話していた様な気がする。
「では、次はエリスの番。ほら、こっちに!」
ギレーヌとのやり取りを横で見ていたエリスは、同様のポーズを取ると、これまた同じ口上を述べる。
「ハ、ハッ、ルーディア師匠、こ、のエリ、……ス、ありがたくちょっ……だべっ、!」
盛大に噛んでいた。
緊張してるの?
可愛らしいので頭を撫でておく。
すると顔を赤くしてシュンと落ち込む。
慰めの意味でおっぱいを揉んだら、久しぶりに顔面に拳が突き刺さった。
いやあ、エリスの胸は柔らかい!
殴られる事さえ覚悟していれば揉み放題だ!
「ルーディアってば、女の子なのに、どうして私の胸に触るのよ!」
「え、だってそれが同性同士のスキンシップでしょう?」
違ったのか?
女子校だと、女の子同士で乳を揉み合うってネットで見たんだが……。
ああ、そういえばエリスに俺の胸を揉ませてあげていなかった。
一方的なスキンシップじゃ、コミュニケーションとは呼べないか。
「じゃあどうぞ?」
胸を突き出してみるが、エリスは手を出して来なかった。
「ルーディア、お前は何をしているのだ?」
「すみません、おふざけが過ぎました」
ギレーヌに咎められたので態度を改める。
時と場所を選ばないとこうなるという悪い例だ。
そしてエリスには杖を引ったくられた。
風情の欠片も無い、杖の授受式である。
「人族は誕生日に物を贈るのだな。では、あたしからはこれを」
ここまでの流れから、ギレーヌもまたエリスへとプレゼントを決めた。
自身の指に嵌められていた指輪を抜き取ると、エリスの手に握らせた。
「一族に伝わる魔除けの指輪だ」
「それって貰っていいの?」
「あたしには不要だ。エリスに身に付けて貰った方が価値が生まれる」
要するに、常に自分はエリスのそばに居ますよ、的なメッセージか?
「ありがとう! ギレーヌ!」
俺の時とは反応が正反対だ。
スキンシップを図った結果がこれとは、俺も嫌われたものだな。
自業自得な部分もあるが、エリスにとってギレーヌは憧れの存在。
剣士としての師匠が身に付けていた指輪ともなれば、ありがたみの程は計り知れない。
俺だって尊敬する師匠の
たぶん、
あの人は、俺がどれほど
その後は、ギレーヌは退室。
エリスはまだ俺と過ごしたいらしく、ベッドに陣取ってリラックスしている。
「胸に触るのはダメだけど、いっしょに居てあげるくらいは構わないわよ」
「それは……。はい、嬉しいです」
よかった、嫌われちゃいなかったんだ。
彼女の隣に座ると、肩に手を回される。
抱き寄せられて身体が密着した。
エリスの優しげな温もりに、感動をも覚える。
「お母様には、あぁ言ったけど。私、ルーディアとなら本当に姉妹になりたいと思うわ」
二次会でのヒルダの本気とも取れる養子発言。
それはエリスの意思でもあったのか。
「それは嬉しい告白です」
「私は会ったことないけど、ルーディアのご両親って、きっと良い人達なのよね」
「ええ、とても。今でも時々会いたくなって寂しくなります」
「そう……。でもしばらくは帰れないんだってね?」
「悪いヤツらに狙われていますから」
ダリウスの件がある限りはブエナ村へは戻れない。
パウロ自身が納得のいく力を得て、なおかつ俺自身が強くなれば、また話は別だが。
それもまだ時間が掛かりそうだ。
今しばらくボレアス家に厄介になろう。
「寂しくなって泣きたくなったら、私に言いなさいよ。慰めてあげる。ルーディアの為なら、姉にだって成ってあげるわ」
「魅力的な話ですね。それなら私が変なところを触っても、殴りませんか? 姉は妹に寛容であるべきです」
「殴るわよ、バカ……」
でもそばに居てくれるのだ。
いまはそれだけで十分。
それ以上は求めない。
「では早速、私を慰めてください」
けっこう、溜め込んでいたらしい。
親元を離れて堪えていたのだ。
「いいわよ、そのつもりで残ったもの」
ギュッと抱擁。
それから俺はエリスの胸に身を預ける。
エリスは年の割に背が高い。
まだチビの俺からすれば、実年齢の差以上に身体のサイズに違いがでる。
それだけに彼女の包容力は、実家に残してきた母ゼニスを彷彿とさせる感覚。
安心するのだ、エリスと居るこの時間が。
やすらぎの空間にいつしか俺は眠気を覚える。
無防備になるのは承知しているが、エリスなら全てを委ねても大丈夫だろう。
警戒心とは無縁に、俺はエリスの胸の中で眠りに就いた。
その温もりに包まれて。
翌日、目を覚ますとエリスが隣に居た。
寝る直前の出来事を思い出し、納得する。
エリスには助けられた。
起きたら感謝の言葉を送ろう。
「エリスの寝顔は可愛いな……」
いまだに眠るエリスの寝息に、そそられる物を感じるが、ここはグッと我慢する。
ただ寝癖のついた赤毛をそっと撫でてから、ベッドから立ち上がる。
エリスに毛布を掛けてから、部屋を後にする。
まだ早朝で肌寒い。
館内を探索し尽くしたつもりでいたが、定期的に未踏の地を発見する。
今朝だってそうだ。
螺旋階段の続く先には館で一番高い塔。
頂上にたどり着いても特別な何かがあるとは思えないが、てっぺんからの眺望には興味が湧いた。
長い螺旋階段を時間を掛けて登ると、小部屋に到着。
しかし先客が居たので反射的に、身を陰に隠す。
情事に耽る男女の姿。
女性は獣族のメイドで、男性は俺がよく知る大叔父様のサウロスだ。
不味い場面に出くわしたか?
