黒に赤の重厚感あふれる部屋。そこにはウェイ・イェンウとウェイ・フミズキが居座っていた。
「失礼します。シュヴェルを連れてきました。」
右にはウェイ・イェンウ。黒とオレンジを主体とした外見に服装。鹿のようにいくつかに枝分かれしているオレンジ色の角が二つ。オオカミのような顔型に黒い鼻から目の上は黒色。そこにオレンジ色の眉があり、その額中央に横にいくつもの規則正しい小さな線、それを突き通すように中央に一線。耳は大きく、すべてを聞き通すように。その大きな口はすべてを飲み込むように、顎の先には小さな髭をたくわえている。まるでそのひげの量だけ、自分の強さがあると言わんばかりに。
左にはウェイ・フミズキ。黒を基本とした着物。鷹のような生き物を着物に宿し、首元には純白のオオカミのようなファーを着こなす。顔ほどの大きさを持つ純血な桃色の大きな鹿角。薄紫の肌に雷鳴が落ちるように白色が表れていた。
チェンさんはしっかりと仕事をこなしている。思うことがあるとするならばなぜフミズキさんも居るんですか?真・裏ボスであるフミズキさん。
公式も優雅でか弱い見た目とは裏腹に、強力なアーツ能力と政治手腕を併せ持ち、冷静に事を運ぶ細やかさに、先見の明もある。ウェイにとっては最愛の人であり、最も堅実な支持者、そして後ろ盾でもある。と書かれている。
つまり最強。知能もあって強アーツ。ただの情報戦略かもしれないがこの手のキャラが弱いわけが無い。
多分ケルシー先生と良い勝負しそう(予想)大変楽しみなのでフミズキさん実装はよ。
「うむ。ご苦労。君がシュヴェル君か、よろしく頼む。」
いつの間にか立ち上がり握手を差し出すイェンウさん。一見気前よさそうな旦那。だが外見だけで判断したら痛い目を見るだろう。この人も裏ラスボスを冠する者。
政治家であり、龍門の執政者。切れ者で礼儀をわきまえていながら、戦略に長け、手段を選ばないところもある。しかし政界では人望が厚く、独自の外交戦略と商業戦略を頼りに、他勢力との関係を円滑に進められている。慇懃無礼な印象が強い一方で、卓越した剣術家でもあり、その点では一切の偽りがない。チェンに赤霄剣を与え、その剣術を指南したのは彼である。公式発表である。
権力、人脈、実力、妻すべてを兼ねそろえたエリート。裏社会でも名をあげることが出来るだろう。
その重みの核が違う手を握手で返す。実感はしないがアイドルとの握手と友達との握手は違うの理論だろう。俺は分からないけど。
あっ返しの言葉を忘れてたわ。無礼であるぞといわれたら勝ち目が無いっ。社交辞令も言えないやつはすぐ潰れる。これ歴史が証明してるから。でもよろしくって何だよ。俺はなにも仲良くする気は無い。俺と仲良くしたいならハニトラでも仕掛けるんだな。
……やべぇもしかしてそっちの人ですか?めっちゃ手をにぎにぎしてくる。やべぇよ。逃げなきゃ。俺はノンケだ。く、くるなぁぁぁぁ
「さあ、座ると良い。」
ウェイ夫婦は校長室にあるようなふっかふかの長椅子に座る。チェンさんはいつの間にか後ろに控えていた。
逃げ道潰されたわ。小窓も無い、未知の場所。勝てるわけが無いよ。大人しくイェンウさんの前に座る。どこに座れば良いか分からないけど、とりあえずフミズキさんを直視し続けるのはむずかしい。なんでずっと微笑んでいられるんだよ。俺のこと好きなんか?俺は自信過剰なんだよ。とりあえず餅ついとけ。
ペッタンペッタン
ふぅぅ……さすが餅つき日本の誇つ正月のイベントだぜ。
そういえば俺はまだ何もしゃべっていない。つまり円滑なコミュニケーションが出来ない。すなわち話し合いのマンネリ化。これは時間かかるやつ。
どうせ陽キャには分からないよな。陰キャはな、空気が一度悪くなると切り出しにくい生き物なんや。はは帰りたい。やはり俺にはホシグマさんが必要なんだ。
「それで君はここで何をするんだ?」
イェンウがついに動き出す。威圧のかかった声音で拷問を開始する。
「さぁ……知らない。」
はっそんなもので俺がびびるわけ無いだろ。社畜の精神力なめんな、、負けたから社畜になった気がするが、、そんなことは気にするな。
「では、貴様は敵か?」
さらなる威圧を感じる。
「それは貴様が決めることだ。」
俺も負けずとゴスの聞いた声を上げる。けんかは買う物、売られる物ではない。けんかはな、なめられた時にすでに負けているんだ。
失敗した。失敗した。失敗した。
フミズキさんも睨んでらっしゃる。後ろからも視線を感じるわ。空気は死んだ。信頼は無かった。目の前に居るのは不審者。さぁ全身に力を込め、逃げるぞ。龍門も権威が及ばないところまで、おれはこんなところで、まだ死ねない。死ねないんだぁぁぁぁ
「そうか。もういいぞ。チェン連れて帰ってくれ。後のことはチェンに任せる。」
ふぁ?なんだだまし討ちか。卑怯だぞ。いやフミズキさんが戸惑っている!?大変素晴らしいお顔でした。メシウマです。ありがとうございました。
イェンウさんが立ち上がる、それに続きフミズキさんも慌てて立ち上がり、部屋を出て行く。それだけで空気が軽くなった気がする。チェンはシュヴェルの隣に近づく。そして
「シュヴェル……お前ってすごいな。」
チェンさんが誉めてくれてる!?いや皮肉か。はは終わったことを気にしたって意味が無い。次に生かそう。生かせる気も、そのタイミングが来ることも望んでいないがね。
