処女作であり、おそらく駄文でしょうが、ドラえもんのような温かい目で見ていただけると嬉しいです。
それでは、どうぞ!
優しい主に見送られた彼女が次に見たのは、完全無欠の異世界だった。
「・・・は!?」
あまりの出来事に彼女-----リィンフォース・アインスは、普段の彼女らしからぬまぬけな声を出した。
(い、一体どういうことだ!?何故、私はまだ生きている・・・!?)
アインスは、この世から消滅したはずの自分が何故このような場所にいるか理解できなかった。
アインスはかつて「夜天の書」と呼ばれる。魔道書の管制プログラムだった。しかし、長い歴史の中で改造され続けいつしか「闇の書」と呼ばれる存在となった。闇の書は本来ただの白紙の本なのだが、魔法生物や魔道師から魔力を蒐集することによりページが追加されていき、666ページ溜ったとき完全に起動するのだ。完全に起動した闇の書はまず自身の保有者である人間を取り込み、その後世界を滅ぼすまで暴れ続ける。そのあまりの強さゆえ、止めることは容易ではなく、また運よく止めることができてもそれで闇の書は終わらない。闇の書には無限転生機能というものがあり、闇の書が破壊される、もしくはその保有者が死んだときページを0にして新たな主になる人間を求め次元世界を超え、行方をくらましてしまうのだ。そうして転生を繰り返し、たどりついたある世界で闇の書はある少女を主とする。
八神はやて
それが少女の名前だった。その少女は9歳ながらかなり過酷な人生をおくっていた。物心ついたころにはすでに両親は事故で他界、頼れる親戚はなく唯一父の親戚だというギル・グレアムから生活費が送られてくるものの、あったことはなかった。さらに原因不明の病(実際は闇の書のせい)によって、足が動かず車いすによる生活を余儀なくされた。そのせいで彼女は学校にも行けず、病院に行く時以外は自宅と図書館を行き来する生活を続けていた。そして6月4日-----彼女の誕生日に闇の書は第一の覚醒をはたした。それにより、闇の書の守護騎士プログラムが起動、「
だが、そんな生活は長くは続かなかった。
闇の書によるはやてへの浸食が進み、命の危機にひんしていたのだ。それに気づいたヴォルケンリッター達は、はやての「他人に迷惑をかけるのはアカン」という言いつけを無視し、蒐集を開始した。闇の書のバグにより完成した時のことを覚えていないヴォルケンリッター達はそれがはやてを助ける唯一の道だと信じていた。それが、はやてをさらに苦しめることになるとは思わずに・・・。
そして12月24日-----絶望が始まった。
遂に完成してしまった闇の書ははやてとヴォルケンリッター達を取り込み暴走を始めた。現地に居合わせた魔道師達による戦闘が行われたがその圧倒的な戦闘力に苦戦を強いられていた。そんな中、はやては闇の書の内部で夢を見ていた。それはとても幸福な夢だった。しかしはやては、その「幸福な
祝福の風、リィンフォースと。
そうして「闇の書」は「夜天の書」に戻った。その時、夜天の書から闇の書の防衛プログラムであり「闇の書の闇」と呼ばれた存在-----ナハトヴァールが分離した。夜天の書から分離したナハトヴァールは暴走を始めるが、はやてとボルケンリッター達、そして他の魔道師達の協力により防衛プログラムを完全に破壊した。これで夜天の書は完全に戻り最高のハッピーエンドを迎えた。
そう、ここで話が終わればそうだったのだろう。
夜天の書の内部には、まだ防衛プログラムの残骸が残っていたのだ。このままでは、夜天の書は再び闇の書に戻ってしまう。それを防ぐためにはリィンフォースが消えるしかなかった。そして彼女は、主であるはやての制止をふりきり、信頼できる二人の魔道師-----「高町なのは」と「フェイト・テスタロッサ」により、多くの人たちに見送られ空へときえていった。はやてやヴォルケンリッター達の幸せを祈って・・・。
だというのに、彼女は生きていた。
そりゃ、彼女も混乱するだろう。さっきまで消滅して空へ昇っていたというのに、いま彼女は四千メートル上空からスカイダイビングを行っていた。無論、パラシュートなどはない。下に湖が見えるがこの高さでは助からない。
(仕方がない。わからないことが多いが今はとりあえず飛行魔法を「ギニャァァァァァァァァァァァ!!」・・・って、な!?)
