昨日は投稿できなかったけど、タグに「不定期更新」って書いてあるから大丈夫だよね!
・・・大丈夫だよね?ね?
それではどうぞ!
-----世界の果て、トリトニスの大滝。
そこで黒ウサギは歓喜に打ち震えていた。彼らなら、きっと自分たちの夢を叶えてくれると思ったからだ。だが、そのせいで注意力散漫になっていた黒ウサギは、自分に迫る魔の手に気が付かなかった。
「おーい、何ぼさっとしてんだ黒ウサギ?胸とか足とか揉むぞー。」
「え・・・って、キャァァァァァァァァァァァァァァ!?」
気が付いたら黒ウサギの脇の下からニュッと十六夜の手が伸びていた。慌てて十六夜から距離をとった黒ウサギは、自分の体を抱えながら十六夜を睨む。
「何をするんですか!黒ウサギが200年守ってきた貞操を傷つけるおつもりですか!」
「200年守った貞操?うわ、超傷つけてぇ。」
「お馬鹿様!?いや、お馬鹿様!!」
ウガー!と威嚇してくる黒ウサギに対し、十六夜は頭をかきながら諦めたように溜息を吐く。
「ハァー、わかったよ黒ウサギ。」
「そうです、わかれば-----」
「なら、アインスの胸でも-----」
「やらせますか、このお馬鹿様ーーーーーーーー!!」
ズッパァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!
黒ウサギは、どこからともなくハリセンを取り出し、十六夜を思いっきりぶっ叩く。ハリセンからは出ないであろうとてつもない音が響いたが十六夜はいたって平気そうだ。
「たく、軽い冗談じゃねぇか。」
「そうだぞ、黒ウサギ。大体私なんかのどこがいいというのだ。」
自信満々に言い切るアインスに黒ウサギと十六夜は小声で緊急会議を開いた。
(十六夜さん。アインスさん本気で言ってると思いますか?)
(多分そうだろう。にしても、あんななりしてて自分に自信がねぇなんて普通考えられないぞ?)
(同性の黒ウサギから見てもかなり綺麗ですのに・・・今までそういったことが一度もなかったなんて考えられないんですが。)
(同感だ、黒ウサギ。わかっててやってるんなら、魔性の女どころじゃねぇぞ。)
どうやら二人はアインスが自分を卑下したことに、納得がいかないようだった。二人から見てアインスはかなり魅力的な女性に写っている。スタイル良し、性格良しで、10人に聞けば9人が綺麗と答えるだろう。ちなみに、後の1人は特殊な性癖の持ち主だ。
アインスからしてみれば、今まで闇の書だったころには憎悪の感情で見られることが多く、そのような邪な感情を向けられたことは皆無だった。歴代の主たちもアインスのことは道具としてしか見ていなかったので、アインスは決して自分が魅力的ね女性ではないと思っている。何回か八神はやてのセクハラを受けはしたが、スキンシップの延長だと思っていた。
「(いくら考えても埒があかないな。)おし、黒ウサギとっととあの蛇神からギフトもらってこい。」
「(そうですね。)はい!ご本人を倒したのできっとすごいものがもらえますよ!」
そういうと黒ウサギは蛇神の方へ向かっていった。蛇神はすでに目が覚めていたようで、黒ウサギと一言、二言かわすと、何かを黒ウサギに渡した。両手に何かを抱えて帰ってきた黒ウサギは、今にも踊りだしそうな雰囲気でその手に持ったものを見せてきた。
「ウッキャァァァァ!見てください、十六夜さん、アインスさん!こんな立派な水樹の苗をいただいちゃいました!これがあればもう他のコミュニティから水を買うことも、わざわざ遠くの川まで水を汲みにいかなくても済みます!」
あまりの嬉しさにその場でクルクル回り始めた黒ウサギとは対照的に、十六夜は少し冷めた目で黒ウサギを見ていた。黒ウサギは嬉しさのあまり、そんな十六夜の様子に気づかなかった。
「なあ、黒ウサギ。一つ聞きたいことがあるんだが?」
「はい、今はとっても機嫌がいいのでどんな質問にも 答えちゃうのですよ♪」
「なら黒ウサギ-----オマエ、何か決定的なこと隠してるだろ?」