反転して来た道を戻ろうとするが、物音を立ててしまい、存在に気付かれる。
行為中のサウロスは、しまった、という顔をしながらも、メイドの女性を解放しない。
サウロスは理性よりも本能が勝るタイプなのだろうか。
暴力的で直情的なのも頷ける。
悪い人じゃないんだけどなぁ。
この際だから、最後まで保体の授業の一環として見学。
ものの数分で授業は終わった。
次の授業の教科は何だろうか?
「すみません、邪魔するつもりはなかったのですが、ここからの景色が気になりまして」
「そうか……。ルーディアよ、今見た事の意味は分かるか?」
「いえ、よく分かりません。実家で両親が似たような事をベッドでしてましたけど。あれってどういう意味なんでしょうかね」
無知な子どもを装う。
賢者タイムのサウロスを欺けるかはわからん。
「知らんのなら、それでいい。大人に成れば自然と理解することだ」
「そうですか、それは楽しみです」
「……ふん、儂をからかいおって」
ありゃ?
何だよ、このじいさん気付いてたんかい。
「まさかお前のような幼い娘が色事を理解しているとはな。女とはいえ、ノトス家の血筋か」
「うちの両親は毎晩愛し合っていましたからね。嫌でも理解させられますよ」
テキトーに理由をでっち上げる。
「申し訳ありません、気に障ったようで」
「いや、別に怒ってはおらん。少しルーディアへの見方が変わったに過ぎん」
賢者タイムだからか、あまり声は大きくない。
しかし、これは痛手だ。
可愛い孫娘同然の扱いだった俺の好感度は急落したことだろう。
「ふん、貴族の子女は耳年増が多い。その年齢ならば、珍しくはあるがあり得んこともない。お前の父は下級とはいえ貴族だ。儂が任命したから、よく知っておる」
「その節は父がお世話になりました」
パウロの駐在騎士への任命権は領主であるサウロスに有る。
斡旋自体はフィリップだが、書類に判を押したのはサウロスだろう。
「少し話をする。構わんな?」
「お付き合いします」
話題が変わってくれてひと安心する。
誰が好き好んで大叔父と下ネタトークするってんだ。
「アレをどう思う」
「アレとは?」
「空に浮いておるだろ」
サウロスの視線の先には……。
異質な球体が浮いていた。
赤く、そして不動。
怪しげだが、別段、有害性は感じられない。
「あの赤い珠は3年ほど前に見つけた。多方面に調べさせたが、誰も分からなんだ」
「不吉で怖いですよね」
「だが儂は毎日アレに祈っておる」
「それはどうして?」
「不吉と捉えること自体が不吉なのだ。だから祈る」
よく分からんけど、悪い考えは悪い方向に傾くって話か。
ポジティブシンキングも大事よね?
「魔法三大国にも調査を依頼したが、まだ結果は出ておらん」
魔法三大国とは中央大陸北部西方に位置する三か国による同盟だ。
構成国の名前までは覚えちゃいないが、ロキシーの母校ラノア魔法大学が、あの地域に位置したはずだ。
「ルーディアの見立てはどうだ?」
「お手上げですね」
「そうか」
元々、望んだ答えなど期待していなかったのだろう。
あっさりと会話は終わりかける。
けどサウロスは言葉を続けた。
「試しに魔術で撃ってみせい。良い変化が起こるかもしれん」
「ええ? 良いんですか? 爆発したりしません?」
恐ろしい事をのたまうぜ、このじいさん。
触らぬ神に祟り無しって言葉を知らないのか?
