梅雨の時期って髪の毛長いとゴワゴワして嫌な感じですよね
ピンポーン!ピンポーン!
6月5日土曜日。
ジメジメしてきた今日この頃。
朝の午前10時。
私はドアホンの呼び出しで目が覚めた。
こんな朝から誰だろう。
なんかネット注文でもしてたっけ?
ドアホンの画面には1人の同年代?ちょっと年上?くらいの女の子が映っていた。
「はい。」
「あ、おはよう。もしかしてまだ寝てた?」
なんか聞き覚えのある声。どこで聞いたんだっけな。しかも友達のように話している。一体誰なんだ。
「ん?」
「とりあえず急いで出てきて!」
私は寝ぼけたままドアを開けた。
そこには10代?20代?くらいの若い女性。とてもかわいくて綺麗。何やら焦っているようだった。でも、私の姿を見ると驚いた表情で、
「え、あ、妹さん?」
え?妹?うちは一人っ子だ。私ってそんな幼く見える?
「え?姉妹なんていませんよ?」
「え?」
「え?」
「じゃあ、もしかしてあなたがみうちゃん?」
私の心臓がドキッと跳ね上がる。身バレどころではない。自宅までバレてしまったのだ。何を要求されるか...なんて考えていると、女の子がこう告げた。
「私よ、私。鈴音奏よ。」
「あ。」
正体はなんと鈴音奏だった。驚き、衝撃。私は眠かった頭が覚め、段々と思い出していく。
「やっべぇ!ちこくだぁ!!」
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どうやらみんなはスタジオに30分前に集まっていたが、私だけが来ず、連絡してもなかなかメッセージや電話にも反応がないため、同期の中で1番仲のいい鈴音奏が迎えに来ることになったそうだ。初対面だけど。
鈴音奏になんで家がわかったか聞いてみると、レン先輩に聞いたそうだ。
そんなことより、だ。急がなくては。もう遅刻は確定しているのだが、何とか早く行こうと思った。すると、鈴音奏が、
「今マネちゃんに連絡したら今日はみんな時間が大丈夫だそうだから、撮影は1時からになったよ。」
「あ、ありがとうございます。」
「向こうに着いたら、みんなにちゃんと謝ろうね。」
「は、はい。」
「てか、今起きたんなら朝ごはんなんも食べてないでしょ。」
「うん。でも食べなくて大丈夫です。」
「だ〜め。ちゃんと食べないと慣れない撮影なんて直ぐにへばっちゃうよ。朝ごはん作ってあげるから。ちょっと上がってもいい?」
「ありがとう、何から何まで...」
「あ、早く着替えて。時間は限られてるんだから。」
「うん」
私は奏を家に入れ、自分の部屋に駆けて行った。しばらくすると、「何よっこれ!」と悲鳴みたいのが聞こえてきた。ああ、リビングは昨日のまんまだったな。
私はこの前先輩に選んでもらった肩出しの黒のトップスとチェック柄のスカートを履いていくことにした。
リビングに戻るととても綺麗になっており、奏は軽く色んなトッピングが乗ったトーストを作ってくれていた。電子レンジの中をじーっと見ている。
「な、なでちゃん?着替えてきたけど、自信ないんだ。どう、かな?」
「ん〜?」
奏が振り返る。
「かわいいぃぃ〜♡!!!」
奏はかわいいかわいいと言いながら私を見てきた。正直服とか全くわかんないから見てもらえて良かった。
私は奏の作ってくれたトーストをペロリと平らげた。とっても美味しかった。
食べ終わると直ぐに奏に急かされて、奏の車に乗ってスタジオまで強制連行された。なんか前にもこんなことがあったようななかったような。なんかやっぱりお姉ちゃんだ。
そしてあっという間に今は3期生の待機室の前。私は心の準備をしようと深呼吸する。
「すーーーーっ、」
キイッ
「っ...!!」
「失礼します。すいません遅れました〜。」
奏が勝手にドアをあけ、私は準備できないまま同期たちと初対面することとなった。
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12時30分。
今私は同期たちと近くのコンビニ買ったお昼ご飯を食べ終わった所だ。
まず、私の右隣に座っている奏が会話を始める。
「えっと〜、まず自己紹介しましょうか。私は鈴音奏です。19歳です。みんなコラボはしたけど会うのは初めてですね。」
え、みんなとコラボしたの?コミュ強過ぎない?