ピシリ!と先ほどまではしゃいでいた黒ウサギが固まった。頬は引きつり、冷汗は止まることなく流れ続けた。
「な、何のことですか?黒ウサギには何のことかさっぱり-----」
「じゃあ聞くが、なんでオマエは俺たちを呼び出す必要があった?」
何とか言い逃れようとする黒ウサギを、十六夜はさらに問い詰める。
「そ、それは説明のときにも申し上げたとおり、皆様にオモシロオカシク過ごしていただこうと-----」
「いや、それだけではないのだろう?」
黒ウサギにそう問いかけたのは十六夜ではなくアインスだった。黒ウサギの説明中に自己分析を行っていたアインスだが、話自体はマルチタスクで聞いていて、黒ウサギの異変に気が付いていたのだ。
「十六夜がコミュニティに入るのを拒絶したとき、黒ウサギは怒っていただろう?もし彼らを呼び出した理由が黒ウサギの言っていた通りなら、入るコミュニティは決して黒ウサギ達のコミュニティでなければいけないわけではないはずだ。なのにあの反応では、まるで|十六夜たちが黒ウサギのコミュニティに入らなかったとき困るのは黒ウサギ達の方《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》のように感じたんだが?」
「・・・」
アインスの言葉に何も言い返せない黒ウサギに、十六夜が更なる追い打ちをかける。
「沈黙は是なりだぜ、黒ウサギ。俺もアインスの意見には全面的に賛成だ。-----黒ウサギ、オマエはなんでそこまで必死になっている?」
「・・・」
「何か言えよ、黒ウサギ。それとも何か?このまま他のコミュニティに行っちまってもいいのか?」
「!、ま、待ってください!」
黒ウサギはようやく声を出した。その声は大きいながらも、泣き出してしまいそうな声だった。
「ほら、待ってやってるだろ?いいからとっとと話せ。」
「・・・話せば協力していただけますか?」
「面白ければな。」
そう言って、十六夜は近くの岩に腰かけ話を聞く体制になった。黒ウサギは不安だった。十六夜にはぜひ自分たちのコミュニティに入って欲しいが、どのような話をすれば十六夜に面白く感じてもらえるかわからなかった。なにせ、今から話す内容はかなり暗い話だ。それを面白く話せなければ十六夜は他に行ってしまうという。どうすれば、と考え込む黒ウサギの肩にそっと手が置かれた。振り向くとそこには、こちらを見て少し微笑んでいるアインスの姿があった。
「大丈夫だ、黒ウサギ。」
「アインスさん?」
「私はこれでも人を見る目には、少しばかり自信がある。十六夜だってそこまで悪い奴じゃない。だから黒ウサギは、いつも通りにしていればいいんだ。」
長い時間、闇の書の管理人格として存在していたため、アインスは人の感情、特に憎悪や悪意といった負の感情に非常に敏感になっている。黒ウサギには確かに打算があったのだろう。しかし、黒ウサギからは悪意などの感情を一切感じなかった。むしろ、何か期待するような希望に満ちた感情を感じた。だから、黒ウサギが何か隠していることに気づいていながらスルーしていたのだ。もし、十六夜が聞かなければ、アインスは聞くことはなかっただろう。
黒ウサギはふと肩の荷が下りた気がした。考えてみれば当たり前なのだ。ほんの数時間前に会った人が何を面白いと感じるかなんてわかるはずないのだ。わからないなら後は自分らしく行くしかない。それが、今自分にできる全力なのだから。
「コホン。それでは僭越ながらこの黒ウサギが今の私たちのコミュニティの状況を、なるべくオモシロオカシクご説明いたします!」
そうして黒ウサギは語りだす。自分が十六夜たち三人を呼んだわけを、自分たちの状況を。
------------------黒ウサギ説明中---------------------
黒ウサギの説明から彼女たちがかなり崖っぷちな状況にいることが分かった。
