なあ、【GGO】民よ、…………【EFT】って知ってるかい??? 作:ulo-uno
<side 銃士X>
深く息を吸って照準を敵に定める。
SVDSのスコープを覗き込み相手の出方を待つ。
相手との距離はおよそ200m……大丈夫なはずだ。
相手がいきなり振り向きその手に持っているSPAS_12をこちらに向けて放つ。
その弾の全てが頭部にあたる。
即死であった……。
――――――――――――
《Escape from Tarkov》の店の一角、に数人のプレイヤーがいた。
「あーっ!もう、イラつく!!何よあれ!?!?チーターじゃないの!?!?!?クソッ!!!思い出しただけでむかついてきた!!」
そう言っているのは先ほどショットガンのチーターと戦っていた女性、銃士ⅹだ。
悲しいことに様々なゲームにチーターというものは沸いてくる。
先ほど彼女が戦っていたのは、この【GGO】で最近話題に上がっているチーターでオートエイム、ホーミング、ウォールハックを使っているらしい。
実際に彼女はそれの被害にあっていた。
「もー、何でチーターが沸くかなあ……。今日はあいつとあそこで待ち合わせしてったていうのにぃ……」
「ま、まあまあ。確かにその気持ちもわかるが、さっき彼からもそのチーターを必ず萎え落ちさせるってメールが来ただろう?」
「確かにそうだけど…………」
そう言って彼女を慰めているのは《闇風》という男だ。
この男、【GGO】の中でもランカーといえるほどの実力者である。
それを言えば、銃士Xもランカーではあるが……。
そして先ほど彼女が言っている《あいつ》こそこの【GGO】内で初めてプレイヤーメイドのショップを立ち上げた男《タルコファー》である。
彼女は《タルコフ》を立ち上げた初期のころからの顧客でそれなりにタルコファー個人とも仲が良く、一緒にレイドを組むこともしばしばあった。
「そういえばあれから結構立ってるのか……」
「ん?いきなりどうしたんだい?」
「いや、……そういえばあいつとあってからもうずいぶんと経つのか~って」
「ああ、なるほど」
初めてあいつと会った時は確か装備をなくしてすっからかんの時だったけ?
その時当時は滅茶苦茶怪しかったあいつの店で《Scav》の登録をしたのだったか。
今に思えば、あの時の判断は英断であったと思う。
「結構大きくなったもんだね、あいつの店。初めはあんなに小さかったのに。」
「そりゃあおめえ、あいつのおかげで新参者は大助かりだからな。今じゃ海外のサーバーにまで店舗があるほどだ。なんだったらあいつの店がこの【GGO】内で一番でけぇと思うぜ俺は」
「そんなの当ったり前でしょ」
「はいはい」
そう言ってくるのはミニガンを担いでいる男《ベヒモス》である。
この男もなんだかんだと言ってタルコファーに世話になった口である。
この男の使うM134の使う弾は余りにもコスパが悪い。
それもそうで、毎分数万発の弾丸を発射するのだからその金額は他の武器と桁が違う。
その為彼はよくここで《Scav》をしたり、ショップで安く買い占めていたりするのを見かける。
そしてこの男が言うように今や《EFT》は世界中どこのサーバーに行ってもあるほどである。
そして、その店の活動方針から公式の掲示板やホームページの質問コーナーでまず初心者は《EFT》に行きそこで《Scav》に登録することを進められているほどだ。
初めのころは、ただのプレイヤーメイドのショップが公式からもここまで言われるようにしたタルコファーはやはりそういう才能でもあったのかもしれない。
――――――――――――ピロン!
と、ここで彼女にメールが届く。
送り主は今彼らが話していたタルコファーからだった。
「お?あいつからか?」
「うん、そうみたい。……さっき言ってたチーター、萎え落ちさせたって」
どうやら彼女がやられた相手についての報告のようだ。
話の内容には彼女のドロップ品も回収したことが書いてある。
「は~っ、やるね~。……で?今回はいくら使ったて書いてある?」
「え~っと、……うわ、ヤッバ…………GL40の弾80って書いてる……」
彼らの周りにいたプレイヤーが一斉にそちらを振り向く。
それもそうだ。
GL40 Volcanion。
所謂グレネードランチャーだ。
こいつは、かなりヤバイ武器で玄人のマゾヒスト共さえも使うことを一度はためらうような武器である。
一昔前のことで、タルコファーの前世にあった《タルコフ》にチーターが大量に沸いた時対策を求めたプレイヤーに対して運営側が示した答えがこいつであったのだ。
前世の《タルコフ》においてこいつより強い武器わないと言っていいくらいで、チーターが裸足で逃げ出してしまうほどの威力を持っていた。
それをあろうことかタルコファーは、この【GGO】内でも再現していたのだ。
グレネードランチャー本体の値段は70万前後であるのだが、その使用弾薬な値段がエグイのだ。
何とその価格一つあたり13万前後である。
そう、一つあたり13万前後だ。
この意味がわかるだろう?
つまりこの男は、
「は、はア~!?!?てことはあいつ1040万使ったてことかよ!?!?!?バッカじゃねーの!?」
「おいおいおいおいおい、いくらあいつのチーター嫌いがひどいとは言え……それはやばいだろ…………」
そう言う事だ。
しかしながら、彼らには知る余地もない話ではあるがタルコファーは前世でやっていた【EFT】で酷くチーターにやられた経験がある。
まあ、それにしてもどうかと思う内容ではあるが。
そんなことを言っている彼らにまた近ずく人影がある。
「おいおい、……本人の目の前で勝手に人のことをヤバイ奴認定する奴もどうかと思うぞ?俺は」
「「「!?」」」
そう、タルコファーである。
彼は既に《EFT》に戻ってきていたのだ。
当然そんなことを思っていない彼らは驚く。
「ハァ!?な、何でおま、お前もう此処に!?!?!?」
そう、彼らにメールが届いたのはたった数分前である。
そしてそれにはある理由があった。
「ゼクシードに送ってもらった」
(((ゼクシードォォォオオオオ!?!?!?)))
彼らのゼクシードに対する理不尽なヘイトが少し上がった。
意外ではあるのだが、タルコファーにとって店の品をよく買いに来るゼクシードもまた仲が良いフレンドの一人であったのだ。
そう言う訳で、タルコファーは《EFT》に早く帰ってくることができたのだ。
彼は、何かを思い出したかのようにバッグの中を確認し彼女が使っていたSVDSを彼女に渡す。
「ほら、これ。……お前が使ってたやつだろ?取り返しておいたぜ」
「あ、ありがとぅ……」
「……?」
尻すぼみになってしまったが、感謝の言葉を言う。
普通この【GGO】ではドロップしたアイテムは基本的に拾った者の所有物となる。
しかしこの男は、あまりそれをせずに持ち主の下に返す。
そういった意味ではこの男は風変わりなのかもしれない。
ただし本人はフレンドの装備を回収したとぐらいしか思ってないが……。
「まあ今日はもう遅いから行かないがようやく装備も戻ってきたことだし、また今度一緒にレイドでも行かないか?」
「……それもそうね。……じゃあまた連絡するわ」
「おお。そうしてくれ」
そう言って彼等は解散する。
ああ、今日は散々な目にあったなぁ…………。
まあ、あいつとの約束も取り付けたし次の
ふふっ、楽しみだなぁ……。
<side out>
この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。
2022/1/17_筆者の操作ミスで一斉削除してしまい誠に申し訳ございませんでした。