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オフコラボ回後編です。
青野ちゃんのお部屋は...すごいらしいです。
【オフコラボ】お泊まり会【蒼井美海 赤刎レン】
「こんれん〜!ソラカラ2期生の赤刎レンだよ〜!現在なんと!!みうちゃんのお部屋に来ておりま〜す!」
先輩は私がシャワーを浴びている間に勝手に配信を始めた。そんなこと私は知る由もない。
コメント:こんれん〜
コメント:こんれん〜
コメント:オフコラボきちゃ
コメント:あれ、美海ちゃんは?
コメント:確かに、声が聞こえん
「なんと〜現在みうちゃんはシャワーを浴びております!!みんな気になるよね〜?」
コメント:!?
コメント:まじ!?
コメント:気になる!
「ということで、ちょっとだけ覗いてきま〜す。」
レンは美海の部屋にあるマイクをドアの近くまで寄せ、ドアを開けっ放しにして風呂場まで向かった。配信にはシャワーの音が少しだけ聞こえる。
「みうちゃーん?」
「うわっ!?!?」
ガタッ!ガン!
「大丈夫!?」
「大丈夫です。」
「覗いていい?」
「ダメです!絶対だめです!入りたいならもう少し待ってください!」
コメント:こ、これは...!?
コメント:一体何が起きているんだ!
コメント:大丈夫か!?
コメント:見れないのがもどかしい!
コメント:てぇてぇ
コメント:みうれんてぇてぇ
しばらくすると、配信にレンだけが戻った。
「怒られちゃった。えへへ。」
レンは先程のことを思い出す。
「はぁ...綺麗なおっp...」
コメント:何があったんだ!?
コメント:美海ちゃんのはだk...
コメント:お前見たんか?
コメント:てぇてぇ
コメント:センシティブ
コメント:見たんか...
「え、あ、今のなし!なし!///」
レンは自分がもっとやばいことを口走りそうになった事に気づき、顔を赤らめながら話を強引に終わらせた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私が部屋に戻ると、先輩は勝手に配信を始めて、私のことをなんか語っていた。なんかチャット欄は盛り上がっているようだ。え、てか、なんでもうやってんの?一緒に始めたかったのに。
「あ、みうちゃんおかえり〜。」
「なんで、配信始めてんですか。」
「待ちきれなかったから...」
「え、まさかさっきの配信に載ってます?」
「ん〜?なんのことやら分かりませんな。」
「あ、死んだわ。」
コメント:死んだw
コメント:おかえり〜
コメント:いいもんを聞かせてもらったぜ
コメント:無事死亡w
コメント:惜しい奴を亡くした
コメント:どんまい!
「うぐぐ...」
どうやら完璧に私の入浴(シャワー)の音は全世界に配信されてしまったらしい。あー、なんて恥ずかしい。死にたいわ。
「それじゃあみうちゃんも来たことだし、今日のこととか語っていこ〜!」
「はい...」
「今日はね〜、みうちゃんと買い物したり、遊んだりして超楽しかったよ。」
「私も楽しかった。」
「みうちゃんかわいかった。みんなに見せれないのが残念なくらいね。」
ほんとに今日は楽しかった。とっても疲れたけど楽しかった。これ以上はないんじゃないかとすら思えてくる。
是非、私と先輩のデートを生配信したい!ま、Vなんで無理だけど。
すると先輩は配信画面に写真を表示した。
「この写真は?」
「今日撮った写真だよ」
「いつの間に撮ったの!?」
「内緒。」
先輩は、私の知らない間にいっぱい写真を撮っていた。今日食べたものとか遊んだこととか。もちろん、私たちは写っていない。
コメント:美味そう
コメント:タピオカか
コメント:陽キャの食べ物?飲み物?
コメント:みうちゃん陰キャなのに飲めたの?
「あれは美味いのかどうかわからなかった。」
「え〜、美味しいのに!」
コメント:あれはよく分からん
コメント:最近流行ってんの?