「いえ、止した方がいいでしょう。今まで通り祈り続けましょうよ」
「そうか、ルーディアがそう言うのなら無理強いはせん」
そこで赤い珠の話題は完全に終了した。
「これから遠乗りに出掛ける。護衛にギレーヌも付ける。ルーディアよ、お前はどうする」
「お供します」
今日は休日だ。
エリスには部屋でぐっすり寝ていてもらおう。
連日のダンスのレッスンで疲れているだろうしな。
そしてその日の内に、俺の頭から空に浮かぶ球体の事は抜け落ちた。
翌日以降、書庫で歴史書を読んだり、語学習得にチャレンジしたりと、勉強の幅を広げた。
特に語学は身を助けると言うし、本気で取り組む。
まずはギレーヌの母国語である獣神語から。
幸いなことに人間語と獣神語のバイリンガルであるギレーヌが、勉強を見てくれることになった。
併せて町で魔神語の本を買ったのだが、翻訳に難航している。
困った時のロキシー先生に助力を求めて、ボレアス家に来てから初めて、師匠宛ての手紙を書くことにした。
『ボレアス家の家庭教師に就いた』
『剣王ギレーヌを魔術師として弟子にした』
『ボレアス家のお嬢様が可愛い』
『魔神語の学び方を知りたい』
などの事柄を書き記した。
おっと、重大な事を書き忘れるところだった。
『追伸:先生のパンツを実家に忘れました』
これで良し。
さて獣神語についてだが、習得する頃には1年が過ぎ、いつの間にか9歳を迎えていた。
家庭教師の仕事も、自己鍛練もそれなりに順調。
休日のたびにエリスとギレーヌとで町へ行くようになり、このロアの町の住人として随分と馴染んできたと思う。
1年前にロキシーに魔神語を学びたいという旨の相談を手紙に書いて送っていたが、最近になって彼女の自作の教科書と共に返事が届いた。
『ロキシーは過去に、ボレアス家の家庭教師の募集に落ちた』
『剣王ギレーヌは剣神流で上から4番目の実力者である』
『付属の教科書で魔神語を勉強して欲しい』
最後に記されていた教科書のお陰で、語学習得がたいへん捗る。
そして以前、市場で売り捌いたロキシーのフィギュアがシーローン王国の王子の手元にまで流れ着いたようだ。
製作者までは特定していないらしい。
もし次に会う時が来たら、ロキシーへのサプライズで新作のプレゼントと共に正体を明かそう。
語学の話に戻るが、3ヶ月ほど掛けてベガリット大陸の主要言語である闘神語を習得。
こいつは人間語に似た文法と発音だったので、比較的短期期間で物にした。
つまり俺は人間語・獣神語・魔神語・闘神語のフォースリンガルへと成長を遂げた。
これで主だった大陸の言語は制覇し、会話に困ることは無さそうだ。
さて、姉を自称するエリスとも仲良くやっている。
最近じゃ同じベッドで寝ることも多い。
やたらと自分は『ルーディアの姉』だと強調し、オヤツを分けてくれるようになった。
そして俺もスキンシップを欠かさない。
剣術の訓練後、肌に汗を張り付けているエリスに抱擁を求めて匂いを堪能する。
単に妹が甘えているのだと認識したエリスは、俺の行動を疑う事はなかった。
彼女の良心に付け込むようで心が痛む。
あとは風呂は基本一緒に入る。
多くの場合はエリスと2人きりだが、時々、ギレーヌかヒルダも居合わせる。
女の子に生まれたがゆえに、女湯を見放題である。
だが、男の頃よりは興奮は薄い。
しかしそれにしてもエリスは警戒心が弱い。
俺の視姦に無関心だ。
よって、既にエリスの身体のあらゆる部分を把握済み。
そんなお嬢様は、こちらから放っておいても湯船に浸かっていると身を寄せてくる。
飼い犬のような人懐っこさ。
ここまで来ると、俺のような人間ですら、変な気持ちを起こさなくなってくる。
純粋にエリスとの時間に癒しを求めている節があるのだ。
そして今日も彼女と裸の付き合いをしている。
「少し、胸が膨らんできましたね」
「そう? ルーディアはぺったんこね!」
「デリカシーという言葉を辞書を引いて調べてみてください、エリス」
二次性徴期の真っ只中であるエリス。
女性としての成長が目覚ましい。
11歳となった彼女は、幼さの中にも大人の色気を漂わせている。
