Fell!sansは夜を廻る。 作:Sleeping Pills*
ザシュッ
鈍い音が廊下に響く、この音を聞くのはこれで
何回目になるんだろうか。
あのクソガキはもう飽きたかのように奥へと
歩いて行く。
あいつのせいで一体何度殺されたかさえも
覚えていない・・・数える気にならないと言った
方が正しい。
もう意識が消えかけてきている、もう数秒で俺は塵になる、
だが、骨1本ぐらいならまだ出せる。
唯一の希望はこれしかない・・・だがそれは「ルール」に
反する。
だが、俺はすぐに骨を出した。
ルール?それが何になるんだよ?
それに・・・この地下世界の奴ら全員を殺すことこそルール違反になるべきじゃないのか?
はっきり言って理不尽だ。そんなモノを守る筋合いはない。
気がついたら俺は骨を持って叫びながら走っていた。
そしてクソガキに刺さった途端、意識が急速に消えていった。
「うん・・・?」
気がついたら俺は寝ていたようだ。
あいつ、もしかして世界をResetしたのか?まあ疑問は残るが
そう考えるのが1番納得がいく。
すると、物かげから突然誰かが出てきた。
・・・多分あのクソガキだ そう確信した俺はそいつの後ろに立った。
「ようガキンチョ、ここでの挨拶を知ってるか?」
そいつは驚いたようだ。
ガスターブラスターを2つ出す。
「まあ・・・ お ま え は と っ く に 知 っ て ん だ ろ ?」
そいつは後ろを振り返り、驚いたように言った。
「おじさん、後ろ!」
は?
とっさに後ろを見ると、そこには・・・バカでかい顔と赤い虫のような足を持った奴が
せまってきていた。
「・・・は?」
とっさにガスターブラスターでそいつを撃つと、呆気なく倒れて消えた。
・・・何だ、こいつ?こんなのいたか?
そう思って前にむきなおると、そこには 全く違うニンゲン が立っていた。
頭のリボン、白いシャツ、スカート、うさぎのカバン、開いた目、何から何まで違う。
・・・誰だ、お前?
そう質問する前に、そいつから質問してきた。
「おじさんって・・・魔法が使えるの⁉︎」
こいつはマジで何も知らないようだ。
「一応こんぐらいならできる。ところで、お前の名前は?」
「・・・ことも」
何から何まであのクソガキとは違う。
そういえば、こんな建物は見たことがない、
いや、どの建物も見たことがない。
さらに・・・上には限りなく「ソラ」が広がっている。
てことは・・・ここは地上なのか⁉︎
「・・・何で俺はここに来たんだ?いや、呼ばれたんだ?」
独り言のように口から漏れたのは、その言葉だった。
「そういえば、何でこんな時間にガキが街を歩いてんだ?」
こともはしばらく黙った後、あまり言いたくなさそうに言った。
「ポロがどこかにいなくなって、それでお姉ちゃんが探しに行ったんだけど、
なかなか帰ってこないから心配になって、探しに出かけたの。そうしたら
ここで出会って、ここの茂みに隠れなさいって言ったの。それでしばらくたってから
茂みからでると、お姉ちゃんがどこにもいなくて・・・。」
なるほど、そんな理由か。
「まあ、あくまで俺の予想だが、あの化け物に捕まったっぽいな。」
こともはショックを受けたような顔をしたが、続けて言う。
「幸い、あの化け物は足が遅い、要するに走って見つけることができるかもしれねぇ、
しかも耐久力はあまりないから、奪い返せる可能性もだいぶある。」
こともはしばらく考えた後に、納得したような顔をした。
「あの・・・おじさんも一緒に来てくれるの?」
「当たり前だ、こんな化け物のいる街に1人でいたらあぶねーだろ。」
「ありがとう、ところでおじさんの名前は?」
「サンズだ。」
実の事を言うと、俺も探している奴がいる。
・・・あのクソガキ、「Frisk」だ。