わからないことが多すぎるのでひとまず飛行魔法で下に降りようとしたとき、突如自分のさらに上から猫の鳴き(叫び?)声が聞こえ上を向くと、三人の少年少女が落ちてきていた。
一人は、学生服を着た不良のような少年。
一人は、少し時代遅れのドレスを着たお嬢様のような少女。
一人は、ラフな格好をして猫を抱えている少女。
三人のうち、少女二人は困惑しており、少年は楽しそうに笑っていた。アインスは、この状況で笑っている少年を少しいぶかしんだが、すぐに冷静に考える。
(まずいな・・・、彼女たちには魔力が感じられない・・・。)
自分と同じように落ちている三人ではあるが、魔力を一切感じなかった。それはつまり、三人は自分のように飛行魔法が使えないということ。このまま落ちれば、三人は簡単にミンチと化すだろう。そしてそれを見て見ぬ振りできるほど、アインスは非道ではなかった。むしろ、積極的に助けようとした。そして彼女は・・・
「・・・へぷっ!」
三人を、文字通り受け止めた。
「「「・・・へ?」」」
落ちてきていた三人はそろって声を出した。自分たちの下を誰かが落ちているのはもちろん気づいていた。でもまさか、受け止めるとは思わなかった。しかも三人同時に。そんなことを思われていたアインスは、
(お、重い・・・。)
かなりピンチだった。いくらアインスとはいえ、三人+一匹を受け止めて、あまつさえ空を飛ぶなど不可能に近かった。
バッシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!
結果、アインスは三人とともに下の湖に落ちていた。とわいえ、落ちている最中に緩衝材のようなものを突き抜けてきたので怪我はなかったが。これがあれば三人は無事降りられたかもしれないが、たとえアインスが緩衝材に気づいていてもきっと受け止めていただろう。
「ぷはっ!」
湖から顔を出したアインスは周囲を見渡した。周りは一面森であり、湖の岸にはすでに先ほどの三人が上がっていた。アインスもすぐに岸に上がる。
「し、信じられないわ!呼び出しておいていきなり空へ放り出すなんて!」
「右に同じだクソッタレ。これなら岩の中に呼び出されたほうがまだマシだぜ。」
「・・・いえ、岩の中に呼び出されたら出られないでしょう?」
「俺は問題ない。」
「そう、身勝手ね。」
お嬢様のような少女の叫びに、不良のような少年が答え、軽くコントをしていた。
「大丈夫・・・?」
岸に上がり服を軽く絞っていたアインスに、猫を抱えた少女が声を掛けてきた。
「ん?あぁ、大丈夫だ。」
「そっか・・・。さっきは助けようとしてくれてありがとう。」
「気にしないでくれ。実際は何もできずに落ちてしまったのだからね。」
「それでも、ありがとう。」
「・・・どういたしまして。」
少女はが何度もお礼を言ってくるので、アインスは素直に受けることにする。そうしていると少年が声を出した。
「一応確認しておくが、オマエたちにもあの妙な手紙が?」
(手紙?)
少年の言葉にアインスは内心首をかしげた。手紙などアインスは知らないし、そもそも手紙など貰ったこともない。だが、そうなのはアインスだけのようで他の三人は話を進めていく。
「そうだけど・・・、まずそのオマエというのをやめてくれないかしら?私には”久遠飛鳥”という名前があるの。そこの猫を抱えたあなたは?」
「”春日部耀”、よろしく。」
「そう、よろしく春日部さん。そして、そこの凶暴そうなあなたは?」
「高圧的な自己紹介ありがとう。見ての通り、粗野で、凶暴で、快楽主義者と三拍子そろったダメ人間の”逆廻十六夜”です。用法と用量をを守ったうえ、適切な態度で接してくれ、お嬢様?」
「そう、取扱説明書をくれたら考えてあげるわ。」
「マジか。今度作ってくるから、覚悟しとけよ?・・・っと、それと・・・」
そして少年-----逆廻十六夜はアインスのほうを向いた。
「さっき、俺たちを受け止めようとしたオマエは?」
「私か?私はリィンフォース・アインス。好きなように呼んでくれ。」
「わかったぜ、アインス。それと一応礼を言っておくぜ、ありがとな。」
「わたしも、さっきはありがとう、アインスさん」
「あ、あぁ。」
十六夜と飛鳥の二人にお礼を言われ、照れたように頬を掻きながら答えたアインス。
そんなアインスを見て「ヤハハ」と楽しそうに笑う十六夜。
ほほえましそうにアインスを見てクスクス笑う飛鳥。
そんな三人を腕の中の猫をなでながら無表情で眺める耀
(うわー・・・、呼び出したお三人様は問題児っぽいですし、あちらの女性はそもそも呼び出しておりませんし、先が思いやられるのですよ・・・。)
そしてそんな四人を草むらの中から観察し、早くも頭を抱えたくなった少女がいた。
というわけで、第1話いかがだったでしょうか。
この作品はもともと、友達に見せるために普通のノートに書いていたものです。
ですが、ノートのページが足りなくなり完成しなかったものです。
でも、そのままほっといておくのももったいない気がしたので、少し変更しつつ投稿しました。
自分は学生なので時間がとれず、更新は不定期です。
とりあえず、時間を見つけて更新していきたいので、よろしくお願いします。