東方蒼魔塞   作:因田司

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今回は、赤の五人目の配下、リトル・シファーとの戦闘です。

原作とは大きく異なる点もあるとは思いますが、
暖かい目で見て下さると、幸いです。

それでは、ゆっくりしていってね♪



双赤角の蒼魔

REIMU

VSリトル・シファー

~蒼魔塞 大図書館への連絡通路

 

 

「行きますよ!!」

 

 

大人の姿になったシファーは、テレポートを繰り返しながら、紅色と赤紫色の大玉弾幕を

大量に放ってきた。

 

勿論紅魔館の小悪魔とは比べ物にはならないほど速く、弾幕のスピードも大幅に上昇していた。

 

 

「ハッ……!!」

 

 

横転して、私は其等をかわす。

 

 

「『パスウィジョンニードル』!!」

 

 

其処から姿勢を立て直し、すぐに上空の相手に針状の弾幕を飛ばした。

 

だがテレポートで姿をくらませ、私の弾幕は空しく夜空を飛んで行った。

 

 

「!!」

 

 

次の瞬間、相手は私の目の前、橋の上に出現した。

 

だが、其に気付いて弾幕を出そうとしていた時には、前傾姿勢となって紅い大きな角で

突いてきた。

 

 

(!?発射が間に合わない……!)

 

 

弾幕発射をキャンセルし、私はすんでのところで両手で其の角を掴んで受け止めた。

だがやはり体はあっちが大きいのか、徐々に後ろに押されていく。

 

 

「~~ムゥウ……!!」

 

「~此の不意打ちを受け止め!…なさるとは……やはり貴方は……強い!…と見受けられます……!!」

 

 

懸命に踏み込もうとしながらシファーが必死になりながら言う。

 

 

「ですが!…両腕が塞がってる以上……此は防げませんよね!?」

 

 

シファーは、其の姿勢から更に大玉弾幕を発射し、零距離から私のお腹に数発ぶつけた。

 

 

「!ヴグ……!?」

 

 

痛みで相手の角を握る力が弱まり、ますます後ろに押されていく。

 

 

「まだまだ、本気は此からですよ!?」

 

 

すると受け止めていたシファーの身体が消えた。思わず身体が前につんのめった。

 

次の瞬間、背中に衝撃が走り、私は勢いよくうつ伏せに倒れていた。

 

 

「!!~~~~………」

 

 

どこからかシファーの声が聞こえた。

 

 

「強いとは言いましたが…赤様のもとに付くのでしたら、私を下しませんと……其では、

へフェリー様もがっかりしてしまいますよ?」

 

「!痛っ……!!」

 

 

私は痛みを堪えながら立ちあがった。

 

何をされたかは判っていた。

つんのめったあの時、背後にテレポートして大玉をぶつけたに違いない。

 

 

「言ってくれるわね……」

 

「口より身体を動かした方が良いですよ?」

 

 

完全に立ち上がった瞬間には、敵は目の前にテレポートして再び紅い角で突いてきた。

再び其を掴んで受け止める私。

 

さっきと同じような体形になり、組み合う私達。

角で貫こうとするシファーと、させないと抵抗する私。

 

だが、さっきのダメージが来ているのか今度はすぐに押され始めた。

 

 

ガシャン!!

 

「!?」

 

 

遂に橋の手すりに背中が当たり、逃げ場がなくなった。

 

すると相手は角をわざと引いたり押したり、揺さぶりを繰り返して来た。

押される度に背中に鉄の手すりが思い切りガンガンとぶつかる。

 

 

「!!アァ……!アグゥ……!!」

 

 

背中が痛い……抑えるのに…集中できない……!此のままだと………!!

 

仕方ない……!!

 

 

 

 

 

 

「くぅ……!い…今よ!!!」

 

 

 

 

 

 

其の言葉を待っていたかのように、レミリアがシファーの背中に捕まった。

衝撃で私の方に更に体重がかかって橋にぶつかったが、何とか持ち堪えた。

 

 

「そんなもので本気だと?うぬぼれも大概にした方が良いわよ…!?」

 

「!?~~マ、マステア様……!?」

 

 

そしてシファーの背中に自分の足をかけながら其処から生えていた羽を両方とも掴み、

 

 

 

ブチブチィ!!!ビリビリビリィイィイ……!!!!!

