好きには不祥がつきまとう   作:庭顔宅

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たった一言を書くために用意した内容。

どうせ流れ的に出す場所が無いので100話記念として出しておきます。


番外編 

旅は道連れ。世は情け。そう神様がそう言った気がした。

 

目の前には6人の子供。こんな森深くにいるのは珍しいなんてものではない。周囲には街どころか村どこか川すらもない。ツチノコレベルである。

 

この子供達が言うことをまとめると助けてくれ。以上だ。なぜ?と疑問に思っていたら6人の子供の中に知っている顔が1人だけいた。少し前にオリジムシに襲われていた子供だ。その時は確か少しフレンドリーで謎の旅人を演じた。そういえばスラム街から逃げてきてサバイバル生活してるって言ってたっけ?

 

演じた理由?子供の反応が楽しかったから。以上。

 

子供達が言うことを要約すると弟子にしてくれ、だな。よしきた産業。きっちりみっちりしごいてやる。さてまずは1つ名言を残しておこう。

 

「パワーイズチカラ、スピードイズハヤサ、テクニックイズギジュツだ!」

 

そして特訓生活が始まった。連携、反射神経、ギジュツを叩き込んだ。そして俺が満足出来るレベルに達成した。

 

「お前達はよくやった。もう教えることは無い。弟子卒業だ。」

 

「「「「「「はい!師匠!」」」」」」

 

よし、今なら出来る気がする

 

「弟子の心得ッ、詠唱!」

 

「「「「「「パワーイズチカラ、スピードイズハヤサ、テクニックイズギジュツ!」」」」」」

 

洗……訓練完了。もう教えることは無い。悔いも無い。満足……満足………満足!!??

 

アーツレーダーにヒット。近いぞ。Wファミリー!!

 

Wファミリー。幼少期Wを支えた傭兵集団である。つまり子供Wをこの眼に焼き付ける事ができるのだ。

 

「お前達、あちらの方へ行きなさい。人が居る。特別悪い奴らではない。仲良くしてみろ。出来なきゃ逃げろ。」

 

「逃げる?戦っちゃだめなの?」

 

「ダメだな。」

 

「仲良くする理由はなんですか?」

 

「秘密だ。」

 

「了解です。」

 

「そうだ、一つ助言しておく。仲良くしすぎるな。以上だ。」

 

「師匠、意味がわかりません。」

 

「どうしたんだラミ。いつも通りだろ?」

 

「……そうだった。…卒業しても変わらないままなのか。」

 

「まぁ気にするなってやつなんだろ。」

 

「さぁ最後なんだ。行く末に。」

 

コップを天に掲げる。

 

「人生に。」

 

「命に。」

 

「飯に。」

 

「師匠に。」

 

「運命に。」

 

「仲間に。」

 

「「「「「「「乾杯」」」」」」」

 

囲んでいたたき火を真上で7つのコップがぶつかる。そして7人それぞれはその中身を飲んだ。

 

「燃えかす臭い……せっかくの酒が…」

 

「灰が口に入ったかも…」

 

「おいしくねぇ。」

 

「まぁ…最後だ。良い経験になったろ?」

 

「別に知らなくて良いことでは?」

 

「灰の味なんて知りたくなかった。」

 

「せっかくの酒がまずくなっちまったろ。」

 

「………悪かったって。」

 

たき火の処理を終え、本当の別れが訪れた。その最後に言葉はなく呆気なくも素っ気ないものだった。6人は先ほど指さした方向へ歩き出した。

 

そして俺はそれを中距離からモニタリングする。

全ては幼少期Wを見るために。居るということは確認出来た。さぁ弟子達。恩返しの時間です。私に推しを見せなさい。

 

時は過ぎ、あっと言う間に弟子達はWファミリーと接触した。だがそんなことはどうでも良い。子供Wはどこじゃ。

 

彼はアーツで単眼望遠鏡を作り出し、必死に幼少期Wを探す。だが見つけられない。弟子達が良い感じに打ち解けているというのに、何処だW。

 

木の陰から必死に望遠鏡を動かし続ける。ついに単眼望遠鏡2丁持ちなった。そんな時だった。コツッ、そう硬い物が弾かれる音がした。それと同時に実質双眼鏡が爆発した。周囲に爆煙が漂う。急いで、実質双眼鏡と共に爆散した服を作り直し爆発をさせた主を見る。

 

間違いない。うわの空よりも幼く、装備が充実している子供Wだ。黒く少し大きめなマントを付けている。腰にたっぷり荷物が装備されている。恐らく全部爆弾だろう。

 

「…直撃だったと思うのだけど。なんで生きてんの?」

 

次に投げるであろう手榴弾を手鞠のようにもてあそんでいる。

 

「ずいぶんな挨拶だな。死ぬところだったぞ?」

 

「傷一つないくせに…」

 

「その威力だとかすり傷なんてあり得ないだろ。死ぬか重傷か無傷の3つしかないはずだ。」

 

「あっそ。」

 

……どうしよう。こんな状況は想定していなかった。影で微笑んで何処かへ消える予定だったのに。

 

「どうしてこんな所にいるんだ?」

 

「そんなことはどうでも良いでしょ。大切なのはあんたが地雷原の中心にいるってこと。」

 

「嘘だな。」

 

アーツで調べたが、至って普通の地面だ。何かが埋め込まれている様子はない。

 

「なら一歩後へ踏み出してみたら?そして死んで、」

 

「ふん。」

 

全てを言い切る前に後に足を運び地面を踏みつける。そしてみっともなく地団駄をする。だが一向に爆発する様子はない。

 

「どこに地雷があるんだ?」

 

「チッ」

 

「…ま、そう怒るなよ。俺はもう帰るし。また機会があったらな。」

 

「敵の言葉を信じると思う?」

 

「勝てると思うなら好きにすれば良いさ。一人で行動したのは間違いだったな。子供1人で出来ることなんてそこまで多くは無い。」

 

「少なくとも道連れぐらいは出来ると思うのだけど?」

 

「そう思うなら行動するべきだ。敵に作戦を明かすべきじゃ無いよ。」

 

「…なんなのよあんた。」

 

「なーに。過保護な師匠だよ。」

 

「はぁーー?」

 

「あいつらに聞いたらわかると思うよ。変態師匠がいたとでも聞いたら。」

 

弟子+Wファミリーがいる方向を指さす。

 

「は?」

 

先ほどとは違い年相応の可愛らしくも呆けた声だった。その声で完全に満足した俺は強引にも別れることにした。

 

「それじゃお別れにしようか。」

 

「そんなの、あたしが許すと思ってるの!?」

 

子供Wが手でもてあそんでいた手榴弾がこちらに投げられる。丁度良いとニチャと笑いこう告げる。

 

「お互いどうにか生き残りましょ。」

 

爆発音にも負けないように、アーツで声を反響させ子供Wの耳に届ける。そして爆煙が消える前に俺もその場から消える。後には妙に響く‘ょ‘が残されていた。そして

 

「……消えた?…本当になんなのよ、あいつ。」

 

そう呟く人がいた。

 

数時間弱後、変態師匠の事を聞いてさらにとんちんかんな‘はぁ!?‘と叫ぶ事となるのはまた、別のお話だった。

 

 

 

 

 




満足です……
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