臀部の丸みは強まり、乳房もお椀型に一定ペースで大きさを増してゆく。
腰回りや太股は、日頃の剣術の訓練による影響か、非常に引き締まっている。
もう数年もすれば、肉付きも良くなり、男好きのしそうな身体へ変貌しそうだな。
そして、この成長過程を覗き見る権利が俺にはあるのだ。
しかも合法的にだ。
「ちょっとジロジロ見すぎよ!」
「あ、これは失礼しました!」
さすがに凝視されたら、性別を問わず気分を害するか。
今度は視線を気取られぬ様に注意を払わねば。
「背中、流してあげるわ」
「ありがとう、エリス」
お互いに真っ裸。
隠し事は無しだ。
やたら力強く背中を磨かれながら、エリスの息遣いに聴覚を集中させる。
力を込める度に、艶かしい声が漏れ、いやらしい想像をしてしまう。
自己嫌悪に陥りながらも、ただ俺は受け入れるだけだ。
「はい、終わり。次、代わりなさいよ」
「もちろん」
前後の位置を入れ換えて、次はこっちが背中を流す番だ。
風呂椅子に座り、エリスの引き締まった背すじを眺める。
こうして見ると、彼女の姿はれっきとした女の子。
小さな肩に、滑らかな素肌。
肌も白く、若さゆえか傷ひとつ無い。
日頃の鍛練で頻繁にギレーヌに地面へ転がされているが、その傷を癒すのが最近の俺の役目。
そして俺はそんなエリスの背中を見て、あとを追い続けている。
剣術じゃとっくに詰められぬ差をつけられた。
俺はいまだに中級にもなっていない。
対してエリスは、上級の認可間近。
こんなに見た目麗しい少女が、遥か先の頂に立とうとしている。
そんなエリスの研鑽を称える様に、そして労う様に丁寧に背中を綺麗にしてやる。
「ふう、終わりましたよ」
「ん、ありがと。背中を流すの上手ね」
「ええ、もう何度も身体を洗いあった仲ですからね。自然と上達しますよ」
「じゃあ、これからもっと上手になりさない!」
それはずっと私のそばに居なさい!
と、いうプロポーズですかい?
受けるのは構わないが、爛れた日々になりそうだ。
バカな妄想をしながらも湯船に浸かる。
エリスは湯に髪の毛が浸かるのを気にしないタイプなのか、結って纏める事すらせずに肩まで浸かった。
視線であんたも来なさいと、言われて俺も後に続いた。
何となく隣に位置を決めたが、強引にエリスの開脚した足の間に座らされる。
スッポリと小柄な俺の躯体は収まり、エリスに背後からガッチリと固定されてしまう。
どうやら逃がす気は無いらしい。
背中にはエリスの育ち盛りなおっぱいの感触。
フニフニとした心地に、ドギマギしてしまう。
まるで生娘のような反応をして見せた俺に、エリスも思うところがあったようで、意地の悪い事に、ことさら拘束を強めた。
この子ってば、独占欲強すぎっ!
どこにも逃げませんってば。
なんて訴えかけようものなら、つべこべ言わずに、大人しく私に抱き締められてなさい!
と、ピシャリと反論を押さえ付けられそうである。
てか、前例が何度もあるんだよなぁ。
「エリス、ちょっと力を緩めてくれません?」
「イヤよ、100数えるまで我慢しなさい」
「そんな横暴な……」
「何よ、姉に反抗するつもり? ルーディアも偉くなったもんね!」
ほらね、こういう事になるんスわ。
その後も結果として、100秒どころじゃ解放されず、のぼせる寸前までエリスに捕まっていた。
熱くなった身体もヒーリングじゃ治せまい。
あぁ、ちなみにエリスは俺より湯に長く浸かっていたせいか、普通にのぼせていた。
全裸でぐったりする姉貴分を介抱するのは中々に骨だった。
途中でギレーヌが来てくれなかったら、部屋へ運び入れることも、ままならなかっただろう。
それほどまでに俺の身体はまだ幼く、脆弱で小さかったのだ。
パウロ達に顔向け出来るように、ミルクを飲んだり、肉を食って大きくならないとだ。
尤も、身長よりもおっぺぇが優先的に育ちそうではあるが。
そういう遺伝子を
湯冷めしないように、しっかりと布団にくるまって寝よう。
でもエリスが俺を抱き枕代わりにするから、逆に暑すぎるんだよなぁ。
翌朝は身体中がバキバキに痛てえし。
エリスのやつは手加減を知らないらしい。
今晩もまた俺はエリスと激しい夜を過ごす事となる。