 

 

 

思いっきり引きちぎった。

シファーは声にならない悲鳴を上げ、背中からは蒼い血が出てレミリアを青く染めた。

 

 

「そら、戻してあげるわよ!!」

 

 

レミリアはもぎ取った羽を其のまま持ち替え、すぐに羽から生えていた爪を下にして、

シファーの背中に深々と突き刺した。

 

 

ドシュゥウ!!!!!!!

 

 

再び血が噴き出る。シファーは其の場でがっくりと膝をついた。

口を開けているが声が出てない。

 

其でもレミリアは私から掴んでいた角をとりあげ、後ろに体重をかけ、相手の上体を仰け反らせた。

 

胸まで貫いていた羽の爪による傷が開き、今度は私の方に蒼い血が噴き出した。

思わず両腕で顔を覆う。蒼い血が私の体も濡らす。

 

更にまるで、子供が木の枝にぶら下がって木を揺らすかのように、

シファーの角に捕まりながら相手の首に負荷をかけ始めた。

 

腕で庇っているのにも関わらず、思わず目をつぶった。

レミリアの動きに呼応するかのように胸の傷から血が噴き出て、私の身体を濡らすのが判った。

 

 

何度も……何度も……何度も……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「~~~何故…です……?マステア…さm!ゴプゥ……!」

 

 

絞り出すような声が聞こえた。泣きそうな声だった。

目を少し開ける。

 

レミリアが橋に足を付けていた。追い打ちを止めたらしいが、角はまだ握っている。

シファーの方は全身が青色にまみれ、ぐったりとしていた。

背中が沿っている姿勢と多量の失血で、抵抗できる気力も残っていない様だった。

 

 

「カフゥ!…~何故……ぇ……!?」

 

 

レミリアは反転している敵の顔を覗き込む様に、

 

 

「一刻も早く、『私達』の平和を取り戻したいからよ。偽小悪魔」

 

「!?まさか…!ゲホ………貴方達がぁ……!??」

 

 

ようやく私達の正体に気付いたらしい。

 

だが最後まで言わせず、レミリアはいきなり角を持ったまま敵を引き摺り、勢いをつけて橋の

反対側へ思いっきり投げ飛ばした。

 

 

ガシャァァアァアーーーーーン…………!!!!!!!

 

 

羽を失ったシファーは鉄橋の手すりを突き破り、其の破片と共に遥か下へ落ちて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!………」

 

 

レミリアの体にたっぷりと付着していた蒼い血が塵となって消えていった。

私も身体を見下ろすと、袖を染めていた血が消え、濡れていた感覚も嘘の様に無くなった。

 

でも……塵……つまり、相手は………

 

 

レミリアは、シファーが橋を突き破った部分に近付き、其処から下を除いた。

 

 

「……暗くてよく確認できないわ…」

 

「こうする為に、わざと最初は私をけしかけて戦闘を避けたのね?」

 

 

其の背中に私は言った。

 

 

「消耗させて、隙で殺しやすくするには此しかなかったのよ」

 

 

私の方を見ずに彼女は背中でそう答える。

 

 

「私相手だとまず勝てないと思い込むだろうな。

奴にとって今の私は、親愛なるマステア・アズール様だったもの……

そうしたら本気も出さないだろうから大きく消耗させられない」

 

 

其を聞いて黙っていると私の方を振り返り、こう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「其の沈黙が、数多の異変を解決して来た者の沈黙か?」

 

 

!!……

 

 

「八百万の代弁者はまだ此しきの事で動揺するのか?

さっき偽妖精共をやった時に、すっかり心得たと思っていたのに……」

 

 

そして私にもう一度背中を向け、コツコツと鉄の橋を渡り始めた。

私は其の後を再び黙りこくったままついて行った。

 

強い横風は、まだ橋を駆け抜けていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふん……赤め、部下共に私達の噂を方々流してるようだけど……」

 

 

橋を渡り終え、太陽のモニュメントの入口に立っていた。

 

 

「私達の方が一枚上手だという事を見せてやる!次はエセパチェ……さっさと

突入して潰す!!」

 

バキィィイ!!!!!!!

 

 

 

レミリアが扉を蹴破り、私達は中へ突入していった。

 

 

 




如何でしたか?

雪の説明にも登場してなくて霊夢達に騙されたまま殺害……
シファー、ある意味雪より、不憫な存在となってしまいました……

次回は図書館内で、へフェリーと対面です。

それでは、次回もゆっくりしていってね♪
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