今回は赤の一人目の配下、ゴーラと決着がつきます。
原作とは大きく異なる点もあるとは思いますが、
暖かい目で見て下さると、幸いです。
それでは、ゆっくりしていってね♪
REMILIA
VS〈暁闇の妖怪〉ゴーラ
~月見の森 上空
「暁符『ライト・アダプテーション』!!!」
体中だけでなく両目や口からも赤い光の筋を発している、偽ルーミアがこう叫んだ。
其の時霊夢が叫んだ。
「マズいわ!!アイツ、自爆するつもりよ!!」
「!?何ですって、自爆……!?」
其の瞬間、激しい赤黒い閃光が、私達に殺到した。
「!?!~~~~~~~」
私達は、凄まじい光熱に覆われていった。
「……さて、跡形もなく消し飛んだみたいね?フフフ……流石、赤様から分けて頂いた『赤色』の力は素晴らしいわねぇ……!」
「……でも、其でも森を全部吹き飛ばしてないとこからみると、威力が格段に
落ちてるわね………日中の方が力を発揮出来るからかなぁ?」
「まあそれは置いといて、任務も完了したし、さっさと館に帰って夜明けを
待つとしましょう!赤様が計画を完遂なさるのを見届けるのかー♪」
「……くっ……待ちなさい……!?」
「!あら……誰もいない煙の中から声が……?」
「まだ…ハァ……終わって…ないわ…!」
「!煙の中から巫女さんの幻覚が……?後で赤様に、ヤツメウナギを頼んでみようかしら?」
「私は……現実よ!!」
煙の中から、霊夢が出てきた。
水色の結界に包まれている。
「ハァ……ハァ……」
「!!此は驚いたわ……!森の大半を吹き飛ばした爆風の中を、よく生きて
いられたわねぇ………其の結界のおかげ?」
「……神技『八方龍殺陣』よ、此で……閃光と爆風をしのいだって訳……
……アンタこそ、自爆したなら……バラバラに吹っ飛んで……死んだんじゃなかったの?」
「嫌ね、そんな物騒なこと言って……私は、『赤色』の作用を利用して
体内で作った光と熱を一気に放ったのよ。使ったらしばらくは撃てなくなるけど」
「~~こ、此れほどの破壊力……アンタ……やっぱりルーミアより強いわね……!?」
「だから、ルーミアって誰なのさ!?」
其処でルーミアもどきは、白い目で霊夢の周りを見ながら言った。
「……でも、もう一人は何処に行ったのかしらね?」
「!?レミリア……!?レミリア!!!」
「どうやら、もう一人は回避できずに焼き尽くされた様ね?……骨も残らずに」
「!そんな……」
「赤様に逆らうからそんな目に遭ったのよ。さ、あんたも青ざめてないで
空の藻屑になりたくないなら、帰った帰った!」
……貴方達って、本当に馬鹿ね……?
「!?」
私は、霊夢の後ろに姿を現した。
其を霊夢の肩越しに見た偽ルーミアが、白目をますます丸くした。
………遅いわよ?
「神槍『スピア・ザ・グングニル』!!!」
ドォッッッッッッ!!!!!!!!!
次の瞬間には、偽ルーミアのお腹に青い槍が深々と突き刺さっていた。
其と同時に、剥いていた彼女の白目もグルンと元に戻った。
「~~~~~~~!!!!!」
偽ルーミアは、引き抜こうと懸命にもがきはしたが、
刺さってるのは青い『光』の槍。其は不可能に等しかった。
やがて力尽きて上半身が垂れ、其のまま動かなくなった。
刺さっていた槍も消えていった。
「まずは……一匹ね」
私は両手をパンパンと払った。
ふと見ると、前の方にいた霊夢がこっちを見ていた。
驚いているようだ。
「……貴方、私が死んだと思った?蝙蝠に分身して、貴方の弾幕をかわしてた事
くらい覚えてて欲しいな?」
それでも納得してくれる様子はなかった。
「……どうしたのよ?」
「どうしたって……何も…殺す事はないじゃない!!」
……なんだ、そんな事で……
「……言ったわよね?私と貴方は利害は一致している、と……
でも、やり方までは一致しないわよ?退治で済ませたところで奴等の意思は
変わらない」
其でも嫌悪の表情をあらわにしていた霊夢に、私は一言付け加えていた。
「……其に赤紫と違って、青い攻撃は効くって判ったんだし」
霊夢は半ば納得して、半ば納得できない様子だった。
パキッ……バキキッッ……!!
「!!」
すると、息絶えたはずのルーミア似の妖怪の身体が、嫌な音を立てて
身体や服が青色に染まり始めた。
「……まだ生きてたのね……!?」
私は、もう一度スペル発動の準備をした。
今度は、其の素首を打ち抜いてあげるわ……!