コメント:飲んだことない
視聴者の皆さんも私と同類のようだ。仲間がいてよかった。
「ところで話変わるけどさ。」
「はい。」
「みうちゃんの部屋これどうなってるの?」
コメント:あ、部屋紹介?
コメント:部屋どうなってるのか知りたい!
コメント:まさか、汚部屋?
「汚部屋ではないんだけど、なんかすっごい。」
「え〜、これはですね、完全防音になっております。」
「え、すご!みうちゃん一体何者?」
コメント:すご
コメント:一般家庭はそんな部屋ないぞ
コメント:なんでそんな部屋があるの?
私の部屋は完全防音室である。外に全く音が漏れません。なんでこんな部屋かと言うと、元々親父が結構すごい音楽家?ミュージシャン?(よく分からんけど)で、東京を拠点にしていて、その時に住んでいた家なので親父がいつも練習する時や作曲する時はこの部屋でやっていた。親父は山梨に帰ってくるのはたまにしか無かった。3年前に病気にかかって死んじゃったけど。
この家は何かあった時のために残しておいてあったそうだ。そのため、母はいつも仕事で家にいない。一ヶ月に一回は帰ってくるが今はどこで何をしているのやら。
それで、配信するにあたってこの部屋が最適なのではと思い至ったのだ。夜とかに叫んだら迷惑だしな。
「もともと、親父の部屋だったんですけど今は自分が使わせてもらってます。」
「へ〜。ねね、そこにある楽器たちは?」
「いつもここで練習するんですよ。あ〜、えっと、一応一通り弾けますよ。」
「え!?弾けるの?」
父の影響とどん底だった中学生時代の遺産。ベースやドラム、ギターは一通り弾けた。最近はこの小さい手にも慣れてきて、だいぶ弾けるようになった。
コメント:マジか
コメント:なんの楽器?
コメント:すげぇ
コメント:そんな特技あったんか
「あれ?言ってなかったっけ?」
「初耳だよ!楽器できるなんてかっこいい!」
「なんか照れますね。」
「ね!今なんか弾ける?」
「いいですよ。リクエストあります?出来れば有名なやつで。」
「う〜ん、あ、Go○ k○ows...とかどう?いける?」
「あ、はい大丈夫です。」
私はあの神アニメで、1度しか流れなかったあの伝説の歌をギターで弾いた。チャット欄は大盛り上がり。先輩もライブ感覚で見ていた。
コメント:すご!
コメント:うますぎやろ
コメント:昔なんかやってたのかな
コメント:かっこいい!
「すごいすごい!かっこいい!」
「良かったら、一緒に歌いませんか?」
「いいね!それ!やる!」
私たちは音を奏で続けた。
こうして夜は更けていった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「おつれん〜」
「おつみう〜」
コメント:楽しかった
コメント:ライブ配信だったな
コメント:おつみう〜!
コメント:おつれん〜!
配信は終了しました
配信が終わったのは11時過ぎ。4時間の長時間配信になってしまった。
先輩とデートからの即興ライブ。誰かと楽器を弾いたり、歌ったりすることがなかったのでとても楽しかった。今日一日、とても楽しかった。
私たちは同じベッドで眠った。自分はリビングのソファで寝ると言ったのだが、先輩は無理やり私を拘束し、同じベッドに入った。
先輩のいい匂いがするので、私はなかなか寝付けないのであった...。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私と先輩の即興バンド。私のギターと先輩の磨きのかかった歌声。それは、色んなところで話題を呼んだ。Twitterではトレンド入りし、切り抜き動画が沢山作られた。この配信が後に「始まりの配信」と、呼ばれることとなる。
2人が次の朝寝坊して配信するのはまた別の話...
10話お読みいただきありがとうございました。こっからは多分不定期(数日空くとか)なるのでご理解お願い致します。できるだけたくさん出します。
明日は分かりません。
「VTuberになるために」これからもよろしくです。
今後はそろそろアイドルっぽい話をやったり、新しい企画配信の話など考えております。