「じゃあ、次は俺やな。俺は
ミライくんはゲームがとても上手い。スマ○ラで視聴者参加型の配信をしたところ、誰一人として倒せなかったという。
「次は私か。私は
彼女は絵を描くのがとても上手い。配信ではお絵描き配信をよくしている。初配信で人見知りを治したいと言っていた。なんか私と近いものを感じる。
「うん、じゃあ俺は
彼は名前の如く輝いてる。LIVE2Dもリアルも。とてつもないイケメンなのだ。でも、性格や発言から魔王様とか
言われている。ちょっと離れとこ。
私の番が来た。みんなが私の方を見る。この中でコラボしたことあるのは奏だけ。知らない人にめっちゃ見られてる。怖い。
でも、転校してきた頃の私とは違うんだ!しっかり自己紹介して仲良くしたい!
「あ、え、...?」
私はドキドキしながら口を開くが、緊張で声が出てこない。
みんなの顔見る。なんかみんなは配信を見て私がコミュ障なのを知っているらしく、落ち着いてって言う顔してた。私は深呼吸し、呼吸を整える。
「え、えっと、私は蒼井美海です。みうちゃんでいい、です。あ、17歳です。よ、よろしくです。」
何とか言えた。するとみんなが思い思いに口を開く。
「へ〜、みんな歳違うんだ。」
「そうみたいね。Vだとみんな高校生なのに。」
「それな。てか、みうちゃん本物の高校生かよ!若いな〜。」
「みうちゃんかわいい!」
「よ、よろしく...」
なんかみんな緊張してるのかと思ったけどこうしてみると、配信のチャット欄みたいだ。そうか、みんな先輩たちを見てここに来た生粋のVTuberファンだもんな。ヤバいやつらとか言われてるけどそうでも無いのかも?
「みんなここで収録したりしたことある?」
「さすがにまだだな。」
「初めてだ。緊張するね。」
「歌ってみたとかやるの楽しみだな〜!」
「...」
私は勢いに負けて黙り込む。
「みうちゃんは歌ってみたやらない?」
奏が話を振ってきた。
「あ、あのぅ...」
「ん?何?」
「わ、私、レン先輩のオリ曲に
「「「「は?」」」」
4人は驚き、質問してくる。いつとかどうしてそうなったのかとかどんな感じだったかとか。年上にこんなに責められるなんて悪いことして怒られてる気分。わたしは終始ビクビクしているのであった。
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まあ、いろいろあったがとにかくみんないい人そうでよかった。これならやっていけそうな気がする。
私たちは3期生としてのみんなとしての目標を決めることにした。たくさん案は出たがやっぱりみんなが決めたのはみんなを笑顔にできるVTuberになるだった。なんか恥ずかしい気もしたが、みんなはシンプルかつ分かりやすく、みんなでできる目標だった。私の目標がみんなの目標になった。すごく楽しみでワクワクする。
「時間でーす。収録しまーす。」
スタッフさんの声が聞こえるとみんなぞろぞろと部屋を出ていく。私もついて行く。準備された機材の前に座る。みんなが画面に初めて集合した。なんかドキドキする。
私の緊張をよそに、5人で初めての公式番組が始まった。
コラボしたことあってみんなもともと仲がいいです。(美海以外)
同期たちとの絡みどうするか...
こりゃまた長くなりそう...
みんなVの名前です。
挿絵っていります?実現するとは限りません
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別にいらない
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あった方がいい、いる
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絵を描け
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小説書くのに集中しろ