この箱庭には、「魔王」と呼ばれる存在がいる。魔王は「主催者権限」というものを悪用し、他のコミュニティに無理矢理ギフトゲームを挑むという、いわゆる天災のような存在である。魔王のゲームは拒否できず、負ければ多くのものを失うという。黒ウサギ達のコミュニティも、かつては「東区最大のコミュニティ」と言われていたが、魔王とのゲームに敗れ、「名」と「旗印」-----地球でいう国名と国旗を奪われ、コミュニティの主力メンバーも大半が奪われてしまいコミュニティの存続に必要なものはすべて失ってしまった「ノーネーム」というものになってしまったという。残ったのは魔王との戦いにより荒廃した領土と120人近くの子供たち、そして宝物庫にあるという強力すぎて黒ウサギでないとつかうこともできない大量のギフトだけだった。コミュニティを解散して新しく作れば楽なのだが、黒ウサギ達は仲間の帰ってくる場所を守るためコミュニティの復興といういばらの道を歩き出した。そのために黒ウサギ達は異世界から新しいメンバーを集めるため、十六夜、飛鳥、耀の三人を呼びだした。そのため、アインスはおそらく召喚の際何らかの理由で巻き込まれてしまったのではないかということだった。
話を聞いてから十六夜はずっと黙ったままだった。黒ウサギは十六夜に向けてずっと頭を下げている。およそ三分ほどたったころ、ようやく十六夜が声を出す。
「・・・イイな、それ。」
「・・・は?」
「は?じゃねぇよ。協力してやるってんだ。もっと喜べ、黒ウサギ。」
「え、え?今のってそんな流れでしたっけ?」
「そんな流れだったんだ。それとも俺の力は必要ないか?」
「いえ、そんなことは!十六夜さんの力は私たちには必要です!」
「素直でよろしい。それと-----」
そこで十六夜はアインスの方を向く。
「お前はどうするんだ?黒ウサギの話じゃ、オマエはこのコミュニティに入る義理も理由もねぇだろ?」
確かにその通りだ。アインスが呼び出されたのが単なる事故なら協力する必要はないし、むしろ元の世界に帰れるよう黒ウサギに問い詰めてもいいはずだ。ならばアインスが出す答えはたった一つしかない。
「黒ウサギ」
「は、はい!」
「そこまで緊張しないでくれ。今日から同じコミュニティの仲間になるのだからな。」
「そ、それじゃあ!」
「あぁ、黒ウサギ達に協力しよう。」
黒ウサギ達に協力する。それがアインスの出した答えだった。
「本当によろしいんですか?」
「元の世界に未練がないといえば嘘になるが、すでにけじめはつけてあるし、あのような話をした相手を見捨てるほど落ちぶれたつもりもない。-----第一、私は一度消えた身だしな。」
最後の言葉は、黒ウサギ達に聞こえないように言った。黒ウサギ達を助けたいと思ったのは嘘ではないが、バグが直ったとはいえ未練がましく戻るのは自分を送り出してくれたすべての人に申し訳が立たないと感じたことも理由だった。
「ありがとうございます!これからよろしくなのですよ、アインスさん、十六夜さん!」
「こちらこそよろしくな、黒ウサギ。」
「ま、呼び出してくれた恩返し程度には働いてやるよ。」
そうして、アインスたちは一度世界の果を見てから箱庭に向かっていった。その時、黒ウサギの顔はとても楽しそうな満面の笑みだったという。
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「ふ、フォレス・ガロとギフトゲームをするーーーーーー!?」
箱庭についたアインスたちを待っていたのは、「私たち、明日「フォレス・ガロ」とギフトゲームするから。」という飛鳥の一言だった。
先ほどまでの元気はどこえやら。その場にはあまりの衝撃に真っ白に燃え尽きた黒ウサギ(白)がいた・・・。
SAOのホロウフラグメントがもうじき終わるから頑張ったら、昨日投稿できなかったorz。
一応最低でも週一更新をしていくつもりですから自分的には問題ないのですが、できることならもっと早く投稿したかった。というか昨日一気にやらなきゃ多分投稿できたはず。
完全に自業自得ですね、わかります。
それから、活動報告のアンケートもまだまだ募集しております。
・・・というかこのペースだといつまでアンケート続くのかな?かな?
それでは、今回はこのへんで。