僕のヒーローアカデミア WE ARE LETHAL PROTECTOR!   作:のろまな怪獣

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物語を書くのはやはり難しいですね
でもその分楽しいので頑張っていきまーす!


No.2 血塗れた手

「はぁ〜…お疲れ、相棒」

 

「気にするな、オレは腹と欲を満たせた」

 

仕事を終え、公安本部へと戻った江都辺は自販機前にあるベンチに座って相棒と話す

 

「それよりお前、またナガンの仕事を変わりにしてただろう?なんでだ?」

 

「お前の食いたい、暴れたい欲を満たすためだろがい!!!って言いたいとこだが……」

 

江都辺はコーヒー缶の中身を一気に飲み干し、潰してからゴミ箱に放り投げる

 

「…ナガンさ、最近元気ないんだよ。なんか悩んでるっぽい。だから最近のあいつの仕事は全部俺が貰ってんの」

 

「お前に女の悩みを解決できるとは思えんがな。縁もゆかりもなかったお前に」

 

相棒は笑いながら江都辺を煽り、それに対して江都辺は額に青筋を浮かべる

 

「よし表出て来い。ボコボコにしてやる」

 

「お前には無理だ。オレは強い」

 

「何してんだ?お前…」

 

2人の喧嘩が始まる直前、髪を下ろしたレディ・ナガンが現れる

 

「うお!?や、やぁナガン」

 

「でけェ声でわーわーと…もっと静かに話すか部屋にいきな」

 

「ごもっともです…」

 

「相変わらず気の強い女だ」

 

「……なぁ、お前は…この仕事を続けて何になると思う?」

 

「な、なんだいきなり」

 

「いいから答えてくれ」

 

(あぁ、やっぱり…)

 

虚ろな目で外を眺めながら、江都辺に質問するナガン

 

その目の下には大きな隈、ほんの少しだが頬が痩けていた

 

「お前、すっごい優しいな」

 

「…おい、質問に」

 

「正直に言ってなんにもならんな。薄っぺらく、脆い世界。それを維持するのがオレ達の役目だが…正直こんなの続けたところでいつか崩れ去っちまう」

 

自販機で新たに購入したオレンジジュースをナガンに向けて投げる

 

「だがこの事実を世間に流せば、この超人社会は一気に瓦解するだろう。オレ達にはどうすることも出来ない」

 

江都辺の相棒がそう言うとナガンは下を向き、オレンジジュースのペットボトルを強く握り締めていた

 

「ナガン、手が汚れてると思ってるのか?心配するな、その手は汚れてない」

 

「汚れてない…?ふざけたこと言うな!!」

 

レディナガンはペットボトルを地面にたたきつけ、下を向きながら江都辺に近づき胸ぐらを掴む

 

「綺麗事言いやがって!!吐き気がするんだよ!!お前も所詮は…!!」

 

「俺は…"俺たち"はもう戻れない」

 

江都辺は優しく微笑んで震えるナガンの手を優しく掴み、ゆっくりと下ろした

 

「お前は"俺たち"と違う、まだやり直せる。いいか、明日でも明後日でも…なんなら今すぐにでも会長と話つけに行くぞ。この薄汚れた闇を知ってるお前にしかできないことがある」

 

「私は…私は…」

 

そう話していると突然会長から呼び出される

 

「…はい、もしもし」

 

『急で済まないが、来てくれ』

 

「ちょうど良かった!オレ達もお前に話したいことがあったんだ!ナガンを連れて行ってもいいか?」

 

『…君のそばにいるのか?丁度いい。彼女も呼ぼうとしていたんだ。そのまま連れてきてくれ』

 

「わかりました。今向かいます」

 

電話切り、江都辺は床に座り込んだナガンを優しく立たせる

 

「話つけに行こう。ナガン」

 

「もしわかって貰えなかったらオレ達が何とかしてやる」

 

 

 

 

〜ナガン said

 

出会った頃からこいつはおかしい奴だった

 

いつもブツブツとなにか喋ってる

 

なのに戦闘スキルが高く、私の攻撃もいとも簡単に避けちまう

 

