東方蒼魔塞   作:因田司

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今回から新しい章に入ります。

最初は赤の本拠地に入る前に少し起きた
イベントを紹介していきます。

原作とは大きく異なる点もあるとは思いますが、
暖かい目で見て下さると、幸いです。

それでは、ゆっくりしていってね♪


赤光の蒼要塞
赫光と星空の挟間で


REIMU

~蒼魔街 上空

 

 

「!此処が……!」

 

 

私達は敵の本拠地の上空にいた。眼下の光景に絶句していたのだ。

 

其処には、全体的に暗い青色の建築物が並ぶ一つの里があった。

 

其のあちこちから遠くからでも見えた、何本もの赤い色の光が夜空に伸びていた。

其等が四方にゆっくりと休むことなく傾いている。

 

 

「此じゃ……館どころか、一つの里よりも広いじゃない……!

アイツ……いつの間にこんな場所を……!?」

 

「霊夢」

 

 

隣でレミリアが私を呼んだ。

 

 

「此処の建物……木じゃなくて、全て鉄で出来ているわ」

 

「!?鉄……!?」

 

「此じゃまるで要塞よ。あの赤泥棒は、此から戦争でも

始めるつもりかしら……?」

 

 

私は、とっさに疑問を投げつけた。

 

 

「でも……こんな大量の鉄……何処から発掘できるのよ!?

そんなの不可能に等しいわ!!」

 

「霊夢……アイツは紫の姉なのよ?」

 

 

納得が出来た。

 

そして私達は上を見上げた。

 

要塞の中央には蒼い月が浮かぶ星空を突き刺すかの様に、そびえ立つ藍色の塔があった。其の途中からは、太陽と三日月をモチーフにしたようなモニュメントが突き出ていた。

 

 

「あの塔の頂上が…偽紫の言っていた……」

 

「なんて悪趣味な……でも、意外に早く終われそうね……此の異変」

 

 

私達は呟いた。

 

 

其の時、

 

 

 

 

 

バンッッ!!!!!!!!!!………

 

 

 

 

 

塔の下でうごめいていた赤い光の柱が、突然消えた。真っ暗になる。

 

 

「!!!」

 

 

私達は身構えた。

 

光源が青白い月だけになり、其の優しい光が要塞全体を包む。

 

そして再び、

 

 

 

バッ!!!!!バッ!!!!!バッ!!!!!………

 

 

 

再び紅い柱が出現したが、今度はうごめかず、一点に向かって

一本ずつどんどん伸びていった。

 

そして、其の赤い柱が最も重なった部分に浮かんでいたものがあった……

 

 

 

 

 

 

「赤!!!」

 

 

異変の元凶がスキマに座って此方を見ていた。

 

最初に出会った時の道士服ではなく、紫が春の異変の時に着ていたドレスに変わっていた。

赤い光に照らされているから判らなかったが、きっと赤色を基調にしてるに違いない。

 

 

「フフフ……貴方達が此処まで来るという事は、

既に計算の中に組み込まれていた……全てお見通しなのよ」

 

 

数多の赤い光に照らされ、赤い顔でそう言った。其の顔にはあの不敵な笑みが

広がっていた。

 

横からレミリアが歯ぎしりをするのが聞こえた。初対面の時の屈辱を思い出したんだろう。

 

 

「でも、歓迎しないとね……大事な、大事な御客様ですもの……」

 

 

そう言うと赤はスキマから腰を上げて空中に浮かんだ。

スキマが放電しながら閉じていく。

 

そして、両手を拡げ、

 

 

「ようこそ…わが本拠地『蒼魔街』へ……そしてようこそ、わが館…『蒼魔塞』へ!!」

 

 

全然嬉しくない。其を無視していると、

 

 

「……驚いてたでしょう?下から照らす、赤い光の柱達に……?此、外の世界では

『サーチライト』というものよ?今は『スポットライト』になっちゃっているけど」

 

 

レミリアが其も無視して、赤に詰め寄った。

 

 

「…主が出向いてくれるとは……配下より早く死ぬつもりか?」

 

「!其は計算上あり得ないわ…」

 

 

赤は其に答え、

 

 

「私はただ、今までの闘いを見て貴方達に興味を持って来ただけ……

『赤色』を抜かれたにも関わらず、此処まで辿りつけた其のヴァイタリティ……

何が……貴方達を突き動かしているの?」

 

 

逆に質問し返してきた。

 

今度は私がすぐに答える。

 

 

 

 

「……アンタに『赤色』を抜かれたからよ」

 

 

 

 

しばらくの沈黙……

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

「………私に当然の報いを与える為か……そう言うと思ったわ」

 

 

赤がスキマを開き、手を入れて何かを取り出した。

 

 

「私は人間を殺したわけでもない……興奮の鎮静を促がしただけ。

其に落ち着く事は迷惑な事じゃなく、逆に良い事なのよ?其をあたかも悪い事に

決めつけて……ナンセンスだわ……誠に」

 

ガチャァ……!

