やっと最初に手に入るAGもでてきた…!
装備を調達し、他のロボット達と共に走って乗務員の救出と傀儡の殲滅に向かう。
指揮官はおそらく、宇宙にあるスペースコロニー『オートルナ』に救助要請を出している所…だと思う。
『オートルナ』とは、元は複数の国家が連携し宇宙に作られた無重力環境を利用した実験室だったが、ここに派遣されたエリートが発展させて自給自足可能な生命維持システムを築き上げ、建国を果たした…というのが記録に残っている。
いやエリートすぎだろうっと、いた…!!
前にあった剣を装備した奴ではなく、何も装備していない素手のタイプが………いや多い、軽く見積もっても20体以上いるのに加え、ガン○ムのハ○と猫を合成したような『ニャンボー』の武装タイプ(ちなみに普通のニャンボーは合成素材)が大量にいた。
ニャンボーに関してはもう傀儡化しているようでこちら側に向かって装備されているマシンガンを発射してきた。
シールドを持ったロボット(ディフェンダーと言うらしい)と共に前に出て剣とマントを装備したロボット(色によって、赤色の『ガルム』、緑色の『フェンリル』、青色の『ハーディ』)と銃器を装備したロボット…軽装のウォーカーを守りながら射撃を開始する。
傀儡側は盾を持っていないようで、当たりどころが悪く爆散するものと避けるものに別れたが避けた方はガルムの斬撃か、後続の射撃を避けられずに攻撃を喰らうのもいた。
[制圧完了…っと。]
途中、自分のセンサーから、オートランド号のデッキにアンノウンの反応が出てきていた。オートルナから救援のAGが到着したのだろう。
[よし、あとは乗組員を探し…!!]
先頭を走っていたディフェンダーの反応が遅れ、隠れていた傀儡の攻撃を受け、倒れた。損傷した部分が黒く変色していた。
[……!!]
すぐにディフェンダーを撃ち、破壊する。傀儡に攻撃された部位が黒く変色した場合、傀儡師の糸に侵食されている。もう…助からない。
[…ありがとな、ここまでお疲れ様。後は任せろ。]
たった少しではあるが、ここまで一緒に戦ってくれたディフェンダーに礼をした。丁度乗組員が襲われていて、それを庇って攻撃を受けたのだ、何もないのは例え機械でも悲しいだろう。
「ヒッ…!!」
……あ〜〜っ、やっぱりこの見た目じゃ敵っぽいよな。ディフェンダーとフェンリルに護衛を任せ、他の乗組員を捜索する。
乗組員の反応に落ち込んだ後、数十名程救出した時だった。こちらに向かってくるアンノウンの反応が2つこちらに向かってきていた。救助に来たAGだと気づくのにそこまでかからなかった。
「皆さん、大丈夫ですか!?」
現れたのは…、猫耳と尻尾が出ていて、背中に大きな救急箱と両手に銃を持ったナース服とメイド服を合わせたような服を着た少女『モリス』。
狼の耳と尻尾、背中に2機のブースターと両手に銃を持った左目に眼帯をつけた少女『シリウス』。
二人とも、『ドールズ・アーミー』に所属するAGだ。
「『ニオ曹長』、生存者を確認しました。AGの増援をお願いします。」
「解りました。すぐにそちらに向かわせます。増援が到着次第、傀儡師の捜索を継続してください。」
「「了解しました❨だよ❩。」」
本物のAG、しかも自分がゲームで愛用していたモリスが目の前にいて、喋っているのを見て、笑みがこぼれた(まぁ、今の体じゃあ無理なんだけど)。
程なくして増援のAGが到着し、乗組員を連れて行く。AGを速く配備してくれとぼやいていた兵士もいたので軽く安堵した。
他のロボットも付いていくようなので自分もそちらに向かう。途中、オートランド号のデータにあった機械倉庫の前を通り過ぎる。
[……?なんだ、また寒気が…。]
今までヤバい奴とあった時に感じた時と同じような寒気がしたのだ。幸いにもセンサーでロボットの位置も把握している為、一度立ち止まり、室内の監視カメラに僕の接続用配線して確認する。
………よし、接続完了。
[鬼が出るか蛇が出るか……ってうぉぉ!?]
