Minecraft ~結月ゆかりのマインクラフト人生~ 作:ライドウ
追記
読み終わった後でも、前でもいいですので目次に戻っていただき、一番上の大切なお知らせをお読みください。
息を整え、何か落し物がないか確認したのち...全員でこれからの事を話しあう。
スノー君は私の肩に再び戻り、頬を摺り寄せてくれる。
「これからどうします?おそらく、外はあのフェニックスがいまだうろついているかもしれませんし」
「でも、この奥に進むのも危険かもしれないよ?」
「...八方ふさがり、という奴だろう。」
「あんなのがうろついていたら、安全に資源採取なんてできませんね。」
「キュッキュ...」
何一つ、意見がまとまらない...そりゃそうだ。
元々、あんなのがいるなんて思いもしなかったから水も食料もそこそこしかない。
どちらかというと、あと5日ほど持つかどうかの量だ。水なんてあと1日かどうかの量しかない。
「...フェルグさん、外の様子はどうです?」
「ああ、まだ奴の反応を検知している。我々を探し回っているみたいだが...ここを見つけられていないらしい」
フェルグさんに尋ねると、欲しい答えを応えてくれる。
どうやらこの洞窟からでて早急に脱出するのも難しいみたいだ。
だとするなら...
「この洞窟の奥に進むしかないですね...」
「うえ~...」
「洞窟、鉱石!おたからぁっ!」
「キュキュッ!ダイボウケンッキュ!!」
~~~~~
「あ、そうだ。あかりさん、鉄のショートソードって作れますか?」
「その程度でしたらすぐにできますけど、ゆかりさんヴァルキュリアを使わないんですか?」
「閉所の戦闘では槍より剣やナイフの方が振りやすいんですよ?」
「なるほど、確かに普段の大立ち回りだと壁にぶつけますからね!はい、できました!!」
「ありがとうございます、あかりさん」(相変わらず、作業台の上で並べただけなのに名品みたいな武器ができるのはなぜなんでしょう...)
ショートソードを鞘ごと受け取り、腰のベルトに差し込む。うん、ぴったり。
マキさんも覚悟を決めたのかちょっと不安そうな顔を浮かべつつ、ライフルを構える。あかりさんは、安全ヘルメットとつるはしを持って目を輝かせているけど、まあ多分大丈夫でしょう。フェルグさんもスノー君も、それぞれ私の顔を見てくる。
「よし、行きましょう!」
「うん!」「はい!」
「キュッ!」「分った。」
~~~~~
フェルグさんが先頭に立ち、薄暗い洞窟を案内してくれている。彼には『おんきょうまっぴんぐそうち』というものがいつているのであかり無しでも地形が分かるとのことで、先頭を任せている。私たちもマキさんが持っているランタンの灯りを頼りに足元の意思に気をつけながら進む。
「...ここ、本当に火山洞窟なんですか?どちらかというと普通の洞窟っぽいですけど。」
あかりさんがそう言いながら周りの石を掘っては回収して、石を掘っては回収してを繰り返している。
確かに彼女の言う通り、火山にある洞窟にしては随分と流れている溶岩がすく...いや、まったくと言っていいほど”ない”。
「確かにそうだよね...奥に進めば進む程、なんだか”涼しく”なってきてるし。」
マキさんはライフルとランタンを構えながらそういう。
その言葉に私は思わず立ち止まる、私が止まったのが分かったのかフェルグさんもこちらに振り返った。
「...フェルグさん、『おんきょうまっぴんぐそうち』が有効な距離は?」
「...最大稼働して10㎞ほどだ。最新鋭と言えど、使い過ぎは私のオーバーヒートにつながるぞ。」
「一度だけでいいです。使用してください。」
「分った。少し待ってくれ。」
「あかりさん、この辺を明るくできますか?」
「わ、わかりました」
「マキさん周辺警戒を忘れないように、スノー君もお願い」
「う、うん」「キュイ!」
私の指示で全員が即座に行動を起こす。
フェルグさんは地面に向けて何度か強い力で足踏みをし音を洞窟内に響かせている。マキさんはライフルを持ってあたりに何か出ないかの警戒、スノー君は野生動物の勘を頼りに警戒...あかりさんは4本のたいまつを私たちの周りに置いた。
「...おかしい、本当に火山だというのならば。ここまで反響が広がる?」
「フェルグさん?」
「すまない、もう少し待ってくれ...思ったより音が広がっている...10㎞を越えているのにいまだ響いている?」
「......」
フェルグさんの言葉をきっかけに、私は深い長考をし始める。
外は確かに活火山だった、何せ熱く溶岩さえも流れていたのだ。じゃあ、なぜ...火山洞窟であるここは、溶岩が流れておらず、涼しいのだろう。それにフェルグさんの『10㎞を越えているのにいまだ響いている』という言葉、何かが、何かが私の中で引っかかっている。
外の活火山の光景、噴火口からやってきたフェニックス。
この火山洞窟に流れていない溶岩、涼しさの正体。
「...いや、だとするなら。マキさん、動物・魔物大全集を貸してください」
「う、うん!」
マキさんがバックパックの中から分厚い本を取り出してくれる。
それを受け取り、目次を見る。
「フェニックス...フェニックス......。」
パラパラパラパラとページをめくり、その項目を見つける。
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不死鳥
フェニックス
体長:?
体重:?
世界各地の伝承、おとぎ話などでよく語られる存在で、小さな小鳥や、家より大きい怪鳥とも言われている。生態系やその正確な力は不明だが、とある伝承によると”山を火山に変える力を持つ”と言われている。
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「...これだ。」
いつもは使えないマキさんの動物・魔物大全集に書かれたフェニックスの項目。
しかし、だとするとあの襲い掛かってきたあの燃え盛る鳥がなぜ私たちを襲ったのかという説明がつかない。それに、あの燃え盛る鳥が仮にフェニックスだとしたら...どうしてあそこまで怒りっているのかが分からないのだ。
「ゆかり、君の言われた通り『音響マッピング装置』でこの洞窟内を見てみた...が、随分とでかいのは確かだ。だが、どこも溶岩の流れる音は聞こえない。むしろ、火山にあるべきのマグマ溜まりの空洞の痕跡もない。」
「つまり、ダンテ山は...”火山ではなかった”ということですか?」
「あぁ、おそらくその本に書かれている通りだろう。」
つまり今、私たちは...
「フェニックスの生態を知る...チャンスがある。」
誰も解明できていない未知に、触れることができるかもしれないのだ。
私のその言葉で...スノー君以外全員が、こちらを見ていた。
【旅ウサギ】結月ゆかり
始めて冒険者らしいことをできてすごく気分が舞い上がっている。
が、頭は冷静である。
弦巻マキ
ゆかりの話を聞いて、真っ先に叫び声を上げたかった人。
しかし、下手に声を上げると響いて魔物とか来そうだからグッと抑えた。
【マスコット】スノー君
なにやらたいへんなことになってるなぁ。
【最後のクラフター】紲星あかり
フェニックスについて知らないし、ゆかりさんたちから教えられた知識しか持っていないので何が何だかチンプンカンプンだが、ゆかりさんの言い方から大変なことだと理解している。
【マシンウルフ】フェルグ
ばんのうおおかみ。