ケルシー先生が注射器の針を突き立てる。だがその針がセムの皮膚を貫くことはなかった。続けて少しだけ力強く、突き立てられる。だが結果は変わらない。
少しの間だけルシー先生の腕は止まった。だがすぐさま針が突き立てられる。そして何度も突き立てられる。まるで意地っ張りのように何度も繰り返していた。相変わらずの無表情も相まって、かわいいと思った。ぜひため息の領分でムーと言って欲しい。
そしていつの間にか注射器を一旦置いて、その美しくも少しだけ硬い手で腕に触れ……揉んでいた。突然の出来事につい聞いてしまった。
「…どうしたんですか?」
「硬い。だが弾力がある。これに刃物を防ぐだけの防御力があるとは考えられない。普通の人体構造とは違うのか?」
「どこまで違うなんて知る機会がなかったのだからわからない。少なくとも、普通の人間ではないだろうな。」
「傷つくのか?怪我をした経験は?そもそもその文字列はどうやって刻まれた物なのだ?」
「ある一定レベル以上の攻撃力と、特定の物質で傷つけられたはずだ。不注意で怪我したことは……偶然怪我することはない。文字列に関しては特定条件下で可能、としか言いようが無いな。それは一度しか経験がないがな。」
「しばらくの間…、いや先に採寸を済ませようか。」
「いや、血ならすぐにでも出せるよ。」
気になる単語が聞こえた気がするが、一度放置してアーツを使い指先を傷つけ血を出す。
「……アーツの応用か?」
「本当にアーツかはわからないが、応用ではある。今度アーツに関して詳しく教えて欲しいな。」
「講師を頼んでおこう。血液はこの試験管の中に入れてくれ。」
「一杯一杯まで入れるか?」
「8割ほどまで入れてくれ。」
3本ほど血液を入れてた所で、空の試験管はなくなった。アーツで血を止めていた所、問いかけられる。
「ずいぶんと勢いが良く血液が出るのだな。アーツで出させているのか?」
「……気にしたことがなかったな。無意識だ。」
そういえば、ドバドバ出るな。…穴を開けているから当然か?あんま痛覚なくてどこまでがどこかよくわかってないんだ。
「よし…、次は採寸だ。オペレーターとしての服を作ろうと思うが、必要ないか?」
「必要です。ぜひ作ってください。」
やったぜ。地味に結構とても嬉しいやつだ。へっへオペレーターとしての証拠のような物。やっぱ黒主体の青なのかな?めっちゃわくわくすっぞ。
「しばらくしたら、人が来るはずだ。その人の指示に従うといい。私は先に失礼させてもらう。採寸が終わった頃再び現れる。」
「わかった。」
と返すと、ケルシー先生はワゴンを押しながら部屋の奥へ帰って行った。………残りの書類は?と思ったが、また後で使うのだろうか?まぁいい。今はこの手元にあるオペレータになる上に必要事項をまとめた書類だ。大変気になります。
テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ
最近千文字程度しか書いてないなー
と思いつつ平然と千文字を出す。今回は切りがいいから。