 

 

そして、其を右手にはめる。音からして金属の様だった。

 

 

「やはり、貴方達は嗜虐性に取りつかれている……でも、其は此の際

どうでも良いわ……其より重要だと思う事は……」

 

 

そう言いながら私達の方を見て、

 

 

「…其のヴァイタリティは確固たるものではないと、今、私の中で証明させる事よ」

 

 

すると其の身体を何処から出てきたのか、赤い螺旋が覆い始めた。

 

 

「ついでに来客だもの……サプライズを披露しないと……」

 

 

そしてすっかり螺旋で覆い隠され、見えなくなった……

 

次の瞬間、

 

 

 

 

 

ボフゥゥウゥウ----ン!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

赤色の大爆発を起こした。

 

私達はとっさに腕で顔を覆い、飛んでくる赤い粉塵を防いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風がやむのを感じて、腕を下ろす。

目の前で赤い煙が、消えて行く途中だった。

 

其処から現れた姿は……

 

 

紫色の衣装、そして燃えるような赤い髪。

 

 

其はまるで…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔理沙………!??」

 

 

昔の魔理沙にそっくりだった。

 

両目に赤い星を組み合わせたような幾何学模様。

不気味に剥かれた白目を除いては。

 

そして乗っていた箒も木ではなく、赤い金属で出来ていた。

 

 

「!?霊夢……あれが…魔理沙なの…?」

 

 

レミリアは、今とは全く違う魔理沙の姿に驚いているようだ。

 

 

「ふむ……計算した通り、完璧な出来の様だなね……?」

 

 

魔理沙に化けた赤は自分の身体を見下ろし、そして右手を

握ったり開いたり、確認をとっていた。

其の右手には変身前と同じ様な金属がはめられていた。

 

箒と同じような色をしていた。

 

 

「!あれは……手甲か……?」

 

 

レミリアが再び目を見張った。

 

だが、私にとっては其は二の次だった。

新参者が……どうしてそんな過去の事を知ってるのよ……!?

 

 

「ア、アンタ……どうして昔の魔理沙を……!?」

 

 

すると赤は、当たり前のように、

 

 

「?私は紫の姉なんだぜなのよ?妹が創った幻想郷の過去、現在……全て知ってて

当然だなのよ」

 

 

レミリアにも、同じ様な事を言われた。

そして赤はこう付け加えた。

 

 

「……何故魔理沙に変身したのかは無論、『赤色』の力でだがだけどね?彼女の

デザインに関しては……今より昔の魔理沙の方が好みなんだなのよ、私は」

 

 

……語尾が今の魔理沙と紫がごっちゃになっていた。

 

 

「まさか魔理沙は昔、赤色の髪の毛だったなんて、思いにも寄らなかっただろうでしょうね、

紅魔の吸血鬼?ウフ…ウフフフ…………」

 

 

笑い方はそっくりだった。ムカつく……!

 

 

「…此を応用すれば、どんな種族の住民にも変身できる事が可能なんだなのよ……

まぁ…今は魔理沙で我慢してるんだがですけどね?」

 

 

!?どんな種族の住民でも……!?

じゃあ下手をすれば…別の強敵に化けられる事も……!?

 

厄介ね……!!

 

 

そして偽魔理沙は手甲をはめていない左手をあげ、

 

 

「二人にも、照射!!!」

 

 

 

バババッッッ!!!!!!!

 

 

其の瞬間、私達にも下からそれぞれ数本の赤い光の柱が一斉に当てられた。

思わず目をつぶった。レミリアが悲鳴をあげるのが聞こえた。

 

 

「此の光は赤くても太陽の力を一切含んでいない……安心するのが一番だぜわよ?」

 

 

慌てふためくレミリアに対して、偽魔理沙は言ったが、

その言葉に、その状況を楽しんでるかの様な響きもあった。

 

其が今の魔理沙と重なった。

 

思わず舌打ちをしながら御祓い棒を構える。

 

 

 

キュィイィーーン………ヴァチチチィイイィィイ……!!!!!

 

 

 

赤が装備した右手甲の掌から赤い光が漏れ、放電し始めた。

 

 

「私の配下と連戦で疲れたでしょう?少し、休憩させてやるあげましょう……」

 

 

そして其の掌を私達に突きつけながら叫んだ。

 

 

「さぁ!大幅に手を抜いてやってあげるから!!

私自身で貴方達のヴァイタリティを試してやるぜあげるわ!!」

 

 




如何でしたか?

赤の新たな力がわかりました。
詳細は、新しいキャラ紹介のときに解説しようと思います。

次回、初めての赤との戦いを紹介していきます。

それでは、次回もゆっくりしていってね♪
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