でも、スペルを発動しようとした途端、
バシュゥウゥウゥゥ……!!!!
偽ルーミアは爆散した。
「!!?」
ゴーラだった青い塵芥は、其のまま下の森の中に降り注いでいった。
「…………」
しばらく私達は沈黙した。
……赤の配下なのに、蒼い塊で出来ていたの?……妖怪って判らないわね……
私は沈黙する霊夢に言った。
「……嫌いになった?偽物が嫌いなら、本物が残る様に調整すれば良いだけなのに……」
「……………」
霊夢は黙ったままだった。
私は其を一瞥して無言のまま、再び蒼い月に向かって飛び出した。
霊夢が後ろから付いてくるのが判った。
………霊夢……私は、貴方が考えてる程甘っちょろくはないのよ……?
HUCHI
~???
ジババ……ヂヂバチィイ……!!!
赤い電気とともにスキマが開き、私は其処から降りて地面の土を踏んだ。
「……どうやら、ゴーラがやられてしまった様ね……」
目をつぶった。
冥福を祈るしかないわ……
そして目をあけ、眼鏡を押し上げて私は歩き始めた。
歩いて行くと……いたいた。
あっちも私の存在に気付いたらしく、私がもう一度歩を進めると、数歩もしない
うちに片膝をついてうやうやしく礼をした。
目の前にきた私に対して、静かに言った。
「……御待ちしておりました、マジェスティ」
「!良いのよ、そんな堅くならずに……肩の力を抜いて?
緊張してるといざという時に本気を出せないわよ?」
「!では……御言葉に甘えさせて頂きます……」
そう言ったものの、やっぱり緊張してる。
礼儀正しいのは良いけど……やっぱり私としても話しづらいわ……
「御用件とは何でありましょう?」
「!そうそう、貴方達に渡したいものがあるのよ」
そういって懐から取り出したのは、手の上で渦巻く赤色の螺旋……
其を見た相手はギョッとする。
「!?こ、此は……!」
「そう……『赤色』よ?」
かなり慌てふためいていた。その顔もなかなか面白いわね……
「し、しかし……此を…どうして……貴方様の……
計画を成し遂げるための……大切な……キーアイテム…では……!?」
「貴方達には特別に『赤色』を多めに御裾分けしてあげましょう。
貴方達には少し期待しているからね?」
「!!……ありがたく…頂戴させて頂きます…!」
そして片膝をついたまま頭を深く下げ、私に両手を差し出した。
私は、まるで水を流すかのように赤い螺旋を其の手に渡した。
其を大切そうに懐にしまう相手。
「もうすぐ…此処に来る筈だから、しっかり見張るのよ?
相手は思った以上に強敵らしくてね……ゴーラが葬られたのよ……」
「!!ゴーラが……!?」
「ええ……あの娘にとっては、辛いでしょうけど……」
其処で私は首を回す。
「ところで……彼女の姿がないけど……」
「私が貴方様と謁見を賜る間は、一人で見張ると言っていました」
「!……頑張ってるようね?」
「はい、少なくとも貴方様の館の者…そして私以上に励んでいると思われます」
「感心、感心♪」
「ですが……ゴーラがやられたと聞いたら、どう思うのでしょうか……?」
其の問いに、私は口を閉じた。
そしてしばらく黙った後、私はこう言った。
「……じゃあ、あの娘にも此の『赤色』を渡して来なさい」
そう言って私は、別の赤い螺旋を取り出した。
「!!こんなにも……良いのですか?私の分を、彼女にあげるというのは……」
「貴方達に期待してる分、それだけサービスしてるのよ。貴方の『赤色』は貴方で
使いなさい。此は彼女にゴーラの敵討ちをさせる分よ?判った?」
「……恐縮です、マジェスティ……」
もう一度出される相手の両手に、其を流し込む。
今度はしまわず、両手で大事そうに持っている。
「私は行くわ。貴方も早く彼女のところに行ってあげなさい?」
すると相手は弾かれた様に立ち上がった。
「では、私は此で失礼させて貰います……貴方様の計画が完遂される
事を……心より願っている所存です」
「ありがとう。くれぐれも気をつけるのよ」
そして相手は、森の中に消えていった。
「さて……館に戻る前に……もう少し戦いを見物させて貰うとするわ」
バヂヂ……!!!!
赤い電気を走らせながら、開けられたスキマ。
其の中の中に入り込みながら、私は呟いた。
「貴方達は何処まで頑張ってくれるのかしら?代えはいくらでもいるけど
『赤色』をあげた分……私をどん底までがっかりさせないでよ?」
そして、スキマは閉じていった。
如何でしたか?
撃破はしましたが霊夢とレミリア、
二人に早くも不穏な空気が……
次回は第二関門に突入です。
赤の配下も行く手を阻みます。
それでは、次回もゆっくりしていってね♪