監視カメラにどアップで顔が映っていた為驚いてしまった。そして寒気の正体も判明した。
倉庫内にいたのは、白磁の体を持ち、角付きのマスクを付けた二人の女性、翼のような形をした大型の2つの腕、2つのドラゴンの首のようなものが生えた体を持った傀儡師だった。
[ストーリーで傀儡師が見つかったのってこの倉庫だったけど、もうすでにこの中で待機しているのかよ…!]
内部を確認した後、こちらに走ってくる音が聞こえた。反対側に隠れ、背中に取り付けられたジャミングポッドを展開、起動させる。AGにもセンサーがあるから、傀儡と間違われたくないからな…!
確認した所、先程あったシリウスのようだ。
「こちら偵察隊のシリウス、傀儡師の位置を特定しました。」
〔モリスも傀儡師を見つけたよ!機械倉庫の中!〕
〔了解、こちらもすぐに向かいます。〕
別行動をしていたのだろう、モリスとニオの声が聞こえた。その直後、バシュウ!!という音がした。傀儡師が撃ったな…!
[たしかモリスともう一人のAGに向けて撃たれたはずだ…!]
すぐに射撃音がした場所まで走る。次を左に曲がってまた左に……『バシュッ!』!?
目の前を糸のような物が通り過ぎた為、後ろに飛び退いた。
すぐに避けられた為、僕はなんともなかったが…糸の向かう先には一体のAGがいた。そのままAGに糸が当たり、傀儡師の元に引き寄せられ…翼で隠された後、傀儡に変貌した。
AGは傀儡に対抗する為に作られた、だが完全に傀儡化を防ぐ事は出来ない。AGも傀儡になるのは記憶にあったが…!
[上級の傀儡師ならAGでも一瞬で傀儡にされるのか…。]
この傀儡師の反対側では、すでに他のAGが各々の武装で攻撃を始めていた。それを鬱陶しく感じたのか、傀儡師がそちらを向いた。
[なら、僕のすることは…やるしかないよな!]
僕から見て後ろを向いたのを確認して、持ってきていた盾から剣を取り出し、盾を傀儡師にむけて投げつけると同時に傀儡にされたAGの銃を取り走り出す。右の翼に盾がぶつかり、龍の首が2つとも振り向いてこちらにレーザーを放とうとするが…、
[遅いッての!!]
跳躍してレーザーを避け、傀儡師に銃口を向ける。アメインゴーストには規格の違う装備やアタッチメント認証が必要なパーツの制約を無視して使用できる認証突破機能がある。それによって、一般のロボットやこのAGの武器も、
[使えるんだよな、これが![バキッ!]…折れたのか!?]
傀儡師の胴体に向けて射撃した後、そのまま斬りつけたのだが、一発で剣が折れた。どんだけ硬いんだよ!
空中で体を捻り、傀儡師に身体を向けて片膝を立てて着地する。
「あのロボットは…!!」
「先ほど乗組員を救助していたロボット…!?」
話し声が聞こえ、振り向いた。先ほど別れたシリウス、モリス。
青い髪に腰に装備された大型バインダーが特徴の『ニオ』。
腰に大型の剣を持ち、脚に装甲を付けた白髪の『ゴースト』。
機械の猫耳と尻尾、大型のアックスを持った『ブルー』。
全員、オートランド号の救助に来たAG達がいた。…今更だが、AGにもゴーストがいたんだよな……、デカいな、何がとは言わないけど。
彼女達と戦う気はない為、すぐに発砲しようと銃口を向けたが、レーザーをこちらに撃とうとしていた。
「■■■■■」
「散開してください!」
傀儡師がなにか言ったのだろうが、言っていることが分からん!ニオ達は避けるようなので僕も同様に避ける。近くに破壊されたフェンリルの部品が散乱しており、その中にまだ使えそうな剣があったので、使うことにする。その瞬間、僕は右側からの衝撃でふっ飛ばされた。
「だ、大丈夫かニャ!?」
[一体何が…!?]
近くに来たブルーによって助け起こされる。吹き飛ばされた場所を見ると、翼で殴るように攻撃してきたようだ。右手に持った銃で撃とうと……!?
僕の目に映り込んだのは、大きくひしゃげた右腕だった。