「お前、近づかれたら弱すぎる」

 

「そうだなぁ、今日は体術をメインに鍛えてもらおう」

 

同じ声なのに、同じ顔なのに

 

まるで2人いるみたいに 

 

厳しい言葉をかけてきたと思えば今度はアドバイスをしてくる

 

イカれたやつだと思ってた

 

月日は流れ、私がヒーローとして人々から慕われるようになった

 

私はヒーローとして、ヒーロー社会の調和を保つ部品として

 

戦い続けた

 

正しいことをしていると自分の心に言いつけながら

 

だがある日

 

「レディー!握手してー!!」

 

「おーう、特別だぞ」

 

小さな子供たちにいつもと変わらず握手をしようとした

 

その時

 

私の手は酷く汚れていた

 

血まみれだった

 

私はすぐさま手を引き、その場を去る

 

家に帰って、何も無い部屋で、一人暗い中、手を洗い続ける

 

「落ちない…落ちないっ!!!」

 

シャワーに入った

 

風呂にも

 

でも落ちない

 

その汚れは私に染み付いていた

 

もう二度と落ちることがない、私が犯してきた罪の証

 

私は1人、部屋の片隅で座り込む

 

「……疲れた」

 

窓から見える外の光

 

今日見た子供の笑顔

 

それら全ての脆さに目眩がした

 

「偽りの…世界…」

 

私は立ち上がり、公安本部へと向かった

 

話をしに行こう、会長と

 

それでもうやめにしよう

 

「欲を満たすためだろがい!!!って言いたいとこだが……」

 

そう思って本部の中へとはいると、自販機の方から声が聞こえてきた

 

江都辺だ

 

最近あってなかったがやつはまた一人で話している

 

「ナガンさ、最近元気ないんだよ。なんか悩んでるっぽい。だから最近のあいつの仕事は全部俺が貰ってんの」

 

その言葉を聞いて驚いた

 

なんでそんなことする?

 

おまえは辛くないのか?

 

この仕事になんの不満もないのか?

 

気づいた時には江都辺の後ろに立っていた

 

そして質問していた

 

お前はこの仕事を続けて何になると思う?って

 

「正直に言ってなんにもならんな。薄っぺらく、脆い世界。それを維持するのがオレ達の役目だが…正直こんなの続けたところでいつか崩れ去っちまう」

 

あぁ、やっぱりそうか

 

「だがこの事実を世間に流せば、この超人社会は一気に瓦解するだろう。オレ達にはどうすることも出来ない」

 

何も出来ない、何にもならない

 

それなら一体私は何をしてるって言うんだ

 

なんのために戦ってたんだ…!

 

受け取ったオレンジジュースをにぎりつぶす勢いで力を込めていると江都辺は私の手は汚れてないと言った

 

「汚れてない…?ふざけたこと言うな!!」

 

声を荒らげ、ペットボトルを地面にたたきつけた私は下を向いて江都辺の胸ぐらを掴む

 

「綺麗事言いやがって!!吐き気がするんだよ!!お前も所詮は…!!」

 

顔を上げた瞬間、私はハッとする

 

「俺は…"俺たち"はもう戻れない」

 

やつの顔は微笑んでいるにもかかわらずどこか悲しい顔で、私の手を優しく掴んで下ろす

 

「お前は"俺たち"と違う、まだやり直せる。いいか、明日でも明後日でも…なんなら今すぐにでも会長と話つけに行くぞ。この薄汚れた闇を知ってるお前にしかできないことがある」

 

その言葉にわたしは座り込んで頭を抱えた

 

「私は…私は…」

 

江都辺の言葉が私の中でいっぱいになる

 

こんな私でも…まだヒーローになれる…?

 

闇を知ってる私にしかできないことなんて本当にあるのか?

 

「話つけに行こう。ナガン」

 

「もしわかって貰えなかったらオレ達が何とかしてやる」

 

その言葉と江都辺の大きな手が

 

私の不安の塊をどかし

 

私の心に光となって差し込んだ




次回、会長死す!デュエルスタンバイ!
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