お姉ちゃんのお姉ちゃんによるお姉ちゃんの為だけのヒーローになる、です 作:珱瑠 耀
百合よ増えろ(暗示)
3年間着慣れた制服を身に纏い、蝶結びのリボン(テープ式)をくっつけた私は、鏡に映る自分の姿を見てよしと頷いた。
私―――
前世も合わせれば45年と我ながら若干ロリババアな気分だが、この年度末近い時期のどきどきは何時になっても褪せないものだなと常々思う。
今日は雄英高校の入学選抜がある日だ。
昨日の夜まで復習をしていた私に筆記は敵ではないだろう、姉の夜食もあったし。
そんな事を考えながら、鏡の前で微笑む自分を見る。
姉と同じ金髪はふんわりしたボブにし、姉にしか見せていない虹彩は暗い琥珀色。
それが小さい顔に付いていて、身長的な問題が若干……いや、かなり著しい。
15歳にもなって身長が124cmから伸びないのは前世からの影響なのだろうか。
そして首元と腕、手首とお腹etc…に付いている傷跡は昨夜絆創膏を付けていた為に、隠せないメンヘラ感が漂う。
首元の噛み跡を慈しむように撫でると、私の笑みはだらしなく深まった。
「ハルちゃん、ご飯出来てますよ」
「あ、今行きます」
そんな私を呼ぶエプロン姿の姉―――
一つ上の姉であり、
そんな彼女がどうしてエプロンを付け、るんるんと料理をしているか、だって?
その答えは単純明快。
私が姉の欲求を全て受け止めていたからだ。
親から普通にしてなさいと言われ続けてきた姉は、このまま行けば中学3年の最後の日に欲求が爆発して好きな男子を切り付ける筈だった。
そうなる前に私は動き、姉の性欲と衝動の捌け口として多くの生傷を負うことにしたのだ。
切られ、吸われ、噛まれとされていくうちに自分が
「〜〜♪」
だが、それだけだ。
そうなったお陰で、姉は原作と違い非行に走る事の無い、明るく優しい人になった。
そんな姉を見られるなら、
その代わり、私も両親から疎まれる事になってしまい家に帰って来ることもほぼなくなったが。
「「ごちそうさまです」」
「今日は雄英高校の入試でしたけど、大丈夫ですか?」
朝食を片付けて弁当を手渡した姉が聞く。
「筆記は多分行けますけど……実技がどうなるかで決まるかなぁ、と思うです」
筆記は前世の
「それなら、ハルちゃんはきっと受かりますよ。トガの大切な妹ですもん♪」
そんな私を抱き締めて額に唇を落とした姉がふわっと微笑む。
それだけで、不思議と私の不安が吹き飛んだ。
「……ありがとう、です」
「えへへ、それじゃあ行きますよ!トガもバイトですし」
用意するので待ってて下さーい、と自分の部屋に走っていった姉の背中を見送り、私は思考を巡らせる。
―――雄英高校に入学するのは、姉と平穏に暮らす事とは別にもう
今回の試験は可能な限りのポイントを獲得するつもりだ。
それは討伐P然り、
そうしてA組に入ったとき、私という通常では存在する筈の無かった
欠番のままか、それとも私の知らない
そして、その
人口の8割が個性を持つこの異世界で、私はどこまで未来を変えるのかを知ってみたいのだ。
「お待たせしましたよ!」
と、考えを断ち切るタイミングで姉が戻ってきた。
短すぎない黒のスカートと黄色いパーカー、その上に着た大きめで灰色のジャケットに白のショルダーバッグ。
似合い過ぎてて鼻血出そう。
「確か……駅まででしたよね」
「うんっ、そこまでは一緒です!」
そう言って手を繋いで、にぱぁっと。
笑顔を見せた姉に、私の心は溢れる程に満たされたのだった。
トガちゃんコンプレックス、略してトガコンです。
ちなみにトガちゃんのバイト先は精肉店です。
理由は解体が楽しいのと、血が見れるから。
※前話のイチャイチャの続きを書いたR-18作品「溺れた柘榴」を投稿しました。
えちえちいちゃいちゃ見たいなら是非。↓
https://syosetu.org/novel/278901/