* * * * * イェンウside * * * * *
「失礼します。シュヴェルを連れてきました。」
部屋にチェンが入ってくる。その後ろに情報通りフードを被っているが、その身長に見合わない大きな角がはみ出ている。
私は立ち上がり
「うむ。ご苦労。君がシュヴェル君か、よろしく頼む。」
私は手を差し出す。握手をするためだ。しかしそれっきり、会話も続かない。シュヴェル君の目が見えない。一体何を考え、何を思っているか。全く分からない。
しばらくの時を経てシュヴェル君が握手を返してくれた。
無言の握手。だが考えることはたくさんある。そんなことよりも気になるのがこのシュヴェルの手がきれいすぎることだ。戦闘なんて知らないように傷はなく、また筋肉もない。いつまでも触っていたくなるようなモチモチの手だ。
……すこし握手しすぎたようだ。シュヴェル君が戸惑っているのが分かる。
「さあ、座ると良い。」
そう言いながら私たちも座る。それにならいシュヴェル君も私の前に座る。そこでようやく顔が見える。
何も無い目だ。
闘争、本能、願望、嫌悪、憎悪、嫉妬、倦怠、楽観、悲観、喜悦、歓喜、憤怒、恍惚、快感、悲哀、後悔、焦躁、未練、恐怖、優越、哀愁、希望、絶望。
何一つ感じない。誰であろうと感じるはずの感情が全く読み取れない。スラムの子供であろうと、熟練の外交官であろうと、何かを持ち、何かを願っているはずなのに、何一つない。
情報が足りない。会話が無い。これは無いも出来ないな。ここは初心に戻ってみるか。
「それで君はここで何をするんだ?」
シンプルに聞く。威圧を込めて。
「さぁ……知らない。」
帰ってくる言葉も単純。ここまで平坦な返しだ。ならばこちらは上に行くぞ。
「では、貴様は敵か?」
さらなる威圧を込める。これの答えによってすべてを決める。これ以上は時間の無駄だ。危険因子は排除する。
「それは貴様が決めることだ。」
光が変わった。今まで無かったはずの光がいつの間にかシュヴェルの目にあった。
敵意、嫌悪、悲哀、憎悪、闘争。これはただ感情をうまく隠せているからなのか、たった今、感情を出し切ったのか。分からない。ここんなやつは初めて合う。
ッッ!?
消えた。光が消えた。今さっきまであったはずの光が跡形もなく消えていた。
本能、願望、嫉妬、倦怠、楽観、悲観、憤怒、悲哀、後悔、焦躁、未練、恐怖、希望、絶望。いままでの感情がひっくり返った。余計に訳が分からない。シュヴェルは一体何がしたいのか。一体何を望むのか。
これ以上失敗を繰り返したくは無いのだがな、、、、
これはどうするか。一度決めたことを後戻りはしたくはない。
はぁぁ自分を信じる。か。
「そうか。もういいぞ。チェン連れて帰ってくれ。後のことはチェンに任せる。」
迷いは敵だ。自分の本能にかけよう。
そんな言葉を吐き捨て部屋を出る。誰一人と居ない通路。涼しさ感じた。フミズキが小走りで隣に着く。
「どうしたんですか?イェンウらしくありませんが。」
フミズキが聞いてくる。その声音に疑問は無い。ただ珍しい者を見るような目をする。
「そうだな………迷いが生まれた。だから私は私を信じることをした。」
「それはどのような判断で。」
そこにいつも横に居てくれるフミズキは居ない。一人の政治家として、執政者の過誤を防ごうと奔走する様子だった。
「シュヴェルの目を見た。あれはいつでも鬼になりうる目だ。そして聖人にもなりうる目だ。あれが味方になることは無いだろう。そして敵になることは無いだろう。その逆もしかり。ならばわたしは後者の道を望む。」
「………」
フミズキは何も答えない。顔も前を向け虚空の時間が生まれる。それを突き破るように案をだす。
「なぁに安心しろ。私も監視をつける。そして責任も取る。何も問題無い。」
「……まったく、それは当然ですし、取れもしない責任を取ろうとしないでくださいよ。」
まったくその通りだ。シュヴェルのアーツは分からない。だが身体能力はこの龍門市街ないでもトップクラス。シュヴェルの願望も嫌悪を何がどうか分からない。
ただの地雷だな。でも
「近いうちにまた何か災いが来る気がした。そのなかで彼が鍵になる気がした。」
足を止めフミズキの方を見る。フミズキは足を止めたきりこちらを向いてくれない。しばらく間があった後
「根拠が無いです。ですがそれで何度かこの龍門市街は救われました。それならフミズキは信じましょう。」
そしてこちらを向いてくれる。そこには最愛のフミズキがいた。幼なじみのようで、熟婚のような歯がゆくも心地良い。そしてここは誰にも居座ることも許さない私だけの隣。
私はいつまでも止まることは無いだろう。執政者として、一つの夢のために。これからあらゆる困難が待ち受けていることだろう。しかし立ち止まらない。止まることは許されない。たとえ我ら家族以外のすべてを捨て去ろうとしていても。
テンションは変えません 誤字脱字、アンチ、応援、ストーリー展開考案何でもござれ
ここにきてストーリーをうろ覚え。wiki君も頼りになりません。ストーリー見直しのためアークナイツ入れ直すか悩みます。多分入れたらまた周回の日々になります。慈悲はありません。限定キャラ、イベントスルー、頭が……